10連休中の銀行取引に対する影響を考察!ATMやローン返済の扱いは?

2019/05/07
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天皇陛下の御退位、および皇太子殿下の御即位に伴って、2019年4月27日から5月6日までは10連休というこれまでにないゴールデンウィークに喜んだ方も多くいたことでしょう。

その一方、5月1日には平成から令和へと改元され、銀行取引において注意しておきたい部分もあります。

そこで、4月27日からの10連休で銀行はどのような対応に追われたのか、今後、銀行取引において注意しておきたいことをご説明していきます。

 

ゴールデンウィーク前に銀行ではすでにトラブルが!

これまでにない10連休という大型の休日が重なったゴールデンウィークは、全国各地でレジャーや買い物など多くの消費が予想されていました。

企業では増産や在庫の積み増しに忙しくなり、投資家は海外市場の波乱に備えを検討し、さらに銀行でもATMが安定して稼働できるような体制を整備することが必要となりました。

しかし、ゴールデンウィークを迎える前、すでに金融機関ではトラブルが生じていたようです。

 

みずほ銀行では一部のATMで現金不足が発生

ゴールデンウィーク前の4月26日、みずほ銀行では東京都内のATMで現金不足が生じてしまい、利用者がお金を引き出せなくなるというトラブルが発生しました。

トラブルが発生したのは千代田区大手町や杉並区荻窪など都内の一部のATMですが、10連休に備えて想定していたよりも多くの現金引き出しがあったようです。

 

国が行った10連休中の市場監視強化対策

金融庁と財務省、日本銀行では、10連休中の市場監視を強化するため、取引所の人員を倍増し、10連休前後に皇位継承に伴う市場の急変に対応できるような体制整備強化を決めました。

まず財務省では連休中も平日と同様にモニタリング体制で、為替相場が変動した場合に緊急対応を可能とする連絡体制を整備しました。

金融庁では連休前後に相場の流動性の薄さを狙う投機的な動きを監視するため、証券会社や証券取引所、証券取引等監視委員会などと連携し、取引所の売買を監視する人員は2倍まで増員されました。さらに金融庁の担当者は、連休中、東京を離れずに緊急連絡体制を敷くといった対策が取られていたようです。

海外当局や取引所とも連携し、国内外の金融資本市場の動向について連休前後は特に注視する体制が敷かれました。

 

市場を動揺させたトランプ米大統領の発言

トランプ米大統領は5月5日、中国からの輸入品2000億ドル相当に対する関税を、10日から現行の10%から25%へ引き上げることを表明しました。

中国への圧力を大幅に強めたわけですが、現在は関税が課されていない中国製品3250億ドル相当についても関税を発動する考えを示しています。

これにより各国金融市場は動揺する結果となり、米株価指数先物は2%超の下落、中国の主要株価指数も4%超急落となっていますので東京市場への影響も免れないというところでしょう。

 

銀行が行った10連休中のATMへの対策

10連休中は銀行も支店や出張所窓口などは休みとなる一方、ほとんどのATMは通常通り稼働という状況でした。

しかし、観光地などではATM利用者が増えるため、現金だけでなく利用明細書用のロール紙まで不足する事態が予想されました。

そこで、大手銀行などはセンターによるATM監視を行い、万一不足が生じる場合には委託先に依頼して補充できるような体制が取られていたようです。

 

システムの混乱も懸念されていた

10連休の前後は振り込みが集中することも予想されるため、システムが混乱してしまうことも予想されました。

もともと大手銀行での月末の取引は、月平均の7倍まで増える傾向があるため、10連休により先送りになっている取引がすべて5月7日に集中してしまうため、かなり多くの取引が行われることが予想されました。

そこで全国銀行協会では、銀行間の振り込みのデータの処理を行う全銀システムの稼働は延期して対応する方法が取られています。

通常であれば、平日午前8時半から午後3時半までがシステムが稼働される時間帯ですが、連休前の4月26日、そして連休が明ける5月7日に限っては、午前7時半から午後4時半まで稼働されます。

 

夜間金庫の取り扱いも余裕を持った対応を可能に

一部で混雑が予想される夜間金庫についても、飲食店など10連休中は売上金の預け入れが増える可能性があったため、10連休の間も現金を取り出し金庫に空きを作るといった対応がされたようです。

