資金調達のため、銀行など金融機関に相談をしたいものの、繁忙期などは忙しく対応してもらえないのでは…?と不安になるものでしょう。
たとえば金融機関から融資を受けて資金調達したいときなど、相手の都合も考えず銀行窓口を訪問しても、繁忙期のタイミングではスムーズに話を聞いてもらえるとはいいきれません。
そこで、銀行など金融機関の繁忙期とはそもそもいつなのか、どのように相談すれば対応してもらえるのかご説明します。
目次
銀行など金融機関が忙しい日はいつ?
銀行など金融機関は、5・10(ごとう)日と呼ばれる5日・10日・15日・20日・25日・30日は忙しい日とされています。
また、月末はその月中に支払いを済ませなければならない個人や法人の送金・振込が増えることから、窓口やATMが混みあい銀行自体も忙しくなります。
連休前日や連休明けなども同様に繁忙日となるといえますし、毎月25日を過ぎれば、月中より忙しくなることが多いといえます。
主に繁忙期とされる月
半期や四半期の決算期は特に忙しくなるため、3月・6月・8月・12月のそれぞれ末に近づくにつれ、通常の月末より多忙になることが一般的です。
法人の決算期になると、銀行などの金融機関もそれに伴う支払いに対応することになり、繁忙期になります。
そして同じ銀行内でも部署により繁忙といえるタイミングは異なり、月末よりも月初のほうが忙しいという場合もあります。
たとえば月末締めで取引明細書を発行しなければならない部署の場合、月末ではなく月初が最も繁忙となるタイミングといえるでしょう。
他にも銀行などの金融機関には、営業・審査・カスタマーサービスといった色々な部署があるため、すべてが月末・月初・年度末などに忙しくなるわけではありません。
金融機関に相談してよいタイミングはいつ?
銀行など金融機関から資金を調達したいと、融資の相談に行ってもタイミングを間違ってしまえば、まともに話を聞いてくれないこともあります。
たとえば融資の相談をしようと、特にアポイントを取らず月末の14時半に銀行に行ったとしましょう。
月末は基本的に銀行が忙しい日であり、15時前は当日中の送金や振込などの手続であわただしい時間帯です。
さらに月の中で最も貸付担当が忙しいタイミングであるため、アポイントを取らずに銀行に行っても対応できなくなってしまいます。
しかし中には、ノルマを抱えている場合などは月末のほうが話を聞いてくれやすいと勘違いしているケースもあるようですが、そのようなことはほとんどありません。
金融機関の訪問を避けた方がよいタイミング
銀行など金融機関に訪問し、情報を提供することは歓迎される行為ですが、訪問してよい日時と訪問を避けたほうがよいタイミングは把握しておくべきでしょう。
先にも述べた通り、銀行が繁忙日や繁忙期となるタイミングは訪問すべきでない日となりますが、月末や5・10(ごとう)日などです。特に10日や25日は処理しなければならない案件が増えます。
月末は月内に様々な処理を当日中に済ませる必要があるなど、銀行など金融機関も多忙な状態です。銀行を訪問する顧客も多く処理しなければならない案件も増え、決済への対応などで時間的な余裕は少なくなるはずなので、融資相談をするタイミングとしては避けたほうがよいでしょう。
融資の相談を有利に進めたいのなら、月初や週初め、午前中などもできれば避けた方がよいタイミングです。
繁忙のタイミングを避けたいなら
ただ、9時半から14時までの時間帯は、比較的どの金融機関でも余裕を持って融資相談に対応してくれるでしょう。
銀行の支店長を訪問したいなら、9時半から10時まで、または12時半から13時までの間なら、銀行内にいることが多いはずです。
忙しい時間帯に相談に行っても、歓迎されなければ話を聞いてもらえなくなる可能性もありますので、効果的な面談につなげるためにも繁忙というタイミングは避けるようにしてください。
多忙な銀行員の負担を軽減させれば資金調達は有利に?
銀行で営業を担当する渉外係は、1人50社以上、多い場合には100社以上の企業を担当していることがほとんどです。
融資先の融資量を増やすことをノルマなどで求められているため、新規取引先を開拓しながら定期積立金や投資信託・クレジットカードなどの金融商品を勧める営業活動を行っています。
ノルマ達成率は、日々・週ごと・月ごと・半年や1年など、一定期間ごとに表示されることになります。ノルマ達成率で評価につながりますが、多忙な日々で担当する企業をそれぞれ丁寧に見ることはできていないともいえます。
そのため、融資相談を有利に進めていくのなら、銀行員の状況や事情に合わせた対応をしたほうが良いと考えられるでしょう。
銀行員の負担を軽減させれば繁忙期でも対応してもらえる
銀行など金融機関は、報告・連絡・相談という報連相には厳しい組織といえます。
そのため銀行員は毎日、何らかの報告書類を作成し、報連相を徹底して行っている状態です。
書類作成は想像以上に負担が重く、時間を費やすこととなるため、この報連相用の書類に毎日を追われ続けているともいえるでしょう。
このような銀行員の状況を踏まえた上で、事前に必要とする情報を記載した書面を提出することで、相談に対応してくれる担当者の事務負担を軽減させることができます。
本来であれば、銀行員から質問し、そのこたえを文書にまとめ書類を作成しています。
その手間を省くことができれば、銀行員も空いた時間を他の仕事に使うことができますし、もともと多忙な状態なので1社だけでも負担が減れば喜ばれるはずです。
準備しておくとよい書面とは
融資の相談をしたいとき、事前にどのような情報を書面で提出しておけばよいのでしょう。
自社の情報を銀行など金融機関に伝えるとよいタイミングは、決算書ができたときです。
最新の決算書と、その内容を説明する決算説明書を提出しておくと、自社の状況を事前に把握してもらえます。
なお、決算書説明書はA4用紙2枚程度にポイントをまとめ、作成するようにすると読む側の負担も重くなりません。
記載しておきたい項目は、
- ・会社概要
- ・事業戦略
- ・近時の動き
- ・財務内容
- ・自社の課題
- ・来期の計画
などです。
金融機関取引一覧表も提出すると喜ばれる
決算説明書だけでなく、効率よく融資の実行を行ってもらうために、金融機関取引一覧表も提出しましょう。
この金融機関取引一覧表は、
- ・取引のある銀行
- ・いつ・どのくらい融資を受けているか
- ・現在の借入残高
- ・月々の返済額
などを一表にまとめたものです。
定期的にこれらの項目を表にまとめ、銀行員に提出しておくことで効率的に顧客管理してもらえるようになり、担当者からも喜ばれるでしょう。
次回の折り返し融資の調達先や、今後の資金需要や他行の動向なども銀行員の聞きたいと感じていることを話すきっかけにもなります。
まとめ
銀行など金融機関には、繁忙期と呼ばれる時期や繁忙日、多忙な時間帯などがあります。
金融機関側の立場や状況を理解してくれる企業のほうが、銀行員にとってはよい顧客であり、優先順位も上がるはずです。
そのため、融資を受けて資金を調達したいと考えている場合には、交渉をスムーズに有利に展開するためにも金融機関側の都合も配慮した行動をしましょう。
また、事前に提出しておいたほうがよい書類などもあるため、その後の相談をスムーズに進めるためにも準備しておきましょう。
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