ファクタリングの審査は甘い!その理由と資金調達に繋ぐポイント

所有する資産がそれほど多くない中小企業にとって、資金調達の手法としてファクタリングが利用されることが多くなりました。

注目される理由は資金を調達するまでの時間が非常に早いこと、そして審査が甘いことなどが挙げられます。

ただ、いくら審査が甘いからといって、申し込めば必ず資金調達に活用できるとも限りません。

そこで、ファクタリングの審査ではどのようなことを重視されるのか、なるべく多く資金調達するために抑えておきたいポイントなどをご説明します。

 

ファクタリングの仕組み

まず、ファクタリングとはどのような仕組みで資金調達に繋がるのか理解しておくと、なぜ審査が甘いのか理解しやすくなります。

ファクタリングとは、企業などが掛け取引で商品やサービスを販売・提供したことで発生した売掛金を、ファクタリング会社に売却して現金化する手法です。

融資を受けるのではなく、売掛金という売掛債権を譲渡する契約を結び資金調達する方法なのです。

売掛債権の買取率はどのように決まるのか

普段の取引で手形を扱うことが多い場合は、ファクタリングは手形割引に似ていると感じたかもしれませんし、一般の方でも商品券などをリサイクルショップで売却する手法に似ていると感じたかもしれません。

たとえば商品券をリサイクルショップに買い取ってもらう場合、地元のデパートなど一部の店舗で使用可能な商品券なら額面の90%で買い取りが行われるけれど、大手クレジットカード会社の商品券なら95%で買い取ってもらえるなど率が異なります。

割合が異なるのは、信用力や流通性の高さが関係するのですが、ファクタリングで売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらうときも同じです。

持ち込む売掛金の信用力が高く、確実にその取引先から期日に入金されると判断できるものであれば買取率は高くなりますし、反対に財務状況などがよいといえない取引先で入金にも遅れが発生しそうなリスクが高いと買取率が下がり、場合によっては買取不可と判断されてしまいます。

2社間と3社間では買取率が異なる理由

ファクタリングには2社間と3社間という2つの契約方法がありますが、2社間は文字通り利用者とファクタリング会社で契約を結ぶファクタリングです。

3社間はさらに売掛金の取引相手である売掛先が契約に加わることとなりますが、2社間と3社間では2社間のほうが圧倒的に手数料は高く設定されてしまいます。

その理由は、2社間の場合は売掛先には加えず取引を行うことになるので、売掛金の回収は利用者が行うことになる点にあります。

売掛先にはファクタリングを利用することを知られずに済むので利用者にとっては信用力の低下やその後の売掛先との関係に不安を抱えることなく、安心して資金調達ができるでしょう。

しかしファクタリング会社にしてみれば、一旦、利用者が売掛金の回収をすることになるため、すでに現金化された売掛金の支払いを売掛先から直接受け取ることができず、もしかしたら利用者に回収した代金を使い込まれてしまうリスクを抱えることになってしまいます。

その万一のリスクに備えて、手数料は高めに設定しておかなければ、もし回収できなくなったときに大きな損失を抱えることになるのです。

対する3社間の場合は、売掛先から直接ファクタリング会社に売掛金の支払いが行われるため、リスクが低い分手数料も低く設定されます。

 

ファクタリング会社で行う審査は甘いといわれる理由

ファクタリングを利用するきっかけは何でしょう。本当は銀行融資を受けたいけれど、審査に時間がかかり資金調達まで待てないのか、そもそも審査で断られてしまったのか、申し込みできないほど債務が増えすぎていたり赤字決算で相談できる状態ではないのかなど、事情はいろいろです。

また、銀行融資において担保の差し入れを求められても、価値が高く見込める資産を所有していないことで借り入れはできないという企業もあるかもしれません。

そのような中小企業などでも、安心して資金調達できる方法がファクタリングですが、なぜファクタリングは債務超過や赤字決算、税金滞納など銀行融資では確実に審査で否決されてしまうケースでも利用できるのでしょうか。

それはファクタリングの審査においては売掛先の信用力が重視されるからです。

売掛債権の買取率は売掛先の信用力が影響するということからもわかるように、審査では売掛先から売掛金の回収が可能となるのかが重要なのです。利用者の信用力はそれほど重要視されず、債務超過や赤字決算であっても利用できる可能性があります。

