3つの売掛金流動化を徹底解説|どれが最もおすすめなのか?

2018/07/30
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売掛金は入金までに1ヶ月から3ヶ月程度もかかってしまいます。売上は発生しているのに、現金として会社に入ってくるまでには時間がかかってしまうわけです。

そこで注目すべきなのが売掛金の流動化です。売掛金の流動化とは、売掛債権の流動性を高め資金繰りに活かすことを指しています。早めに現金化したり、担保に入れて融資を受けたり、といったことが売掛金ではできるわけです。

売掛金の期日まで入金を待っていなければならないわけではありません。その間にも会社の資金繰りが悪化する、ということも十分に考えられるわけです。

こちらでは売掛金の流動化の3つのタイプを紹介していきます。

・売掛金担保融資
・ファクタリング
・売掛債権証券化

上記の3つのタイプが有るわけですが、それぞれにはどのような特徴があるのでしょうか?最後にどの方法が最もおすすめであるのかを明らかにします。

売掛金流動化その1|売掛金担保融資

・売掛金を担保に入れることによって融資を受ける

担保がない融資だと、会社の信用の低さによっては断られてしまうかもしれません。一方で売掛金を担保に入れることで、金融業者としては貸し出しがしやすくなるのです。もしも返済がされなかったとしても、担保に売掛金があります。一定額は確実に回収ができるので、融資のハードルが低くなります。

ただし売掛金担保融資には注意しなければならない事もあります。それは返済が必要になる、という部分です。売掛金担保融資はあくまで「融資」です。
借り入れということになるので、基本的には翌月から一定額の返済を行っていかなければなりません。

売掛金担保融資は資金調達目的で実施すると思います。しかし返済によって、かえって自社の資金繰りを悪化させることになるかもしれないのです。自社の返済能力をまえもって調べておきましょう。おすすめなのがキャッシュフローの予測です。毎月どれだけの入金があって、どれだけの出金があるということを把握しておくのです。そこからどれだけの額を返済に回せるのか、ということを確認してください。

・金利的な優遇はあるのか?

無担保のローンと比較すると、売掛金担保融資は金利的に優遇されます。
しかし業者によっても、金利には大きな差があることは事実です。銀行は低めに設定していますが、ノンバンクは高めに設定しているので利用前にはいくつかの業者の金利を比較した上で選択しましょう。

・売掛金が回収できなかった場合はどうなるのか?

どうすることもできません。
売掛金を担保として入れているわけですが、入金がされなければ自社で賄わなければならないのです。貸し倒れのリスクは自社が背負うことになります。

売掛金流動化その2|ファクタリング

・売掛金を譲渡(売却)して現金を得る

ファクタリングは売掛金をファクタリング業者へ譲渡してしまいます。要は売却してしまうのです。

ファクタリングで注目してほしいのが、審査対象です。一般的に融資に関しては自社が審査対象となります。担保型融資に関しても、自社の返済能力が重要になります。
ファクタリングに関しては自社も審査対象にはなりますが、メインというわけではありません。審査対象のメインとなるのは売掛先なのです。

ファクタリングは売掛金を売却します。その売掛金は自社が払うものではありません。売掛先が支払うものなのです。
よって審査では売掛先に売掛金の支払能力があるのか、というところが注目されます。

債務超過に陥っていたとしても赤字決済になっていたとしても税金未納になっていたとしても、ファクタリングの利用ができたケースは枚挙に暇がありません。一方で売掛先の経営状態に問題がある場合には利用ができない可能性が高くなるので注意してください。

・取引方法に種類あり

ファクタリングには「2社間取引」と「3社間取引」があります。
どちらを選択するかによって、大きな違いを生むこともあるのです。

売掛先への通知といった違いに注目しましょう。2社間取引では、自社とファクタリング業者だけの契約となるので売掛先に通知はされません、売掛先に知られることなく売掛金を売却できるのです。
一方で3社間取引では、売掛先へファクタリングが通知をされてしまいます。売掛金が譲渡されたことが発覚してしまうわけです。

手数料率の違いにも注目しましょう。
手数料率については業者によっても大きく異なっています。しかし一般的に2社間取引のほうが手数料率は高く、3社間取引のほうが手数料率は低い、といった特徴があるのです。

・売掛金が回収できなかった場合はどうなるのか?

償還請求権が「なし」に設定されている場合は一切リスクがありません。売掛先から入金がなかったとしても自社が代わりに対応する必要はないのです。

問題となってくるのは、償還請求権が「あり」に設定されているケースです。償還請求権がありに設定されていると、売掛先から入金がなかった場合には自社で対応しなければなりません。大きなリスクがあるのです。

ちなみにファクタリングの契約は、基本的に償還請求権が「なし」に設定されています。売掛金が入金しなかったとしても、自社が代わりに支払うことはないので安心してください。

売掛金流動化その3|売掛債権証券化

・売掛金を証券化して資金を得る

比較的珍しい資金調達ですが、売掛金を活用した資金繰りの改善方法の一つとなっています。

まずは企業の持っている売掛金を特定目的法人に譲渡します。特定目的法人は、売掛金の信用に応じて対価を支払うのです。そして特定目的法人は、証券を発行し、投資家に販売する、といったシステムになっています。

要は特定目的法人が企業と投資家の仲介をしてくれるのです。

簡単に言ってしまえば売掛金の売却なので、ファクタリングに近い、と言っても良いかもしれません。

・売掛金が貸し倒れてしまった場合はどうなるのか?

売掛金を売却しているので、基本的なリスクは投資家に配分されます。自社としてはリスクを背負わなくて良い資金調達方法になっているわけです。

・2つの方法あり

「特定先方式」と「プール方式」があります。

特定先方式に関しては、譲渡された売掛金の信用力を評価した上で投資家に販売されます。

プール方式に関しては、企業が保有する小口多数の売掛債権をプールします。そのうえで特定目的法人に譲渡され、証券化される方式となっています。

プール方式であればリスクを細分化したりコントロールしたりできるので、近年ではよく採用されているので注目です。

どの売掛金流動化の方法がおすすめなのか?

会社の状況によっても大きく異なっています。
自社としてどの方法を選択するのが最もおすすめであるかを考えて判断しましょう。

ちなみに資金調達方法としてのシンプルさやリスクの低さという面から見るとファクタリングがおすすめです。

ファクタリングは売掛金の売却となっており、売掛債権証券化と似ています。しかし売掛債権証券化は仲介業者を通すので、その分内容が複雑化してくるわけです。一方でファクタリングに関しては、自社とファクタリング業者のみの取引となっています。シンプルな取引方法なので、簡単に導入できる、とのメリットがあるわけです。

リスクにも注目しなければなりません。
ファクタリングに関しては償還請求権なしのものが多くなっており、貸し倒れてしまったとしても代わりに返済する必要がありません。リスクはファクタリング業者が背負ってくれるのです。

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