見積もりで勉強してもらうためのテクニックを解説します!

「わかりました。今回は勉強させていただきます」

担当者からこのひと言を引き出せれば、見積もり交渉は勝利です。

ただしコストダウン競争の激しい現代社会において、「勉強」は非常に難しいのもまた事実。既に多くの金融機関はギリギリの金利・手数料で運営しており、そう簡単に値引きが得られるものではありません。

そこで今回は、見積もり交渉におけるテクニックをご紹介した上で、値引きに対するアプローチを解説しようと思います。

資金調達は会社にとっての生命線。無駄なく無理なく、確実な取引が大切です。

まずは基本をチェック!

見積もり交渉を進めるには、基本的なマナー・方法の順守が不可欠です。

自社はお客さんではありますが、値引き交渉の時は「お願いする側」でもあります。相手に悪印象を持たれてしまっては、得られるはずの「勉強」も得られません。

押さえておきたい3つのポイント
ネガティブな表現は避ける
タイミングを間違えない
希望条件を明示する

ネガティブな表現は避ける

相手を刺激しかねないネガティブな表現は避けましょう。

特に「高過ぎる」「値下げすべき」など価格に対する表現や、「他社は〇〇と言っている」「サービスの割に」など他社と比べる表現には要注意。

言葉激しく不満ばかりを前面に出し「どうにかしろ!」と迫っても、交渉が前向きに進むことはないでしょう。

ただしこれらの表現を全く使うなと言っているワケでもありません。

値引き交渉を進めるためには取引先に、「自社が高いと感じている」とは認識してもらうことも必要です。

注意すべきはやはり「表現方法」です。

先ほど例に挙げたネガティブな言い方は避け、「再検討をお願いしたい~」「弊社希望額とは若干の差があり~」などの表現を用いることをオススメします。

たったこれだけの工夫でも、ずっと印象が異なります。

タイミングを間違えない

勉強を求めるタイミングは、見積もりを受け取った後がベストです。

早すぎても遅すぎてもいけません。

特に困るのは遅すぎパターン。見積もり出揃い契約直前になって、「やはり高すぎると感じる」と不満を述べても、相手は困惑するばかり。

心情的にも「今更言い出すなんてどういうつもりだ」と内心不満に思うでしょう。交渉を進める時間はいくらでもあるのに、直前になって言い出すのはもってのほかです。

また見積もりが出る前に「勉強して」と要求しても、十分な効果は期待できません。

ファクタリング会社にしてみれば内容も見ずに交渉されても、「じゃあ値引きしようか」となるワケがありません。

「安くしてほしい」と考えているのは、どのお客さんも同じ話。根拠のない値引き要求は、言おうが言うまいが同じ価格を提示されるだけの話でしょう。

ベストなタイミングは、「見積もりを受け取り、検討をした後」です。

希望条件を明示する

交渉をまとめるためには、お互いのゴールを認識が不可欠です。

「勉強して欲しい」と伝えるだけでは、ファクタリング会社の視点に立つと、「どこまで値引きすれば良いか?」がわからず、交渉を躊躇ってしまいます。

先の見えない交渉に前向きになる取引先は、ほとんど存在しません。

そのため、交渉時には「勉強して欲しい」という意思と同時に、希望条件もセットで伝えることをオススメします。

具体的なアプローチ方法は?

続いて、「勉強」を引き出すための具体的なアプローチ方法をご紹介しようと思います。

下記は主なポイントに過ぎず、交渉の仕方によっては様々な手管があります。お互いの立場を考え、上手に交渉をまとめましょう。

他社見積もりを利用する

他社の見積もりは、最も強力な武器の1つです。

ファクタリングの相場は、債権の性質により異なります。評価方法も複雑なので、ご自身や自社だけでは対応しきれないケースもあるでしょう。

そこで役立つのが「他社の見積もり」です。

見積もりを出したのは交渉相手と同様に「ファクタリングのプロ」となる会社。見積もり額には相応の知見が入っており、大きく乖離した見積もり額が提示される可能性は低いと言えます。

