新型コロナウイルスで増える倒産!法的手続きを必要としないために必要な対策とは

新型コロナウイルスの影響で倒産してしまった企業の数を確認すると、ニュースなどでも報道されていましたすでに全国で250社に上っている状況です。

ここ最近は倒産件数の増加ペースは緩やかになっているようにも見えますが、その背景には新型コロナウイルスによる資金繰り悪化を支援する金融機関からの融資などが要因といえます。

緊急事態宣言解除により事業が円滑に進んでいるわけではなく、今後も新型コロナウイルスにより倒産する業種は増加すると予測されていますが、どうすれば回避できるでしょう。

 

新型コロナウイルスで倒産してしまった企業数は?

民間の信用調査会社である帝国データバンクの調査では、新型コロナウイルスの影響で破産など法的手続きをとり倒産に至った企業、そしてコロナにより事業を停止し法的整理を行う準備に入った企業は250社と公表しています。

2020年5月には2000年以降、全国の企業倒産件数は288件と最小になりましたが、これは新型コロナウイルスの感染拡大防止の取り組みにより裁判所や弁護士事務所で行う業務が大きく縮小されたことが関係しているようです。

現在は経済活動が再開されつつあり、それまで停滞していた案件なども進行しています。そのため反動に加え、新型コロナウイルスによる事業への影響は今後拡大されると予想されることから、より中小企業などの倒産件数が増えることになるでしょう。

 

帝国データバンクにより公表された倒産件数

2020年6月17日時点での帝国データバンクによる新型コロナウイルス関連の倒産件数は、法的整理175件(破産153件・民事再生法22件)・事業停止88件となっています。

業種別でみるとホテル・旅館は41件で飲食店が39件、アパレル・雑貨小売店、食品卸・食品製造はそれぞれ16件、建設は10件でした。

ホテル・旅館業が最も多く、次いで飲食店やアパレル・雑貨小売店と続きますが、緊急事態宣言発令による外出自粛などの影響が大きく関係しているといえるでしょう。

そもそも新型コロナウイルス関連倒産とは、新型コロナウイルスを要因として倒産に至ったことを事業者や代理人である弁護士が認め、それにより法的整理や事業停止(弁護士に事後の処理を一任)したことを示します。

法人だけでなく、個人事業主や負債1千万円未満の倒産もその数に加えられています。

 

月別でみると6月の倒産は減少?

月別に確認した場合に、6月は4月・5月と比較すると倒産件数の増加ペースは緩やかになっています。状況が回復したわけではなく、先に述べた通り政府が経済支援策として実施している実質無利子・無担保融資などの制度を活用する事業者が増えたためといえるでしょう。

2020年6月19日からは都道府県をまたぐ移動自粛が全国で緩和されます。ただし観光や飲食業界、小売り関連などは引き続き厳しい状況が続くと予想されるため、倒産件数は今後増えてしまうといえます。

 

新型コロナウイルスで廃業にいたらないために

企業が倒産してしまわないように、決算書の純利益ばかりに気を取られているのは危険です。

コロナショックのように、ビジネス環境が急激に変わってしまうときには、たとえ利益が出ていて黒字だとしても安心できません。キャッシュフローにも目配りし、無理のない資金繰りを心掛けることが大切です。

決算書の営業損益や最終損益はプラスを表示していても、売上高として計上されている分の売掛金が回収できていなければ資金繰りは悪化します。

それにより資金や資本不足に陥れば、利益が出ているのに倒産してしまう黒字倒産を起こすことになるからです。

東京商工リサーチの調査では、2019年に倒産に至った545社の企業の約半数は黒字倒産という結果もあるほどなので、より注意が必要といえるでしょう。

 

景気が好調なわけではない

新型コロナウイルスの影響により、一時的に裁判所や弁護士による手続きが停止したことで倒産の手続きすら進められなくなりました。

景気の好調を意味しているのではなく、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の影響で法的手続きを担う裁判所の業務が縮小しただけのことです。

法的手続きを検討している企業も弁護士に相談したくても面会できない状況となったため、倒産への手続き自体が進まなかったことが影響していますが、今後手続きが進んでいけば倒産件数は増えていくこととなるでしょう。

 

コロナ倒産の特徴とは?

それに加え新型コロナウイルスによる倒産は、2019年までの倒産とは違った傾向を示しており、衣・食・泊の業界への影響の大きさが確認できます。

本来、倒産してしまう業種として挙げられやすいのは建設業・製造業・飲食店・運輸業などです。これらの業種は人材不足なども深刻な状況で、人手が足らず倒産してしまうケースも見られました。

しかし新型コロナウイルスにより倒産した業種で多いのは、ホテル旅館業・飲食業・アパレル業・食品製造業などです。

従来まで倒産の常連として挙げられていた業種とは、また違った種類の業界に打撃が発生している状況といえます。

固定費の割合の高い業種は危険?

