黒字倒産を予防するために欠かせない資金繰り健全化に欠かせないこととは?

2021/04/02
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利益が出て黒字なのに会社が倒産してしまうことを「黒字倒産」といいますが、赤字なら当然と考えられてもなぜ儲けているのになぜ防止できなかったのか…と不思議に感じるものでしょう。

黒字倒産してしまうその背景には「資金繰り」が大きく関係しているため、予防するためにはお金の出入りを健全化させることが欠かせません。

そこで、黒字倒産を予防するために必要な資金繰りの健全化について解説していきます。

 

黒字倒産とは?

黒字倒産とは、利益を生むことができているのにも関わらず、会社が倒産してしまうことです。

経営が順調でうらやましいと思っていた会社がある日突然倒産してしまった!という黒字倒産は、けっしてめずらしいことではありません。

売上も伸びず赤字経営で倒産するのなら十分理解できても、黒字なのに経済的に行き詰ってしまったのか…と疑問を感じるところでしょうが、その背景には資金繰りが関係します。

 

黒字倒産と資金繰りの関係

黒字倒産を予防する上で、絶対に欠かすことができないのが資金繰りの健全化です。

売上が上がり、その場でその代金が入金されればすぐに現金は増えますが、商取引においては掛け売りが基本といえます。

ここで発生する売掛金は、一定期間先に入金される後払い代金のことであるため、この入金までの期間に様々な支払いに対応するための運転資金が必要です。

仮に赤字経営だとしても、支払いに充てる資金を不足させず準備できれば、倒産することはありません。

しかし黒字経営で利益が出ていたとしても、自己資金がなく資金調達もできず、手元の資金が枯渇すれば会社は倒産します。

そのため黒字倒産を予防するためには、まず手元の資金をショートさせないための資金繰りの健全化が欠かせないといえるでしょう。

 

黒字倒産を予防するために押さえておきたいポイント

黒字倒産を予防するためには、資金繰りを健全化させることが必要です。

しかし資金繰りをどのように健全化させればよいのかわからないこともあります。

そこで、次のようなことを実行し会社のお金がスムーズに流れるようにしていきましょう。

 

過剰な在庫は保有しないこと

会社の資産の1つである在庫ですが、そのすべてが儲けにつながる源とはいえません。たとえば売れ残りも棚卸資産として計上できるますが、抱えすぎれば管理や人件費などのコストがかさみます。

そして売れないままでは時代の流れに合わないことや品質の低下などにより、その価値を低下させるだけです。

実際に利益は順調でも過剰な在庫を処理でき、支出がかさみ経営破綻してしまうこともあります。さらに在庫回転率が悪いことで財務分析の評価を下げ、銀行から設備投資の融資を断られてしまうといったケースもあるなど、安定経営のために在庫を調整することは欠かせないと考えおくべきです。

 

無借金経営は必ずしもよいとは限らない

取引先との契約上、売掛金の回収まで期日が長いといったケースにより、手元の現金が増えにくい悩みを抱えている経営者も少なくないことでしょう。

売上としてすでに計上されているため帳簿上は黒字なのに、その代金や報酬がいつまでも支払われず、資金不足に頭を悩まさす日々…。

このような状況を予防するためにも、銀行から融資を受けることが可能なタイミングで、お金を借りておくことも方法の1つです。

借金はしたくないと考える経営者も少なくありませんが、たとえ借金でも資金に余裕があれば経営者の心の安定にもつながりますし、本業にも専念しやすくなります。

特に民間の銀行などの金融機関からは、決算書が赤字では融資を受けることが難しくなります。売上が順調で黒字のときにこそ、融資を受けて手元のお金を増やしておいたほうが安心です。

ただし負債を増やして資金調達するのでれば、必ず事前に無理のない返済計画を立てておくことはかかせません。

黒字倒産を予防できたとしても、返済負担に追われることになればいずれ赤字に転落し、結果として赤字倒産してしまう可能性があるからです。

 

仕入れでは上手な交渉を

材料や商品を仕入れるとき、取引先から伝えられた金額ですぐに契約を結ぶのではなく、うまく値引き交渉していきましょう。

たとえば多く商品を仕入れれば金額を下げてもらえたり支払い期日を伸ばしてもらえたりすることもあるからです。

資金繰りを健全化させるためには、支払いはできるだけ遅くしたほうがよいため、うまく交渉し有利な取引条件に結び付けていくべきといえます。

 

早く回収できる決済方法の活用を

たとえば店舗でクレジットカード決済を採用している場合、その代金が入金されるまでの期間は短くても2週間です。

仮に決められた締め日を過ぎると、1か月半後に入金されることになり、スムーズな回収につながりません。

しかし最近ではスマホ決済が多く利用されるようになり、中には翌日入金されるといった会社もあります。

特に若年層を中心に拡大されている決済方法なので、店舗経営している場合にはメリットの高いスマホ決済方法を採用していくとよいでしょう。

 

従業員の給料日設定に注意する

従業員に対して支払う給料。その支給日は事業者が自由に決定できますが、いつからいつまで働いた分をいつ支払うのか慎重に決めましょう。

締め日と給与の支払い日があまりに短かすぎれば、手元の資金が十分でないとき資金繰りに追われることになります。

従業員の人数にもよりますが、賞与を支給する際には多額の資金が必要となるため、こちらも要注意です。

締め日から給与の支払いまでの期間が長いほうが資金繰りは健全化しやすいですが、あまり長期になると従業員の生活やモチベーションに影響することは留意しておいてください。

 

売掛金の回収はできるだけ早く

取引先との契約で、いつ販売した商品や提供したサービスの代金を支払ってもらうか決める際、できるだけその期間を短く設定しましょう。

一方的に期間を短期化させたいと申し出ても断られてしまう可能性がありますが、たとえば商品を多く購入してくれるのなら長めの支払いサイト、商品の購入が少ないなら短めにするといった交渉をします。

支払いサイトが長めに設定されることはデメリットにはなりますが、多く商品を販売できるため売上を増やすことができます。

ただし期日に適切に支払いができない取引先は問題であるため、定期的に取引先の与信調査を行い、経営に何か問題を抱えていると判断できるときには取引量や取引方法の見直しも必要です。

 

無理な営業や設備投資は行わないこと

売上を伸ばし利益を出すことを目的に事業を行っている以上は営業活動に専念することも欠かせませんし、ときには売上向上に直結する設備投資も必要です。

しかし無理な営業で取引先の要望すべてにこたえ契約を結び、売上だけを増やしても利益向上にはつながりません。

さらいに売上を増やすためには仕入れも増やすことになり、仕入れ代金の支払いに追われる可能性もあります。

また、売上向上に結び付くと考えられる設備投資も、無理な計画ですすめてしまうと本末転倒です。

設備に投入した資金をどのくらいの期間で回収することが見込めるか、慎重に計画を立てた上で実行することが必要といえます。

 

まとめ

せっかく利益出て黒字なのに、倒産してしまうことは会社経営では避けたいものです。

黒字倒産を予防するためには、お金の流出入を適切に管理し、健全化させることは欠かせません。

資金繰りを円滑にするためにも、健全化させるために押さえておきたいポイントを把握しておき、実行できることから進めていきましょう。

倒産を予防するためには手元の現金を枯渇させないことを前提に、もし資金不足におちいりそうなときには適切なタイミングで資金を調達するようにしてください。

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