またファクタリング会社も、ライバル社にお客さんを取られるワケにはいきません。

普通に考えると、お客さんが提示した見積もり書より悪い条件では、成約はとても見込めません。

明らかに無理な場合を除き、高い確率で「勉強させていただきます」と回答を得ることができるでしょう。

値下げしたい部分を指摘する

他社見積もりを詳しく見て、値下げしたい部分を金額を指摘するのも有効です。

見積もりの中には手数料や着手金の他に、専門家報酬などの支払い項目が存在します。

例えば司法書士さんと仲の良い会社の場合、「専門家と交渉してみましょう」と応じてくれるケースもあるでしょう。

逆に手数料や着手金など、「自社の利益となる部分はある程度勉強できる」というケースもあり得ます。

継続取引を望んでいることを示す

「今後も貴社にお願いする」として、値引きを求める手も有効です。

ファクタリング会社の多くは、長期的に取引できる優良顧客を求めています。実際、お得意さん相手に手数料の値引きを行っている業者も多く、継続利用はお得です。

もちろん「今後もお願いするから勉強して」と要求しても、素直に応じてくれるとは限りません。「次回からは値引きしますので…」とかわされる可能性もあるでしょう。

ただしその後の交渉は、流れ次第。

上手に交渉をまとめ、初回取引から値引きを実現した事例もあります。

それでもうまくいかないときは…

それでもうまくいかないときは、「他人の力を借りる」方策も有効です。交渉の上手な人に代わってもらったり、複数名で担当するのも有効な対策と言えるでしょう。

交渉の上手な人や相性の良い人に代わってもらう

ビジネス交渉は「手腕の差」が如実に表れる取引です。

交渉上手な方は値引き交渉においても、取引先と良好な関係を築きます。一方で交渉が苦手な方のなかには、成果が得られず時間だけを無為に過ごしてしまいがち。

また人間には「相性」というものが存在します。

「AさんはXとは合わないが、Yとは非常にウマがあう」といった話は、営業現場なら誰しも耳にしたことがあるはずです。

これは値引き交渉においても同様で、(例え同じことを言っていても)Xが言うと聞かないが、Yが言うとあっさり成約…なんてことも少なくありません。

社内に交渉上手な人や相性の良い人がいる場合、そちらにお願いしてみては如何でしょうか。

複数名で担当する

「1人でダメなら複数で…」と、多くの人で対応するのも有効です。

人間はより多くの人を相手にすると、どうしても弱気になる生き物。相手よりも多くの人数で応接して、値引きを臨んでいる意思をハッキリと伝えてみましょう。

相手の性格にも依りますが、内容の再検討を促す効果が得られるかもしれません。

まとめ

上手な資金調達の基本は、「可能な限り負担額を減らすこと」です。

特にファクタリングは手数料が大きく費用的な難を抱える取引なので、「勉強」してもらえるならそれに越したことはありません。

ただし交渉をまとめるには、「値引きして欲しい」と伝えるだけでは不十分です。

内容に具体性を添え、「相見積もり」を駆使するなど、相手を説得できるだけの材料や方法を準備しましょう。

交渉の余地を活かすも活かさないも、アプローチの方法次第です。

「まだ来ないの!?」見積もりが来ないときの督促メール

見積もりを申し込んだ企業が期限までに出さない場合、督促による請求を行います。

特にファクタリングは通常のビジネス取引はもちろん、他の資金調達と比べて時期的な問題の強い取引です。納期に遅れる業者など、本来はもってのほかと言えるでしょう。

とは言え、腹を立てても始まりません。

今回は取引先がいつまでも見積もりを出してこない時の対処法や確認方法・メールでの例文などをご紹介しようと思います。

督促時の注意点とは?

本来、見積もり請求の督促に決まったルールはありません。

しかし効果的な請求方法を目指すなら、下記のポイントに留意して記載することをオススメします。

順番に解説しますので、メールでのやり取りが苦手な方は、参考にしていただければと思います。

督促メールで注意したい7つのポイント
現状に対する説明
目的に対する説明
希望する期限や期日に対する説明
自社側に過失がある可能性
曖昧な表現はとにかく避ける
返信を促す内容を含ませる
タイトルはハッキリ明確に!

