相見積で価格交渉を成功させる!最強テクニック8選
ファクタリングは価格交渉が欠かせません。
最近は下落傾向ですが、それでもファクタリング手数料は他の調達手段と比べて割高です。言われるがままにサインしては、せっかくの値引きチャンスを逃してしまいます。
実は本コラムでは、以前に値引き交渉の考え方を紹介しています。ところが、交渉が苦手な読者さんから「交渉が苦手だから、具体的な方法も教えて欲しい」とのご要望が寄せられました。
そこで今回は、価格交渉の具体的なテクニックをご紹介した上で、それぞれの使うべき場面を解説しようと思います。
交渉事が苦手な方は、是非参考にしてみて下さいね。
価格交渉テクニック1:相見積もりを取ると伝える
相見積もりであることを取引相手に伝える行為は、価格交渉の基本中の基本です。
業者の立場では、「ただ顧客に見せる見積もり」と「比較される見積もり」ではまるで話が違います。前者はお客さんが納得するか否かの話に過ぎませんが、後者はあまりに悪条件である場合、即座に切られてしまうからです。
つまり、業者の視点に立つと、お客さんから「相見積もりですよ」と伝えられるだけで、「迂闊な価格設定はできないな…」と緊張が走ります。
たったこれだけの行為で大きな価格交渉を行える、最もオススメしたいテクニックです。もちろん、この手段はあらゆる状況で使えます。
価格交渉テクニック2:継続取引による割引交渉
継続取引を行う意思を伝えることで、優遇してもらうテクニックです。
ファクタリング業者は基本的に、継続取引を行うお客さんを好みます。銀行やノンバンクも同じことが言えますが、金融業界では「信用できる(=お金を入金してくれる)」取引相手が最重要の存在だからです。
価格交渉を行う場合、この点を利用しない手はありません。
自社が2回目以降の取引である場合、「今後も貴社と取引し続けたいから、値引きに応じて欲しい」とお願いしてみましょう。
過去の取引に支障が無く実績として残っている場合、多くの業者は値引き交渉に応じてくれるはずです。継続的かつ安定的な取引は、自社と業者の双方においてメリットです。
ただし、この方法は初回から使えるものではありません。初回から「継続取引したい」と訴えたところで、それをそのまま受け止める業者はごく稀です。
価格交渉テクニック3:黒線引きで対応する
他社の見積もり書に黒線引きを行い、交渉に持ち出すテクニックです。
他社の見積もり書をそのまま見せてしまうのは憚られるため、固有情報に当たる部分を黒線で塗り消し、交渉材料として活用します。
なかなか首を縦に振らない業者も、具体的な見積もり書を目にすると、考えを改める可能性は十分です。無論黒塗りなので全ての情報は得られませんが、プロの目で見ると見積もり書の信頼性自体は見分けがつきます。
また、過去のコラムで何度か触れましたが、相見積もりにおいて「他社の名前を明らかにする言動」や「見積もり書をそのまま見せる行為」はマナー違反です。
マナーを守りつつ具体的な交渉を進めたい場合、「黒線引き」をオススメします。
価格交渉テクニック4:即決カードを切る
「もう少し値下げしてくれたら即決できる」と訴えかける方法です。
ビジネス交渉は相見積もりを取ることが多く、業者側の担当者も内心、他社に契約を取られないか焦りを感じています。
「このお客さんはサインしてくれるだろうか…」と考えていた矢先、「即決したい」との甘言が飛び込んだらどうでしょう。
ご自身が業者側の担当者であれば、恐らく「多少無理してでも即決して欲しい」と考えるのではないでしょうか。
もちろん、利益に大きな毀損を与える価格交渉は、成り立たないかもしれません。しかしながら、多少の値引きにおいてはかなり有効なテクニックです。
価格交渉テクニック5:トランプ式交渉
最初に大きな値引きを提示した上で、双方の妥協点を探るテクニックです。
この手法は米国大統領の「ドナルド・トランプ」氏が得意とする交渉術である点から、このようなネーミングとなりました。
ブラフを利かせたこの手法は、単純ではありますが非常に有効な交渉術です。
ビジネス交渉はテーブルに座ったら、基本的に「双方が交渉をまとめたい」と考えています。後ろ向きな気持ちなら、最初からテーブルにつくことはありません。
この交渉術は、上記のビジネスマンの心理を巧みに突いた戦術です。
相手にまず大きな譲歩を要求し、「それは無理だ」と感じさせます。それで相手がテーブルから立てば、交渉する気はゼロ。
しかし、「その条件は厳しい…」と述べつつテーブルに座っていた場合、その相手は脈アリです。
すかさず、当初の条件よりやや緩やかな条件を提示し、双方の妥協点を探ります。
成功するか否かは正に価格交渉次第という部分もありますが、強烈なテクニックであることは間違いありません。
価格交渉テクニック6:上司や担当者に交代する
上司や担当者に代わってもらう手法です。
ビジネス交渉とは不思議なもので、担当者が変わった途端うまく交渉がまとまったという事例は少なくありません。
成功要因は、交渉の仕方や意思の伝え方など様々なものが考えられますが、結局のところ「人間の相性」に過ぎなかったというケースも多いです。
まして交渉が苦手な方の場合、頑張ったからまとまるというものでもありません。
「どうしてもダメだ」と感じた時は、思い切って交代を依頼してみる試みも、1つの交渉テクニックです。
価格交渉テクニック7:複数人で交渉に臨む
1人で交渉がまとまらないからと、複数名で問題に当たります。
上記の交代テクニックに近い手法ですが、こちらは自身が交渉のテーブルに最後まで残ることができます。
誰でもそうですが、相手側の人数が多いとどうしても弱気になるものです。お金に関することなので簡単に首を縦に振ることはありませんが、様々な見方や角度から意見を述べることで、折れてくれる可能性は高まります。
この方法は単純ですが、実際に多くの企業で使われてきたテクニックです。
他の手が尽きアイデアが浮かばない時でも、他のスタッフからアイデアを得られるかもしれません。
価格交渉テクニック8:資金調達専門サイトを利用する
資金調達専門サイトは、資金調達の専門家が厳選した優良企業が集うサイトです。
ファクタリング業者の中には、割高な手数料で取引を行う企業も少なくありませんが、資金調達専門サイトは独自基準で業者選定。
〇 割安な手数料
〇 高い信頼性
〇 柔軟な取引スタイル
などなど、自社にとって非常に魅力的な企業とコネクションを築くことが可能です。
また、相見積もりによる業者同士の比較もできるので、「優良業者同士の相見積もりによる理想的価格交渉」が実現。
今回ご紹介したテクニックと合わせることで、双方が納得する交渉結果が期待できます。
コラム:情に訴えてもうまくいかない
資金調達全般に言えることですが、資金不足は企業にとって切実です。
〇 どうしてもこれだけの資金は必要だ
〇 期日までに資金を調達しなければ倒産してしまう
〇 銀行に断られて頼るところがない
などなど、大半は深刻な事情を抱えているもの。
なかなか交渉がまとまらない場合、内心の焦りからつい情に訴え、問題解決を図りたくなるものです。
ただし、ファクタリング業者もマネーのプロ。情に訴えたところで、「否」と判断したものを覆すことは、まずあり得ない話です。
交渉をまとめたい時は、ただ闇雲に情に訴えるのではなく、「相手に交渉したい」と感じさせる姿勢が大切です。