事業計画書を資金調達目的で作成するメリットと押さえておきたいポイント

銀行から融資を受けるとき、担当者に求められて事業計画書を作成する企業が少なくありませんが、資金を調達するときには必ず作成しておいたほうがよい書類といえます。

そもそも事業計画書を作成することで、企業がどこへ向かっているのか内外へ示すことが可能となり、資金を調達するときにも有利に運ぶと考えられます。

多種多様な融資制度で資金を調達するときにも事業計画書は大きな役割を果たすため、作成においてどのようなメリットがあるのか、どのようなことに注意して作ればよいのか把握しておきましょう。

 

事業計画書作成のメリット

事業計画書を作成する理由は社外へのアピール材料として以外にも、社内で事業計画を共有したいときに作ることもあります。

ただ多くが資金調達など、銀行融資・補助金・助成金・出資などで資金を提供してくれる相手に対し、これからの事業について説明することを目的とすることでしょう。

創業の際や新規で事業を開始するときなどには銀行から事業計画書を提出するように依頼されることがありますが、仮に求められなくても提出すれば担当者が自社を理解してくれやすくなります。

今後の事業計画について、担当者に口頭で説明しただけではうまく伝えることができない上に、時間がかかってしまいます。

間違った情報が伝わってしまうこともあれば、本来伝えたいことを理解してもらえなかったことを理由に、たとえば銀行融資では審査が通らなくなる可能性も出てくるでしょう。

そのような場合、事業計画書を作成しておくことで、スムーズに事業の内容を伝えることができ、審査期間を短縮させることも期待できます。

経営改善を目的とした資金調達でも、今後の収益の見込みや具体策などを明確に示すことができれば、過去の数字だけにとらわれず将来を見据えた審査をしてもらえることになり、審査を通過する割合がぐっと上がります

 

資金調達を目的に事業計画書を作成するなら

資金を調達することを目的として事業計画書を作成するときには、銀行が必ず確認する項目を事前に押さえた上で作っていくことが大切です。

今後の計画だけ記載すればよいと考えず、数字以外の情報なども盛り込みながら、より具体性のある内容にまとめていきましょう。

たとえば、

  • 企業の沿革
  • 代表者や経営陣のプロフィール
  • 従業員(パート)の状況
  • ビジネスモデルの概要と商品・サービスの内容
  • 販売先・仕入先・外注先との取引条件
  • 市場環境
  • 競合状況
  • 自社の特徴や強み
  • 直近数年の業績についてコメント
  • 現在の問題点や課題
  • 新しく取り組む計画と具体的な施策
  • 借入金の資金使途とそれによる効
  • 収支の見通し
  • 資金繰り計画

などの項目を記載していくことで企業概要や今後の施策と数値計画を理解してもらいやすくなります。

数値計画は今後5年の数字を表にし、その実現の可能性について根拠が問われます。

特に1年程度の収支見込みは根拠がより問われる部分なので、裏付けとなる資料を添付したりデータを記載したりといった工夫をしましょう。

 

過度な脚色やバラ色計画はタブー

できるだけ審査にプラスの影響があるようにと、過度な脚色やバラ色計画を記載することはタブーです。

客観的な比較データや裏付けがないのに、競合他社よりも自社が優位にあると記載することや、市場や競合の分析が十分でないのに売上だけは右肩上がりに伸びる計画を立てることはしないでください。

仮に過度な脚色などで融資を受けることができた場合でも、来期決算書を提出したとき実際に結果が伴っていなければ信用を低下させ、銀行との良好な関係を築くことができなくなります。

客観的な根拠やデータに基づいた手堅く厳しめの事業計画書を作成したほうがよいといえるでしょう。

資金を借入れで調達したときの返済方法の種類

資金を借入れで調達したときには、必ず返済が必要となります。

そのためどこから借入れするのか、借入額や返済期間など資金調達前に決めなければならない項目がいくつかあるといえるでしょう。

そして返済方法もその1つといえますが、どのような方法を選ぶかによってその後の資金繰りも大きく変わります。

そこで、融資を受け資金調達するときに、どのような返済方法があるのかご説明します。

 