新型コロナウイルスにより倒産してしまった企業で多いのは、固定費の割合が高いことです。

営業自粛などで休業を余儀なくされてしまうと、家賃や従業員への給料など高い固定費への負担が大きくなり倒産しなければならなくなった企業もみられます。

新型コロナウイルスにより倒産した業種ごとの固定費割合を確認すると、ホテル旅館業が70.0%・飲食店62.1%・アパレル業44.2%となっており、コロナ倒産と固定費率の高さは比例すると言わざるを得ません。

今後、第2波により再度緊急事態宣言が発令されてしまうと、その後の消費も抑えられることとなるので固定費負担に加えて大きな打撃となってしまうでしょう。

 

新型コロナで手元の資金を枯渇させない経営を

黒字倒産に至らないためには、営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足したフリーキャッシュフローの情報確認が必要です。

特に営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローは注視し、長期で減少もしくは赤字の状況になっていないか確認し続けることが大切です。

フリーキャッシュフローが赤字なのであれば、本業不振によるものなのか、それとも成長段階における投資増加によるものなのかを確認します。将来、黒字となるか見極めることも必要といえるでしょう。

キャッシュフローを確認すれば、業績や資金繰りなど企業の実態を把握できますし危機を回避できます。

そしてキャッシュフローから生まれた利益の質も確認できるので、仮に減益しているのなら本当に本業が悪化し事業の継続性が問われるほどの問題か読み解くことができるでしょう。

また、現金に着目する場合には、手元の資金だけでなく融資やローンなど借金に依存していないかも確認しておくべきです。

 

雇用の問題にはどのように影響する?

一般的には企業の倒産件数が増えれば失業者も増加すると考えられますが、確かに短期的に見ればそのとおりでしょう。ニュースなどでも新型コロナウイルスにより、大企業などの新卒採用への影響も報道されることがあります。

ただ、日本は企業の倒産・清算・廃業など企業数が減少してしまうことと雇用にはそれほど大きな関係がないことも明らかになっています。

どのくらいの規模の企業が倒産すればどのような影響が出てくるのか冷静に考え、倒産件数よりもなぜ倒産してしまったのか、その中身に注目しなければなりません。

中小や中堅企業も営業自粛などの影響は及んでいますが、小規模事業者の状況はさらに深刻です。ニュースなどでも報道されていましたが、外国から日本に訪れる利用客の減少などで、従業員への給料の支払いができず廃業にいたった観光業なども少なくありません。

小規模事業者を中心とした失業者が増えると考えられますが、小規模事業者の場合には節税を目的に配偶者などを従業員としてカウントしていることも多いので、実際に失業により困る人数はもっと少なくなるともいえるでしょう。

実際、1999年から2016年の企業数は減少していますが雇用は減っておらず、むしろ増えました。

今後進行する人口減少に対応するためには生産性を向上させることを検討しなければならないといえるでしょう。規模の小さい企業はある程度まとめながら、企業規模を拡大させていくといったことも必要になるとも考えられます。

 

まとめ

新型コロナウイルスにより倒産してしまう企業は今後さらに増えていくと予想されます。事業継続に向けて、手元の資金を増やすために融資制度などを活用する方法もありますが、借金に依存することが吉とはいえません。

雇用の問題などもあり、課題は山積みの状況ではありますが、新型コロナウイルスに負けず事業を続けていくためにも今を乗り切れる環境を整備していきましょう。

一時的に資金が不足しており、新型コロナウイルス対策として準備されている融資制度や給付金を活用する企業なども少なくありません。しかしすぐに入金してもらえるわけではなく、書類準備や審査に時間がかかり資金調達に間に合わないといった事態も起きています。

このような場合、保有する売掛金を売却して現金化するファクタリングを検討してみましょう。ファクタリング会社によりますが、早ければ即日現金化も可能となり、急な資金ニーズにもしっかり対応可能です。

融資を受ける時と違い、審査も柔軟なので新型コロナウイルスにより売上が低迷し、赤字経営となって悩んでいる事業者でも資金調達に活用できる可能性は高いといえます。

新型コロナウイルスで緊急的な資金を必要とするときだからこそ、中小企業にとって有効な資金調達の方法といえるファクタリングをうまく有効活用し、資金ショートを防いで事業を継続させていきましょう。

まだまだ新型コロナウイルスによる影響は続くと考えられますので、倒産といった最悪の事態に至らないための対策を考えていくことが必要です。

健全な事業にはキャッシュフローを重視した経営が重要!

会社が健全に経営を続けるためにはキャッシュフローに着目することが重要です。

決算書上の利益は、減価償却、棚卸資産や有価証券の評価方法などで変わってきますが、手元のキャッシュの流出入は事実をあらわすものであり、変わることはありません。

お金の動きに焦点をあて経営を行うことをキャッシュフロー経営といいますが、どのような経営方法なのか詳しくご説明します。

キャッシュフロー計算書を有効活用する

キャッシュフロー経営とは、儲けにより生みだした利益と、実際に残っているお金を把握することです。

キャッシュの流れを示すキャッシュフロー計算書では、利益とお金の増減がどのように関係するのか把握することができる内容となっています。

貸借対照表では財務状況、損益計算書ではどのように利益が生み出されているかを示しますが、キャッシュフロー計算書ではキャッシュがどのように調達されて何に使用されているかを表示するということです。

キャッシュフロー計算書の構造

キャッシュフロー計算書では、本業によって得たキャッシュの動きを示す営業キャッシュフロー、資産の売買などによるキャッシュの動きである投資キャッシュフロー、資金不足の事態にどうように資金を動かしたのかをあらわす財務キャッシュフローに区分されて表示されています。

フリーキャッシュフローを増やす経営努力を

投資キャッシュフローは通常マイナスをあらわしますが、本業によるキャッシュから投資に使用したキャッシュを差し引いた分フリーキャッシュフローです。

フリーキャッシュフローを増やすには、営業キャッシュフローを増やすことと、投資キャッシュフローの差し引き分を減少させることが必要ですが、このフリーキャッシュフローが多いほど経営が良好な企業であると判断されます。