手数料の高さと審査の甘さの関係

ただし、どのファクタリング会社を選ぶかによって、同じ売掛債権でファクタリングを利用するとしても手数料は異なってきます。

手数料の安さがセールスポイントとしているファクタリング会社は魅力ですが、その分、貸し倒れリスクの許容範囲は狭くなるので審査も厳しくなるでしょう。

反対に貸し倒れリスクの許容範囲が広い場合は審査も甘いですが、そのリスクに対応するためにファクタリング手数料は高く設定されることになります。

持ち込む売掛債権の信用力に不安がある場合には、審査の甘いファクタリング会社を選びたいと思うでしょうが、手数料は多く支払わなければならないと覚悟しておくべきです。

ファクタリング会社で行う審査の基準

ファクタリングで資金調達することを決め、売掛債権をファクタリング会社に買い取ってもらう場合、審査においてどのような内容を確認されるのでしょう。

資金繰りに困り果てた利用者の場合、取引先と共謀して嘘の請求書などを発行し、ファクタリング会社に持ち込むという可能性もあるかもしれません。

そのため、その売掛債権が本当に存在しているのかねつ造されたものではないか、利用者と同じグループ会社のものではないかなどを確認されることになります。

成因資料の存在の有無

売掛先と取引があり、売掛債権が存在することを証明する資料として、

などがあります。

証明することができる資料を多く提出できるほうがよいですし、たとえば請求書だけという場合には審査でリスクが高いと判断され、手数料を高く設定されることになるかもしれません。

売掛先との取引は継続したものか

売掛先と長年付き合いがあり、これまで期日には確実に売掛金の支払いが行われているほうが、ファクタリング会社も安心して売掛債権の買い取りができるでしょう。

しかし初めて取引を行う売掛先の場合にはまだ入金された実績がないため、たとえば上場企業であるなど信用力が高いと認められる場合以外は、審査では不利になると考えておくべきです。

本当に存在する売掛先か

売掛先の知名度が高くない企業の場合など、本当にその会社が存在するのか経営実態があるのか確認されます。

嘘の請求書を作成して持ち込み、ファクタリングで資金調達しようとする詐欺行為を行う利用者も中にはいるからです。休眠している法人やペーパーカンパニーなどを用いて売掛金が発生しているようにみせかけることが多いため、しっかり確認されると理解しておきましょう。

利用者の信用力はまったく関係ないわけではない

ファクタリングでは売掛先の信用力を重視した審査が行われますが、利用者の信用力はまったく関係ないわけではありません

先にも述べたとおり、嘘の請求書を作成してファクタリングで資金調達しようとしたり、取引先と共謀して売掛債権があるように見せかけたりする悪意のある利用者も存在します。

また、あまりに財務状況が悪化し過ぎていて、ファクタリングで資金調達したとしても資金繰りが改善されず、売掛先から回収した売掛金を別の支払いに充ててしまう可能性が高いと判断できる利用者の場合には、リスクが大きすぎて危険な契約だと審査で断られるかもしれません。

あくまでも重視されるのは売掛先の信用力ですが、利用者に対する審査も行われるということです。

利用者の借入状態なども確認される

債務超過であってもファクタリングは利用しやすい資金調達の方法です。ただ、借り入れを行っている相手がヤミ金業者だったり、複数のノンバンクから融資を受けていたりという場合、やはり回収した売掛金を使い込まれる可能性は高くなりますし、事業を継続できなくなるリスクが高いので、買い取りを断られることになるかもしれません。

また、複数のファクタリング会社を利用している場合も、同様に倒産リスクの高い利用者だと判断されることになるでしょう。

利用者の経営状態もチェックの対象に

ファクタリングで資金調達する際には、直近2期分、または3期分の決算書を提出するようにファクタリング会社から求められます。

ここで確認されるのは利用者の経営状態で、もし売掛債権を買取ってもその後、1か月、または2か月後には倒産してしまうリスクがあると判断される場合は、買い取りを断られることになるでしょう。