借入れた資金に対する金利は固定金利と変動金利の2種類

融資を受け資金調達すると、元金返済に加え利息の支払いも必要です。

利息は金利によって決まりますが、固定金利と変動金利の2種類があるため注意しましょう。

固定金利

融資を受けるときに金融機関と取り決めた利率が完済まで変わらないのが固定金利です。

通常であれば、経済情勢の変化などで金利は変わるものですが、固定金利であれば契約当初に決めた利率が完済するまで固定されます。

変動金利

変動金利の場合、金融機関の短期プライムレートを基準とし、借入期間中に利率が変動します。

短期プライムレートとは、業績や財務状況が良好な最優良の企業に対し資金の貸付を行うときの最優遇貸出金利(プライムレート)での1年以内の短期貸出金利のことです。

短期プライムレートは経済情勢の影響を受けるため、景気が良ければ借入金の利率も上がり、支払う利息の負担も大きくなります。

固定金利と変動金利のどちらが得か

固定金利と変動金利のどちらを選ぶべきか考えた場合、将来の金利動向の見極めが重要です。

金利が大幅に上昇する可能性があるときには固定金利が得であり、金利が下がる可能性があるなら変動金利のほうがよいでしょう。

しかし将来の金利を正確に予測することは不可能といえるため、予測により固定金利と変動金利のいずれかを選ぶしかありません。

どちらを選んだ場合でも途中でもう一方の金利に変更することは難しいため、慎重な見極めと判断が必要です。

 

借りた資金の返済方法は一括返済と分割返済の2種類

融資を受けた資金の返済について、その方法は一括返済と分割返済の2種類があります。

一括返済

返済期日に借りたお金と利息を全額返済する方法であり、元金部分の金額は変わらないため、利率は元金をもとにして計算されます。

分割返済

事前に決めた完済日まで、毎月など複数回に分けて返済する方法です。

完済するまで元金は少しずつ減少していくため、支払う利息も元金の額に合わせて減少していきます。

なお、分割返済には元金均等返済と元利均等返済があり、どちらの方法を選ぶかによって返済額の計算方法は異なります。

元利均等返済

元金返済額と利息額が毎回一定となる返済方法が元利均等返済です。

返済する金額は一定であるものの、元金返済額と利息額の内訳は毎回異なります。

返済を始めたばかりの時期は、返済額の多くを利息が占めますが、返済が進んでくると利息額は減少していきます。

その他の借入条件が同じ場合には、元金均等返済より返済総額は大きくなるものの、毎月一定金額を支払えばよいため返済計画は立てやすいといえます。

元金均等返済

毎回支払う元金返済額が一定であり、その一定の元金に利息を上乗せした金額が返済額になる方法です。

そのため返済が進んでくると元金は減少していくため、負担する利息も減少していくものの、毎回の返済金額が異なるため返済計画が立てにくいことがデメリットです。

ただし元利均等返済よりも元金が減るペースが早いことはメリットであり、その他の借入条件が同じなら元利均等返済より総返済額を抑えることができます。

繰上返済も場合によって活用

返済期間中に、毎回の返済とは別で元金を前倒し返済することです。

繰上返済すると、返済資金はすべて元金返済に充てられるため、利息を大幅に減少させることが期待できます。

なお繰上返済にも種類があり、元金の一部を返済する一部繰上返済、元金全額返済する全額繰上返済があります。

まとまった資金ができたときには繰上返済も視野に入れておくとよいでしょう。

コロナ禍を乗り切りたい創業5年以内の企業が資金調達するときの注意点

事業を拡大させたいわけではなく小さな規模で安定経営を目指すだけでも、創業段階では資金調達が必要となることが多いですが、コロナ禍の現在ではいくつか注意点があります。

創業時点では赤字続きや予想外の出費などが多く、資金を調達しなければならないタイミングが急に訪れることもあることに注意しましょう。

そこで、創業5年以内の時点ではどのような資金調達の方法があるか、注意したいことも踏まえ解説していきます。

 

企業が資金調達に悩む時期とは

企業の成長段階は、

  • 創業期…売上が発生していない段階
  • 成長初期…売上は計上されているものの営業利益は黒字化されていない段階
  • 安定・拡大期…売上計上され営業利益が黒字化した段階

に分けることができます。

資金調達が課題となりやすいのは創業期成長初期の段階であり、安定・拡大期では人材確保などが第一の課題となってきます。

しかし本来であれば補助金や助成金を活用する方法や出資してもらうことを希望していたのに、銀行などからの借入れに頼るしかなかったというケースもあります。

実際、安定成長型企業が成長初期に行った資金調達の方法で多いのは、

  1. 1.民間金融機関からの借入
  2. 2.経営者本人の自己資金
  3. 3.政府系金融機関からの借入
  4. 4.家族・親族、友人・知人等からの借入
  5. 5.公的補助金・助成金の活用

の順です。

創業5年以内の企業は利益が十分でない成長初期の段階といえます。この厳しい時期を乗り越えることができたとしても、事業を軌道に乗せるためには資金を調達しなければならなくなります。

安定・拡大期の段階でも、事業規模を拡大させるために設備投資や運転資金が必要となるため、資金調達が課題となりやすいことに注意してください。

 

資金調達の種類

資金調達の方法は次のように多様化していますが、会社が今どの成長段階なのか、何のために資金を必要とするのかなどにより手段を選ぶことが大切です。

  • 自己資金…法人の預金や役員の個人資産を充てる
  • 出資を受ける…ベンチャーキャピタル(VC)や個人投資家(エンジェル)・親や親族などから出資してもらう
  • 融資を受ける…民間金融機関・公的金融機関・親や親族などからお金を借りる
  • 補助金・助成金…国や地方自治体などの補助金・助成金を活用する
  • その他…社債発行・クラウドファンディングなど

