「まだ来ないの!?」見積もりが来ないときの督促メール

見積もりを申し込んだ企業が期限までに出さない場合、督促による請求を行います。

特にファクタリングは通常のビジネス取引はもちろん、他の資金調達と比べて時期的な問題の強い取引です。納期に遅れる業者など、本来はもってのほかと言えるでしょう。

とは言え、腹を立てても始まりません。

今回は取引先がいつまでも見積もりを出してこない時の対処法や確認方法・メールでの例文などをご紹介しようと思います。

督促時の注意点とは?

本来、見積もり請求の督促に決まったルールはありません。

しかし効果的な請求方法を目指すなら、下記のポイントに留意して記載することをオススメします。

順番に解説しますので、メールでのやり取りが苦手な方は、参考にしていただければと思います。

督促メールで注意したい7つのポイント
現状に対する説明
目的に対する説明
希望する期限や期日に対する説明
自社側に過失がある可能性
曖昧な表現はとにかく避ける
返信を促す内容を含ませる
タイトルはハッキリ明確に!

現状に対する説明

まずメールで、現在の状況を説明しましょう。

ただ「見積もりを出して下さい」とメールしても理解してもらえるとは限りません。相手が見積もり請求を受けたことや、約束自体を忘れている場合は、そもそも「自分が約束に遅刻している」という意識が無く、双方の溝に繋がります。

そのため、多少手間に感じても、見積もりを求めた経緯を説明する「あらすじ」を用意することをオススメします。

またその際に、見積もりを求めた日などを記載するのが、より望ましい形式です。担当者が失念している場合、過去のメールログを読み直すためのヒントとなります。

「それくらい自分で探して」

と言いたくなる気持ちはわかります。しかし、人間は完璧ではありません。ミスした相手に対する配慮も必要です。

目的に対する説明

督促メールを送る際には、必ず目的を記載しましょう。

メールを受け取った相手は「取引を続けてくれるのか・やめるのか」が心配しています。

取引を続ける意思があるならば、文中に「見積もりを求めている」とハッキリ意思表示することで、相手の自発的な反省・行動を促しましょう。

逆に取引中止の意思がある場合は、その旨記載しても問題ありません。

ただしその場合も、相手を無闇に責めるのではなく、「期日の問題から~」と取引できない理由をフィードバックしてあげると親切です。

不満を感じる理由はとてもよく理解できますが、遅刻した取引相手を問責して得られるものはありません。

希望する期限や期日に対する説明

督促メールで取引を継続する場合、期日や期限を明記しましょう。

それも「2018年10月15日までに~」など、できるだけ具体的に記載することをオススメします。

わたしたちが思っている以上に日本語は曖昧です。

例えばメール文中で頻繁に使われる、「早急に~」「取り急ぎ~」「近日中に~」などのフレーズ。

誰が読んでも急いでいることは伝わりますが、その感じ方は人によって違います。

自社 … 「近日中にお願いします」(2~3営業日で出してくれるだろう)
ファクタリング会社 … 「かしこまりました」(5営業日くらいは大丈夫だろう)

実際、このような認識差は多々あります。

無駄なトラブルにも繋がりかねませんから、期日はできる限り具体的に示すことをオススメします。

自社側に過失がある可能性

約束の日までに見積もりが届かない場合、当然悪いのはファクタリング会社です。

とは言え督促メールの内容が、「期日に遅れた方が悪い」と一方的に非難するだけの文章になってしまっては、受け取った側の気分も良くありません。

また取引の過程で、多少の行き違いがあるかもしれません。伝え方や意思表示に問題があり、自社にも一定の非があるケースも考えられます。

督促メールを送信する際は、そのあたりの点に配慮しておくことをオススメします。

「行き違いがあったのではないかと考えまして~」
「〇〇の時期、ご多忙とは思いますが~」

このようにワンクッション置くだけで、督促メールの印象も変わります。

督促メールの役割は、相手を非難することではありません。「返信しなきゃ~」と思わせてこそ、効果のあるメールです。

曖昧な表現はとにかく避ける

見積もりの催促において、曖昧な表現はNGです。

特にビジネスメールにおいて、「お手すきの際に~」「ご都合の良い時に~」などのフレーズを半ば慣習的に使っている方は要注意。

約束の期日を守ってもらうためにも、これらのフレーズは避けましょう。

相手を攻撃してばかりのメールも問題ですが、督促メールで期日を曖昧にしては本末転倒と言うしかありません。

返信を促す内容を含ませる

返信を促す文章とは、どのようなものを指すのでしょうか。

督促メールなので当然連絡を求めます。しかしその伝え方は人によって千差万別。

中には見積もりが届いていないことだけを伝え、肝心の返信を求める気持ちを言葉にしていないメールも見られます。

言葉を選ぶなら、相手に対して返信を求める意思がハッキリと伝わるものが良いでしょう。

例:返信を促す内容とは?

× 「~により見積もりが届いていない状況です」 ← 要件を伝えるだけで、そもそも返信を求めていない(当然返信すると思い込んでいる)

〇 「△月×日までに、ご返信をお願い致します」 ← 返信を求める意思と、その起源をハッキリと明示している

タイトルはハッキリ明確に!

