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事業の資金繰りはシミュレーションによる計画が重要!

資金繰り2019/02/19

事業を始める時や、開始してから継続していくためには資金が必要です。この事業における資金とは、人にとっては生きていく上で必要な血液や空気と同じ存在で、なくなれば生命にかかわる問題となり、会社は存続できなくなって倒産します。

表向きは利益が出ていて黒字でも、手元の資金が底を尽きれば黒字倒産という状況に陥ります。反対に、赤字が続いていたとしても、手元の資金さえあれば、会社は倒産しません。

これらを踏まえた上で、資金繰りが底を尽きることのないよう、様々な方面からシミュレーションしていくようにしましょう。

 

起業当初で大切なシミュレーション

事業をスタートさせるためには開業資金設備資金が必要ですが、それ以外にも事業を継続していくための運転資金や固定費の支払いに充てる資金も準備しておかなければなりません。

 

事業を開始するための資金

事業を開始するための資金は、開業するタイミングでどのように調達するかシミュレーションしておく必要があります。たとえば資本金、役員借入金、銀行借入金などの方法がありますが、借入金であれば返済義務を生じるため、その後の返済プランのシミュレーションも必要となります。

 

事業を継続するための資金

事業を継続するためには、開業した後で発生する支払いに充てるための資金も準備しておく必要があります。

開業して間もない時期は、十分な売上や実績が出ないかもしれません。しかし、たとえ売上がまったくなかったとしても、家賃や人件費などの固定費は継続して発生する費用ですので、毎月必ず支払う費用がどのくらいあるのか事前にシミュレーションしておきましょう。

 

●売上代金の入金と仕入れ代金の支払いのタイミングに注意

たとえば、飲食業などであれば、売上が発生したと同時にその代金を現金で受け取ることができます。そのため、仕入れにかかった支払いなどは、売上代金から充てることができるでしょう。

しかし、売上が発生したタイミングではその代金を受け取れず、後日、請求書を送付したのちに代金が支払われるといった掛け売りが基本の場合、売上代金として受取ったお金を仕入代金の支払いに充てることが難しくなります。

事業が順調で急に拡大したときには、利益はしっかり出ているのに手元の資金が不足するといった事態に陥ります。これは、売上が上がることで仕入れも増え、必要な運転資金が大きくなることにより、一時的に資金繰りにゆとりがなくなってしまうからです。

これらも踏まえた上で、売上代金の回収が後になる業種は、事業を継続するために必要となる運転資金の準備がより重要であることを認識しておいてください。

 

資金繰り表で毎月の収支をシミュレーション

スタートアップ資金、事業を継続する資金、これらがどのくらい必要なのか確認できたら、事業を続けていく上で、毎月の売上や仕入などの変動費を見積もる資金繰り表を作成します。

 

資金繰り表の仕組み

資金繰り表を作成するまえに、どのような内容で構成されることになるのか、それぞれの項目ごとに確認しておく必要があります。

 

●経常収支の部

業務による収入と支出が記載されるため、企業の経営状態を確認できる部分です。

 

●経常外収支の部

設備投資税金の支払いなどの動きを確認できる部分です。

 

●財務収支の部

銀行からの借入金増資などによる動きを確認できる部分です。

 

●キャッシュフロー

キャッシュ(お金)のフロー(流れ)という言葉どおり、その月に動いたお金がいくらになるのかをキャッシュフローで確認します。

キャッシュフローは、

営業収支+投資収支+財務収支=現預金月末残高-現預金月初残高

で計算します。

 

資金繰り表を作成する目的

資金繰り表の目的は、今後、予測される現金の収支を表にして、手元の現金の動きを把握することです。

それにより、事業を継続する上での資金がショートしないように、今後の動きを把握することが可能となります。

いつ資金に余裕がでるのか、反対に資金が不足するタイミングはどこかを把握するためのシミュレーションに必要であるといえるでしょう。

 

資金繰り表は月ごとだけでなく日ごとも作成する

毎月の現金の動きを把握する上で必要な資金繰り表ですが、月ごとだけでなく、日ごとに作成するとより詳細なお金の動きを把握することができます。

面倒に感じるかもしれませんが、日々の預金残高の変動を確認していくことで、無駄使いを防ぎ、不必要な出費を回避することに繋げることができるでしょう。

また、年ごとにデータをまとめることにより、どの月が比較的資金繰りに余裕があり、資金繰りが悪化しがちなのは何月かなど、繁忙期や閑散期も把握しやすくなります。

 

税金や借入金、投資などの項目はより重要

実施、会計や簿記にあまり慣れていない場合には、将来的な資金繰りを予想することは簡単なことではないでしょう。

特に、税金の支払いや借入金の返済、大型設備の投資などについては、独自に判断せず、専門家に相談しながらシミュレーションを立てたほうがよい部分でもあります。

 

税金の支払い

事業での稼ぎがすべて自由に使えるお金になればよいですが、利益が出ればその分、所得税や法人税などの税金を支払うことが必要となります。

税額計算や支払いのタイミングなど、シミュレーションが最も重要となる部分です。
また、課税事業者になれば消費税も関係しますので、まずはどのような税金が関係してくるのかを把握し、納税資金を確保することからはじめましょう。

税金は資金繰りに大きく影響を及ぼすものであることを、認識しておく必要があります。

 

借入金の返済

借入金を返済しても、試算表の損益計算書には出てきませんので特に注意してください。

資金繰り表では財務収支にその数字が出てきますが、重要なのは税金を支払った後の経常収支の中から返済原資を生み出すことが必要である点です。経常収支から返済に充てる原資を生むことができなければ、手元資金は減少します。

銀行から借り入れを行う場合には、いくら融資を受け、毎月返済する金額はいくらになるのか、無理な返済計画にならないためのシミュレーションが非常に重要です。

これから資金を調達する上で、融資を検討している場合など、インターネット上に簡易的なシミュレーションを可能とするサイトもあるため、予定している金利と毎月の返済額を必ず確認し、実現できる返済計画を立てるようにしてください。

 

大型の設備投資

設備投資については、投資が将来の資金繰りを考えたとき、十分に耐えることができるのかがポイントとなります。

企業が経営不振に陥ってしまう原因のうち、事業の将来を過信してしまったことによる過剰投資もその1つといわれています。

十分な設備は導入したものの、そこから収益を生むことができなければ何の意味も持ちません。

事業計画を立てた上で、将来の資金繰りがしっかり回るか、シミュレーションすることが必要です。

 

まとめ

事業を開始し、継続、発展させていくためには、様々な部分でシミュレーションすることが必要です。しかしいずれのシミュレーションも、会社が保有する手元の資金がなくならないためのものであることは共通しています。

行き当たりばったりのギャンブルのような経営は、よいときには大きな収益を生みだすのかもしれませんが、落ちるときはまっさかさまに急降下してたちまち倒産してしまいます。

会社を安定して継続させるためにも、しっかりとした収支計画を立て、手元の資金が不足しない資金繰りを実現させましょう。

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