いろいろな資金調達の方法があるため選び放題のように感じるでしょうが、実際には創業間もない段階で選べる方法は限られてきます。

資金繰りに苦労する経営者が多く、仮に厳しい時期を乗り越えることはできても、事業を軌道に乗せるための資金調達がうまくいかないといったケースもめずらしくないといえます。

 

新型コロナの影響を受けた企業が資金調達するときの注意点

新型コロナウイルス感染拡大は、飲食店・宿泊業・教育・学習支援業・運輸業など様々な業界にマイナスの影響を与えています。

そのため新型コロナウイルス感染症関連の融資制度なども用意されており、日本政策金融公庫などであれば創業後3か月の創業後間もない企業なども幅広く対象とされています。

しかし実際には採算が取れておらず軌道に乗っていない段階で、融資を受けて資金調達することは簡単なことではありません。

そのため融資を受けて資金を調達するのなら、

  • 創業後の業績推移
  • 新型コロナウイルスの影響と対応方法
  • 今後の収支見通し

などを計画書に盛り込み、金融機関や信用保証協会に納得してもらえる工夫を行いましょう。

コロナ禍を乗り切る力があると認められれば融資を受けることが可能となるはずなので、今後の収支見通しを実現できることを示すことが重要といえます。

取引先からの発注書や、最近の受注状況の推移など、数値の根拠を示すことができる書類を提出できれば説得力を高めることができます。

銀行からの融資の返済条件を変更してもらう方法とは?

融資を受けているものの資金繰りが悪化してしまったときには、銀行など金融機関に交渉し、返済条件を変えてもらう方法も検討しましょう。

この銀行などから受けた融資の返済について、金融機関に交渉する方法を「リスケジュール」といいます。

 

リスケジュールでは行う交渉とは

リスケジュールは、返済計画を見直してもらうように銀行などに交渉し、返済できる計画に変更することです。

企業に限らず、個人でも返済が厳しい状況となったときには、返済金額期間などを交渉することができます。

借入条件を変更することで具体的には、

  • 月額返済額の減額
  • 返済期限を延長

といったことについて交渉を行います。

コロナ禍で返済が厳しいなら検討したい方法

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、売上が激減してしまい業績も悪化し、資金繰りが困難な状況となったときに検討したいのがリスケジュールです。

コロナ禍で十分な収入がない中、銀行などの金融機関に対する返済は資金繰りを大きく圧迫してしまいます。

しかしリスケジュールを交渉することで、一定期間返済を猶予してもらうことも可能です。

 

銀行融資はリスケジュールに応じてくれるのか

もしお金を借りた企業が返済不能状態に陥ると、銀行も貸したお金を返してもらえず不良債権扱いとなります。

会社が倒産してしまえば貸した資金を回収できなくなると考えれば、たとえ返済スケジュールを見直したとしても返済を続けてほしいため、リスケジュールには応じてもらえるといえるでしょう。

特に今はコロナ禍で資金繰りが悪化している企業も多いため、銀行もリスケジュールには積極的に対応してくれやすくなっていますが、経営改善計画が策定されていることが必要です。

現在は新型コロナの影響で資金繰りが悪化し返済が厳しい状況になっているものの、一定時間の猶予があれば業績を立て直し通常どおり返済できることを、経営改善計画書に盛り込んで納得してもらわなければなりません。

 

リスケジュールは元の返済条件に戻すことが前提

資金繰りが悪化したときに、リスケジュールは検討しなければならない方法の1つといえます。

リスケジュールにより、借入金の返済に充てていた支払い分、資金繰りは楽になるでしょう。

一時的に経常利益率を改善させ、財務状況を立て直すことにつなげることができるだけでなく、再建のためにかける時間にも猶予ができるため倒産も回避できます。

ただし経営を改善させるための時間を確保するための手段なので、マイナスのキャッシュフローを迅速にプラスへと転換させる経営努力も求められます。

一定期間返済を猶予してもらうのであれば、その期間に経営を立て直し、元の返済条件に戻すことが必要です。

リスケジュールで認められる期間

リスケジュールで認められる期間は、一般的には半年から1年です。

その期間を経過した後も、さらにリスケジュールを延長したいときには更新も必要となりますが、けっして簡単に認めてもらえるわけではありません。

先に提示した経営改善計画の8割程度は達成できていなければ、延長に応じてもらうことはできないでしょう。

リスケジュールを延長することができなければ、銀行など金融機関は債権を債権回収会社に売却することになってしまいます。

 

