手形を取引で利用するタイミングはいつ?様々な疑問をわかりやすく解説!

約束手形や為替手形などは有価証券として扱われていますが、近年では使われることが少なくなったため、ビジネスにおいてどのタイミングでどのような場合に使えばよいのか分からないという方もいることでしょう。

そこで、取引に手形が用いられる理由や、どのような取引において使われるのかをわかりやすく解説します。

そもそも手形とは何?

手形は古くには一定の内容を証明する証文に押されていたことから、その後、資格や権利を証明する書面自体を指す言葉として使われるようになりました。

商取引において用いられる手形として、約束手形や為替手形などが挙げられますが、これらは商品やサービスを購入するにあたり、その代金を一定期間過ぎた後で支払うことを約束するための有価証券です。

手形を用いるタイミング

日本では掛けによる商取引が一般的ですが、掛け取引では商品やサービスを購入後、その代金に対する請求書が発行され、期日までに入金されることになります。

手形を用いた取引では、商品やサービスを購入後、現金で支払う代わりに手形を振り出します

手形を受け取って代金を受け取るまでの流れ

手形の支払期日に受取人である販売先が取引銀行に手形を呈示すると、受取人と振出人、それぞれの取引銀行が手形交換所で手形を交換することになります。

その後、振出人の取引銀行の当座預金口座から、受取人の取引銀行へその金額が送金されて、受取人は現金を受け取ることができるという流れです。

 

【呈示は忘れず行うこと!】

ここで重要なのは、受取人が取引銀行に対して手形に記載されている期日を含め、銀行の3営業日以内に手形を呈示する手続きが必要ということです。この呈示が行われない場合、口座に手形の支払いが行われず、代金を回収できません。

なお、呈示を忘れていて入金されない!というトラブルが発生してしまった場合、支払いに充てる資金を調達しなければならなくなります。このような場合、売掛金を保有しているなら期日より前倒しで現金化できるファクタリングを利用しましょう。

ファクタリングを利用する場合には手数料が発生しますが、業者によって大きく異なります。そのため事前に見積もりを取得した上でどの業者に売掛金を買い取ってもらうか決めることが大切ですが、ファクタリング専門業者は大変数多く存在するため、一社ずつ見積もりを請求するのはかなりの手間がかかってしまうかもしれません。

ただ、複数社から一括で見積もりを取得できるアイミツサイトなどを活用すれば、ファクタリング専門業者を選びや資金調達がスムーズに運びます。

なぜ商取引に手形が使われるのか

普段の取引に手形を使うことがない企業も多いでしょうが、建設業界などでは用いられることが多いようです。

ではなぜ、わざわざ手形で支払いをする必要があるのかというと、次のような理由があります。

理由①下請法より支払いを遅らせたいから

手形が用いられる理由は、下請代金支払遅延等防止法より支払いを遅らせたいからです。

下請代金支払遅延等防止法(下請法)とは、下請事業者の利益を保護するための法律です。この法律では、下請事業者からの請求の有無に関係なく、物品などの受領日から起算して60日以内に定めた支払期日までに、下請代金はすべて支払わなければならないとされています。

60日以内ということは、末締めの場合には翌々末には支払うことが必要となりますが、下請法を遵守する必要のある対象事業者は多くが大企業ですので、支払う金額も大きいことが特徴です。

そのため、60日以内では負担が大きすぎるのでできる限り後ろに遅らせたいと考えてしまうのでしょう。このような場合において、下請法に触れることのない手形を振り出し、支払期日を遅らせることに利用されています。

理由②掛けによる取引よりも確実に支払われる可能性が高いから

掛けによる取引では代金に対する請求書を発行すると、後は期日に入金されるのを待つことになります。ただ、取引先がうっかり期日を忘れていたり、経済的な事情などで支払われなかったという場合も出てくるかもしれません。

支払いが行われなかった場合には、未入金となっている事実を取引先に伝え、いつまでに入金してもらえるのか確認することが必要です。場合によっては、訴訟などの手続きが必要となることもあるでしょう。

本来の期日に入金があるはずだから…と、仕入代金や経費、給料などの支払いを予定していた場合、何らかの方法で資金調達も必要となります。

しかし、手形を用いた取引であれば、手形の振出人は期日に遅れることなく代金が口座に入金される確率は高まります

 

【手形のほうが掛け取引より確実な理由】

手形の場合、支払期日を過ぎても手形額面の金額が相手に引き渡されないと、不渡りという扱いになります。

この不渡りを出してしまうとすべての金融機関に通知が届くことになりますが、仮に6か月以内に2度不渡りを出してしまうと、銀行取引停止の処分対象です。

銀行取引停止処分の対象になれば、2年間、金融機関での当座預金取引や融資を受けることはできなくなります。これは事実上の営業停止扱いとなり、倒産とみなされることになるため、不渡りを出さないよう確実に期日が守られる可能性が高いということです。

理由③手形取引は当座預金を開設できる法人だけの特権だから

手形取引は当座預金口座がなければ利用できませんが、法人名義の当座預金口座は経営状況が良好であり、十分に銀行との取引実績がなければ開設できません。

そのため手形を利用できるということは、社会的に信用力の高い法人だとみなされやすくなります。

手形の支払期日は誰が決める?

手形の額面金額がいつ支払われることになるのか、その支払期日を決めるのは振出人と受取人です。

双方が合意の上で決定されることになりますが、振出日から支払期日までを手形サイトといいます。

一般的な手形サイトは、30日、60日、90日、120日なおですが、中には1年という長期に渡る手形が取引に用いられることもあります。

手形サイトは双方が合意の上で決める期間ですので、支払期日までの期間が長すぎると、その間に振出人企業が倒産してしまったり、代金回収までの期間の資金繰りが悪化するリスクを負うことになると理解しておくべきでしょう。

もし手形の支払いサイトが長めに設定されていることで、支払いに充てる資金が不足した場合はファクタリングによる資金調達を検討するとよいでしょう。

ただ、ファクタリングを利用する場合は業者選びが重要です。複数社から一括見積もりが可能なアイミツサイトなどを活用し、円滑に資金調達を行うことをおすすめします。

約束手形と為替手形は何が違う?

