ベンチャー企業でも利用できる融資制度の種類と特徴を徹底解説!

2019/08/08
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近年、大手企業に就職しても3~5年で退職し、ベンチャー企業を立ち上げる方は増えています。ただ、事業を継続させるために資金を調達したくても、実際には起業して間もないと実績が乏しいことを理由に、審査が通らず資金を調達に苦戦を強いられることも少なくないようです。

そこで、ベンチャー企業が融資を受けて資金を調達すにはどうすればよいのか考えてみましょう。

 

融資以外の方法を検討したほうがよいのか

ベンチャー企業の場合、創業した段階では民間の金融機関から融資を受けることは困難なケースがほとんどです。ただ、借入先は民間の銀行等以外にも、公的な融資制度もありますし、融資ではなく出資してもらうという方法も考えることができます。

融資を受ければ同時に返済義務を負うことになりますが、出資してもらうのであれば返済負担を抱えることなく、利息も発生しません。ただ、株式の種類や発行数など、出資比率により経営権を脅かされることになるでしょうし、出資を受ける方法によっては投資家から経営に関与されるなど自由な経営ができなくなる可能性があります。

自分が経営権を保持した状態で資金を調達したいと考えるなら、返済義務という縛りはあっても経営に口を出されることのない借り入れを選択したほうがよいでしょう。

 

ベンチャー企業でも利用できる融資制度

ベンチャー企業でも利用できる可能性が高い融資制度もありますので、それぞれの内容や特徴を把握しておきましょう。

 

信用保証協会の融資支援制度

金融機関と取引が浅いベンチャー企業でも、信用保証協会の保証付融資なら利用できる可能性があります。

信用保証協会とは、中小企業などが資金を調達しやすいように、万一返済が滞った場合には立て替え払いを行ってくれます。
基本的には都道府県ごとに1か所ずつ設置されているので、どのエリアでも利用可能です。

法人代表者以外の連帯保証人も必要なく、担保にも依存しませんが、一部、担保が必要になる保証制度もあるので確認が必要です。

融資そのものの利用や融資枠拡大にも有効ですが、保証してもらう対価として信用保証料の支払いは必要です。

無担保保証での基本的な限度額は8千万円ですが、これから起業や創業、開業しようとする場合において、自己資金だけで事業資金を調達できないといきに利用する創業融資の場合、上限が低めに設定されていることが一般的です。

融資限度額は自治体によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

 

日本政策金融公庫の融資制度

政府系信用機関である日本政策金融公庫は、国が100%出資して運営している金融機関ですので、民間の銀行から融資を受けることができないベンチャー企業でも借り入れが可能となる制度を準備しています。

創業期にも積極的に融資を行い、比較的、金利も低く設定されるため、有効な資金調達に繋がるでしょう。ベンチャー企業が利用しやすい融資制度は次のとおりです。

 

●新規開業資金

新たに事業を開始する場合や、事業を始めて7年以内の場合に利用できる融資制度です。

最大7,200万円(運転資金は4,800万円)までが限度額となっており、設備資金なら20年以内、運転資金なら7年以内の返済期間が設定されますが、いずれも据置期間が2年以内で設定できるので、事業が円滑に進むまで返済負担に追われることはありません。

 

●新創業融資制度

同じく、新たに事業を開始する方や事業を開始して間もない方に対し、無担保・無保証人で利用が可能な融資制度です。

最大3,000万円(運転資金は1,500万円)までが限度額となっており、担保や保証人が原則不要であることから、代表者個人には責任が及ばない形で借り入れが可能です。

自己資金が少なくても利用できることも特徴で、事業を開始して税務申告2期目を終えていない場合でも、創業資金総額の10分の1以上の自己資金が確認できるなら利用できます。

申し込みから1か月程度、最短2週間程度で融資が実行される部分も魅力です。

 

●中小企業経営力強化資金

新事業分野の開拓を行うなど、経営力強化を目的とした融資制度です。

最大7,200万円(運転資金4,800万円)までを限度額とし、設備資金は20年以内、運転資金は7年以内の返済期間で、いずれも2年以内の据置期間が設定できます。

ただし、新事業分野の開拓などで市場の創出・開拓を行うことが目的であることや、認定経営革新など支援機関となる認定の税理士による指導や助言を受けていることが必要です。

 

自治体が実施する制度融資

都道府県や市区町村などで、ベンチャー企業がスムーズに資金調達できるように制度融資を設定している場合もありますので確認してみましょう。

窓口となるのは自治体ですが、金融機関が融資を行う形となります。

信用保証協会が信用供与した上での申し込みも必要と利用が可能になるものもあるので、色々な機関が関係することから、実際に融資が実行されるまで数か月かかる点には注意が必要です。

利息の一部を自治体が負担してくれるなど、低金利で借り入れが可能になるというメリットが高い制度でもあります。ただ、経営者の連帯保証を求められたり、自己資金を50%以上準備しなければならないなど要件が設定されていることもあるのでその点についても事前の確認が必要です。

 

融資制度で重視される審査の項目

金融機関が融資の可否を決定するとき、または貸付可能とする金額を決める場合には、どのような項目を重視した審査が実施されるのでしょうか。

融資制度における審査基準を事前に把握しておき、スムーズに借り入れができる状況にしておきましょう。

 

自己資金として準備した金額

創業にかかる資金の中で、どのくらいの割合を自己資金でまかなうことができるのかを見ます。事業に対する本気度を示す上でも、自己資金の準備は欠かせないといえるでしょう。

 

これまでの経験や信用力

ずっとサラリーマンだった方が起業した場合、経営者としての経験がないため厳格な審査が行われることになります。

起業する事業分野の経験の有無も判断の材料となりますし、経営者個人の信用情報なども確認されますので、借金や税金などの滞納がないか注意してください。

 

返済能力の高さや返済の源泉を生みだす能力

本当に対象となる事業で利益を生み出すことができ、返済資金として充てることが可能かを判断します。

そのため、事業計画書は現実的な内容で作成され、利益の算出まで実行できる内容となっているのかを確認されるでしょう。

 

調達した資金の使い道が適切か

事業計画書に記載された資金の使い道が本当に適切な内容か確認されます。見積もりが根拠のある数値になっていて、使用する目的が事業にとって必要なものかを判断されると理解しておきましょう。

 

まとめ

まだ実績が十分でないベンチャー企業でも、利用できる融資制度はいろいろあります。

ただ、あくまでも借り入れという形になるため、事業に使用したい資金なのに利息を負担することで減少させることは理解しておく必要があるでしょう。

毎月の元金返済に加え利息も支払わなければなりませんし、経営者個人の連帯保証や担保の差し入れを求められることもあります。

借り入れできる金額は大きいほうが様々な資金に充てることはできますが、その分、多くの借金を抱えることになるのでしっかり利益を生み出し返済できるか計画を立てた上で利用することも必要です。

なお、融資が実行されるまで一定期間が必要となりますので、その期間は売上機会を喪失するのに固定費の支払いは発生することも認識しておくようにしてください。

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