新規で融資を受けることはできなくなる方法である点に留意を

リスケジュールを銀行に依頼すると、新規で融資を受けることはできません

保証協会の保証付融資でお金を借りている借入金をリスケジュールする場合には、他行からの新規で融資を受けることも難しくなります

ただしリスケジュール期間中に経営を無事立て直すことができ、元の返済条件による返済が再開できれば、新規での融資に応じてもらえる可能性があります。

資金繰りが悪化するとはどのような状態のこと?改善させる方法とは

資金繰りが悪化するとは、資金不足発生までの猶予期間が短くなった状態を指しています。

3か月後の支払いが可能であれば資金繰りは正常といえますが、2か月先や1か月先の支払いができなくなっていればすでに悪化しているといえます。

中小企業の経営者で多いのは、営業活動や商品開発などに注力しすぎてしまい、資金繰り悪化に気がつかなかったというケースです。

そこで、資金繰りが悪化してしまう原因と対策を事前に把握しておき、前もって対処できるようにしておきましょう。

 

資金繰りが悪化する背景にある赤字経営

売上が低迷しているときには、将来的に入金される売掛金も発生せず、利益も生みだせないため資金繰りは悪化してしまいます。

毎月売上も上がり利益も発生し、現金の支出の管理も行えていれば資金繰りは悪化しません。

経常利益がプラスであれば、借入金と返済・入金・在庫などが適正であることで資金繰りは回ります。

資金繰りを改善させるには黒字経営を

悪化した資金繰りを改善するのは、経営を黒字化させることが必要です。

  • 売上向上
  • コスト削減

を行うことが必要ですが、まずはコスト削減からです。

無駄な支出をなくし、利益体質を改善した後で売上の増加を目指した戦略を実行するようにしましょう。

 

売掛債権の貸し倒れも悪化の要因に

計上した売上の代金は一時的に売掛金として保有することになりますが、売掛金売掛債権という資産であり、後に回収できるお金です。

しかし取引先が倒産してしまった場合や、資金繰り悪化などで支払いがされない場合、回収不能や貸し倒れが原因で自社の資金繰りも悪化してしまいます。

与信審査の徹底が必要

取引先の与信審査は支払能力を確認するために必要なことなので、貸し倒れを防ぐためにも定期的に行うようにしましょう。

もし支払能力の低下など、信用力に問題があると判断できるときには、与信限度額や取引量を引き下げるといった見直しも必要です。

売掛金元帳で管理を徹底する

取引先ごとの売掛金の発生・回収状況を徹底管理するために、売掛金元帳を活用しましょう。

未払いの売掛金は督促を強化

売掛金が未払い状態なのに、いつまでも回収できないまま放置していれば、いずれ回収不能となる可能性が高くなります。

定期的に督促でいつ支払ってもらえるのか連絡を入れることも必要です。

状況によっては内容証明による請求者や民事訴訟なども必要となりますが、その後の取引関係が悪化することは避けられないため、最終手段と考えておいてください。

 

回収と支払のサイトのズレで資金繰りは悪化する

売掛金が取引先から入金されるよりも前に、買掛金の支払いが発生すれば、手元の資金は不足してしまいがちです。

売掛金の回収サイトはできるだけ短く設定したほうが資金繰りは改善されやすいですが、発注企業のほうが受注企業より優位な立場となることが多く、交渉も自社に有利に運ばないことも少なくありません。

十分な信頼関係を築くことはもちろんのこと、値引きなども交渉のカードとして含めながら、できるだけ有利な条件で契約できるようにしてください。

反対に買掛金についてはできるだけ支払いを先延ばしにしたほうが資金繰りは改善されやすいため、こちらは取引量を増やすなどを条件に交渉を自社に有利に進めていくようにしましょう。

 

まとめ

資金繰りが悪化する原因は他にもいろいろありますが、手元の資金が不足しないようにするためには売掛金の回収を早め、買掛金やその他支払いはできるだけ先延ばしにしたほうが資金繰りは改善します。

また、回収期日までの期間が長い売掛金は、ファクタリングにより前倒しで入金してもらうことも可能です。

ファクタリングはファクタリング会社に売掛金を譲渡し、その代金を回収期日よりも先に入金してもらう資金調達の方法ですが、手数料は発生するものの急な資金ニーズには対応できるため有効活用するとよいでしょう。

買掛金を未払いのまま放置しないために理解しておきたい基礎知識

まだ支払っていない未払いの代金をあらわす勘定科目として使用される買掛金。

スムーズに決済が行われなければ、取引先からの信頼を失うことになるため、未払いのまま放置した買掛金などを発生させないようにしなければなりません。

また、未払いの代金をあらわす勘定科目は、買掛金だけでなく未払金や未払費用などもあるため、それぞれの違いを理解しどのように管理していけばよいか把握しておきましょう。

 