 

投資家は10連休に備えたリスクヘッジに悪戦苦闘

国内で株式市場が1週間に渡り、まったく開かれることがなくなるのは33年ぶりでした。10連休中に米国株が大幅下落し、連休明けの日本株急落などが懸念されるなど、投資家の警戒感も高まりを見せていたといえます。

実際、10連休の間にも、海外では重要なイベントが相次ぎ行われるため、市場が急変するリスクがあることが懸念されたのは無理もありません。4月30日と5月1日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催となり、5月3日には米雇用統計が発表になり、中国の経済統計も相次いで発表されるといった状況でした。

海外市場が荒れることで日本株相場が急落するのでは?と考える投資家は、前もって株式の持ち高を減少させたり、分散化という方法でリスクヘッジをする動きもあったようです。ただその一方で、連休前の売りが買いのタイミングと見る投資家も存在するなど、投資家の動きもそれぞれだったといえるでしょう。

 

大手銀行のATM利用可能状況はどうだったのか

10連休中、大手銀行各社ではATMをどのような状況で稼働していたのでしょう。それぞれの大手銀行のATMの利用しやすさや、ゴールデンウィーク中のATM稼働状況の結果をご紹介します。

 

みずほ銀行

みずほ銀行では、同行ATMだけでなく、共同利用ATM(イオン銀行、イーネット、ローソン銀行、セブン銀行)でも利用が可能です。

24時間稼働店では、土曜日や日曜、月曜以外は0時から24時まで利用を可能としています。

共同利用ATMも多くが24時間利用可能なため、緊急的にお金を引き出さなければならない場面でも対応は可能だったでしょう。ただ、10連休中は休日扱いとなるため、その分、平日よりも高い手数料が発生してしまいました。

 

三井住友銀行

三井住友銀行でも同様に、同行ATMやコンビニATM(イーネットATM、ローソン銀行ATM、セブン銀行ATM)については、4月28日(日)午後9時~4月29日(月)午前7時までと、5月5日(日)午後9時~5月6日(月)午前7時までに実施されるメンテナンスの時間帯以外は利用可能でした。

ただこちらも、取り扱いは土日祝日と同じになるため、手数料はその分高くなったようです。

 

三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行も、同行ATM、コンビニATM(セブン銀行ATM、ローソン銀行ATM、イーネットATM)の利用が可能です。
ただこちらも取り扱いが土日祝日の扱いとなるため、手数料が余計に発生してしまったといえるでしょう。

 

ゆうちょ銀行

ゆうちょ銀行も同行ATMに加え、セブン銀行、ローソン銀行、イオン銀行、イーネットATM、ファミリーマートなどのATMが利用可能です。

ゆうちょ銀行ATMであれば、通常貯金の預け入れや払い出しは曜日や時間帯にかかわらず手数料無料で利用できることが最大の魅力であり、ファミリーマートに設置されているATMも同様に無料で利用できます。

ただ注意したいのは、ファミリーマートに設置されているATMは、ゆうちょATMとイーネットマークのあるATMの2種類あるという点です。

イーネットマークのあるATMの場合、平日8時45分から18時まで、土曜の9時から14時までは預け入れと払い出し、どちらも無料で利用できますが、これ以外の曜日や時間帯はどちらがおいてあるか216円手数料がかかります。

ただ、他の大手銀行よりもゆうちょ銀行のATMなら利用手数料がかからないという点で、ゴールデンウィークでも利用しやすさは最も高かったといえるでしょう。

 

連休中でも相談会など実施する銀行もあった

10連休中は銀行法で定めのある休業日となっていますので、多くの銀行が窓口営業は行っていませんでした。ただ、銀行によって休日でも住宅ローン相談会等を行う金融機関などもあったようです。

たとえ連休中でもATM内にお金が残った状態かを監視したり、不足が生じないように補填対応を行うなど、安心してATMが利用できるような体制が取られていたといえます。

ただ、今後このような大型連休も増えることが予想されますので、連休中に多額の現金を必要とすることが把握できている場合には、できる限り連休前に引き出しておく、またはATMの引出限度額を引き上げておくことが必要といえるでしょう。

