ファクタリングの見積書と条件面を徹底解説!優良業者とは?
ファクタリングの見積額は、取引債権の金額や信頼性など、複数の条件により変動します。常に適正な手数料で取引できれば良いのですが、運悪く悪徳業者に引っかかってしまっては目も当てることができません。
今回はそんな悪徳業者を回避するための、「見積条件」の見分け方をご紹介。適正取引に近付けるための相場や条件をお伝えします。
基本的にファクタリングの見積書は手数料を中心にした数項目。使用素材や適用技術まで記載する建築工事見積と比べると、非常にシンプルです。
こうした性質を考慮すると複数業者を見比べる「相見積」が最も理想的なのですが…ファクタリングに対する相場知識が無ければ、「提示条件が適切なものか判断ができない」といった悩みを抱えます。
複数の業者を見比べるにしても、何らかの指針は欲しいところですよね。
優良業者の条件その1:手数料は相場の範囲内
ファクタリングにおける必要コストの大部分は、「手数料」です。取引先の性質もこの「手数料」に反映され、相場条件から外れた過大な手数料を請求する企業とは、取引を見合わせることをオススメします。
ちなみに、ファクタリングの相場は全体で「数%~35%」程度。通常の場合、これより過大な金額を請求する業者とは、付き合いを避けた方が良いでしょう。
ファクタリング取引の一般的な相場
〇 2社間ファクタリングで「10%~35%」
〇 3社間ファクタリングで「数%~10%」
ファクタリングは2社にせよ3社にせよ、手数料幅が大きく、資金調達としてはやや不安定です。また、収益の大部分を占める「手数料」については、大まかな相場があるだけで厳格な基準が定められているワケではありません。
ハッキリ言ってしまうと、素人が手数料や取引条件を見極めるのは困難です。
優良業者の条件その2:相見積でも優れている
優良業者は請求された「相見積」に対して、他社に勝る条件を提示してきます。ファクタリング業者は参入障壁が低いぶん競争が激しく、マジメに運営している優良業者は少しでも選ばれる条件を出そうと躍起になっているからです。
このように記載すると、「えっ?相場の範囲ないならいいじゃない…?」とお考えの方もいるかと思います。
ところが、先ほど申し上げた通り、ファクタリング業界は手数料の幅が非常に大きく、現実的には「業者の裁量判断」となっています。「相場の範囲内だから…」と相場観を逆手にとり、少しでも多くの利益を出そうとする業者は少なくありません。
債権を個別に検討してくれる業者を探すべき
少し極端な事例ですが、「3億円相当の大企業に対する売掛金」をファクタリングに出した場合を見てみましょう。
ファクタリング手数料は、債権の金額や返済企業の信頼性などを総合的に勘案して決定するものですが、
〇 大企業 → 返済可能性が高い
〇 3億円相当 → 金額がとても大きい
上記2点を考慮すると、手数料が相場上限の「35%」では割に合わない事は明白。金銭消費貸借の金利で例えるなら、実に「年利35%」に相当します。
これでは、いくら相場の範囲内であっても「悪徳業者」と言われても仕方ありませんよね。
優良業者の条件その3:その他支払い項目も記載
見積は「最終的に必要な金額」だけ出せば良いというものではありません。最終的に必要な金額を記載することは大切ですが、
〇 取引に必要な経費
〇 債権の保全に必要なコスト
〇 出張費や人件費など
このように、取引全般における必要コスト全てを明記したものこそ、本来見積とすべきです。優良業者はこうした点で決して手を抜かず、必要なコストを包み隠さず明記します。
ただし、ファクタリング業者の中には、必要な諸経費を全て手数料に含めてしまう企業もあり、「諸経費ゼロ」で展開している業者が増えています。
説明できないコストは要注意
見積を目にしたときに「あれ…?」と感じるコストがあれば、遠慮する必要はありません。気になった支払い項目や条件について、質問してみましょう。
〇 消費税は課税されないハズではないのか?
〇 証明書発行料が市役所より高いのはどうして?
〇 着手金や契約手続料ってどんなもの?
悪徳業者の中には、こうした手数料以外の条件部分で、多額の費用を請求する業者も増えています。仮に質問した部分が不当な請求である場合、業者側は上手に回答することができないでしょう。
逆に言われるがまま契約してしまうと、その後もカモにされ続けます。細かい部分だからと軽視せず、しっかりと説明を求めるべき事案です。
掛目はあまり気にし過ぎない
手数料と誤解しがちな「掛目」については、高すぎるからと警戒する必要はありません。金融取引では、債権の信頼性に従っていくらかの掛目を付与します。
ちなみに、一般的な評価額は以下の通り。
金融取引における掛目の代表例
〇 預金 → 100%
〇 国債 → 90%
〇 上場企業の有価証券担保 → 50~80%
〇 不動産担保 → 70%
このように記載すると売掛金債権の評価額は低くなりそうですが…
ファクタリングにおける売掛債権の掛目は「80%~90%」が相場。また掛目を設定せず100%買取を行う事業者も少なくありません。
なお、掛目は債権満期になると、買い取り対象外となった部分を自社回収可能です。したがって、「掛目による減算を含めて必要な調達額」に達していれば、とりあえず取引して問題はないでしょう。
相見積で比べる条件
細かな支払い項目については、「相見積」による比較検討が非常に有効です。仮にA社とB社で同じ請求項目がある場合、手数料同様に安い方を選択することができます。
また、「消費税の課税」や「過大な印紙代」など、ぼったくりと思われる請求に対しても、相見積による検討は効果を発揮します。
他社が請求していない項目が記載されている場合、「悪徳業者かもしれない…」と警戒感を持つことができるからです。
優良業者の条件その4:一括見積サイトに登録している
自社サービスに自信を持つ優良ファクタリング業者の多くは、「一括見積サイト」に登録をしています。一括見積サイトは利用者申請した債権に対して、業者側が一斉に見積もりを提出するシステムです。
多くの利用者はコストが安い業者を候補に加えますから、「最初から高額手数料の悪徳業者」に勝ち目はありません。
仮に悪徳業者が紛れ込んでいたとしても、その高額な手数料の前に両者の候補に入ることが難しく、選ばれる可能性が著しくと思われます。
また、一括見積サイトの中には、「優良業者だけを厳選したサイト」も存在します。悪徳業者の存在を容認するサイトではあっという間に評判が悪くなり、利用してくれる人がいなくなってしまうからです。
〇 優良業者の見分けがつかない
〇 業界について詳しくない
〇 とにかく安く取引したい
一括見積サイトは、手間暇かけることなく相見積が得られる優良サービス。手数料も一切ゼロなので、自身の足を使ったときのように「見積手数料」を求められる心配もありません。
ファクタリングに慣れずお悩みを感じている方には、本当にオススメしたいサイトです。
今回は、見積条件から優良ファクタリング業者を見つけるために必要な、いくつかのポイントをご紹介しました。注意点に留意しながら相見積で比較検討を進めれば、きっと理想的な取引条件が見つかります。
また、取引に不慣れな方や不安を感じている方は、まず一括見積サイトによる相見積をオススメします。相見積を取ることで条件比較ができるだけでなく、優良業者に接触する機会も増えるからです。