買掛金とは

商品やサービスを販売・提供したものの、その代金後日支払う掛け取引により発生するのが買掛金です。

ただしすべての掛け取引を買掛金で処理するのではなく、販売目的の商品を仕入れたときや商品製造目的で材料を仕入れたときなど、仕入債務となる掛け代金が対象となります。

買掛金が発生する掛取引は、

  • 支払いをまとめて行うことになる
  • 現金取引より大きな金額の取引ができる
  • 信用取引なので取引先との信頼関係が大切

といった特徴があります。

仕入債務には買掛金の他に支払手形もありますが、支払手形は当座預金の開設や決まった特定の書面でやり取りをしなければなりませんが、買掛金は取引先から請求書が送られてくるだけなので手間がかかりません。

 

未払金と買掛金の違い

未払金も後日支払いが必要となる未払いの代金であることは同じです。ただし未払金は、固定資産などを購入したときの未払いの代金や、消耗品や工具・備品などを買ったときの未払い分などを処理するときの勘定科目であり、仕入れではない一時的な取引の債務といえます。

 

未払費用とは

未払い分の代金には他にも未払費用という勘定科目があります。

後日支払義務のある代金であることは買掛金や未払金と同じですが、どちらにも該当しない継続する契約で発生する費用などに関連する未払い分をあらわす勘定科目です。

決算などで使われることが多く、たとえば一定期間の利用分を後日支払う水道料金や電気料金のうち、決算をまたぐとき決算日以前に発生した当期分と次期以降の費用に分けて当期分だけを計上するときに使用します。

 

買掛金は仕入債務のうち掛取引にかかわる勘定科目

買掛金は資金繰りに影響する勘定科目のため、もし資金繰りが悪化しているときには買掛金の回転期間や回転率などを確認しましょう。

買掛金の回転期間は、

買掛金の回転期間(日数)=買掛金残高÷(売上原価÷365日)

で計算します。

買掛金の支払いまでの平均的な日数が回転期間です。

買掛金の回転率は、

買掛金の回転率=(売上原価÷買掛金残高)×100

で算出できます。

回転期間と同様に、買掛金の支払状況を確認する際の指標となります。

買掛金以外に支払手形などの仕入債務があるときには、仕入債務の総額を使用し分析することも必要です。

 

未払いの買掛金がないか管理し続けるには

買掛金は仕入れのたびに発生することとなるため、適切に会計処理が行われているか、未払いの代金が残っていないか管理が必要です。

掛け取引が多く発生する会社の場合、適切に買掛金残高を確認するために補助元帳の1つである買掛金元帳を活用しましょう。

買掛金元帳では、取引先ごとの取引やその残高などが確認できるため、どの支払いが未払いか確認できます。

買掛金元帳を活用する管理では、

  • 買掛金として処理しなければならない取引に漏れがないか
  • 会計処理の金額に誤りはないか

を確認します。

また、自社の買掛金残高などを確認するだけでなく、自社や取引先の監査に対応する上でも有効です。

 

まとめ

買掛金は掛け取引による仕入れ代金のうちまだ支払われていない代金を示す勘定科目です。買掛金は未払いのまま放置していると、取引先からの信用を失うことになってしまいます。

適切にまだ支払っていない買掛金がないか確認するために、買掛金元帳などを活用しましょう。

債務超過では絶対に銀行から資金を借入れることはできない?

貸借対照表の純資産の合計がマイナスになっていることを「債務超過」といいますが、この状態では銀行などから資金を借入れることは難しいといえます。

債務超過でお金を借入れることができないのは、保有する資産をすべて売り現金化して支払いにあてても、まだ負債が残ってしまう状態だからです。

そこで、債務超過では銀行から資金を借入れることは本当にできないのか、もし困難な場合にはどうすればよいのか徹底解説していきます。

 

純資産がプラスでも債務超過と判断されるケース

貸借対照表の資産から負債を差し引いてもプラスとなる場合、表面上は債務超過ではないと考えられます。

しかし資産として計上されている中に、価値が見込めないものが含まれているとその限りではありません。

銀行は価値がないと判断したものを純資産から差し引いて計算するため、債務超過と判断されてしまいます。

債務超過と判断される具体例

たとえば資産として計上されている売掛金2千万円のうち、すでに倒産している会社分が1千200万円含まれているとします。

回収不能の売掛金は資産価値が認められないため、仮に貸借対照表の純資産が 700万円で債務超過でなかった場合でも、1千200万円を差し引き△ 500万円と判断されます。

このような実質債務超過の場合、銀行から資金を借入れることは困難になるといえるでしょう。

 

債務超過でも借入れ可能となるケースもある

債務超過や実質債務超過と認められる場合には、銀行から資金を借入れることはまず難しいといえます。しかしたとえ債務超過だとしても借入れが可能となっているケースもあります。

たとえば長年、メインバンクとして取引を続けている銀行へ追加融資など借入れの相談をしたとします。すでに保有する不動産を担保として差し入れており、担保価値が高く認められていることで借入れが可能となるケースです。