フリーキャッシュフローを増やす経営努力を行っていきましょう。

儲けているはずなのに手元の資金が不足する理由

売上は向上して儲かっているはずなのに、なぜか手元にキャッシュが残らず資金繰りが苦しいと感じてしまうこともあるでしょう。

売上が伸びれば重要が高まり、殺到する注文に対応するため仕入れも増やすことが必要になります。仕入れが増えればその代金の支払いも多く発生することになりますが、その支払い期日は売上分が入金された後とは限らないからです。また、売上が伸びて利益が増えれば、その分税金の負担も増えます

勘定合って銭足らずという状態では、黒字倒産という最悪の事態を招きかねないのです。

手元のキャッシュを枯渇させないこと

キャッシュを生み出すことができなければ、いくら売上があがっていても会社は倒産してしまいます。

手元の資金が不足するなら銀行から借り入れればよいと思うかもしれませんが、お金を借りれば返済する必要があるため、返済資金を生むことができなければ結局事業は続けることができません。

仮に銀行から融資を受け、返済しながら事業を続ける場合でも、売上から利益を差し引いた残りを返済資金に充てることが求められます。

必要な資金を確保するためにはどのくらいの利益が必要になるのか計算し、実現できる範囲での売上計画を数値で検討していくことが必要です。

無理な投資は本末転倒に

安全な経営を続けたいなら、減価償却費と税引後利益の合計額の範囲に借入金の返済がおさまるような設備投資を検討しましょう。

事業を続ける上で設備投資なども必要なことですが、投資にお金をかけすぎてしまうことは好ましくありません。

投資とは、本来、本業で利益を生み出すために資金を投下することです。そのため、投資により経営が圧迫されてしまうのは本末転倒と言える行為になってしまいます。

まとめ

銀行融資を検討している場合でも、貸したお金を確実に返してもらうことができる企業にしか融資は行われません。

キャッシュフローがしっかり成り立っているのか判断されることになりますので、決算書上の利益だけにとらわれるのではなく、手元の資金を枯渇させない経営を行うようにしてください。

企業経営において重要なのは利益ではなくキャッシュフロー管理?

企業経営において、利益と耳にすると何となくイメージはできても、キャッシュフローとは何なのかイメージや説明が難しいと感じる方もいることでしょう。

利益に注視して企業経営を続けることはもちろん重要ですが、それ以上に重要なのがキャッシュフローです。そこで、キャッシュフローとはそもそも何を示すことなのか、利益と何が違うのかご説明します。

 

企業経営におけるキャッシュフローとは

手元の現金や預金のことをキャッシュといい、流れのことをフローといいます。そのためキャッシュフローとはお金の流出入のことですが、企業経営においてこのキャッシュフローに注視しておくことは非常に重要です。

商品を仕入れればその代金を支払うことが必要ですが、仕入れた材料などを使って商品を作り、その商品を販売して売上があがればその代金を受け取ることができます。

入ってきたお金で仕入れ代金を支払い、その他、家賃や水道光熱費、給料などの経費も支払うという流れを管理していかなければ、お金が不足して支払いができなくなってしまうでしょう。

 

支払いと入金のタイミングのズレ

お金が入ることはキャッシュイン、反対に出ていくことをキャッシュアウトといいます。キャッシュインからキャッシュアウトを差し引いた収支キャッシュフローと考えればわかりやすいですが、キャッシュフローは常にプラスになるとは限りません。

なぜなら仕入れや給料などの支払いは、商品などを販売してその代金が入金される前に発生するからです。

キャッシュフローがマイナスになる場合、資金調達によりお金を補充することが必要になります。

 

利益とキャッシュフローは一致しない

利益は、売上から費用を引いて計算します。

小売業や飲食業などは現金商売なので、顧客に商品を販売した場合、商品と引き換えで現金を受け取ることができます。しかし企業間では現金で取引されることはほとんどなく、1か月分など一定期間分に発生した取引分をまとめて請求し、後日入金してもらう掛取引が主流です。

ただ、会計処理上、商品を販売した段階で売上として計上されることになるので帳簿上は黒字をあらわしますが、まだ入金がされていないことで売掛金のまま残っており、実際のキャッシュフローは利益よりも少ない状態になりがちです。

会計上の利益とキャッシュフローは必ず一致するわけではないと理解しておきましょう。

 

必要な運転資金が増えればキャッシュフローはマイナスに…

事業を営む上で必要な資金を運転資金といいますが、

運転資金=売掛債権(売掛金など)+棚卸資産(商品の在庫)-仕入債務(買掛金など)

という計算式で算出できます。

そのため、売掛債権が増えたときや棚卸資産が増えたとき、仕入債務が減ったときは多く運転資金が必要となるのでキャッシュフローはマイナスとなります。

キャッシュフローをプラスにしたいなら、商品を販売した後の売掛金を早く回収すること、仕入した後にできるだけ早く販売して在庫を増やさないようにすること、仕入れ代金はできる限り支払期日を遅く設定することが必要といえます。

 

その他キャッシュフローがマイナスになる要因

必要な運転資金が増える以外に、キャッシュフローがマイナスになるなど悪化する要因として挙げられることは、

  • 設備投資に費用を掛け過ぎること
  • グループ法人に対する貸し付けなどお金を生まない出費

などです。あわせて注意しておくようにしましょう。

 

まとめ

現金の出入りであるキャッシュフロー管理をしっかり行い、会計上の利益とは必ずしも一致するわけではない点も理解しておきましょう。そのため、利益が出ていてもキャッシュフローがマイナスになることもあるのです。

会計処理上の結果、利益が出ずに赤字でも企業は倒産しませんが、キャッシュフローがマイナスになれば会社は倒産してしまいます。キャッシュフローがマイナスにならない管理を行うようにしてください。

自由に使える現金であるフリーキャッシュフローを増やそう!