約束手形はこれまで説明した通り、振出人と受取人の2者で支払期日を決め、その期日に代金を支払うことを約束するための有価証券です。

これに対し為替手形は、振出人と受取人以外に、支払人が取引に加わります

たとえば、

  • 振出人…B社に買掛金、C社に売掛金があるA社
  • 受取人…A社に売掛金のあるB社
  • 支払人…A社に買掛金のあるC社

とします。

A社はC社に対し、B社に対する買掛金を自社に代わり支払うよう、為替手形の引き受けを依頼します。

C社が承諾した後、A社はB社に対して、自社の買掛金はC社が代わりに支払うことになったので、C社から受け取るように為替手形を振り出します。

B社は買掛金の支払いとして、A社から振り出された為替手形を受け取り、支払期日になるとC社からB社にA社の買掛代金が支払われるという流れです。

B社とC社は直接関係ありませんが、それぞれが為替手形の振出人であるA社と売掛金や買掛金の関係がある場合に、効率的に対応するために用いられることが多いといえます。

ただ日本の商取引においては為替手形はあまり利用されることがなく、約束手形が用いられることが多いようです。

まとめ

手形とは、商品やサービスの代金を支払う際、一定期間後に支払うことを約束するために発行される有価証券です。

大企業が下請企業などに対しを発行されることが多いのは約束手形で、一定期間支払いを遅らせることができる部分がメリットといえるでしょう。

ただ手形を受け取ることになる企業にとっては、支払期日までの期間の支払いに充てる資金が不足する可能性もありますので、その場合には売掛金を現金化するファクタリングなどで資金調達することも検討するようにしてください。

なお、ファクタリングは業者選びが重要です。どの業者に依頼するか決める場合、見積もりを取得して手数料やサービス内容などを比較・検討することになるでしょうが、一社ずつ見積もりを取得するのは手間がかかります。

手間や時間をかけずに複数のファクタリング業者から見積もりを取得したい!という場合は、複数社から一括で見積もり取得が可能なアイミツサイトを活用することをおすすめします。

決算書の数値をわざとマイナスする企業がある理由とは?

企業経営を行う上での成績表である決算書。その決算書がマイナスであるよりは、プラスであるほうがよいでしょう。

ただ、企業によってはわざと決算書をマイナスにして存続を維持させようとする場合もあるようです。ではなぜこのようなことを行うのか、その内容を説明します。

決算書がマイナスをあらわす要因とは

決算書は貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書で構成されます。売上を向上させ利益を生み出そうとしても、帳簿上はマイナスを表示してしまうことがあります。

業績が悪化しているからマイナスを示すのではなく、たとえば企業したばかりのときなどは初期費用が多くかかるため赤字になりやすいといえます。

事業を続けている間にも、買掛金として計上している未払い分があるのなら、取引先に相談して伝票を削除してもらい赤字を防ぐこともできます。しかしそのような帳簿上の調整を行わずに、決算書はマイナスのままのほうがよいという企業も少なくありません。

決算書が赤字のメリット

法人の場合、年度ごとに決算処理を行い、課税所得金額に法人税率を掛けて法人税額を算出しますが、所得が出ずにマイナスであれば税負担を抑えることができます。さらにそれだけではなく、赤字であることで次のようなメリットが挙げられます。

最長9年まで欠損金の繰り越しが可能

また、決算書がマイナスの場合には、差し引きして残った損失分を繰越欠損金として翌年以降に繰り越し、翌年度以降の課税所得から控除することが可能となります。

繰越欠損金は最長9年まで繰り越すことができるので、翌年度以降に黒字が出ても欠損金として計上することで節税対策に繋げやすくなるのです。

法人税を還付してもらうことも可能に

事業を続ける上で黒字のときもあれば赤字のときもあるでしょう。企業の決算書が黒字から赤字に転落すると、一気に財務状況が厳しくなることで黒字のときに支払った法人税を戻して欲しいと思うかもしれません。

このような場合、資本金1億円以下で青色申告書による確定申告を行っている場合、欠損金の繰り戻し還付という制度で払い戻してもらうことができます

欠損金の繰り戻しによる還付を利用する場合の注意点

欠損金の繰り戻しによる還付の対象となるのは法人税のみで、法人事業税や法人住民税は還付してもらえません。また、税務調査が入る可能性が高くなる点にも注意してください。

なお、法人住民税については繰越控除という減税処置を適用させることができます。欠損金の繰り戻しによる還付は前期に納付した法人税を戻してもらえる制度ですが、法人住民税の繰越控除は翌期以降の住民税を減額してもらう制度です。

欠損金の繰り戻しによる還付で法人税の還付をしてもらった場合、法人税が還付された状態で算出した額で住民税の欠損金が翌期以降に繰り越されます。

翌期以降に住民税の納税義務が発生しても、欠損金が繰り越されているので充当した上で住民税が計算される流れです。

決算書がマイナスであることでデメリットもある

当然ながら、決算書が赤字であるということは企業の状態が良好でないことを示します。世間からの風あたりが厳しくなったり、銀行からの融資を受けにくくなってしまうでしょう。

銀行の融資における審査では、決算書の内容に基づいて行われるため、マイナスであることが節税対策に繋がったとしても資金調達の場面で不利になることは覚悟しておいてください。

まとめ

わざと決算書の数値をマイナスにするメリットは節税対策に繋がることです。しかし、赤字であることで資金の調達がしにくくなるデメリットもありますし、会社の社会的な信用度も低下するので取引にも支障をきたすと考えておきましょう。

銀行から借入れするときにかかる手数料とは?

ローンなどでお金を借入れしたときに融資手数料が発生するときがあります。ただ、ローンの種類によっては保証料や申込料など他にも手数料も発生するので、なぜこのように手数料がいろいろ必要なのか…と不安になることもあるでしょう。

手数料が多くかかり過ぎると、調達できると予定していたはずの資金にも影響が及ぶので、前もってどのような手数料がかかるかしっておきたいところです。

そこで、融資手数料とはどのような費用がかかるのか、その内容をご説明します。

 

融資手数料は住宅ローンのときに発生する?

融資手数料とは、銀行などから主に住宅ローンで借入れをする場合に必要な手数料です。融資手数料が発生するのは融資手数料型のローンで、融資手数料が発生しない手数料は代わりに保証料が発生するため保証料型と呼ばれています。

融資手数料は定額型と定率型に分けられることが多く、定額型は借入金額には関係なく支払金額がたとえば5万円など一定ですが、定率型は借入金額に比率を掛けた金額で算出されるので、借入金額が大きくなると発生する手数料も増える仕組みです。

保証料は保証会社に対して支払う手数料であり、借入金額、返済期間、どの金融機関を利用するかによって金額が異なります。中には保証料無料という場合もあるようです。

 

事業資金を借入れる場合も融資手数料はかかる!