他にも債務超過となった理由が事業を開始したばかりの初期投資など、一時的な要因であるため次の決算では黒字化できる可能性が高い場合には借入れが可能となる場合もあります。

さらに債務超過だとしても、直近の決算では利益を十分に上げており、返済能力が認められれば借入可能と判断されることもあるでしょう。

債務超過では絶対に銀行からお金を借入れることはできないわけではなく、その背景や状況によっては融資を受けることができます。

 

もし債務超過で借入れができなかったときの対策

一般的に債務超過の状態で銀行に融資の相談をしても、新規の借入れは難しいことがほとんどです。

直近の決算で債務超過に転落した場合には、改善させなければ新しく借入れすることは困難といえます。

そこで、債務超過に陥った原因は何か、経営改善計画によりどのように状況を回復させるか銀行に説明できるようにしましょう。

リスケジュールが必要になる場合

債務超過の状態では、すでに借りている借入金の返済も厳しい状況といえます。この場合、新規で資金を借入れて調達するのではなく、返済スケジュールを見直してもらうリスケジュールを銀行と交渉しましょう。

毎月の返済を減額してもらう、または一時的に猶予してもらうといった方法で、返済負担を軽減し資金繰りを改善させることが必要です。

なお、銀行にリスケジュールを依頼すれば新規の借入れはできなくなりますので、その点は理解した上で相談するようにしてください。

借入れではない方法で資金を調達

銀行から資金の借入れができなければ、運転資金が不足したときに会社は倒産してしまう可能性があります。

債務超過でお金を借りようとしても、銀行だけでなくノンバンクなどにも断られることとなるでしょう。

このような場合、借入れではない方法で資金を調達することが必要になります。

たとえば保有する売掛金を現金化させるファクタリングであれば、債務超過や赤字決算でも利用可能です。

ファクタリングなら一時的な運転資金確保にぴったり

ファクタリングはお金を借入れる資金調達の方法ではなく、保有する売掛金をファクタリング会社に売って現金化するサービスです。

借入れのときの審査と異なり売掛先の信用力が重視されるため、債務超過であっても申し込みできます。

すぐに資金が必要という場合でも、ファクタリング会社によっては即日現金化してもらえるため、銀行からの借入れのときのように時間をかけず資金調達できることもメリットです。

 

まとめ

債務超過では銀行から資金を借入れることは難しくなります。

表向きは債務超過ではない状態でも資産に回収不能の債権などが含まれていると、実質債務超過と判断されてしまうため、やはり融資は断られてしまいます。

ただ、債務超過であれば絶対に資金の借入れができないわけではなく、一過性の要因のものであれば融資を受けることが可能と判断されることもあります。

いずれにしても資金を枯渇させてしまうと会社は倒産するため、銀行から資金の借入れが難しい場合には、ファクタリングなども有効に活用しながら手元の資金を確保しておくようにしてください。

資金を調達しても失敗する企業はなぜ多い?

資金を調達し会社を立ち上げたのに失敗してしまい、すぐに倒産してしまう企業は少なくありません。

実際、スタートアップ企業の約9割は10年以内に倒産に至るといわれていますが、なぜ資金を調達していたのにも関わらず失敗してしまうのでしょう。

そこで、資金調達後にスタートアップが失敗してしまうその原因をご説明します。

 

失敗原因は商品やサービスにあった

せっかく起業しても失敗してしまうのは、そもそもニーズに合致していない商品やサービスを販売・提供していることも関係しています。

売れなければ売上は上がりませんし、仮に売れたとしても販売コストをかけすぎて収益を出せなければ失敗に至ります。

今販売しようとしている商品が市場のタイミングに合っているのか、一顧客あたりの収益率を高めるのではなく低額で多くの顧客を獲得しようとしていないか見直してみましょう。

仮に多くの顧客を獲得したければ、経費も莫大にかかります。多くの顧客を獲得することよりも、商品やサービスの収益性(利益率)を重視することが大切です。

 

資金調達してもビジネスモデルが貧弱では成功しない

ビジネスモデルの構想において、新規顧客を獲得する方法商品販売コストと収益性のバランスをしっかり検討しましょう。

資金を調達し投入しても、回収までの時間が長くなればキャッシュフローは厳しくなります。業界にもよってことなるものの、1年以内に販売コストを上回る利益を得ることができることが理想です。

経営陣が貧弱な場合も失敗に至りやすい

スタートアップ企業が失敗してしまう原因として、経営陣が貧弱なケースも含まれます。

アイデアを十分に吟味しておらず、市場のリサーチにも時間をかけず、売れない商品を作ってしまう戦略の甘さは失敗を招いてしまいます。

さらに十分に戦略を立てていたのにも関わらず、実行能力が低ければ商品のクオリティを低下させてしまい、当初予定していたスケジュール通りに進みません。

そして会社の成長には経営陣でなく、会社全体がチーム一丸となり、団結していくことが必要です。

 

