ノンバンクによる審査の真実|統計データから何を判断するのか?

2018/09/19
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中小企業の多くは資金調達についてノンバンクに頼る傾向があります。ノンバンクを利用する理由としては、審査難易度があります。多くの中小企業もできれば銀行から融資を受けたい、と考えています。しかし銀行に関しては、主に大企業を相手にしています。中小相手の貸付に関しては利益が少なく、貸し倒れ率も高いということで避けられる傾向にあるわけです。

そこで中小企業は、比較的審査難易度が低いノンバンクを利用することになります。ではノンバンクはどのようなところを見て融資の判断を下しているのでしょうか?ノンバンクの審査の真実について詳しくお伝えします。

ちなみに審査に関しては統計データを用いることが多くなっています。その統計データでノンバンクは審査の可否を決めている部分もあるわけです。

ノンバンクからの融資を実行しようと思っている方は必見です。

創業してからの期間が審査に関わってくる

・審査難易度が高くなる・・・創業してから間もない
・審査難易度が低くなる・・・創業してから時間が経っている

創業年数というものがノンバンクの異審査では大きな比重を締めています。
創業年数と倒産というものに関しては統計としてもでているのです。創業年数が短い企業の方が倒産しやすく、創業年数が長くなると倒産しにくくなります。

そもそも長く経営できているということは、それだけの経営ノウハウがある、ということになります。経営ノウハウがあるということは、それだけの返済能力がある、という判断基準にもなるわけです。

一方で経営期間が短ければ、ちょっとした資金難に対応できないかもしれません。そもそもそれだけの経験がありません。企業の経営が厳しくなった時に適切な対応ができないと判断されてしまうわけです。

また経営期間に関しては、資金力にも関わってきます。創業年数が長いとなれば、それなりの資金力がある、と判断されるわけです。創業年数が短ければ、資金力は少ないとされます。

創業年数の長短では、今までの売上金額にも違いがあるわけです。さらに取引先の数も異なっています。長く経営していれば、様々な企業との取引実績があるはずです。そういった経験的な部分も評価に加算される、ということは覚えておきましょう。

・ノンバンクでは最低創業年数を定めているケースあり

ノンバンクの利用条件を調査してみましょう。実は利用条件に創業初年度の利用はできない、と書かれてしまっているものもあります。

例えば以下のように書かれているのです。

「必要書類:決算書類2期分」

決算書類2期分を提出するということは、少なくても創業3年目以降でなければ利用できない事になります。決算書が用意できない創業初年度の企業はもちろん利用できません。

多くのノンバンクは初年度と2年目の利用を認めてはいません。3年目以降になってやっと利用できる可能性が高まってくるわけです。

最低条件が3年目なので、3年目の企業もまだ評価は低めです。5年目以降にならないと正当な評価は受けづらい、といった特徴があるので注意しましょう。

赤字の幅が審査に関わってくる

・黒字である・・・利用できる可能性が高い
・赤字である・・・赤字の幅が審査に関わってくる

ノンバンクの審査では損益計算書などを提出します。損益計算書では、会社として利益がどの程度でているのかがわかるわけです。仮に当期純利益がプラスであれば、会社として利益が出ている、ということになります。

利益が出ているのであれば、資金繰りが悪化しているとしても一時的である可能性も少なくありません。ノンバンクとしても貸し出しやすい状況となります。利益が出ているということは、後に支出を上回る入金がある、と判断できるからです。

問題は赤字である場合です。ノンバンクでは赤字であるからと言って審査落ちにしてくることはありません。問題は赤字の内容なのです。赤字の内容によっては審査OKとしてくれることもあります。

・赤字の幅が小さい・・・貸し出しを行ってくれる可能性あり
・赤字の幅が大きい・・・貸出を行ってくれる可能性は極めて低い

赤字の金額が50,000円の会社と1,000万円の会社とでは評価が全く異なっています。仮に赤字の金額が50,000円であれば、損失分は50,000円と限定されています。翌年には何らかの対処をすれば黒字化出来る可能性が高い、と考えられるわけです。

一方で赤字の額が1,000万円であると、企業として抜本的な改革をしなければ難しいかもしれません。翌年以降も赤字になる確率が高い、と判断されてしまうのです。

ちなみにノンバンクによって赤字の額の問題については各社の統計データを元にしています。今までの取引経験などから、どの程度の赤字の幅であれば大丈夫であるかを判断しているわけです。

ただし当期純利益が仮にプラスになっていたとしても評価されないことがあります。「役員報酬」や「減価償却費」をチェックして当期純利益の評価を覆してくることもあるのです。

役員報酬と減価償却費とノンバンクの審査について

・役員報酬が小さすぎても大きすぎても問題視される

役員報酬は経営者の給与となるわけです。その金額についてもノンバンク側はチェックしてくることになります。

役員報酬に関しては、それなりの適切な額、というものがあります。例えば月に50,000円に設定されており、年間で60万円であったとします。60万円ということは経営者の年収が60万円ということになってしまうわけです。それでは生活はできません。「どんな生活をしているんだろう」と思われてしまいかねないのです。

実は役員報酬をわざと少なくして、利益が高くなるように調整している企業もあります。しかし現実的には低額の役員報酬では生活をしていけません。企業体質に問題がある、とノンバンク側に判断されてしまうのです。

一方で赤字であるのに高額の役員報酬を出している企業も問題になります。年間1億円の役員報酬が出ているにもかかわらず、損失が3,000万円出ているのであれば役員報酬が負担になっていることは明らかです。
ノンバンク側から体質改善を求められることは言うまでもありません。

役員報酬に関しては適切な額を設定しましょう。高すぎても低すぎてもだめなのです。

・減価償却費を計上しないと問題視される

減価償却費は費用として計上されるものです。損失の一つとして計上されるわけですが、実はここに大きな問題があります。減価償却費を計上してしまうと、赤字に転落をしてしまう可能性があるのです。要は「償却負担力」がない、といった状況になってしまうわけです。

しかしどのような会社でも減価償却費が発生する資産は持っているはずです。ノンバンク側が資料をチェックした時に減価償却費が「0」となると、「おかしい」と判断するのは当たり前です。

減価償却費に関しては難しい判断となります。確かに赤字が出る出ないのせめぎあいのところにいる場合には、減価償却費の計上を抑えて当期純利益が出るようにするのも一つの方法です。しかし計上を「0」にするのはやめましょう。明らかに「企業としておかしい」と判断されるきっかけとなってしまうのです。

仮に減価償却費の全額を計上すると赤字に転落し、一部の減価償却費計上であれば利益が出る、という状態であったら仕方ありません。当期純利益がプラスであったほうがノンバンクからの融資は受けやすくなります。減価償却費の計上を制限して、当期純利益をプラスにしましょう。

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