融資手数料は住宅ローンを利用するときだけでなく、事業資金を借入れる場合に発生します。この場合の融資手数料にはどのようなものがあるか、その種類と内容をご説明します。

不動産担保設定手数料

不動産を担保として融資を受ける場合には、法務局で抵当権設定登記などを行うことになります。そのため、登記申請にかかる費用や、複数の土地・建物に担保を設定する場合の費用、担保物件の所在地が銀行の営業圏外の場合の手数料などがかかります。

新規実行手数料

手形貸付や証書貸付を実行するための費用や、先に述べた住宅ローンにかかる融資手数料などもこの手数料に含まれます。

条件変更手数料

不動産担保物件の変更に関係する手数料です。抵当権の一部を放棄したり、債務者や順位が変更になったり、譲渡や追加担保など変更される内容はいろいろですが、この際にも手数料は発生します。

●繰上返済手数料

借金は早く終わらせたい!と考えて繰上返済を検討する場合もありますが、実はこの場合も手数料が発生します。取り扱う銀行や契約内容によって異なりますが数千円から数万円費用がかかるので注意しましょう。

他にもカードを発行する際にかかる手数料、融資証明書や残高証明書を発行する手数料など、いろいろな手数料がかかります。

 

事前にどのくらい手数料がかかるか確認を

手数料は銀行に対して支払う費用なので、お金が必要だから借入れを行うのに、かかる手数料が多すぎて損に感じてしまうこともあるかもしれません。

銀行によって手数料の名目が異なることもあるので、もし何のために必要な手数料かわからない場合には、面倒でも担当者に質問して納得の上、利用するようにしてください。

細かい費用がいろいろ必要なので、諸費用としてどのくらいかかるか想定しておかなければ返済計画にも影響します。

特に住宅ローンを利用する場合には定額型と定率型、どちらを選ぶかで融資手数料も大きく変わるからです。おおまかには、借入金額が少なく返済期間も短期なら定額型のほうが有利になると考えられますが、一概には言えません。金融機関によっては定率型で採用される比率が低く設定されていることがあるので、定率型のほうが得だったという場合もあります。

 

まとめ

いずれにしても銀行から借入れで資金を調達するときには、結果、いくら借入れることになるのか、どのように返済していくのかなど計画をしっかり立てた上で利用するようにしましょう。

債権譲渡を行う場合にこれだけは注意しておきたいこと

債権譲渡とは、債権の内容は変更せずに債権を移転することです。債権の買収や回収などの場面で行われることになりますが、特に債権を回収する方法として用いられることが多くみられます。

ただ債権を譲渡するときには、一歩間違うと後で大きなトラブルに発展することもあるため、いくつかこれだけは注意しておきたいという部分をご説明します。

 

債権の回収の場面で債権譲渡が行われる流れ

たとえば、取引先対する未回収の売掛金など、売掛債権を保有していたとします。しかし、取引先の経営状況が悪化してしまい、すでに売掛債権を弁済する資金力を失っていたとしましょう。このとき、売掛代金を支払う代わりに、取引先が保有している手形など売掛債権が譲渡されることもあります。

 

債権を譲渡することのメリット

債権譲渡は、債権を譲渡する側にもメリットがあります。たとえば、回収できる見込みが低い売掛金を保有している場合、その売掛債権を支払いの代わりに充てることができれば、手元の資金を減らすことなく支払いが完了し、さらに貸し倒れリスクを回避することもできます。

さらに、未回収の売掛債権が発生しており、徹底した回収作業を行わなければならないけれど、本業に専念したいという場合にも他社にその回収を渡すことで管理の手間を省けます。

 

債権譲渡で重要になる第三者に対する対抗要件

企業間で債権譲渡が行われた場合、取引先から譲り受けた債権に対する弁済を、取引先が保有していた売掛先から受けることはできますが、その売掛先に債権の主張はできません。債権譲渡契約の内容は、債権を譲渡した側とされた側だけの間でだけ有効ということです。

契約内容に効力を持たせたいなら、第三者に対する対抗要件を獲得することが必要となりますが、その方法は次のとおりです。

 

債務者からの承諾

第三者に対する対抗要件は、債権を譲り受けた側が債務者に対して債権の効力を主張するために必要なことです。

しかし、債務者にしてみれば、知らない間に自社の債権を保有する企業が変わり、しかも直接関わりのない企業から売掛代金を取り立てされるのは納得できないでしょう。

そこで、債務者から債権譲渡に対する承諾を得ることにより、対抗要件を獲得することが可能となります。

債権譲渡通知の郵送

債権譲渡においての対抗要件を獲得するためには、債権が譲渡した旨を知らせる通知を行うことも方法の1つですが、重要なのは債権譲渡の確定日付を通知に付しておくことです。

確定日付とは債権譲渡が行われた事実とその日付を公的に示すものなので、確定日付を付した証書を通知することが必要になるわけです。

債権に保証人が含まれている場合の扱い

もし債権に保証人が含まれている場合には、債権を譲り受けた側が保証人に対して債権を行使する場合に、保証人に対する対抗要件も獲得することが必要です。

 

第三者への対抗要件を取得しておくことの重要性

債権譲渡の契約の効力を発生させようとするなら、債務者に対して譲り受けた側が債権の存在を示す条件を満たすことが求められます。

そこで、契約を締結する上で、契約自体には関係のない債務者に対し、債権を譲り受けた側が対抗要件を取得しておくことになります。ただ、そもそもなぜ対抗要件が重要となるのか、その理由は次のとおりです。

債権の二重譲渡を防ぐ

債務者に対しての対抗要件を獲得しておくことが必要な理由として、債権を譲り渡した側が債権の二重譲渡を行うことを防ぐことが挙げられます。

1つの債権を二重に譲渡され、債権者が複数存在することになれば、債務者は誰に対して弁済すればよいのかわからなくなります。このような事態を防ぐために、の対抗要件を取得しておくことは重要です。

資金の調達に手形や売掛金などの売掛債権を利用する方法とは

取引先から受け取った手形を現金化する方法に手形割引がありますが、資金繰りに困った企業などが手早く現金として資金を調達できる手法として利用されています。

似た手法に売掛金を現金化するファクタリングがありますが、方法は似ていても手形割引とファクタリングはまったく違った資金調達の方法です。

そこで、それぞれの資金調達の仕組みや特徴についてご説明します。

 

手形や売掛金など売掛債権を使った資金調達はすでに当たり前の状態

取引先からの支払いに手形を受け取ったとしても、手形に記載された期日にならなければ現金として入金されることはありません。

また、月末分にその月に納品した分をまとめて請求し、後日その代金が入金されるという場合も売掛金として計上され、こちらも入金される期日までは現金を得ることはできない状態となります。

そのため、どちらも期日までの期間が長く設定されていると、その間の資金繰りが悪化してしまうことが懸念されます。

そこで、手形を期日前に現金に換える方法として、手形割引やファクタリングを利用する中小企業が少なくありません。

 

手形を現金化する「手形割引」

まだ期日を迎えていない手形を、銀行や手形割引専門業者などに買い取ってもらい、現金に換金する方法が手形割引です。

手形を買い取ってもらう際には期日までの日数分の手数料や利息が発生しますので、現金として受け取ることができる金額は、これらの費用が割り引かれた後の額です。

手形を担保として現金を貸してもらうことになるため、手形の売買ではなく融資とみなされる取引です。

手形を現金化するためには、手形の買い取りを金融機関や手形割引業者に依頼します。依頼を受けた銀行などは、もともと手形を発行した振出人に支払い能力があるか調査を行いますが、もし振出人に支払い能力がないと判断されてしまうと、手形割引は利用できない可能性もでてきます。