資金調達が十分でないことによる失敗

十分に資金を調達したつもりでも、手元の現金が不足していれば失敗してしまいます。

仮に投資家から出資を受けて資金を調達することも検討しているのなら、創業期は種蒔きが大事です。

まずは優秀なパートナーと組むことや技術的な障害を乗り越え、見本品作成による顧客の反応を確認するといったことを行いましょう。

その上でベータ版を販売して顧客の反応を確認し、評価が低ければ見直しが必要です。

もし市場のニーズに合致した商品であれば、実際に購入したユーザーから良いフィードバックを得ることが可能です。

市場で認められた商品が市場から受け入れられ、ユーザーの獲得法や収益性が証明されるようになると、投資家やベンチャーキャピタルなどから出資の話が来るようになるでしょう。

なお投資による資金は返済不能なため、投資家も将来性が十分に見込める事業や企業でなければ出資はしないと留意しておいてください。

 

資金不足に陥る調達方法では失敗を招く

資金不足に陥るのは、そもそも資金を調達する際に方法が間違っている可能性があります。

資金を必要とするタイミングに応じた調達方法を選ぶことも必要なため、常に銀行から融資を受ければよいと考えないようにしてください。

たとえば創業初期の段階では、政府系金融機関から融資を受ける方法もありますし、最近ではクラウンドファンディングといった方法も注目されるようになりました。

一時的な運転不足を補うのであれば、保有する売掛金を現金化させるファクタリングなども検討できます。

特に中小企業などは銀行からの融資に資金調達方法を依存しすぎる傾向にあるため、失敗しないためにも調達方法を多様化するようにしましょう。

融資を受けるときに経営者が連帯保証人になっていると起きる問題とは?

新型コロナウイルス感染拡大の影響などで、銀行から融資を受けたいけれど連帯保証人を求められた経営者も少なくないはずです。

しかし融資を受けて手元の資金を確保したものの、連帯保証人となった経営者に万一のことがあれば…と考えると安心してお金を借りることは難しいといえます。

実際、融資を受けた後で連帯保証人となった経営者に万一のことがあった場合、経営者の家族にどのような影響があるのかご説明します。

 

もし連帯保証人になっている経営者が亡くなったときは?

たとえば経営者に配偶者や子もいる中で、新型コロナウイルス感染拡大による資金需要の高まりから経営者が連帯保証人となり、銀行から追加融資を受けたとします。

しかし経営者が突然亡くなってしまい、コロナ禍の影響を受けて事業継続も難しく、清算することになったとします。

会社で返すことができない連帯保証債務があると、それは連帯保証人だった経営者の遺族が相続されます。

仮に経営者が住宅ローンで家を購入している場合には、団体信用保険に加入していれば家族が返済義務を負うことなく、家を残してもらえます。

ただ、配偶者などが経営に関わっていなければ会社の借金が相続の対象になると知らず、思わぬ負債を相続することになってしまうでしょう。

この場合、会社の借金をどうすればよいのか家族を悩ましてしまいますが、次のAとBうちどちらかを選ぶことになります。

A 相続放棄

経営者の遺産のすべてを相続することを放棄すれば、連帯保証債務を負うことはなくなります。ただし、家やその他預金・現金などの遺産も相続できなくなってしまいます

B その他の遺産で会社の借金を返済する

住宅ローンの負担がなくなった家を相続した場合には、その売却代金と遺産として残された預金や現金で連帯保証債務を返済するという方法もあります。

 

信用保証協会付の融資なら安心?

経営者が連帯保証人となるのではなく、信用保証協会の保証付き融資であれば、何かあっても信用保証協会が借金を肩代わりしてくれると思いがちです。

確かに融資を受けて返済が滞ると、債務者に代わり信用保証協会が銀行に弁済してくれます。

ただ、これで連帯保証債務がなくなるわけではなく、今後は信用保証協会に対する弁済義務が発生することになりますので注意してください。

 

第三者保証人を求められることは少ない

以前までは、信用保証協会付き融資の申し込みで求められる連帯保証人は、会社や経営に関係のない第三者であることが必要でした。

しかし2006年3月に中小企業庁から通達があり、信用保証協会が行う保証制度では、経営者本人以外の第三者を保証人として求めることを原則禁止としています。

さらに2011年7月に金融庁から出された通達でも、金融機関からのプロパー融資では経営者以外の第三者の個人連帯保証を求めないことを原則とするとしています。

ではなぜ、銀行は経営者に対し融資を受ける際の連帯保証人になることを求めてくるのかというと、主に次のことが考えられます。

経営者に対する規律付けとして

仮に会社が倒産しても、経営者は引き続き資産を十分に保有し続けることができるとしたら、銀行への返済が不能となって倒産しても問題ないと考える経営者も出てくる可能性があります。

