《2020.9更新》ファクタリングを利用する上で絶対に必要な条件とは?
事業を営む上で、運転資金が不足することは最も不安なことであり、足らないお金を補うためにはファクタリングを活用することも必要です。
お金を借りて資金調達することはできても、一時的な資金充当にとどまり根本的な解決には繋がらない可能性がありますが、ファクタリングなら借金を増やさない条件のもとで資金準備ができます。
ただし利用する上でも条件があるため、誰でも資金調達に活用できるわけではありません。
そこで、ファクタリングを利用するためにはどのような条件をクリアしなければならないのかご説明します。
実在する売掛金を保有していることが前提条件
ファクタリンングとは、保有する売掛債権(売掛金)をファクタリング会社に売却し、入金期日よりも先に現金化する仕組みを活用した資金調達の方法であることを意味します。
個人事業主・中小企業などの法人、どちらもファクタリング会社によるものの利用可能ですが、売掛金を保有していることが前提条件です。
継続して発生する売掛金のほうが有利
突発的に発生した売掛金と定期的に発生する売掛金を比較した場合、ファクタリングで優遇されるのは毎月安定して発生し、継続して期日には入金されている売掛金です。
安定して発生する売掛金であれば、支払いサイトを前倒しして現金化したとしても、経営全体が受ける打撃も抑えることができるでしょう。
その反面、季節性の激しい売掛先や新規の売掛先などは、未回収リスクを考慮した上での判断が求められます。リスクが高いと判断されればその分、手数料が高めに設定されるという条件付きの契約になる可能性があります。
手数料が高くなると、調達できる資金が割引され少なくなる感覚に陥ってしまう点はデメリットですが、期日にならなければ受け取れない売上代金を前倒しできるメリットのほうが大きいといえます。
架空の請求書を使ったファクタリング利用は詐欺行為!
ファクタリング会社が売掛債権を買取るとき、その条件として提出を求められる書類は次のとおりです。
- 決算書や確定申告の控え
- 毎月の入金を確認できる口座の通帳
- 請求書や納品書、発注書など
- 売掛先との契約書
これらの書類の内容が確認され、売掛先との間に売掛金が存在することを条件として、売掛債権の現金化が可能です。
ファクタリングの中でも、売掛先を間に挟まない2社間での取引の場合、売掛先に対して取引の事実確認などは行わない条件のもと契約を結ぶことになります。
しかし運転資金が不足し切羽詰まった状態に追い込まれた経営者の場合、偽の請求書や発注書を作成して、架空の売掛金で申し込みするケースもみられます。
架空の売掛金を使ったファクタリングは明らかな詐欺行為となりますので絶対に行わず、存在する売掛債権のみ売却することが基本です。
売掛債権がすでに譲渡されたものではないことも重要
すでに他社に譲渡している売掛債権は、別のファクタリング会社に売却することはできない点も条件に含まれます。
もし既に売却しているのにまた別のファクタリング会社に債権を売ってしまうと、ファクタリング会社は代金の回収が困難な状況に陥ってしまうからです。
そもそも1つの売掛債権を複数のファクタリング会社に売却する二重譲渡は、完全な違法行為ですので行わないでください。
また、売掛金は期日が到来するまでは売掛債権という扱いのため、その債権を担保に差し入れる条件で融資を受けることも可能です。そのためすでに売掛債権を担保として差し入れ、金融機関から融資を受けている場合には、担保になっている売掛金はファクタリングに利用することはできません。
どちらも知らずに行っている経営者もいるようですが、いくら資金繰りが悪化しているといっても違法行為ですので行わないようにしてください。
融資の審査に通らなかった場合でも利用できる可能性は高い手法
売掛債権には売掛金と受取手形がありますが、ファクタリングでは売掛金を譲渡することにより、資金を調達する手法です。
借入れではないため保証人や担保を必要としない条件のもとで利用可能であり、審査も柔軟なので利用しやすいことが特徴といえます。
経営状況が良好ではない赤字決算の企業・債務超過・税金滞納などの状況でも、金利の高いノンバンクなどでお金を借りる必要はありません。期日に確実に決済され回収できる信用力の高い売掛債権を保有していれば利用でき、返済負担に追われることもない点がメリットです。
ファクタリングは利用会社とファクタリング会社との間の信用により契約が結ばれ、資金繰り改善を目的に活用できる手法ですので、詐欺行為や違法行為に該当する行為だけは行わないようにしてください。