また、割り引いた手形が期日を迎えたとき、振出人の当座預金の残高不足などで不渡りとなった場合には、現金化した代金を銀行に返還しなければなりません。

「手形貸付」と異なる点

手形割引は手形を期日前に現金化することですが、手形貸付は自社の手形を担保として、金融機関やノンバンクなどからお金を借りることです。信用取引の1つであり、ある程度、信用力が高いとみなされる企業が利用できます。

この場合も、手形に記載された金額から金利分が差し引かれ、現金として資金を調達することとなりますが、迅速に融資を受けることができる点はメリットです。

ただし、返済期間は短期的なものとなり、どれほど長くても1年以内で返済しなければなりません。支払期日に一括で支払うのか、それとも分割で返済するのかなど選べるのはメリットですが、赤字経営では利用できないことがほとんどです。

 

売掛金を売却して現金化する「ファクタリング」

手形ではなく、売掛金をファクタリング会社に売却して現金化する方法をファクタリングといいます。

同じ売掛債権でも保有する売掛金が売却の対象ですが、利用するにはファクタリング会社に対して手数料を支払う必要があるため、現金として受け取ることができるのは手数料が差し引かれた残りの金額です。

ただ、手形割引や手形貸付と大きく違うのは融資ではないという部分は手形割引と大きく異なる点といえます。さらに、万一、売掛金を現金化した後に売掛先が倒産したとしても、その弁済負担についてファクタリングを利用した会社が負うことはありません

ただし注意したいのは、ファクタリング会社が徴収する手数料やファクタリング業を営む上での登録制度など、法的な整備が不十分であることです。中にはファクタリング会社を装い法外な手数料を請求する悪徳業者も潜んでいることから、優良な会社を見極めることが重要となります。

 

手形や売掛金は中小企業にとって資金調達の有効な活用アイテム

銀行の融資などで資金を調達しようと思っても、審査が厳しく借り入れができないという場合も少なくないでしょう。このような場合、手形や売掛金などの売掛債権を資金の調達方法として有効活用することを検討してみることをおすすめします。

ただし、それぞれメリットもあればデメリットもありますので、自社にとってどの方法が最も適しているかしっかりと判断した上で活用するようにしましょう。

ファクタリングの申込方法|どのような流れで現金化されるのか

商品やサービスはすでに提供しているけれど、まだ代金を受け取っていない掛け取引による発生する売掛金は、支払いを受ける権利である売掛債権の1つです。

その売掛債権をファクタリング会社に売却し、売掛先から売上代金が入金されるよりも前に、現金に換える方法ファクタリングといいます。

期日までが長期に渡る売掛金の支払いサイトを短期化することができるため、急いで資金が必要という場合でも対応できる調達方法です。

そこで、ファクタリングを利用するためには申込をどのように行えばよいのか、どのような方法で現金化されるのかなどご紹介します。

 

まずはファクタリング会社に相談の申込を

ファクタリングにも種類があり、売掛先企業も取引に関わることとなる3社間ファクタリング、そして売掛先は間に挟まずファクタリング会社とだけ取引を行う2社間ファクタリングがあります。

急いで資金が必要という場合は2社間ファクタリングを選ぶことになりますが、ファクタリング専門業者に依頼することがほとんどです。

その際、ファクタリングの申込から契約まで、どのような手続きが行われるのか確認しておきましょう。

 

相談

まずはファクタリング会社に電話などで相談の申込を行います。柔軟な対応をしてくれるところなら電話だけでなく、メールやFAXなどで申込むことが可能です。

 

ファクタリングに必要な書類

一般的にファクタリングに必要となる書類は次の通りですが、ファクタリング会社によって多少異なることもあります。

  • 商業登記簿謄本
  • 印鑑証明書
  • 決算書または確定申告書(直近3年分)
  • 売掛先企業との契約書
  • 取引別の契約書や発注書や納品書、請求書など
  • 過去の売上の入金が確認できる資料(通帳や照合表など)
  • 面談と審査

面談のときのヒアリングや提出した書類をもとに審査が行われます。審査にかかる時間はファクタリング会社によって違いがありますが、最短で即日回答してくれる対応のファクタリング会社もあります。

 

契約手続き

審査が終わると契約を結ぶことになりますが、2社間ファクタリングか3社間ファクタリングかによって手続きは異なります。

 

■2社間ファクタリングの契約手続き

2社間ファクタリングは、ファクタリングの利用会社とファクタリング会社だけで契約を行います。

この際、売掛債権が譲渡された事実を証明するために法務局に債権譲渡登記を行うこともあります。

しかし、中には登記通知留保という未登記のままで行ってくれるファクタリング会社もあるので、どこにファクタリングを依頼するかが重要といえるでしょう。

 

■3社間ファクタリングの契約手続き

3社間ファクタリングでは、売掛先企業も取引に加わります。そのため、売掛先企業に債権を譲渡する旨の通知を行い、承諾を得ることと売掛債権の入金先をファクタリング利用会社の口座からファクタリング会社の口座に変更してもらうことが必要となります。

 

入金

売掛債権から手数料と諸費用などが差し引かれた金額が、現金化された資金として入金されることになります。

 

売上債権履行後の清算

売掛債権が正常に履行された後のファクタリング会社に対する支払い手続きも、2社間ファクタリングか3社間ファクタリングかによって違いがあります。

 

■2社間ファクタリング

売掛先企業は取引に加わらないため、売掛債権の代金が売掛先企業から入金された後、その金額をファクタリング会社の口座に送金することが必要です。

 

■3社間ファクタリング

売掛先企業から直接、ファクタリング会社の口座に売掛債権の代金の支払いが行われます。

 

登記の解除等

債権譲渡登記を行っている場合には、譲渡された債権が弁済などによって消滅したとき、抹消登記を行うこととなっていますので、ファクタリングでも同様にこの手続きが必要です。

ただし、登記申請の手続きは司法書士に依頼することが一般的です。

 

まとめ

ファクタリングの申込や手続きは、銀行で融資の申込みを行うより簡単なのも利用しやすい理由です。

審査結果も最短即日というファクタリング会社もありますし、手数料設定も異なることが多いため、希望に沿った対応と料金設定のファクタリング会社を探すことが求められます。

当サイトではすぐに相談したいという場合や、明日にでも資金を調達したいという場合にでも、信頼できるファクタリング会社をご紹介し、一括で数社の見積もりを可能としていますのでまずはメールフォームからお問い合わせください。

銀行融資で問題視されるのは売掛金に隠された不良債権?