そこで、万一資金を貸し付けた会社が倒産してしまったときに備え、経営者に連帯保証人となるように求めてくれると考えられます。

融資を受けたい会社の信用力を補完するために

業績や財務内容が良好でない会社は、信用力が低いとみなされ銀行から融資を受けにくくなってしまいます。

しかし、その会社の経営者個人には十分に資産がある場合、もし貸し付けた資金が返済できなくなったとしても経営者を連帯保証人にしておけば保有する資産から返済してもらえる可能性が出てくるからといえるでしょう。

 

経営者を連帯保証人にして融資を受けるのなら

コロナ禍で売上や利益を含め、経営の先行きに見通しが立たなくなっている会社は少なくありません。

数年は返済を据え置き、5~10年で完済させるような返済計画で銀行から融資を受けている経営者もいることでしょう。

しかし売上が上がらない状況の中、返済原資を生み出すことも一苦労のため、数年間は借入残高が減らないことも考えられます。

会社の連帯保証人になっている経営者は、連帯保証債務から家族を守ることができるよう、資金繰りを改善させる経営を考えていくことが必要です。

資金繰りを悪化させないため売掛金回収は徹底しなければならない理由

資金繰りが悪化する原因はいろいろですが、売掛金の回収がうまくできていないことが背景にあるケースがほとんどです。

そのため、スムーズな資金繰りを希望するならまずは売掛金回収を徹底して行うことが必要ですが、そのポイントなどを押さえておきましょう。

 

資金繰りが悪化する原因は売掛金にある!

企業経営の血液ともいえる存在こそが資金です。

貧血や血流悪化は体調不良につながりますが、中小企業なども資金が不足したり回らなくなったりすれば、順調だった経営が傾くことになってしまいます。

売上は伸びていて利益も十分出ているのに、手元の資金が不十分であることで倒産危機が訪れることさえあるため、売掛金回収は徹底して行うことが必要です。

 

そもそも資金繰りとは?

資金繰りとは、流出入するお金をうまく回し事業を継続することですが、やりくりができなくなるとさらに悪化します。

ほとんどの会社が資金の流出入に問題があるケースで、現金取引ではなく掛け取引による売掛金発生が関係しているといえます。

商品を販売したとき、その場で現金決済されすぐに入金される、または前払いで代金を受け取ることができれば資金繰りは悪化しにくくなります。

しかし多くは掛け取引により後払いで代金を受け取ることになるため、入金される期日よりも前に様々な支払いが発生し資金繰りに追われることとなってしまうでしょう。

さらに決められた期日になっても、取引先から売掛金の入金がなければ、さらに資金繰りは悪化します。

このようなことを発生させないためにも、売掛金回収に向けた管理は徹底して行うことが必要といえるでしょう。

 

売掛金回収と管理のポイント

もしすでに資金繰りが悪化しているのであれば、現在発生している売掛金のうち、期日を過ぎているのに回収できていないものはないか確認してみましょう。

仮に回収が遅れている売掛金があれば、すぐに取引先に請求するようにしてください。

そして次にいつどの売掛金を回収できるかそれまでにどのような支払いが発生するか確認しておきます。

次の入金までの支払いに充てる資金が不足する場合、何らかの方法で別途、資金調達が必要ということです。

取引先の与信は必須

新たに取引を行う相手に支払い能力が備わっているか、必ず契約前に与信を行うことが必要です。

既存の取引先についても、定期的に与信を行い、問題があると認められるときには取引量や取引可能金額の範囲を見直しましょう。

取引先と直接かかわる営業担当者は、実際の会社の雰囲気や様子を確認し、何か気になる点はないか常に観察することも必要です。

さらに詳しく調査したいときには、信用調査機関などに依頼することもできますし、ファクタリング利用を与信代わりに活用することもできます。

ファクタリングを与信で活用する方法

ファクタリングは保有する売掛金をファクタリング会社に買取ってもらい、先に現金化させて資金を調達する手法のことです。

ファクタリング会社が売掛金を買取る際には審査が行われますが、このとき対象となるのは売掛先の信用力です。

そのため気になる売掛先の売掛金をファクタリング会社に買取依頼することで、買取不可や買取金額などから売掛先の信用力を確認することができるでしょう。

 

売掛金回収に向けた請求業務は滞りなく行うこと

資金繰りを悪化させないためには売掛金を徹底して管理し、期日までに回収することが必要です。

回収が遅れれば手元の資金は増えず、支払いができなくなり資金繰りは悪化してしまいます。

そのためには売掛先に対し、支払い期限に合わせた請求業務を行うことが前提となります。

マニュアルなどを作成し徹底することで、社内の売掛金管理・回収業務が改善され、資金繰りを悪化させることは少なくなるでしょう。