貸付金債権と売掛債権は別のもの?それぞれの性質とその違い

財産に対して、ある人が他の人に対しての行為を請求する権利を債権といいます。債権にも色々な種類がありますが、人に対して請求する権利で、排他性を持たないことが原則とされています。

では、貸付金債権と売掛債権、どちらも同じような性質のものと理解できる部分もありますが、どのような違いがあるのかご説明します。

 

貸付金債権とは

貸したお金のことを貸付金といいますが、この言葉は他人や他社に貸したときだけ使用するのではなく、たとえば自社の従業員に対して企業が貸し付けを行った場合や、子会社などに貸した場合なども使われます。

貸したお金については返してもらう権利を得ますが、お金を返してほしいと返還請求できる権利貸付金債権といいます。

 

売掛債権とは

では、商取引で発生した売掛債権などはどうでしょう。売掛債権とは、売上が発生し、商品やサービスの販売・提供は完了しているものの、その代金をまだ回収していない状況でその支払いを請求できる権利です。そのため、考え方によっては貸し付けを行っているものとも取れることができます。

 

売掛債権も貸付金債権に含まれるのか

商品やサービスの売買によって発生する売掛金などについて、その代金を回収するために請求することができる権利です。

単に金銭の貸し付けを目的として手形が振り出されることもありますが、この場合は貸付金に含まれることとなるので貸付金債権に該当するといえます。

しかし、同じ手形でも売掛金を回収することを目的とした手形や、その他取引で発生した債権のうち支払期限が6か月以内など短期間で返済されるものは含まれないとされています。

 

貸倒引当金の算定を行う場面での売掛金と貸付金

貸付金債権と売掛債権は違った扱いになるわけですが、企業で貸倒引当金の算定を行う場面では、一括評価金銭債権にかかる貸倒引当金の対象となるのは売掛金、貸付金その他これらに準ずる金銭債権とされています。

 

売掛金、貸付金その他これらに準ずる金銭債権に該当しないものとは

ここで気になるのは、この「売掛金、貸付金その他これらに準ずる金銭債権」に該当しないのはどのようなものかという部分です。法人税基本通達によると、該当しないものとして次のものが例として挙げられています。

 

●預貯金や公社債やこれらの未収利子、未収配当などに類する債権

預貯金などについては、寄託債権と返還請求を行うことがいつでも可能ですので、回収ではなく返還を予定する債権であることから該当しないとされています。

 

●一時的な預け金などに類する債権

不動産の賃貸借契約において発生する敷金や保証金は、入居中にトラブルが発生したときのための担保という性格を有している費用であり、支払うというよりは預けるお金といったものですので該当しないとされます。

金融商品会計基準において将来、返還される建設協力金など差入預託保証金については、返済期日までの支出を割り引いた現在価値を時価とし、その金額が貸付金として処理されることになります。ただ、あくまでも預託保証金であることに変わりはありませんので、税務上においては該当しないとされます。

 

●資産を取得する目的で支払った前渡金など

資産を購入するために支払った手付金や前渡金は、資産を実際に購入した時の購入代金に充てられる費用であるため、先に一部を前払いしていることになりますので該当しないとされます。

 

●将来精算される費用の前払金

前払給料、概算払旅費、前渡交際費など、一時的な立て替えや仮払いとして処理される前払いの費用は該当しません。

ただ、誰かのために立て替えて支払ったというケースにおいては金銭の貸借であると考えることができるため、もし仮払金や立替金で処理していたとしても、「売掛金、貸付金その他これらに準ずる金銭債権」に含まれることになりますので間違わないようにしましょう。

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