銀行から融資を受けるとき、決算書の売掛金の数字についてしつこいくらい質問された経験はないでしょうか。

もし売掛金について熱心に質問されることがあったら、不良債権ではないかと疑われている可能性もあります。

そこで、銀行が決算書の売掛金から何を知りたいと考えているのか、不良債権ではないかと疑われてしまう理由についてご紹介します。

 

債務超過で融資は難しい

銀行に融資の申し込みを行うと、審査過程において提出された決算書の数字を確認します。決算書をさまざまな角度からみていくことになりますが、その内の1つに債務超過の状態でないかも確認されます。

債務超過とは、資産の総額よりも負債の総額のほうが大きくなっている状態のことで、今資産をすべて売ったとしても、負債を返済しきれず残ってしまう状態を示します。

資産をすべて売却しても借金が残ってしまう会社に融資を行った場合、いずれ返済が滞り大きな損失を銀行が抱えてしまう可能性があると判断され、融資が行われなくなる可能性が高いでしょう。

 

「資産-負債=プラス」なら問題ないのか

では、決算書の資産から負債を差し引き、プラスが出れば債務超過ではないから安心できる会社だと判断されるかといえばそう甘くはありません。

ではその決算書の数字は、本当の数字なのかということです。銀行から融資を受けるために、どうすれば審査を通過できるのか、銀行が安心する数字に調整されているかもしれないと考えます。

倒産危機にある会社に融資を行うことは本末転倒なので、リスクを享受するためにもその決算書の数字に怪しい部分はないのか確認する作業が行われるといえるでしょう。

 

その売掛金の数字は全額価値のあるものなのか

売掛金は売掛債権であり、将来入金される予定金額を示すため、決算書では資産として記載されることになります。

そこで、売掛金として記載されている数値は、本当にすべて価値のある数字なのかを知りたくてしつこく質問を続けてくる可能性もあるのです。

仮に債務超過か見極める際、決算書の数字に修正する必要があると判断できる部分は修正した上で判断します。

しかし、それはあくまでも銀行の検証による結果なので、売掛金の数字に怪しまれる部分があったとしても、それに対する説明ができる事情があったとしたら誤解されたまま債務超過と判断されることになってしまいます。

勝手に疑いをかけられ、誤解をされないように、誤解を解く説明ができるようにしておくことが大切なのです。

 

売掛金に不良債権が含まれていないか判断する方法とは?

売掛金の中で、回収できない不良債権も含まれていないかという点については、どのように判断されるのでしょう。

銀行から売掛金の支払いサイトについてたずねられることがあるかもしれません。支払いサイトとは、売上の請求日から売掛代金が入金されるまでの間のことです。

たとえば、もし支払いサイトが毎月末締めの翌月末払いになっていれば、当月の売上分は次月末には回収されることになります。

そこで、

  • 年商÷12(か月)=月商
  • 売掛金残高÷月商=売掛金のサイト

というおおよその計算式で、本当に伝えられた支払いサイトが正しいのか見極めを行います。

もし数字が合わない場合は、その中に回収が滞っている売掛金など、いずれ不良債権になるものが含まれているのではないかと判断されてしまうかもしれないのです。

ただ、銀行員が計算に使用する月商は平均月商となるため、季節などで売上が膨らむケースもあるかもしれません。たとえば決算直前に大口で売上があがった場合などは、その事実をしっかり伝えることが大切です。

 

審査でいらぬ疑いをかけられないために

銀行融資の審査において、資産である売掛金の中に不良債権が混ざっているのではないかという余計な疑いを掛けられないためにも、自信を持って決算書を提出できるようにしておくことが望ましいといえます。

見積もりで勉強してもらうためのテクニックを解説します!

「わかりました。今回は勉強させていただきます」

担当者からこのひと言を引き出せれば、見積もり交渉は勝利です。

ただしコストダウン競争の激しい現代社会において、「勉強」は非常に難しいのもまた事実。既に多くの金融機関はギリギリの金利・手数料で運営しており、そう簡単に値引きが得られるものではありません。

そこで今回は、見積もり交渉におけるテクニックをご紹介した上で、値引きに対するアプローチを解説しようと思います。

資金調達は会社にとっての生命線。無駄なく無理なく、確実な取引が大切です。

まずは基本をチェック!

見積もり交渉を進めるには、基本的なマナー・方法の順守が不可欠です。

自社はお客さんではありますが、値引き交渉の時は「お願いする側」でもあります。相手に悪印象を持たれてしまっては、得られるはずの「勉強」も得られません。

押さえておきたい3つのポイント
ネガティブな表現は避ける
タイミングを間違えない
希望条件を明示する

ネガティブな表現は避ける

相手を刺激しかねないネガティブな表現は避けましょう。

特に「高過ぎる」「値下げすべき」など価格に対する表現や、「他社は〇〇と言っている」「サービスの割に」など他社と比べる表現には要注意。

言葉激しく不満ばかりを前面に出し「どうにかしろ!」と迫っても、交渉が前向きに進むことはないでしょう。

ただしこれらの表現を全く使うなと言っているワケでもありません。

値引き交渉を進めるためには取引先に、「自社が高いと感じている」とは認識してもらうことも必要です。

注意すべきはやはり「表現方法」です。

先ほど例に挙げたネガティブな言い方は避け、「再検討をお願いしたい~」「弊社希望額とは若干の差があり~」などの表現を用いることをオススメします。

たったこれだけの工夫でも、ずっと印象が異なります。

タイミングを間違えない

勉強を求めるタイミングは、見積もりを受け取った後がベストです。

早すぎても遅すぎてもいけません。

特に困るのは遅すぎパターン。見積もり出揃い契約直前になって、「やはり高すぎると感じる」と不満を述べても、相手は困惑するばかり。

心情的にも「今更言い出すなんてどういうつもりだ」と内心不満に思うでしょう。交渉を進める時間はいくらでもあるのに、直前になって言い出すのはもってのほかです。

また見積もりが出る前に「勉強して」と要求しても、十分な効果は期待できません。

ファクタリング会社にしてみれば内容も見ずに交渉されても、「じゃあ値引きしようか」となるワケがありません。

「安くしてほしい」と考えているのは、どのお客さんも同じ話。根拠のない値引き要求は、言おうが言うまいが同じ価格を提示されるだけの話でしょう。

ベストなタイミングは、「見積もりを受け取り、検討をした後」です。

希望条件を明示する

交渉をまとめるためには、お互いのゴールを認識が不可欠です。

「勉強して欲しい」と伝えるだけでは、ファクタリング会社の視点に立つと、「どこまで値引きすれば良いか?」がわからず、交渉を躊躇ってしまいます。

先の見えない交渉に前向きになる取引先は、ほとんど存在しません。

そのため、交渉時には「勉強して欲しい」という意思と同時に、希望条件もセットで伝えることをオススメします。

具体的なアプローチ方法は?