キャッシュフローは、営業活動によるキャッシュフロー投資活動によるキャッシュフロー財務活動によるキャッシュフローの3種類があります。そして事業を営む上で、もっとも注視しておきたいのが自由に使うことができる現金を示すフリーキャッシュフローです。

 

なぜフリーキャッシュフローが重要なのか

企業が事業活動を行う上で、商品を販売した代金を得たり、仕入れにかかった費用を支払うなど、お金の出入りであるキャッシュフローが発生します。

この事業活動で発生した営業活動によるキャッシュフローと、投資によるキャッシュフローを足したものがフリーキャッシュフローです。フリーキャッシュフローとは、借り入れや増資などで資金を増やしたり、借金の返済などの財務活動を含まない、純粋な事業活動だけで生じたお金の収支といえるでしょう。

借入金がある場合、その返済資金が不足し新たな借り入れを行うことは、本当の返済が行われているとはいえません。借入金を本当に減少させるための原資は、純粋な事業活動だけで生んだフリーキャッシュフローから充てられるべきなのです。

 

現金が増えたらキャッシュフローは増える?減る?

現金が増えたらキャッシュフローが減るという話を聞いたことはないでしょうか。通常、現金が増えるということはキャッシュフローも増えるのではないのだろうか?と思うかもしれません。

ただ、資金を調達する場面で見た場合には、ある一定の項目を前提として、現金を増やすことはキャッシュフローを減少させることに繋がりますので、その内容をご説明します。

先にも述べたとおり、企業本来の営業活動で獲得したキャッシュフローから、事業を続けるために投資に充てたキャッシュフローを差し引いたものがフリーキャッシュフローです。

キャッシュフローは、

キャッシュフロー=営業利益×(1-実効税率)+減価償却費-投資-△運転資本

で計算することができます。

利子費用はひとまず無視して、借金がないと仮定したケースでのキャッシュフローです。

この計算式の中で運転資本に注目してみましょう。

運転資本の定義は、

  • 運転資本=売上債権+棚卸資産-仕入債務
  • 運転資本=流動資産(現預金以外)-流動負債(借金以外)
  • 運転資本=流動資産-流動負債(借金以外

などのパターンがありますが、現金が増えるとキャッシュフローが減少することに関係するのは、この3つのパターンのうち「運転資本=流動資産-流動負債(借金以外)」のケースです。

事業を運営する上で必要な資金は、在庫などと同じく資金が拘束されていると判断し、運転資本に含めることが必要という考え方です。

そのように考えれば、本来の運転資本とは、

  • 運転資本=流動資産(余剰現金以外)-流動負債(借金以外)
  • 運転資本=運営上必要とする現金+売上債権+棚卸資産-仕入債務

となります。

事業を運営する上で必要な現金を拘束される資金と考えた場合、この部分を正確に測定することは容易でないこともあるでしょう。

その理由は、これまで実際にかかった金額や比率などを用いて考えるのか、一時的に保有する現金も含めるのかなど、どこからどこまでが余剰現金なのか線引きが難しいことが挙げられます。

そこで、実務上は多少の誤差まで気にするのではなく、これまで通り運転資本の定義で計算することとなるでしょう。

ある程度は妥当性の高い形に持っていき、実質的な運転資本のうち、運営に必要な資金としてどこまでかを含めて考えていきましょう。

 

本来の企業の力で事業を継続するために

フリーキャッシュフローは、事業活動から獲得したお金の中で、自由に使っても良い部分です。

経営者の判断で使途を決めることができるので、戦略的に事業展開する際の源泉となったり、借金の返済資金に充てて健全性を高めたい場合の原資にすることもできます。

外部機関を頼らずに資金を獲得して事業活動を続けたいなら、フリーキャッシュフローを最大化できる企業努力が必要です。

企業のキャッシュフローを左右するのは損益分岐点?その意味とは

企業経営で重要なのは利益を生むことですが、企業は商品やサービスについてコストをかけて顧客に提供し、その対価を代金として受け取り、利益を出します。

そのため、利益を出すことができる売上高である損益分岐点を知っておくことはとても重要なことですが、この損益分岐点こそ企業が達成しなければならない最低限の売上高です。

そして企業経営で重要なのはキャッシュフロー。この損益分岐点とキャッシュフローはとても密接な関係にありますので内容を確認しておきましょう。

 

損益分岐点とは

損益分岐点とは利益も損失も出ず、収支が合致する売上です。ちょうど損失か利益か分かれる部分であるといえますが、損益分岐点を基準とすれば、売上高が多くなれば利益、少なくなれば損失が発生します。

損益分岐点での売上は利益がゼロなので、利益は生みませんが損もありません。
もちろん、利益を獲得するために商品やサービスを販売・提供しているわけですが、赤字でも黒字でもならないいわゆるプラスマイナスゼロの時点です。

損益分岐点を越えた売上分は、限界利益額分の黒字が増えていきます。

 

損益分岐点の考え方

損益分岐点で利益を考える場合には、費用を変動費固定費に分けて考えます。

売上の増減には関係なく発生する固定費に含まれるものとして、従業員の固定給や事務所の地代家賃などが挙げられます。

変動費は売上の増減により比例する費用なので、材料仕入れや従業員のインセンティブなどの人件費、外注費などが該当します。

売上-(変動費+固定費)=利益

となるわけですが、プラスマイナスゼロの状態とはこの利益がゼロの状態なので、売上高から売上を獲得するためにかかった変動費を差し引いた利益が限界利益を出すには、

売上-変動費=限界利益

となります。

 