現状に対する説明

まずメールで、現在の状況を説明しましょう。

ただ「見積もりを出して下さい」とメールしても理解してもらえるとは限りません。相手が見積もり請求を受けたことや、約束自体を忘れている場合は、そもそも「自分が約束に遅刻している」という意識が無く、双方の溝に繋がります。

そのため、多少手間に感じても、見積もりを求めた経緯を説明する「あらすじ」を用意することをオススメします。

またその際に、見積もりを求めた日などを記載するのが、より望ましい形式です。担当者が失念している場合、過去のメールログを読み直すためのヒントとなります。

「それくらい自分で探して」

と言いたくなる気持ちはわかります。しかし、人間は完璧ではありません。ミスした相手に対する配慮も必要です。

目的に対する説明

督促メールを送る際には、必ず目的を記載しましょう。

メールを受け取った相手は「取引を続けてくれるのか・やめるのか」が心配しています。

取引を続ける意思があるならば、文中に「見積もりを求めている」とハッキリ意思表示することで、相手の自発的な反省・行動を促しましょう。

逆に取引中止の意思がある場合は、その旨記載しても問題ありません。

ただしその場合も、相手を無闇に責めるのではなく、「期日の問題から~」と取引できない理由をフィードバックしてあげると親切です。

不満を感じる理由はとてもよく理解できますが、遅刻した取引相手を問責して得られるものはありません。

希望する期限や期日に対する説明

督促メールで取引を継続する場合、期日や期限を明記しましょう。

それも「2018年10月15日までに~」など、できるだけ具体的に記載することをオススメします。

わたしたちが思っている以上に日本語は曖昧です。

例えばメール文中で頻繁に使われる、「早急に~」「取り急ぎ~」「近日中に~」などのフレーズ。

誰が読んでも急いでいることは伝わりますが、その感じ方は人によって違います。

自社 … 「近日中にお願いします」(2~3営業日で出してくれるだろう)
ファクタリング会社 … 「かしこまりました」(5営業日くらいは大丈夫だろう)

実際、このような認識差は多々あります。

無駄なトラブルにも繋がりかねませんから、期日はできる限り具体的に示すことをオススメします。

自社側に過失がある可能性

約束の日までに見積もりが届かない場合、当然悪いのはファクタリング会社です。

とは言え督促メールの内容が、「期日に遅れた方が悪い」と一方的に非難するだけの文章になってしまっては、受け取った側の気分も良くありません。

また取引の過程で、多少の行き違いがあるかもしれません。伝え方や意思表示に問題があり、自社にも一定の非があるケースも考えられます。

督促メールを送信する際は、そのあたりの点に配慮しておくことをオススメします。

「行き違いがあったのではないかと考えまして~」
「〇〇の時期、ご多忙とは思いますが~」

このようにワンクッション置くだけで、督促メールの印象も変わります。

督促メールの役割は、相手を非難することではありません。「返信しなきゃ~」と思わせてこそ、効果のあるメールです。

曖昧な表現はとにかく避ける

見積もりの催促において、曖昧な表現はNGです。

特にビジネスメールにおいて、「お手すきの際に~」「ご都合の良い時に~」などのフレーズを半ば慣習的に使っている方は要注意。

約束の期日を守ってもらうためにも、これらのフレーズは避けましょう。

相手を攻撃してばかりのメールも問題ですが、督促メールで期日を曖昧にしては本末転倒と言うしかありません。

返信を促す内容を含ませる

返信を促す文章とは、どのようなものを指すのでしょうか。

督促メールなので当然連絡を求めます。しかしその伝え方は人によって千差万別。

中には見積もりが届いていないことだけを伝え、肝心の返信を求める気持ちを言葉にしていないメールも見られます。

言葉を選ぶなら、相手に対して返信を求める意思がハッキリと伝わるものが良いでしょう。

例:返信を促す内容とは?