続いて、「勉強」を引き出すための具体的なアプローチ方法をご紹介しようと思います。

下記は主なポイントに過ぎず、交渉の仕方によっては様々な手管があります。お互いの立場を考え、上手に交渉をまとめましょう。

他社見積もりを利用する

他社の見積もりは、最も強力な武器の1つです。

ファクタリングの相場は、債権の性質により異なります。評価方法も複雑なので、ご自身や自社だけでは対応しきれないケースもあるでしょう。

そこで役立つのが「他社の見積もり」です。

見積もりを出したのは交渉相手と同様に「ファクタリングのプロ」となる会社。見積もり額には相応の知見が入っており、大きく乖離した見積もり額が提示される可能性は低いと言えます。

またファクタリング会社も、ライバル社にお客さんを取られるワケにはいきません。

普通に考えると、お客さんが提示した見積もり書より悪い条件では、成約はとても見込めません。

明らかに無理な場合を除き、高い確率で「勉強させていただきます」と回答を得ることができるでしょう。

値下げしたい部分を指摘する

他社見積もりを詳しく見て、値下げしたい部分を金額を指摘するのも有効です。

見積もりの中には手数料や着手金の他に、専門家報酬などの支払い項目が存在します。

例えば司法書士さんと仲の良い会社の場合、「専門家と交渉してみましょう」と応じてくれるケースもあるでしょう。

逆に手数料や着手金など、「自社の利益となる部分はある程度勉強できる」というケースもあり得ます。

継続取引を望んでいることを示す

「今後も貴社にお願いする」として、値引きを求める手も有効です。

ファクタリング会社の多くは、長期的に取引できる優良顧客を求めています。実際、お得意さん相手に手数料の値引きを行っている業者も多く、継続利用はお得です。

もちろん「今後もお願いするから勉強して」と要求しても、素直に応じてくれるとは限りません。「次回からは値引きしますので…」とかわされる可能性もあるでしょう。

ただしその後の交渉は、流れ次第。

上手に交渉をまとめ、初回取引から値引きを実現した事例もあります。

それでもうまくいかないときは…

それでもうまくいかないときは、「他人の力を借りる」方策も有効です。交渉の上手な人に代わってもらったり、複数名で担当するのも有効な対策と言えるでしょう。

交渉の上手な人や相性の良い人に代わってもらう

ビジネス交渉は「手腕の差」が如実に表れる取引です。

交渉上手な方は値引き交渉においても、取引先と良好な関係を築きます。一方で交渉が苦手な方のなかには、成果が得られず時間だけを無為に過ごしてしまいがち。

また人間には「相性」というものが存在します。

「AさんはXとは合わないが、Yとは非常にウマがあう」といった話は、営業現場なら誰しも耳にしたことがあるはずです。

これは値引き交渉においても同様で、(例え同じことを言っていても)Xが言うと聞かないが、Yが言うとあっさり成約…なんてことも少なくありません。

社内に交渉上手な人や相性の良い人がいる場合、そちらにお願いしてみては如何でしょうか。

複数名で担当する

「1人でダメなら複数で…」と、多くの人で対応するのも有効です。

人間はより多くの人を相手にすると、どうしても弱気になる生き物。相手よりも多くの人数で応接して、値引きを臨んでいる意思をハッキリと伝えてみましょう。

相手の性格にも依りますが、内容の再検討を促す効果が得られるかもしれません。

まとめ

上手な資金調達の基本は、「可能な限り負担額を減らすこと」です。

特にファクタリングは手数料が大きく費用的な難を抱える取引なので、「勉強」してもらえるならそれに越したことはありません。

ただし交渉をまとめるには、「値引きして欲しい」と伝えるだけでは不十分です。

内容に具体性を添え、「相見積もり」を駆使するなど、相手を説得できるだけの材料や方法を準備しましょう。

交渉の余地を活かすも活かさないも、アプローチの方法次第です。

「まだ来ないの!?」見積もりが来ないときの督促メール

見積もりを申し込んだ企業が期限までに出さない場合、督促による請求を行います。

特にファクタリングは通常のビジネス取引はもちろん、他の資金調達と比べて時期的な問題の強い取引です。納期に遅れる業者など、本来はもってのほかと言えるでしょう。

とは言え、腹を立てても始まりません。

今回は取引先がいつまでも見積もりを出してこない時の対処法や確認方法・メールでの例文などをご紹介しようと思います。

督促時の注意点とは?

本来、見積もり請求の督促に決まったルールはありません。

しかし効果的な請求方法を目指すなら、下記のポイントに留意して記載することをオススメします。

順番に解説しますので、メールでのやり取りが苦手な方は、参考にしていただければと思います。

督促メールで注意したい7つのポイント
現状に対する説明
目的に対する説明
希望する期限や期日に対する説明
自社側に過失がある可能性
曖昧な表現はとにかく避ける
返信を促す内容を含ませる
タイトルはハッキリ明確に!

現状に対する説明

まずメールで、現在の状況を説明しましょう。

ただ「見積もりを出して下さい」とメールしても理解してもらえるとは限りません。相手が見積もり請求を受けたことや、約束自体を忘れている場合は、そもそも「自分が約束に遅刻している」という意識が無く、双方の溝に繋がります。

そのため、多少手間に感じても、見積もりを求めた経緯を説明する「あらすじ」を用意することをオススメします。

またその際に、見積もりを求めた日などを記載するのが、より望ましい形式です。担当者が失念している場合、過去のメールログを読み直すためのヒントとなります。

「それくらい自分で探して」

と言いたくなる気持ちはわかります。しかし、人間は完璧ではありません。ミスした相手に対する配慮も必要です。

目的に対する説明

督促メールを送る際には、必ず目的を記載しましょう。

メールを受け取った相手は「取引を続けてくれるのか・やめるのか」が心配しています。

取引を続ける意思があるならば、文中に「見積もりを求めている」とハッキリ意思表示することで、相手の自発的な反省・行動を促しましょう。

逆に取引中止の意思がある場合は、その旨記載しても問題ありません。

ただしその場合も、相手を無闇に責めるのではなく、「期日の問題から~」と取引できない理由をフィードバックしてあげると親切です。

不満を感じる理由はとてもよく理解できますが、遅刻した取引相手を問責して得られるものはありません。

希望する期限や期日に対する説明

督促メールで取引を継続する場合、期日や期限を明記しましょう。

それも「2018年10月15日までに~」など、できるだけ具体的に記載することをオススメします。

わたしたちが思っている以上に日本語は曖昧です。

例えばメール文中で頻繁に使われる、「早急に~」「取り急ぎ~」「近日中に~」などのフレーズ。

誰が読んでも急いでいることは伝わりますが、その感じ方は人によって違います。

自社 … 「近日中にお願いします」(2~3営業日で出してくれるだろう)
ファクタリング会社 … 「かしこまりました」(5営業日くらいは大丈夫だろう)

