お得な資金調達を見つけよう!見積査定の見分け方

少ない手数料で資金調達を果たすには、見積書で提示された査定判断が欠かせません。各業者の査定額や納期を比較して、条件が適切なものを選びたいところです。

ところが、ファクタリングに慣れないうちは、見積書の査定相場を知る術がありません。提示された査定が適切な条件なのかを見極めなければ、本当に良い業者を見つけることは難しいでしょう。

そこで今回は、査定判断の方法を解説することで、理想的なファクタリング業者の導き方を説明します。

ファクタリング取引の良し悪しは、8割がた見積表示の「手数料査定額」で決まります。

ところが、ファクタリング取引の手数料は見えづらく、実際にファクタリング業者に見積依頼を出すまでは、手数料の見当すらつきません。

〇 なぜ手数料がわかりにくいのか?
〇 どうして変動幅が大きいのか?
〇 相場の査定としてはどれくらいなのか?

まずは見積の基本である「手数料査定」について、詳しく解説して行きます。

ファクタリング業者の手数料査定

皆さんは、ファクタリング業者の宣伝広告を目にしたことがあるでしょうか。

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多くの場合、このように手数料査定について「最低金額と最高金額」もしくは「最低金額のみ」の表示方法を採用しています。最低と最高では金額差が大きすぎてでアテになりませんし、最低金額だけ表示されても実際の手数料査定額は見当もつきませんよね。

これが、最初に触れた「見積依頼を出すまで、手数料査定の見当がつかない」理由です。

どうして変動幅が大きいのか?

では、どうしてファクタリング取引は手数料幅が大きいのでしょうか。この部分についても、多くの方が感じている疑問かと思います。

理由はいくつかありますが、代表的なものを挙げると以下の通り。見積時に提示される手数料の査定額も、これらの基準で定まります。

〇 取引債権の額面
〇 取引形態の違い
〇 自社もしくは債務企業の信用度

ファクタリング業者は常に「どれくらいの収益が得られるのか?」、「取引案件がどれくらい信用できるのか?」を頭の中で数えています。

収益性の低ければ手数料を高く設定せざるを得ませんし、逆に確実に回収が見込めるなら手数料は安く設定しても問題ありません。

相場の査定としてはどれくらいなのか?

ファクタリング業者は上記の要素を勘案し、最終的に見積にて査定相場を提示します。最も影響を与える「取引形態」を例に考えると、

〇 2社間ファクタリング 20%~35%
〇 3社間ファクタリング 5%~20%

と言ったところでしょうか。ここから更に、債権額面や信用度による要素が加味して判断を下します。

債権額面については、高額であるほど査定に占める手数料の割合は安くなり、低額であるほど査定割合は高くなります。これは債権譲渡に関する登記手数料や司法書士依頼料・更に収益性による影響です。

〇 額面が高い債権 → 手数料割合が安くなる
〇 額面が低い債権 → 手数料割合が高くなる

また、自社や債務企業の信用度も見積査定に影響します。お金を貸す時に「きちんと返してくれるのか?」が重視されるのと同様に、債権を売るときも「きちんと回収できるのか?」が重視されるのは当然です。

〇 信用度が高い → 大企業、黒字経営、3社間取引、株式会社、2回目以降の取引
〇 信用度が低い → 中小企業、赤字経営、2社間取引、個人事業主、初回取引

相見積で査定判断

実際にご自身の債権をファクタリングに出す時は、「相見積」が効果的です。複数の見積表を整理した相見積は、「自社債権がどのような査定を受けたか」を数字で比較検討ことができます。

また、「掛目」や「諸経費」などの内訳も確認できるので、

〇 手数料査定は安くても、諸経費(司法書士依頼料)が高いケース
〇 手数料は安いが掛目を設定されてしまい、期日までに受け取る金額が低いケース
〇 手数料が安くとも納期が遅く、満足できないケース

など「手数料以外の部分」も見えてきます。詳細は後述しますが、理想的な見積表と出会うためにはこれらの判断も欠かせません。

1つの会社に複数の案件をぶつけてみる

相見積とは別に、「1つの会社に複数の案件の見積を請求する」のも、取引しているファクタリング業者の査定評価を知るためのカギです。

時折、全く異なる債権の見積を依頼しているのに、「全く同じ手数料を設定している」企業が見られます。こうした業者は要注意。

〇 まともに査定しておらず、契約段階で突然高利を請求する悪徳業者
〇 悪徳ではないものの、最安手数料を実現する気のない業者

上記のような事例が見られます。

通常ファクタリング取引は、複数社の見積を請求した後に契約書にサインをします。

ところが、契約書にサインする段階となると、他の業者との取引を断っている事業主さんも少なくありません。悪徳業者側は、「この段階で断れないだろう」と足元を見て暴利をむさぼります。

その他の判断項目も大切に

ファクタリング取引の査定見積において、「手数料」がメインであることは疑いようがありません。多くの場合において「結局、いくらかかるのか?」が最も大切な要素です。

ところが、「手数料が全てか?」と問われると、そうとも言い切れない部分があります。ファクタリングの見積は手数料だけでなく、

〇 着手金や司法書士依頼料などの諸経費
〇 掛目による買取部分の実質的な減額
〇 支払い実行までの納期

上記3点も非常に重要な要素です。他のファクタリアリング業者との相見積を参考に、提示された条件が希望にかなっているかなと検討しましょう。

〇 着手金や司法書士依頼料は適切な範囲なのか?
〇 掛目を差し引いた金額は希望する額に届いているのか?
〇 支払い実行までの納期は実現可能なものか?

また、交渉可能な部分を相談してみることも、希望条件を得るためのテクニックです。

最近廃止の流れが進む「着手金」については、交渉次第で減額の余地があるでしょう。また、掛目についてもファクタリアリング業者は各社独自の基準設定をしています。この点を利用し、過去の支払い実績や経営状態の健全性を訴えてみるのも妙案です。

悪徳業者は回避しよう

残念ながら、ファクタリング業者の中にはいわゆる悪徳業者が存在します。

〇 他社よりも著しく高額な手数料を請求する業者
〇 話をすり替え違法金利による貸付を行う業者
〇 直前になって契約内容を変更する業者

どれも契約者としては厄介なものばかりです。ただし、こうした悪徳業者は他社の見積査定と比べることで、自ずと違いが見えてきます。

手数料や評価方法はもちろん、実現不可能と思われる納期や、過剰に有利な条件を提示する業者も要警戒。甘い話には罠があると言いますが、こうした悪質な意図は見積表の上に透けて見えてくるものです。

より良いファクタリング業者を選ぶためには、見積に記載された査定額の比較が欠かせません。ファクタリング取引にはいくつかの要素による相場があるため、提示された査定額が適切なものかの判断を行いましょう。

また、複数のファクタリング業者に見積を請求し、「相見積」を制作するのも1つの手です。時間や手間はかかりますが、同じ債権について各業者の査定を見比べることができるため、非常に効果的な選別を行えます。

ただし、相見積は複数業者に依頼を出すため、契約までの時間が長期化しがち。素早く効果的な査定比較を希望する場合は、「ファクタリング業者の一括見積」を利用すると良いでしょう。

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