これは督促メールに限りませんが、タイトルはハッキリと伝わるものを記載します。

件名:お見積もり書ご送付のお願い
件名:〇月〇日のお見積りの件について

などなど、読み手が件名を見ただけで見積もりに関連するメールと把握できるように配慮すべきです。

近年は企業を対象とした日本語によるビジネスメール詐欺や、フィッシング詐欺が増えています。

汎用性の高い件名ではスパムメールと勘違いされてしまう可能性もあるため、サイバー攻撃と間違われないように配慮するのが作法です。

また緊急性を伝えたい場合などは、「」書きを利用するのも1つの手です。緊急・至急などのフレーズを含ませることで、読み手に対して重要性を訴えかけることができます。

例:
件名:『至急』お見積りの件について
件名:【緊急】お見積りの時期の確認

実際の例文を確認しよう

最後に実際に督促する際の、例文メールをご紹介しようと思います。

督促メールは要件を伝えつつ、相手への優しやさ配慮する気持ちが含まれると理想的です。

例文1:時期的に余裕がある時のメール

─────────

先日は見積もり書の送付をご快諾いただき、誠にありがとうございます。

〇月〇日までに詳しい内容をご送付いただけると伺っていたのですが、現在到着が確認出来ておりません。

何か行き違いがあったのではないかと考え、ご連絡を差し上げました。

お忙しいところ恐縮ですが、×月×日までにご返信いただきますよう、よろしくお願い致します。

─────────

例文2:緊急時のメール

続いて、時間な猶予のない時に送信するメールです。

─────────

先日依頼しました見積もりが、未だ届いておりません。

貴社にもご都合があるかと思いますが、弊社にとっても重要度の高い取引です。恐れ入りますが、×月×日までに見積書をお送りいただけない場合、断念せざるを得ません。

弊社としては貴社との取引を熱望しております。

ご賢察の程、よろしくお願い申し上げます。

─────────

最初の見積もりメールを出す際のポイント

件名はハッキリしたものを

件名で要件を明らかにすることは、あらゆるビジネスメールで大切です。
見積もりを依頼する際は、「見積依頼の件について」「見積もり作成のお願い」等々、そのメールが何を意図しているのかも明らかにすると良いでしょう。
多くの会社は、日々沢山のメールを受信しています。
更に昨今はビジネスメールに扮したサイバー攻撃も増えているため、「お世話になっております」、「はじめまして」など、件名から送信者の意図が伝わりにくいメールは読み飛ばされてしまう可能性もあります。
メール送信で見積もりをとる際は、常に読み手の状況に配慮したメールを送信すべきです。

債権の内容を明示する

債権の内容はしっかりと明示しましょう。
ファクタリングは自動車やパソコンなどと違い、決まった商品を販売するビジネスではありません。
債権の内容や性質によりまるで違う料金になるため、見積もりを依頼する時はできるだけ債権の内容を明らかにすべきです。
特に大切なのは、下記の3点。これらの情報が得られなければ、ファクタリング会社から正確な見積もりを得ることは困難です。
見積もりに必要な情報の例
〇 債権の額面 → 取引したい売掛金の金額
〇 取引先企業の情報 → 会社名・業種・自社との取引実績
〇 自社の情報 → 会社名・業歴と業種
なお、確定見積もりをとる場合は、ファクタリング会社が指定する情報全てを提供しなくては得られません。
その場合は追加でコンタクトを行い、必要な情報を揃えて相談を持ち掛けましょう。

取引形態を明示する

メールにて、希望の取引方法を明示しましょう。
特に大切なのは、「2社間or3社間」の選択です。ファクタリング会社の多くは、「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」の両方に対応しています。
2社間ファクタリングは売掛先に取引を知られること無く資金調達できる反面、手数料が割高です。一方で3社間ファクタリングは、手数料をとても安く抑えることができる代わりに、売掛先に取引内容を知られてしまうリスクがあります。
この取引形態の選択は、ファクタリング会社にとって非常に重要です。取引に必要な手数料を分ける決定的な部分なので、必ず明示すると良いでしょう。
取引形態による手数料相場
〇 3社間ファクタリング … 約数%~9%
〇 2社間ファクタリング … 10%~30%
なお、大手金融機関など一部の金融機関の中には、3社間ファクタリングしか対応していない業者も存在します。
この場合は2社間ファクタリングに応じてもらうことができません。
・取引形態を明示する
資金を必要とする理由は、会社によって様々です。
「お金が必要」という点に変わりはありませんが、どの道あとで尋ねられる質問です。事前にメールで伝えておくことで、その後のやり取りがラクになることもあるでしょう。
資金需要の背景
〇 業務拡大に伴い設備投資が必要となった
〇 経営維持のために資金を必要としたい
〇 急な人件費増に伴う負担を軽くしたい など
伝え方は様々ですが、メールで長々と書いても仕方ない部分です。メールでは簡素に記載し、訪問面談や電話交渉で内容を詳しく伝えることをオススメします。

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