税金滞納が長引いている場合も要注意

税金や社会保険料を滞納していてもファクタリングの申し込みは可能です。だたそれは、未納状態であっても、税務署や日本年金機構に分割で支払うような相談をしていたり、猶予してもらったり協議などを行うなど対応をとっている場合です。

長く滞納状態が続いているのに、税務署や年金機構からの通知や督促をひたすら無視し続けている場合は、信用力が低いと判断されてしまいます。

また、売掛先から売掛金が入金されるタイミングで、もし税務署などが差し押さえの手続きを行えば、現金化した代金は回収できなくなると考えられるため、ファクタリングの利用を断られる可能性も出てくるかもしれないと理解しておきましょう。

 

売掛金で最大限有効に資金調達を行うためには

ファクタリングの審査では売掛先の信用力がより重視されることになり、売掛債権の買取率を決めることとなります。

ただ、先にも述べたとおりファクタリング会社によって審査の基準などは異なるため、設定される手数料にも差が出てきます。

そこで、せっかく売掛金を使って資金調達するのなら、最大限有効に使うためにも複数のファクタリング会社から相見積もりを取得し、もっとも得をするファクタリング会社を選ぶようにしましょう。

相見積もりは本当に必要か

相見積もりを取得する場合、数多く存在するファクタリング会社から数社絞って見積もりを請求することになるでしょう。

仮に3社にファクタリングの見積もりを依頼した場合、審査が甘いファクタリング会社なら書類の提出も求めないまま、すぐに買取金額を提案してくれるでしょう。

しかし複数の書類の提出を求められ、面倒と感じたファクタリング会社のほうが、買取金額は高かったという場合もあるかもしれません。

混雑の程度などで見積もりが提案されるまでの時間も異なるでしょうが、いずれにしても保有する売掛債権の相場を知るには、実際に見積もりをファクタリング会社に出してもらうしかないのです。

インターネットなどでファクタリング会社のホームページ上で、買取率などが記載されていることがありますが、あくまでも目安となる割合であり、その割合で確実に買い取ってもらえるわけではありません。

先にも述べた通り、買取率は売掛先の信用力、そして利用者次第ですし、ファクタリング会社によっても異なってきます。

相場を知るためにも相見積もりを取得することは大切ですし、比較して検討したほうがより有効な資金調達に繋がりやすくなるはずです。

複数社から相見積もりを取得するのは大変

複数のファクタリング会社から見積もりを取得することは必要なことだと理解できても、実際に依頼することになれば、それぞれのファクタリング会社にコンタクトを取ることになります。

ファクタリング会社ごとに必要といわれた書類を準備し、見積もりの依頼をかけ、返事を待つことを依頼する見積もりの数だけ繰り返さなければならなのいのです。

急いで資金調達しなければならないという場面で、そのような時間はない!という場合、アイミツサイトなどを利用することを検討してみましょう。

アイミツサイトでは、優良とされる複数のファクタリング会社からの見積もりを一括で取得することができます。一社ごとにコンタクトを取る必要もなく、保有する売掛債権の買取相場を簡単に知ることができますので、相見積もりは取得したいけれど時間も手間もかけたくない!という場合はぜひ利用することをおすすめします。

複数のファクタリング会社に見積もりの依頼をしても、銀行やノンバンクからの借り入れのように複数社への申し込みが審査に影響することはありません。

ただし同じ売掛債権を複数のファクタリング会社に買い取ってもらうことはできませんので、相見積もりを取得しても契約できるのは1社だけです。

 

まとめ

ファクタリングは中小企業が利用しやすい資金調達の方法として近年注目されるようになりました。その理由は、資金調達まで最短で即日というファクタリング会社もあったり、審査が甘いので財務状況が悪くても利用できたりなど、様々なことが関係しています。

ただ、審査が甘いファクタリング会社ほど、設定される手数料は高めですし、中には悪徳な業者なども存在するので、たいした審査も行わず法外な手数料を設定しようとしてきます。

ファクタリングを有効な資金調達の方法として利用するために最も大切なのは、優良なファクタリング会社を選ぶことです。

アイミツサイトなら最初から優良とされるファクタリング会社複数社から見積もりを取得することになるので、悪徳業者に騙される心配もありません。

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