資金調達の方法は用途に応じて選ぶことが重要!

2020/01/28
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もし売上が低迷し、入金の少ない期間でも様々な経費などの支払いは発生します。そのため企業経営では、運転資金を用途とする資金を常に確保しておくことが必要ですし、資金調達や資金繰りに対して常に意識しておくことが必要です。

事業が順調で売上が伸びているときでも、注文が増えれば材料の仕入れ量も増加しますので資金調達は必要です。

売上代金が入金されるまで、発生する支払いも増えることが資金調達を必要とする理由ですが、支払いに充てることを用途とする資金を多く確保しておかなければなりません。

何を用途として資金調達するかは企業などによりそれぞれでしょうが、用途に応じた調達方法を用いることが大切といえます。

 

入金のない期間の資金用途とは?

入金がない、または少ない期間において発生する支払いに充てる資金が必要となった場合、どのような方法で資金調達すればよいのでしょう。

入金が一時的になくなる、または少なくなる理由として考えられるのは、たとえば建設業のように売掛先から入金される期間が長期に及ぶことです。建設業の場合、工事を受注して施工・完成・引き渡しという流れを経たのち、その代金が入金されます。

数か月や年単位に及ぶ工事もあるため、その間に支払う資材の仕入れ代金や人件費、外注費などの運転資金が不足しがちです。

また小売業などの場合は、売上が伸びて次々と注文が入るようになると、仕入れなければならない商品の量が増えて手元の資金だけで賄えなくなる可能性もあります。

売上として計上されている売掛金が早く入金されれば、仕入れ代金や人件費などの支払いに充てることはできても、決まった期日を前倒ししてほしいと取引先に交渉することは簡単なことではないのが現状です。

 

資金調達の方法の種類

企業経営で必要となる資金を確保する方法は、大きく分けると「アセット・ファイナンス」「デッド・ファイナンス」「エクイティ・ファイナンス」の3種類です。

どの方法を用いるのか、資金調達した後の用途に応じたものを選ぶことが需要となりますが、まずはそれぞれの方法の特徴を把握しておきましょう。

 

アセット・ファイナンスによる資金調達

会社が保有する資産を何らかの方法で資金にかえることによる資金調達の方法です。たとえば使用せず眠っている不動産や付き合いなどで購入した有価証券、増えすぎた在庫、期日までが長い売掛債権などを売却し現金にかえて資金調達します。

 

アセット・ファイナンスで資金調達するメリット

資産の売買により資金調達する方法のため、会社の信用力が低下していても資産の信用力が高ければ利用しやすいことがメリットです。そして資産を売却することにより、貸借対照表から切り離すオフバランス化が可能となり、財務体質の改善や経営効率の向上につなげることができます。

 

アセット・ファイナンスで資金調達するデメリット

売却して現金に換えることができる資産を保有していなければ利用できない資金調達の方法であり、調達できる金額も資産価値の範囲にとどまります。また、一般的には当初の資産価値より低い金額で買い取られることが多いため、その分目減りしてしまうこともデメリットとして挙げられるでしょう。

 

デッド・ファイナンスによる資金調達

負債を増やして資金調達する方法なので、たとえば銀行融資やノンバンクのビジネスローン、政府系金融機関からの融資などの利用が該当します。

 

デッド・ファイナンスで資金調達するメリット

お金を借りて資金調達する方法なので、調達先の選択肢が広いことはメリットといえます。また、資金を多く確保することが必要となる用途にも対応できるのもメリットといえるでしょう。

借りたお金は元金だけでなく利息も支払うことが必要になりますが、税務上、損金として処理できるのもメリットです。

 

デッド・ファイナンスで資金調達するデメリット

元金と利息を支払う分、将来のキャッシュフローは減少してしまいます。借入分に応じて自己資本比率も低下することから、資金力が低いと判断されてしまうのもデメリットといえるでしょう。

さらに返済計画をしっかり立てた上で利用しなければ、返済負担が重くなりさらに資金繰りが悪化する可能性も出てきます。

 

エクイティ・ファイナンスによる資金調達

投資家から出資してもらい資本を増やすことによる資金調達の方法です。

 

エクイティ・ファイナンスで資金調達するメリット

株式を発行し、買い取ってもらう形となりますので、返済義務のない資金を獲得できることがメリットといえます。また、出資してもらった資金は事業における自由な用途に使うことができます。

自己資本が増強されることになるため、財務基盤を安定させることにもつながるでしょう。

 

エクイティ・ファイナンスで資金調達するデメリット

発行する株式数と投資家が保有する株式の割合によっては、経営権を奪われてしまう可能性がある点には注意が必要です。

会社の組織構成などにも影響した場合には、経営の一貫性や安定性などを損なう結果となってしまいます。さらに収益に応じて、株主に対し配当金を支払うことも必要となることを理解しておきましょう。

 

用途に応じた資金調達の方法を選択することが必要

資金調達する目的や、調達した資金を何に使うのかその用途はそれぞれでしょう。ただ、用途に応じた資金調達の方法を選ばなければ、十分な資金確保につながらなくなるだけでなく資金繰り悪化を招くことになります。

そこで、企業経営で資金を確保することが必要となる用途に応じた資金調達の方法をご説明します。

 

スタートアップの開業資金を用途とする場合

既存の会社が新規に事業を立ち上げるときの事業資金や、新しく会社をスタートさせるための開業資金を用途とした資金調達は、融資ではなく出資してもらうことで返済負担に追われることはありません。

新規事業を開始するのであれば、仮に失敗しても元の事業による業績で挽回することはできる可能性があります。しかし新たに会社を設立し、まっさらの状態からスタートするという場合には、失敗すれば廃業することとなり再スタートを切るまで時間がかかってしまいます。

また、銀行融資なら事業資金を用途とする場合は相談に応じてもらえても、開業資金になると実績がない分審査も厳しくなり借り入れはむつかしくなるでしょう。

そのため、融資を受けて資金調達することを選ぶなら政府系金融機関である日本政策金融公庫からの借り入れを検討することになります。

出資を受けるのなら、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家、クラウドファンディングの活用などにより出資者を募る形が一般的です。

 

一時的な運転資金を用途とするなら

入金がない期間などにおいて、売上代金が入金されるまでの間、一時的に必要となる運転資金を用途とするなら迅速性の高い資金調達方法を選びましょう。

たとえば消費者金融などノンバンクのビジネスローンであれば即日融資が可能となりますし、売掛債権を売却して資金を得るファクタリング即日現金化が可能です。

ビジネスローンからの融資で資金調達した後、売上代金が入金されれば返済することが必要ですし、ファクタリングを利用していればファクタリング会社がその代金を回収することになります。

どちらも銀行融資と異なり審査が柔軟で迅速性が高い資金調達の方法ですが、ビジネスローンの場合は返済負担に追われやすいため、売上代金が入金されたときに完済させておくことが重要です。

事業用の資金として使うのなら用途も問われないため、ひとまず融資枠を確保していつでも利用できる状態にしている企業もあるようです。

しかし繰り返し利用してしまうと資金繰りが悪化しやすくなるため、一時的な利用にとどめておくようにしてください。

 

まとめ

企業経営で必要となる資金を調達する方法はいろいろありますが、何のために資金調達するのか用途に応じた手法を選ぶことが大切です。

間違った方法を選んでしまうと、本来なら資金調達したことで改善されたはずの資金繰りがさらに悪化してしまうこともあります。必ずどの方法が目的や用途に合うか確認した上で選ぶようにしてください。

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