× 「~により見積もりが届いていない状況です」 ← 要件を伝えるだけで、そもそも返信を求めていない(当然返信すると思い込んでいる)

〇 「△月×日までに、ご返信をお願い致します」 ← 返信を求める意思と、その起源をハッキリと明示している

タイトルはハッキリ明確に!

これは督促メールに限りませんが、タイトルはハッキリと伝わるものを記載します。

件名:お見積もり書ご送付のお願い
件名:〇月〇日のお見積りの件について

などなど、読み手が件名を見ただけで見積もりに関連するメールと把握できるように配慮すべきです。

近年は企業を対象とした日本語によるビジネスメール詐欺や、フィッシング詐欺が増えています。

汎用性の高い件名ではスパムメールと勘違いされてしまう可能性もあるため、サイバー攻撃と間違われないように配慮するのが作法です。

また緊急性を伝えたい場合などは、「」書きを利用するのも1つの手です。緊急・至急などのフレーズを含ませることで、読み手に対して重要性を訴えかけることができます。

例:
件名:『至急』お見積りの件について
件名:【緊急】お見積りの時期の確認

実際の例文を確認しよう

最後に実際に督促する際の、例文メールをご紹介しようと思います。

督促メールは要件を伝えつつ、相手への優しやさ配慮する気持ちが含まれると理想的です。

例文1:時期的に余裕がある時のメール

─────────

先日は見積もり書の送付をご快諾いただき、誠にありがとうございます。

〇月〇日までに詳しい内容をご送付いただけると伺っていたのですが、現在到着が確認出来ておりません。

何か行き違いがあったのではないかと考え、ご連絡を差し上げました。

お忙しいところ恐縮ですが、×月×日までにご返信いただきますよう、よろしくお願い致します。

─────────

例文2:緊急時のメール

続いて、時間な猶予のない時に送信するメールです。

─────────

先日依頼しました見積もりが、未だ届いておりません。

貴社にもご都合があるかと思いますが、弊社にとっても重要度の高い取引です。恐れ入りますが、×月×日までに見積書をお送りいただけない場合、断念せざるを得ません。

弊社としては貴社との取引を熱望しております。

ご賢察の程、よろしくお願い申し上げます。

─────────

最初の見積もりメールを出す際のポイント

件名はハッキリしたものを

件名で要件を明らかにすることは、あらゆるビジネスメールで大切です。
見積もりを依頼する際は、「見積依頼の件について」「見積もり作成のお願い」等々、そのメールが何を意図しているのかも明らかにすると良いでしょう。
多くの会社は、日々沢山のメールを受信しています。
更に昨今はビジネスメールに扮したサイバー攻撃も増えているため、「お世話になっております」、「はじめまして」など、件名から送信者の意図が伝わりにくいメールは読み飛ばされてしまう可能性もあります。
メール送信で見積もりをとる際は、常に読み手の状況に配慮したメールを送信すべきです。

債権の内容を明示する

債権の内容はしっかりと明示しましょう。
ファクタリングは自動車やパソコンなどと違い、決まった商品を販売するビジネスではありません。
債権の内容や性質によりまるで違う料金になるため、見積もりを依頼する時はできるだけ債権の内容を明らかにすべきです。
特に大切なのは、下記の3点。これらの情報が得られなければ、ファクタリング会社から正確な見積もりを得ることは困難です。
見積もりに必要な情報の例
〇 債権の額面 → 取引したい売掛金の金額
〇 取引先企業の情報 → 会社名・業種・自社との取引実績
〇 自社の情報 → 会社名・業歴と業種
なお、確定見積もりをとる場合は、ファクタリング会社が指定する情報全てを提供しなくては得られません。
その場合は追加でコンタクトを行い、必要な情報を揃えて相談を持ち掛けましょう。