損益分岐点の算出方法

損益分岐点を算出するには、

固定費÷{1-(変動費÷売上高)}=損益分岐点

となります。

よって、

固定費÷(1-変動比率)=固定費÷限界利益率=損益分岐点

という計算式が成り立ちます。

 

「固定費÷限界利益率」が損益分岐点となるということ

固定費以上に売上が上がったとしても、売上のすべてが利益にはなりません。変動費もかかるので、限界利益部分しか残りませんがこれが限界利益率です。

仮に固定費が100万円、限界利益率が0.25だとした場合の損益分岐点を求めると、

100万円÷0.25=400万円

です。

仮に利益の目標を20万円としていた場合に必要な売上高を知りたいなら、

20万円÷0.25=80万円

となり、損益分岐点である400万円80万円を合わせた480万円が利益目標を達成するために必要な売上高であると計算できます。

また、

  • 固定費を削減すること
  • 変動費を減らし限界利益率を上げること

などによっても目標達成に繋がるでしょう。

 

損益分岐点だけではだめ!キャッシュフローに考慮も重要

会社を経営する上で必要なのは、損益分岐点に加えて、キャッシュフローも考慮していくことが必要です。

むしろ、利益より重要であるともいえます。借入金の返済や未払分の支払いなどは、資金の範囲内におさめなければキャッシュフローは悪化するからです。

新しく事業を始める場合などは、利益計画における損益分岐点だけでなく様々な支払いが滞らないような資金計画が非常に重要となってきます。

これらの支払いは利益から充てていくことになるので、利益が計上されていない状態で返済や未払分の支払いが続いていると資金はいずれショートします。

 

まとめ

企業経営の目的は利益を生むことです。しかし、利益にばかりとらわれてしまうと、手元の資金が不足してしまい、資金ショート、最悪の場合には倒産に至ってしまう可能性があります。

利益計画と資金計画は緊密な関係にあることを理解し、キャッシュフローににおける損益分岐点についても把握しておく必要があるといえるでしょう。

黒字倒産を防ぐにはキャッシュフローを悪化させない経営が重要!

決算書上は利益が出ているのに倒産してしまう企業がありますが、その一方で赤字決算なのに倒産せず事業を続けることができている企業もいます。

これは、会計上の収益と費用が現金の入出金と一致していないことを理由としていますが、企業が生き残るにはキャッシュフローを悪化させずプラスを維持することが大切です。

そこで、黒字倒産が起きる理由やキャッシュフローを悪化させないために重要なことをご説明します。

 

黒字なのに倒産する理由

損益計算書上は黒字だから何も問題ないと安心している企業もあるようですが、会計上の売上(収益)は商品やサービスを販売・提供した時点での計上です。

この代金が回収されているかは別問題で、入金されるまで2か月ほどの期間があいてしまうことが一般的であることを認識しておきましょう。

その一方、材料や製品などを仕入れるための代金、従業員に対する給料などは売上による代金を回収する前に支払うことになります。

このような売掛金などの関係により、会社の売上高と手元の現金が一致しないことが、黒字でも倒産してしまう要因です。

 

そもそも倒産とはどのような状態か

倒産とは支払わなければならない債務を自己資金でまかなうことができず、さらに支払いに充てる資金も調達できず経営が行き詰まった状態を示します。

その後、銀行取引停止処分を受ける、または裁判所に破産手続きを申請するといったことで、事実上の倒産に至ります。

 

キャッシュフローで何を把握できるのか

企業が注視しておきたいキャッシュフローとは、売掛金の入金や経費などの支出といったお金の流れのことで、キャッシュフローがマイナスにならないための管理が重要になります。

売上が増えればいずれは入金が増えますし、コスト削減によって支出を抑えることもできます。売上増加や費用削減により利益は増加するので、一般的にはキャッシュフローも良化するでしょう。

ただ、売上が増えればその分、生産しなければならない商品の数も増加するので、仕入れ量も大きくなってきます。せっかく売上が伸び順調に事業が進んでいる中で、仕入れ代金や経費の支払いができなければ黒字のまま倒産してしまうのです。

 

キャッシュフローと損益計算書上の利益の違い

把握しておきたいのはキャッシュフローと利益との違いです。収益は入金、費用は支出と深い関係がありますが、それぞれ計上するタイミングの違いを理解しておくべきです。

売上は商品を出荷したタイミングで計上するので、この時点で利益は増えます。ただ、売上に対する代金が回収されるのは支払サイトを経過した数か月後です。

それぞれのタイミングの間に発生する支払いに不足が生じことになるので、キャッシュフローを悪化させない管理を行うことが重要といえるでしょう。

 

赤字なのに倒産しない企業がある理由

黒字なのに倒産してしまう企業がある一方、赤字なのにずっと倒産せず事業を継続できている企業もあります。

いくら損益計算書上は赤字でも、手元に支払いに充てるだけの資金があれば企業は倒産することはないため、現金資産や流動性の高い資産を多く保有しているのか、融資を受ける際に担保として差し入れるだけの価値の高い資産を保有していることなどが理由として考えられます。

ただ、事業を営む目的は利益を出すことなので、ずっと赤字状態のままではいずれ倒産してしまうかもしれません。

 

キャッシュフローを悪化させないために必要なこと

流出するお金と流入するお金の流れであるキャッシュフローを把握し、現金が不足しない管理を行うことが必要です。

キャッシュフローを良化させるには、仕入れ代金の支払いはできるだけ先延ばしにして、売上代金はなるべく早く回収することです。

取引先に交渉して快く応じてもらえれば何も問題ないでしょう。しかし、実際には取引先の都合もあるでしょうし、無理にお願いしてしまうとよほど経営や財務状況が悪化しているのだろうと勘繰られてしまうかもしれません。

もし未回収の売掛金を多く保有していて、代金が入金されるまでの間の支払いに充てる資金不足に悩んでいるのなら、その売掛金を早期に現金化できるファクタリングを検討してみてはいかがでしょう。

キャッシュフローを改善させるには返済のシミュレーションが重要!