実際、このような認識差は多々あります。

無駄なトラブルにも繋がりかねませんから、期日はできる限り具体的に示すことをオススメします。

自社側に過失がある可能性

約束の日までに見積もりが届かない場合、当然悪いのはファクタリング会社です。

とは言え督促メールの内容が、「期日に遅れた方が悪い」と一方的に非難するだけの文章になってしまっては、受け取った側の気分も良くありません。

また取引の過程で、多少の行き違いがあるかもしれません。伝え方や意思表示に問題があり、自社にも一定の非があるケースも考えられます。

督促メールを送信する際は、そのあたりの点に配慮しておくことをオススメします。

「行き違いがあったのではないかと考えまして~」
「〇〇の時期、ご多忙とは思いますが~」

このようにワンクッション置くだけで、督促メールの印象も変わります。

督促メールの役割は、相手を非難することではありません。「返信しなきゃ~」と思わせてこそ、効果のあるメールです。

曖昧な表現はとにかく避ける

見積もりの催促において、曖昧な表現はNGです。

特にビジネスメールにおいて、「お手すきの際に~」「ご都合の良い時に~」などのフレーズを半ば慣習的に使っている方は要注意。

約束の期日を守ってもらうためにも、これらのフレーズは避けましょう。

相手を攻撃してばかりのメールも問題ですが、督促メールで期日を曖昧にしては本末転倒と言うしかありません。

返信を促す内容を含ませる

返信を促す文章とは、どのようなものを指すのでしょうか。

督促メールなので当然連絡を求めます。しかしその伝え方は人によって千差万別。

中には見積もりが届いていないことだけを伝え、肝心の返信を求める気持ちを言葉にしていないメールも見られます。

言葉を選ぶなら、相手に対して返信を求める意思がハッキリと伝わるものが良いでしょう。

例:返信を促す内容とは?

× 「~により見積もりが届いていない状況です」 ← 要件を伝えるだけで、そもそも返信を求めていない(当然返信すると思い込んでいる)

〇 「△月×日までに、ご返信をお願い致します」 ← 返信を求める意思と、その起源をハッキリと明示している

タイトルはハッキリ明確に!

これは督促メールに限りませんが、タイトルはハッキリと伝わるものを記載します。

件名:お見積もり書ご送付のお願い
件名:〇月〇日のお見積りの件について

などなど、読み手が件名を見ただけで見積もりに関連するメールと把握できるように配慮すべきです。

近年は企業を対象とした日本語によるビジネスメール詐欺や、フィッシング詐欺が増えています。

汎用性の高い件名ではスパムメールと勘違いされてしまう可能性もあるため、サイバー攻撃と間違われないように配慮するのが作法です。

また緊急性を伝えたい場合などは、「」書きを利用するのも1つの手です。緊急・至急などのフレーズを含ませることで、読み手に対して重要性を訴えかけることができます。

例:
件名:『至急』お見積りの件について
件名:【緊急】お見積りの時期の確認

実際の例文を確認しよう

最後に実際に督促する際の、例文メールをご紹介しようと思います。

督促メールは要件を伝えつつ、相手への優しやさ配慮する気持ちが含まれると理想的です。

例文1:時期的に余裕がある時のメール

─────────

先日は見積もり書の送付をご快諾いただき、誠にありがとうございます。

〇月〇日までに詳しい内容をご送付いただけると伺っていたのですが、現在到着が確認出来ておりません。

何か行き違いがあったのではないかと考え、ご連絡を差し上げました。

お忙しいところ恐縮ですが、×月×日までにご返信いただきますよう、よろしくお願い致します。

─────────

例文2:緊急時のメール

続いて、時間な猶予のない時に送信するメールです。

─────────

先日依頼しました見積もりが、未だ届いておりません。

貴社にもご都合があるかと思いますが、弊社にとっても重要度の高い取引です。恐れ入りますが、×月×日までに見積書をお送りいただけない場合、断念せざるを得ません。

弊社としては貴社との取引を熱望しております。

ご賢察の程、よろしくお願い申し上げます。

─────────

最初の見積もりメールを出す際のポイント

件名はハッキリしたものを

件名で要件を明らかにすることは、あらゆるビジネスメールで大切です。
見積もりを依頼する際は、「見積依頼の件について」「見積もり作成のお願い」等々、そのメールが何を意図しているのかも明らかにすると良いでしょう。
多くの会社は、日々沢山のメールを受信しています。
更に昨今はビジネスメールに扮したサイバー攻撃も増えているため、「お世話になっております」、「はじめまして」など、件名から送信者の意図が伝わりにくいメールは読み飛ばされてしまう可能性もあります。
メール送信で見積もりをとる際は、常に読み手の状況に配慮したメールを送信すべきです。

債権の内容を明示する

債権の内容はしっかりと明示しましょう。
ファクタリングは自動車やパソコンなどと違い、決まった商品を販売するビジネスではありません。
債権の内容や性質によりまるで違う料金になるため、見積もりを依頼する時はできるだけ債権の内容を明らかにすべきです。
特に大切なのは、下記の3点。これらの情報が得られなければ、ファクタリング会社から正確な見積もりを得ることは困難です。
見積もりに必要な情報の例
〇 債権の額面 → 取引したい売掛金の金額
〇 取引先企業の情報 → 会社名・業種・自社との取引実績
〇 自社の情報 → 会社名・業歴と業種
なお、確定見積もりをとる場合は、ファクタリング会社が指定する情報全てを提供しなくては得られません。
その場合は追加でコンタクトを行い、必要な情報を揃えて相談を持ち掛けましょう。

取引形態を明示する

メールにて、希望の取引方法を明示しましょう。
特に大切なのは、「2社間or3社間」の選択です。ファクタリング会社の多くは、「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の両方に対応しています。
2社間ファクタリングは売掛先に取引を知られること無く資金調達できる反面、手数料が割高です。一方で3社間ファクタリングは、手数料をとても安く抑えることができる代わりに、売掛先に取引内容を知られてしまうリスクがあります。
この取引形態の選択は、ファクタリング会社にとって非常に重要です。取引に必要な手数料を分ける決定的な部分なので、必ず明示すると良いでしょう。
取引形態による手数料相場
〇 3社間ファクタリング … 約数%~9%
〇 2社間ファクタリング … 10%~30%
なお、大手金融機関など一部の金融機関の中には、3社間ファクタリングしか対応していない業者も存在します。
この場合は2社間ファクタリングに応じてもらうことができません。
・取引形態を明示する
資金を必要とする理由は、会社によって様々です。
「お金が必要」という点に変わりはありませんが、どの道あとで尋ねられる質問です。事前にメールで伝えておくことで、その後のやり取りがラクになることもあるでしょう。
資金需要の背景
〇 業務拡大に伴い設備投資が必要となった
〇 経営維持のために資金を必要としたい
〇 急な人件費増に伴う負担を軽くしたい など
伝え方は様々ですが、メールで長々と書いても仕方ない部分です。メールでは簡素に記載し、訪問面談や電話交渉で内容を詳しく伝えることをオススメします。

こんな業者は要注意!見積もりの上乗せに対応せよ!

