ファクタリングは、ファクタリングの申込を行ってから審査を受け、契約という流れで取引が成立しますが、できるだけスムーズに現金を調達するためには必要な書類を準備しておくことが求められます。
そこで、どのような流れで売掛金が現金化されるまでに至るのか、そのために必要な書類にはどのようなものがあるのか確認しておきましょう。
まずはファクタリング会社に相談と申込み
ファクタリングの利用を希望する場合、ファクタリング会社にその相談を行うことからはじめましょう。そのとき、伝える内容としては企業の概要や代表者の情報、希望条件などですが、ファクタリング会社によって多少違いがあります。
情報は詳細に伝えることができたほうが、より明確な見積もり金額を計算してもらいやすくなるでしょう。
必要書類は事前に準備しておくとスムーズ
ファクタリングを利用するなら、申込みの際に次のような書類の提出を求められます。
- 商業登記簿謄本
- 印鑑証明書(身分証明書や住民票などが必要な会社もある)
- 売掛先との取引基本契約書
- 決算書や確定申告書など業績の確認ができる資料
- 譲渡を希望する売掛金を証明できる契約書や請求書、納品書など
- 取引や入金履歴が確認できる口座の通帳
審査と契約手続き
必要書類提出後、ファクタリング会社により審査が行われ、審査に通過すればファクタリング契約を締結する手続きを行います。
なお、ファクタリングにはファクタリングの利用会社とファクタリング会社でのみ契約を結ぶ2社間ファクタリングと、その間に売掛先が含まれる3社間ファクタリングがあります。
3社間ファクタリングの場合、売掛先に売掛債権を譲渡する旨の通知を行い、承諾を得た後で3社にて契約を結ぶこことなるため、2社間ファクタリングよりも手続きが完了するまで時間がかかると理解しておいてください。
ファクタリング契約が無事に締結できたら、ファクタリングの利用会社が希望する口座に現金化された売掛代金が入金されます。この場合、ファクタリング会社に支払う手数料を差し引かれた状態での入金となりますので、その点も理解しておきましょう。
ファクタリング審査で重要視される部分
ファクタリングを利用するときに審査がある点に不安を感じる方もいるでしょうが、融資などで実施される審査とは内容が異なるためそれほど心配する必要はありません。
大きなポイントとなるのは、ファクタリングの利用会社の経営状態や財務状況ではなく、売却する売掛債権の信用力です。
売掛先が大手企業の場合や信用力の高い企業であるかを重視されるので、仮にファクタリングの利用会社の経営が思わしくない場合や、税金などを滞納している場合などでも利用できる可能性は高くなります。
個人事業主は利用しにくい場合もある
ただ、ファクタリング会社によっては事業規模の大きさや回収サイクルの長さを考慮する上で、個人事業主などは審査が通りにくい場合もありますし、中には申込みを法人に限定している場合もあります。
そのため、どのファクタリング会社に利用の申込みを行うのかが重要になるといえるでしょう。
事前に必要書類を準備して申込みに備えておくとスムーズ
ファクタリングの申込みから審査、契約の締結までには様々な書類を準備しなければなりませんが、どれも売掛債権を売却する上で必要となる書類です。
ただ、銀行融資などと比較すると数も少なく、準備することに手間のかからないものばかりです。それでもいざ準備するとなると慌ててしまいがちですので、事前に準備しておくようにしましょう。
ファクタリングの審査で重視されるのは売掛先の信用力ですが、かかる手数料などはどのファクタリング会社を利用するかによって異なるため、複数社から相見積もりを取得ししっかりと比較・検討するようにして信頼できるファクタリング会社を選ぶようにしてください。