中小・零企業の多くでみられがちなのが、間違った財務や金融戦略を行うことにより、本当なら利用できたはずの資金調達の機会を逃していることです。

キャッシュフローの管理がしっかりできておらず、本業ではなく資金繰りにばかり時間を充てることにならないよう、将来的なシミュレーションを行うことは非常に大切であるといえるでしょう。

特に借り入れで資金を調達する場合、毎月の返済がその後の資金繰りに大きな影響を及ぼすことを理解しておく必要があります。

財務の策を何も講じず、経営危機や破綻といった状況に追い込まれないために、どのようなシミュレーションを行えばよいのかご説明します。

 

しっかり財務の知識を付けておくことも必要

資金調達の場面で、融資を受けようとしても審査で否決されたり、金融機関の担当者との話をする上で伝えたいことが伝わらなかったり、求められている書類の作成などができなかったりと、財務の知識がない状態で経営を行うとこのようなトラブルが発生しやすくなります。

財務に対して何の知識も持たず、対策も講じていない状態で経営を続けることは、経営危機や破綻というリスクを高めることになると理解しておくようにしましょう。

 

資金調達はどのような流れで行うのか

もし資金を調達する時には、必要な金額をどこから準備するのか検討しなければなりません。

そのためには、

  • 税込での総必要額の算出
  • 自己で準備できる資金額の決定
  • 資金調達額の決定

という3項目を決定し、

総必要額-自己資金額=資金調達額

を決めることになります。

 

どこから資金を借り入れるのか決める

資金を調達する方法が借り入れだとしたら、どこから融資を受けるのか選ぶことも必要です。

日本政策金融公庫、民間の銀行、信用金庫、信用組合、農業協同組合、ノンバンクなど、金融機関もいろいろあります。

どこを選択するかによって、借り入れできる限度額や設定される金利も変わるでしょう。毎月の返済方法や金額などを確認し、資金調達後はキャッシュフローにどのような影響が及ぶのかシュミレーションしていくことが必要です。

 

キャッシュフローに悪影響を及ぼさない返済計画の立て方

借り入れを行い資金調達する場合、その後、何年で償却するのか、毎月の返済額などをいくらで設定するのかによって、その後の資金繰りは大きく変わります。利用する金融機関が決まったら、返済年数や金利などの返済方法を確認しましょう。

一般的なのは元利均等返済方式ですが、初年度から返済する方法のか、それとも1年据え置きするのかなど方法もいろいろです。

 

場合によっては1年据え置きのほうがよいこともある

初年度から返済する場合には早く完済できますが、資金繰りが厳しい状態でいきなり返済負担が増えるのも考えものです。その場合、ある程度資金繰りが改善した後に返済を始められる1年据え置きという方法を選択することも視野に入れましょう。

1年据え置きの場合は、借入金総額の金利部分のみを1年間支払って、2年度から元金と金利を支払うことになります。

運営資金を蓄えることにも繋がりやすく、2年後以降のキャッシュフローが楽になるというメリットがあるので、安定して利益を出すことを考えるなら選択することも方法の1つといえます。

 

返済年数を決める場合の注意点

また、何年で返済するのかを決める場合、早く借金をなくしたいと思うあまり、短期で設定してしまうとキャッシュフローに影響します。

返済年数を短くすれば総支払額は少なくできますが、その分、毎月の返済負担を重くすることになります。無理なく返済できる年数を考えて決めることが重要です。

 

焦り過ぎは禁物!キャッシュフローを悪化させないシミュレーションを

資金を調達することが必要になったとき、とにかく早く手元に現金を!という思いが強くなる傾向があるため、その後の返済計画や資金繰りにどのような影響が及ぶのかまで考えられないという場合もあるでしょう。

しかし、一時的に資金を調達してその場はしのげたとしても、またすぐにキャッシュフローが悪化すれば何の意味もありません。

一時しのぎに終わらないためにも、しっかり返済のシミュレーションを行い、キャッシュフローが本当に改善できるのか確認しておくことも大切です。

資金繰りのポイント|売掛金が資金繰りにずれを生じさせる理由とは

日々、資金繰りが大変だと感じている経営者の方も少なくないようですが、何が大変なのかというと、掛け取引によって発生した売掛金と実際のお金の流れで生じる「ずれ」を把握しておく必要があることでしょう。

しかし、この「ずれ」を把握することを怠れば、手元の資金が不足することになり、支払いができずに資金がショートしてしまいます。

そこで、なぜ掛け取引で売掛金が発生することにより、資金繰りの際にずれが生じてしまうのか、注視しておきたいポイントをなどご説明します。

 

売掛金が発生する掛け取引とは

会社の資金繰りを行うとき、掛け取引によって発生した売掛金が資金繰りの収支にずれを起こすことを理解しておく必要があります。

企業間における取引では、商品やサービスを販売して引き渡し、または提供したタイミングでその代金を受け取るのではなく、後日請求書などを発送して入金してもらう掛け取引がほとんどです。

 

