売掛金がキャッシュフロー悪化の「穴」にも改善の「鍵」にもなる理由
キャッシュフローを管理しているとき、回収できなかった売上分の経理処理に迷うことはありませんか?
実際に入金されなくても、契約した金額を売上として計上することになりますが、いくつかの基準を満たしたときに、売掛金は貸倒金として利益からマイナスできる処理が可能になります。
しかし、この売掛金の処理がキャッシュフローを悪化させる要因となる可能性があります。
売掛金を売上の計算に入れることは間違い?
売掛金とは、売買契約は成立していて、すでに商品やサービスは提供している状態の中、まだ入金がされていないけれど将来入金される予定のお金です。
そのため、実際には手元にないお金であることから、キャッシュフローを考える場合には売上の計算に入れません。
その月にどのくらい支払いができるのかを考えるとき、売上ベースで考えてしまうことがありますが、実際に売上金として手元に入金されたお金と差が発生することを理解しておかなければ不足が生じます。
貸倒損失になった場合
売掛金は、取引先にお金を貸している状態にあるともいえるので、仮に売掛金100万円が貸倒損失になれば、売上高営業利益率が20%の会社の場合、新しく500万円の売上を計上しなければならなくなります。
そのため、回収できないからと、簡単に貸倒にすればよいと考えることだけは避けなければなりません。
手元のお金であるキャッシュフローの流れをスムーズにするためには、どの取引先に対していくら売掛金があるのかを把握し、実際の資金繰りでは収入として考えないことが必要になるといえます。
悪化したキャッシュフローを改善させるには?
すでに悪化したキャッシュフローを改善させるにはどうすればよいのでしょう。
儲けがすぐに手元に入るのは、現金取引の場合です。しかし、売掛金や買掛金などが一般的に使われる中で、儲けたらすぐお金があると思うのは危険です。
売上を増やし、原価を下げて粗利益を増やすこと、さらに販売管理費など活動原価を下げることにより、確実に利益を計上できるのでキャッシュフローは改善されます。ただし、計上した利益が確実に資金になり、企業もどることが条件です。
過剰な在庫(棚卸資産)や遊休固定資産を減らすことでもキャッシュフローは改善されますし、支払いを先延ばしにできる買掛金を増やしてもキャッシュフローは改善します。
ただし、経済状況を考えると、買掛金の支払いを延ばすことは信用不安を増大させる原因になるので、キャッシュフローが改善される状況を考慮の上、ときにはコストダウンする代わりに支払いを早めるなど、有利な条件で取引できるような交渉が必要です。
売掛金がキャッシュフロー改善の鍵に!
買掛金の支払いを先延ばしにすればキャッシュフローが改善されるとすれば、反対に売掛金は支払いを前倒ししたほうがよいということになります。
資金不足が生じている状況で、その不足を穴埋めするために銀行から借入れをするのか、それとも資産を売却して現金化するのか、方法はいろいろです。
売掛金の入金を先に行ってもらえるように、直接売掛先に交渉してもすぐに可能になるとはいい切れません。その状況で急いで資金調達しなければならないなら、すぐに売掛金を現金化できるファクタリングを検討してみるとよいでしょう。
ただし売掛金の現金化は業者選びが重要!
ただし、ファクタリングは多く存在するファクタリング会社のうち、最も信頼できると判断される会社に依頼することが重要になります。そのため、複数のファクタリング会社をしっかり比較し、検討することが大切です。
ただ、複数のファクタリング会社から、1社ごとに見積もりを取得して比較するのは大変な時間と手間がかかります。
そこで、とにかく資金調達に急ぐから売掛金を現金化する相談をしたいけれど、どこに依頼してよいかわからないというニーズに応える一括見積りサービスを活用しましょう。
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円滑に事業を運営するために
企業が成長発展するためには、一定水準以上で利益を計上し、利益を再び投資しながら拡大していくことが大切です。
しかし、そのための資金がなければ、企業は成長どころか存続の危機にたたされます。有効な資金調達方法で、事業を円滑に行えるような方法を考えていきましょう。