取引形態を明示する

メールにて、希望の取引方法を明示しましょう。
特に大切なのは、「2社間or3社間」の選択です。ファクタリング会社の多くは、「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の両方に対応しています。
2社間ファクタリングは売掛先に取引を知られること無く資金調達できる反面、手数料が割高です。一方で3社間ファクタリングは、手数料をとても安く抑えることができる代わりに、売掛先に取引内容を知られてしまうリスクがあります。
この取引形態の選択は、ファクタリング会社にとって非常に重要です。取引に必要な手数料を分ける決定的な部分なので、必ず明示すると良いでしょう。
取引形態による手数料相場
〇 3社間ファクタリング … 約数%~9%
〇 2社間ファクタリング … 10%~30%
なお、大手金融機関など一部の金融機関の中には、3社間ファクタリングしか対応していない業者も存在します。
この場合は2社間ファクタリングに応じてもらうことができません。
・取引形態を明示する
資金を必要とする理由は、会社によって様々です。
「お金が必要」という点に変わりはありませんが、どの道あとで尋ねられる質問です。事前にメールで伝えておくことで、その後のやり取りがラクになることもあるでしょう。
資金需要の背景
〇 業務拡大に伴い設備投資が必要となった
〇 経営維持のために資金を必要としたい
〇 急な人件費増に伴う負担を軽くしたい など
伝え方は様々ですが、メールで長々と書いても仕方ない部分です。メールでは簡素に記載し、訪問面談や電話交渉で内容を詳しく伝えることをオススメします。

こんな業者は要注意!見積もりの上乗せに対応せよ!

見積もりの上乗せに対する警戒感が高まっています。

運送会社のヤマト運輸は2018年8月31日、同社子会社「ヤマトコンビニエンス」が法人顧客相手に悪意の料金の上乗せをしていたと推認される事実を明らかにしました。

その手口は荷物をより重量があるものとして見積もり、上乗せ請求するというもの。被害を受けた法人の中には10倍相当の請求を受けた業者もあり、不審の声が上がっています。

今回のヤマト事件は、運送業者に限った話ではありません。ファクタリングにおいても例外ではなく、過大請求となる見積もりは警戒すべき事案です。

そこで今回は、「警戒すべき見積もり」や「注意すべき業者」をご紹介。過大請求や違法貸付を回避する、警戒すべきポイントをご案内しようと思います。

警戒すべき見積もりとは?

上乗せ請求が懸念される見積もりは、その多くが警戒すべき「サイン」を出しています。注意深く観察し、迂闊にサインしないよう注意しましょう。

ここでは、特に警戒すべき見積もりの代表例をご紹介します。

警戒すべき見積もりの代表例
「一式」を多様する見積もり
高すぎると感じた見積もり
安すぎると感じた見積もり
値引きを書いている見積もり
直前の変更を求めてくる見積もり

「一式」を多様する見積もり

見積もり記載欄に、「〇〇一式」を多様している見積もりです。

ファクタリングは手数料の他に、債権保全や司法書士に費やす費用など、様々な支払項目が存在します。

本来の見積もりはこれらの費用を明らかにし、顧客に対して最終的な費用を納得してもらう役割を持つものです。

ところが「一式」を多用し、曖昧な見積もりだけで押し通す業者は、これらの責務を放棄しています。

「費用一式〇〇円也」と書かれた見積もりを手渡されて、納得することができるでしょうか。多くの方は疑念を感じることかと思います。

無論こうした見積もりに対しては、キチンとした説明を求めるべきです。

特に手数料や債権保全に係る費用は無視できないほど大きく、要警戒。

「一式」表現はごまかしが効きやすい表現です。例えば、自社対応しているのに「専門家報酬」などを上乗せ請求しているかもしれません。

ただし状況によっては「一式」と表記せざるを得ないケースもあり、安易は判断は禁物です。特にごく初期段階の大まかな概算見積もりしか出せず、「一式」を使わざるを得ない状況もあるでしょう。

「一式」と書かれたからと疑うのではなく、「一式に対する説明」について判断を下すことをオススメします。

高すぎると感じた見積もり

高すぎると感じた見積もりは、避けて通りましょう。

もちろん費用の判断は、相場を知らなくては下せません。ファクタリングに慣れない方が相場を正確に把握するのは困難なので、まずは最低限の知識を身に着けることをオススメします。