会計処理上の利益と資金繰り表の残高がずれる理由

売上として帳簿に計上するのは、商品やサービスを販売・提供したときなので、帳簿上は売上があがったことにより利益が出ている状態になるかもしれません。

しかし、利益はどんどんあがっているのに、手元の資金はなぜか少ない…と感じるのは、売掛金として計上された代金がまだ入金されていない状態となるからです。

手元の資金を管理するために、実際にお金が入金されたときと支払いで出金したときに記帳する資金繰り表を作成している企業も少なくないでしょう。

会計帳簿では利益が出ていても売上代金が入金されていなければ、表示されている利益と資金繰り表の残高はまったく違った金額になってしまいます。

たとえば、月末締めの翌月末支払などの条件で掛け取引を行った場合、その間で発生する仕入れや経費などの支払いで資金繰り表上の出金はどんどん増えます。しかし、肝心の売上代金はまだ入金されていないので、入金されるまで不足が生じることになるわけです。

 

会計処理の基本的ルールは発生主義

会計処理において、売上はいつ入金されるかは関係なく計上します。また、経費についてもいつ支払ったかは関係なく計上することが会計の基本的ルールです。

この基本的なルールを発生主義といいますが、売上として計上するタイミングは入金される時期に関係なく必要であるということです。

商品を渡したタイミング、目にみえないサービスを提供したタイミングなど、納品が完了したときに売上が計上されることになります。

売上が発生したときに計上されるため発生主義や実現主義といわれています。

 

資金繰りではずれを把握しておくことが重要

売上代金が入金されるタイミングと、支払いが生じるタイミングにはずれが発生することがほとんどですので、そのずれを事前に把握しておき、資金が不足しないように資金を調達することなどが資金繰りにおいて重要です。

資金繰り表から、入金されるタイミングと出金が発生するタイミングを予測し記しておくことも必要となりますので、最低でも3か月先くらいまでを目安に作成しておきましょう。

 

資金が不足するタイミングをおさえておくことがポイント

手元の資金が不足すると考えられるタイミングにおいては、入金されるお金を増やすか、出ていくお金を少なくすることが必要です。

入金されるお金を増やすには、まだ回収できていない売掛金を早めに入金してもらったり、売れ残った在庫などは処分して現金に換えたり、金融機関などから借り入れを行うことなどが必要です。

出て行くお金を抑えるのは、経費削減、人員削減、仕入先や借入先へ支払いを延長してもらうように交渉することなどが考えられます。

 

現実的に実行できる手段は限られている

しかし、削減できる経費は限られているでしょうし、仕入先や金融機関に対する支払いの先延ばしは信用低下に繋がってしまいます。さらに、これまで企業に貢献してくれた人員を削減することなども最終的な手段として考えておく必要があるでしょう。

残った在庫を処分しようにもすぐに売れるとは限りませんし、金融機関などからの借り入れも審査に通らなければ融資を受けることはできません。

そこで、効率的に資金を調達する方法として、売掛金の回収を早めることを検討しましょう。売掛先に交渉しなくても、ファクタリングを利用すれば、入金される期日前の売掛金を早期に現金化することができます。

 

まとめ

売掛金が資金繰りに影響を及ぼし、会計処理上の利益と資金繰り表の残高にずれを生じさせることになります。

このような場合、ファクタリングを活用することで売掛金を早期に回収することに繋げることが可能です。

取引先にも迷惑をかけず、また、資金繰りが悪化していることを知られることもありませんので、もし資金繰りに困った場合には検討してみることをおすすめします。

売掛金がキャッシュフロー悪化の「穴」にも改善の「鍵」にもなる理由

キャッシュフローを管理しているとき、回収できなかった売上分の経理処理に迷うことはありませんか?

実際に入金されなくても、契約した金額を売上として計上することになりますが、いくつかの基準を満たしたときに、売掛金は貸倒金として利益からマイナスできる処理が可能になります。

しかし、この売掛金の処理がキャッシュフローを悪化させる要因となる可能性があります。

売掛金を売上の計算に入れることは間違い?

売掛金とは、売買契約は成立していて、すでに商品やサービスは提供している状態の中、まだ入金がされていないけれど将来入金される予定のお金です。

そのため、実際には手元にないお金であることから、キャッシュフローを考える場合には売上の計算に入れません。

その月にどのくらい支払いができるのかを考えるとき、売上ベースで考えてしまうことがありますが、実際に売上金として手元に入金されたお金とが発生することを理解しておかなければ不足が生じます。

貸倒損失になった場合

売掛金は、取引先にお金を貸している状態にあるともいえるので、仮に売掛金100万円が貸倒損失になれば、売上高営業利益率が20%の会社の場合、新しく500万円の売上を計上しなければならなくなります。

そのため、回収できないからと、簡単に貸倒にすればよいと考えることだけは避けなければなりません。

手元のお金であるキャッシュフローの流れをスムーズにするためには、どの取引先に対していくら売掛金があるのかを把握し、実際の資金繰りでは収入として考えないことが必要になるといえます。

 

悪化したキャッシュフローを改善させるには?

すでに悪化したキャッシュフローを改善させるにはどうすればよいのでしょう。

儲けがすぐに手元に入るのは、現金取引の場合です。しかし、売掛金や買掛金などが一般的に使われる中で、儲けたらすぐお金があると思うのは危険です。

売上を増やし、原価を下げて粗利益を増やすこと、さらに販売管理費など活動原価を下げることにより、確実に利益を計上できるのでキャッシュフローは改善されます。ただし、計上した利益が確実に資金になり、企業もどることが条件です。

過剰な在庫(棚卸資産)や遊休固定資産を減らすことでもキャッシュフローは改善されますし、支払いを先延ばしにできる買掛金を増やしてもキャッシュフローは改善します。

ただし、経済状況を考えると、買掛金の支払いを延ばすことは信用不安を増大させる原因になるので、キャッシュフローが改善される状況を考慮の上、ときにはコストダウンする代わりに支払いを早めるなど、有利な条件で取引できるような交渉が必要です。

 

売掛金がキャッシュフロー改善の鍵に!