さらに連休中に両替機が利用できる銀行も限られているため、こちらも連休前に事前の両替が望ましいといえます。

 

モアタイムシステムなら連休中でも振込による即時入金が可能

連休中でも、全国銀行資金決済ネットワークが提供するモアタイムシステムに接続する金融機関同士なら、原則、振込も即時入金で対応可能です。

モアタイムシステムは2018年10月から開始された新たな仕組みで、24時間365日いつでも他行口座に対して即時にお金を振り込むことができることが特徴となっています。

全国銀行協会に加盟している金融機関500行が参加していますが、もし即時入金が不可という扱いの場合には、4月26日15時以降に行った振込は予約扱いとなって、5月7日に入金されるといった形での対応です。

 

10連休中に振替日や返済日が設定されている場合

10連休中に口座振替日が設定されている場合には、5月7日扱いで口座から引き落しされることになります。

もし融資取引での返済日が10連休中のいずれかに設定されている場合、銀行との契約内容に従うことになります。契約内容によって、10連休前の4月26日扱いとなるのか、連休明けの5月7日扱いになる場合があるようです。

連休前に振り出された小切手も、金融機関に小切手の現金化を求めることを可能とする期間である呈示期間が短くなる点に注意しておく必要があったでしょう。

 

カードローンの申し込みについて

連休中でもカードローンなどで資金を調達したいという方もいたことでしょう。

ただ、銀行カードローンは、10連休中に申し込みを行うことはできても、実際に融資が行われるのは5月7日という扱いとなっています。

また、カードの再発行なども10連休中は行われず、連休前に新規でカードローンを申し込みした場合や、再発行を依頼した場合でも、カードが手元に届けられるまでは2~3週間程度かかるとされているようです。

 

給与振込や口座振替請求などの手続きに慌てた企業も

事業者によっては、給与振込や口座振替請求などを銀行に毎月依頼しているというところもあるでしょう。

この場合、それぞれの銀行から何営業日前までにデータを持ち込むように伝えられているでしょうが、今回のように長期連休が続くことで持ち込みの期限が通常より早くなってしまい慌てて手続きを行ったという企業もあったかもしれません。

この持ち込みの期限は銀行によって異なりますが、長期連休の前後は銀行窓口が混み合うことが予想されることで、できるだけ給与に係る源泉徴収税や特別徴収住民税の納付についてのデータ早めの持ち込みを依頼しているようです。

もし今後同様に長期連休が発生する場合などは、早めにデータを持ち込めるように準備しておくとよいでしょう。

 

改元に伴い手形や小切手の取り扱いも異なるのか

2019年5月からは平成ではなく令和に改元されることになるため、「平成」表記の手形や小切手用紙は利用できるのか気になるという企業もあるでしょう。

ただ、「平成」表記の手形や小切手用紙は、2019年5月1日以降も引き続き利用が可能です。

もし、改元前に振り出された「平成」表記の手形や小切手がある場合、「平成」を新しい元号に修正しなくても、金融機関で「令和」と読み替えて取り扱うことになるので不渡になることはありません。

改元後に手形や小切手を振り出す場合でも、「平成」表記のままで問題ありませんし、そのまま「平成31年」と表記すればよいことになっています。

気になる場合には、「令和」に訂正して使用することもできますし、訂正印も必要ありません。新元号に訂正する場合には、二重線で訂正の上「令和」と記入するだけです。

2019年5月以降も、すぐに「令和」表記の手形や小切手帳が発行されるのではなく、一定期間は「平成」表記のものが発行されると考えられます。

他にも元号を使用している帳票や申込書など、すぐに「令和」表記のものが使われるのではなく、順次差し替え作業という形になると予測されますので、その点は理解しておくようにしましょう。

 

まとめ

このように、これまでなかった10連休という大型のゴールデンウィークにより、銀行も様々な取引であわただしい対応に追われたようです。

近年では連休が増えている状態なので、今後もまた同じように長期連休となるケースが発生する可能性があります。

そのときになって慌てないように、もし連休中に資金が必要になることが把握できているのなら事前の準備などを行っておくことが望ましいでしょう。

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