見積もりの上乗せに対する警戒感が高まっています。

運送会社のヤマト運輸は2018年8月31日、同社子会社「ヤマトコンビニエンス」が法人顧客相手に悪意の料金の上乗せをしていたと推認される事実を明らかにしました。

その手口は荷物をより重量があるものとして見積もり、上乗せ請求するというもの。被害を受けた法人の中には10倍相当の請求を受けた業者もあり、不審の声が上がっています。

今回のヤマト事件は、運送業者に限った話ではありません。ファクタリングにおいても例外ではなく、過大請求となる見積もりは警戒すべき事案です。

そこで今回は、「警戒すべき見積もり」や「注意すべき業者」をご紹介。過大請求や違法貸付を回避する、警戒すべきポイントをご案内しようと思います。

警戒すべき見積もりとは?

上乗せ請求が懸念される見積もりは、その多くが警戒すべき「サイン」を出しています。注意深く観察し、迂闊にサインしないよう注意しましょう。

ここでは、特に警戒すべき見積もりの代表例をご紹介します。

警戒すべき見積もりの代表例
「一式」を多様する見積もり
高すぎると感じた見積もり
安すぎると感じた見積もり
値引きを書いている見積もり
直前の変更を求めてくる見積もり

「一式」を多様する見積もり

見積もり記載欄に、「〇〇一式」を多様している見積もりです。

ファクタリングは手数料の他に、債権保全や司法書士に費やす費用など、様々な支払項目が存在します。

本来の見積もりはこれらの費用を明らかにし、顧客に対して最終的な費用を納得してもらう役割を持つものです。

ところが「一式」を多用し、曖昧な見積もりだけで押し通す業者は、これらの責務を放棄しています。

「費用一式〇〇円也」と書かれた見積もりを手渡されて、納得することができるでしょうか。多くの方は疑念を感じることかと思います。

無論こうした見積もりに対しては、キチンとした説明を求めるべきです。

特に手数料や債権保全に係る費用は無視できないほど大きく、要警戒。

「一式」表現はごまかしが効きやすい表現です。例えば、自社対応しているのに「専門家報酬」などを上乗せ請求しているかもしれません。

ただし状況によっては「一式」と表記せざるを得ないケースもあり、安易は判断は禁物です。特にごく初期段階の大まかな概算見積もりしか出せず、「一式」を使わざるを得ない状況もあるでしょう。

「一式」と書かれたからと疑うのではなく、「一式に対する説明」について判断を下すことをオススメします。

高すぎると感じた見積もり

高すぎると感じた見積もりは、避けて通りましょう。

もちろん費用の判断は、相場を知らなくては下せません。ファクタリングに慣れない方が相場を正確に把握するのは困難なので、まずは最低限の知識を身に着けることをオススメします。

また相見積もりを取り、他社と比較検討するのも1つの手です。

ファクタリングにも相場があるため、通常は他社と比べて極端な金額差が生じることはありません。通常は±10%程度の差で収まります。
(もちろん±10%も大きな数字。その意味で相見積もりを取るメリットはあります)

仮に±10%以上の金額差が生じた場合、それは相場よりも大幅に上乗せ請求した結果かもしれません。

安すぎると感じた見積もり

安すぎると感じた見積もりにも、警戒が必要です。

特に多いのが契約書を交わす段階になって、「別途費用」を請求するパターン。極端に見積もりが安い場合は、別途料金を請求する可能性も考えられます。

「債権登記を進めるために司法書士費用が必要になった」
「ウチでは見積もりとは別に着手金をいただくことになっている」

せっかく相見積もりをとっても、別途このような請求が行われてはかないません。明らかに安すぎると感じた場合は、費用に対してより詳しい説明を求めた方が良いでしょう。

値引きを書いている見積もり

「手数料50% → 手数料35%」

頼まれもしないのに値引きされている見積もりは、演出の可能性があります。

上記のケースは本来の手数料が相場と比べて高額過ぎます。値引きされても、決して安いとは言える額ではありません。

また、こうした会社の中には「今決めてくれたらこの価格でやりますよ!」と契約を急がせる会社も見られます。値引き額を提示しておいて、カモを釣り上げようという魂胆です。

ファクタリングは会社の将来を左右する、大事な資金調達です。

勢いに飲まれて安易に決めず、他社の見積もりと冷静に見比べを行いましょう。「冷静で腰を据えた判断」こそ、上乗せ見積もりに惑わされない秘訣です。

直前の変更を求めてくる見積もり

直前になって契約変更を求める会社は、当然注意すべきです。

「事情が変わって〇〇パーセントなら契約できる」
「ファクタリングは難しくなったが、担保に入れてお金を借りないか?」

このような言い分に応じていると、最終的なコストは増えるばかり。

特に後者の場合はファクタリングではなく金銭貸借となるため、許可を受けた業者でなければ違法です。

また費用の上乗せを求める業者も、料金の上乗せを狙っていることは明白です。あまり信用を置くことができず、できれば他社を検討することをオススメします。

被害を受けないためにはどうすべき?

見積もりの上乗せは、常に「相手との知識差」を利用しています。

そのため顧客側が取るべき対策は、この知識差を埋めること。信頼できる割安業者とコネクションを持ち、自社にとってメリットある取引を目指すべきです。

適切な知識を身に着けること
他社との相見積もりを利用すること
一括見積サイトを利用すること

適切な知識を身に着けること

ファクタリングには取引形態・内容ごとに相場があります。

通常の契約は相場から逸脱することは少なく、基本的な目安として検討することが可能です。また、ウェブサイトで自社の料金相場を紹介しているファクタリング会社も少なくありません。

これらの情報を収集し、必要な知識を身に着けることをオススメします。

他社との相見積もりを利用すること

相見積もりは、複数の業者の見積もりを比較する手法です。

自社との取引額を具体的に比較するため、契約前に具体的な費用を算出することができます。見積もりには明細が記載されているため、どの費用がとれくらいかかるのか、業者同士の優劣をハッキリさせることも可能です。

また、相見積もりは交渉の材料としても役立ちます。

ある業者に対して譲歩を求める場合に、他社の見積もりを使わない手はありません。他社と比較して高い部分を指摘して、自社が希望する条件に近付けます。

一括見積サイトを利用すること

一括見積サイトは、一度に多くのファクタリング会社から見積もりを取れるサービスです。

通常の相見積もりの場合、自社で業者を探し・選別しなくてはなりません。

しかし一括見積サイトの場合は、1度の入力で複数の業者とコンタクトを持てるので、業者の検索や選別を省力化できる利点を持っています。

また見積もりサイトに登録しているファクタリング会社は、いずれも金融の専門家が源泉した企業ばかり。

悪徳業者は排除されているため、安心して取引を進めることも可能です。

料金の上乗せや過大請求を気にする心配が少なく、はじめてファクタリングを行う方には大人気。特にオススメしたいサービスの1つです。