買掛金の支払いを先延ばしにすればキャッシュフローが改善されるとすれば、反対に売掛金は支払いを前倒ししたほうがよいということになります。

資金不足が生じている状況で、その不足を穴埋めするために銀行から借入れをするのか、それとも資産を売却して現金化するのか、方法はいろいろです。

売掛金の入金を先に行ってもらえるように、直接売掛先に交渉してもすぐに可能になるとはいい切れません。その状況で急いで資金調達しなければならないなら、すぐに売掛金を現金化できるファクタリングを検討してみるとよいでしょう。

ただし売掛金の現金化は業者選びが重要!

ただし、ファクタリングは多く存在するファクタリング会社のうち、最も信頼できると判断される会社に依頼することが重要になります。そのため、複数のファクタリング会社をしっかり比較し、検討することが大切です。

ただ、複数のファクタリング会社から、1社ごとに見積もりを取得して比較するのは大変な時間と手間がかかります。

そこで、とにかく資金調達に急ぐから売掛金を現金化する相談をしたいけれど、どこに依頼してよいかわからないというニーズに応える一括見積りサービスを活用しましょう。

メールフォームに簡単な項目を入力するだけで、経験の豊富な担当者がしっかり業者を選定し、見積もりまで行ってくれるので手間がかかりません。

 

円滑に事業を運営するために

企業が成長発展するためには、一定水準以上で利益を計上し、利益を再び投資しながら拡大していくことが大切です。

しかし、そのための資金がなければ、企業は成長どころか存続の危機にたたされます。有効な資金調達方法で、事業を円滑に行えるような方法を考えていきましょう。

資金繰りを悪化させない方法とは?キャッシュフロー計算書からわかること

毎月の試算表などで売上や利益を確認し、書面上は黒字の状態だとしても「売掛金」が回収できなければ「黒字倒産」してしまうこともあります。

帳簿上の利益を確認し、経営も順調だとすっかり安心していても、手元のキャッシュが不足して支払いに行き詰まってしまいます。結果として資金繰りが悪化し、事業を継続できなくなるといった最悪の事態に陥る可能性もあるのです。

そのため、貸借対照表や損益計算書の数字を確認するだけでなく、会社の資金繰りが悪化しないように「キャッシュフロー」を重視することも大切です。

キャッシュフロー計算書は資金繰り表として使える!

上場企業の場合など、決算書類は貸借対照表や損益計算書だけでなく、「キャッシュフロー計算書」が添付されています。これは、2000年3月期の決算から、作成が義務付けされているからです。

中小企業ではまだ作成・添付は義務付けられていませんが、キャッシュフロー計算書から会社の現金の動き(収支)を把握することができますので、「資金繰り表」として使うためにも作成しておくとよいでしょう。

キャッシュフロー計算書からわかること

実際、優良な企業であればキャッシュが増えていくため、売上や利益をみなくても貸借対照表の現金推移を確認すれば会社の経営状況が確認できるともいわれています。

それほどキャッシュフローの推移は経営において重要視されているといえますが、キャッシュフロー計算書を作成する目的は、キャッシュの増減の理由など流れを把握することです。

会社の資金繰りにおいて、キャッシュフロー計算書は欠かせない存在ともいえますが、より効率的に活用するためにも、区分ごとのキャッシュの増減を分析しましょう。

営業活動によるキャッシュフロー

事業活動で得たお金の流れを示すキャッシュフローですので、他の区分よりも重視したい部分です。

投資活動によるキャッシュフロー

投資活動によるお金の流れを示すキャッシュフローで、営業活動によるキャッシュフローを何に投資しているか把握することができます。

余剰資金で株式や債券を購入し運用しているのか、設備や修繕など事業維持に対する投資なのか、また、新事業や商品開発など新たな事業開拓に向けた投資なのかなど、経営戦略により投資の対象は異なります。

財務活動によるキャッシュフロー

財務活動でどのくらいお金が増減したのかを示すキャッシュフローなので、借入金や返済状況などを確認することができます。

売上が伸びているのに資金不足に陥る?

キャッシュフロー計算書を分析するためにも、売上先仕入先、それぞれの払い出しのタイミングをリスト化してみましょう。資金の回収と支払いのタイミングがずれる取引を洗い出していくことがポイントです。

注文を受けた後は売掛金として売上が発生し、商品や製品、サービスを納品・提供して、入金があるという流れが一般的です。売上や利益が計上されるタイミングと、現金を回収できるタイミングにズレが生じることが、資金繰り悪化する要因となります。

資金繰りを改善させるためには、受け取りは早めに、支払いは遅らせることが必要です。早く売掛金を回収できれば、受け取った現金を次の仕入れに使うこともできます。

売上が増えてくると事業が好調で喜ばしいと思うかもしれませんが、その一方で仕入れコストが増えて資金繰り悪化を招きやすい状況に陥ります。手元のキャッシュを少しでも増やし、仕入れの支払いに充てることができる状況を作ることが大切です。

資金繰りを悪化させないために重要なのは手元のキャッシュ!

資金繰りが悪化しないために、手元のキャッシュを増やす方法は色々です。銀行から運転資金を借入れたり、売掛金を早く支払ってもらえるように取引先に交渉したり、また、売掛金を早期に買い取ってもらい現金化するファクタリングなども方法として挙げられます。

大切なのは、キャッシュフローが悪化しないことであり、どの方法で資金調達することが事業を継続する上で最もよいのか、十分に検討して決めるようにしましょう。