また相見積もりを取り、他社と比較検討するのも1つの手です。

ファクタリングにも相場があるため、通常は他社と比べて極端な金額差が生じることはありません。通常は±10%程度の差で収まります。
(もちろん±10%も大きな数字。その意味で相見積もりを取るメリットはあります)

仮に±10%以上の金額差が生じた場合、それは相場よりも大幅に上乗せ請求した結果かもしれません。

安すぎると感じた見積もり

安すぎると感じた見積もりにも、警戒が必要です。

特に多いのが契約書を交わす段階になって、「別途費用」を請求するパターン。極端に見積もりが安い場合は、別途料金を請求する可能性も考えられます。

「債権登記を進めるために司法書士費用が必要になった」
「ウチでは見積もりとは別に着手金をいただくことになっている」

せっかく相見積もりをとっても、別途このような請求が行われてはかないません。明らかに安すぎると感じた場合は、費用に対してより詳しい説明を求めた方が良いでしょう。

値引きを書いている見積もり

「手数料50% → 手数料35%」

頼まれもしないのに値引きされている見積もりは、演出の可能性があります。

上記のケースは本来の手数料が相場と比べて高額過ぎます。値引きされても、決して安いとは言える額ではありません。

また、こうした会社の中には「今決めてくれたらこの価格でやりますよ!」と契約を急がせる会社も見られます。値引き額を提示しておいて、カモを釣り上げようという魂胆です。

ファクタリングは会社の将来を左右する、大事な資金調達です。

勢いに飲まれて安易に決めず、他社の見積もりと冷静に見比べを行いましょう。「冷静で腰を据えた判断」こそ、上乗せ見積もりに惑わされない秘訣です。

直前の変更を求めてくる見積もり

直前になって契約変更を求める会社は、当然注意すべきです。

「事情が変わって〇〇パーセントなら契約できる」
「ファクタリングは難しくなったが、担保に入れてお金を借りないか?」

このような言い分に応じていると、最終的なコストは増えるばかり。

特に後者の場合はファクタリングではなく金銭貸借となるため、許可を受けた業者でなければ違法です。

また費用の上乗せを求める業者も、料金の上乗せを狙っていることは明白です。あまり信用を置くことができず、できれば他社を検討することをオススメします。

被害を受けないためにはどうすべき?

見積もりの上乗せは、常に「相手との知識差」を利用しています。

そのため顧客側が取るべき対策は、この知識差を埋めること。信頼できる割安業者とコネクションを持ち、自社にとってメリットある取引を目指すべきです。

適切な知識を身に着けること
他社との相見積もりを利用すること
一括見積サイトを利用すること

適切な知識を身に着けること

ファクタリングには取引形態・内容ごとに相場があります。

通常の契約は相場から逸脱することは少なく、基本的な目安として検討することが可能です。また、ウェブサイトで自社の料金相場を紹介しているファクタリング会社も少なくありません。

これらの情報を収集し、必要な知識を身に着けることをオススメします。

他社との相見積もりを利用すること

相見積もりは、複数の業者の見積もりを比較する手法です。

自社との取引額を具体的に比較するため、契約前に具体的な費用を算出することができます。見積もりには明細が記載されているため、どの費用がとれくらいかかるのか、業者同士の優劣をハッキリさせることも可能です。

また、相見積もりは交渉の材料としても役立ちます。

ある業者に対して譲歩を求める場合に、他社の見積もりを使わない手はありません。他社と比較して高い部分を指摘して、自社が希望する条件に近付けます。

一括見積サイトを利用すること

一括見積サイトは、一度に多くのファクタリング会社から見積もりを取れるサービスです。

通常の相見積もりの場合、自社で業者を探し・選別しなくてはなりません。

しかし一括見積サイトの場合は、1度の入力で複数の業者とコンタクトを持てるので、業者の検索や選別を省力化できる利点を持っています。

また見積もりサイトに登録しているファクタリング会社は、いずれも金融の専門家が源泉した企業ばかり。

悪徳業者は排除されているため、安心して取引を進めることも可能です。

料金の上乗せや過大請求を気にする心配が少なく、はじめてファクタリングを行う方には大人気。特にオススメしたいサービスの1つです。