日本でファクタリングが資金調達の方法として浸透しにくい理由は?

資金調達アイミツの基礎知識

日本でも中小企業の資金調達の方法として多く活用されるようになったファクタリングですが、まだ十分に知られている手段とはいえません。

銀行融資などで資金調達した場合には審査に1~2か月かかることもあるのに対し、ファクタリングなら早ければ即日売掛金を現金化させることが可能なため、日本でももっと多く利用されてよいはずです。

しかし日本の企業がファクタリングを活用しにくいと感じる理由もあるようなので、スムーズな資金調達に有効利用しやすいわけをご説明します。

 

ファクタリングが日本で周知されない背景

日本の経済規模から考えれば、ファクタリングはもっと普及されてもよい資金調達の方法といえます。

しかしまだ十分に活用されていない背景には、

  • 悪質業者がファクタリング業界を横行している
  • ファクタリングで資金調達することにネガティブなイメージを抱いている
  • 売掛先にファクタリングを利用することを知られたくない

といったことが挙げられます。

悪徳業者の存在

ファクタリングは売掛金をファクタリング会社に売却し、現金化して資金調達する仕組みです。

利用する際には手数料が発生しますが、悪徳業者はお金に困っている事業者の足元をみて、高額な手数料を要求してきます。

中には表向きは「ファクタリング」を装い、売掛金の売買契約ではなく金銭の貸付契約を結ぼうとするヤミ金融業者も存在しており、騙された企業経営者はファクタリングによい印象を抱いていないはずです。

悪徳業者のニュースなどがメディアで取り上げられるたび、ファクタリングはリスクが高く危ない資金調達の方法というイメージが大きくなり、中には違法な取引と勘違いしている方もいます。

しかし事業者向けのファクタリング違法な契約を結ぶわけでもなければ、危ない取引でもありません

経済産業省も、中小企業が売掛債権を資金調達に有効活用することは推奨しており、その方法の1つがファクタリングです。

売掛先に知られる心配もなし!

ファクタリングで資金調達すると、売掛先にその事実を知られることとなり、資金繰りが悪化している危ない会社と勘繰られてしまうのではないか…と不安を感じる経営者もいるようです。

中小企業の資金調達の一般的な方法は銀行融資ですが、なぜ銀行からお金を借りて資金を調達しないのか?融資を受けることができないほど債務を多く抱えているのか?といった想像をされてしまうのは避けたいものでしょう。

しかしファクタリングにも種類があり、売掛先を通さず契約する2社間ファクタリングであれば、誰にも知られずに資金調達できます。

銀行融資との併用も可能

政府も公的融資を拡大させるなどコロナ対策は行っているものの、窓口は混雑し審査に時間がかかるなどスムーズな資金調達につながっていません。

会社の存続をかけて運転資金は確保したものの、成長資金にまで至らなかったというケースもあるでしょう。

このような場合、融資を受けて資金調達するだけでなく、いざというときの手段としてファクタリングを検討することも検討することをおすすめします。

 

スムーズな資金調達に有効な手法

銀行から融資を受けたくても、財務状況が悪く赤字決算でお金を借りることができない企業も少なくありません。

特に中小企業は赤字で必死に経営している会社や、不動産など担保にできる財産を所有していないこともめずらしくないため、銀行を頼りにくい状況ともいえます。

ファクタリングは中小企業の経営ニーズに合致した頼れるサービスであり、近年では大企業やフィンテック企業など信頼性が高い企業も新規で参入するようになりました。

対面で面談しなくてもオンラインによる契約を可能とするファクタリング会社も増えたことで、より時間をかけず資金を調達しやすくなっています。

新型コロナウィルス感染拡大で経済や景気が低迷し、より資金面で不安を抱える中小企業は増えていますが、ファクタリングなら売掛金を保有していれば資金を調達できます。

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審査落ちの理由|銀行融資の妨害をする条件とは?

資金繰り

企業にとって融資の審査を突破する、ということは極めて重要です。しかし審査は簡単なものではありません。実際に多くの企業が審査落ちを経験してしまっているのです。審査落ちをしないためにも、銀行融資の妨害をする条件を把握しておきましょう。自身の会社が当てはまっていないかを確認することで、より融資が受けられやすくなるかもしれないのです。

過去に審査に落ちてしまった経験がある方これからはじめての融資を受けようと思っている方は必見です。

融資しか利用しない

・普通預金
・定期預金
・投資信託

上記のサービスを利用することで、銀行融資の審査は圧倒的に通りやすくなります。銀行にとってお得意様になるからです。

銀行ではローン以外にも様々な商品を取り扱っています。その中でも注目すべきなのが預金でしょう。銀行にお金を預ける、というだけでも銀行に貢献していることになります。銀行は預金によって確保した資金で融資などを行っているのです。ですから預金をしてくれている企業に関しては基本的に親身になって対応してくれます。

銀行融資を妨害するような利用ですが、その銀行の融資しか利用しない、といった状況です。銀行にとっては融資の利息以外の利益が期待できません。利益率としてはそれほど高くない企業、といった評価をされてしまうのです。

また普通預金や定期預金があることで、会社としての資力を把握することも可能です。普通預金や定期預金が一定額あれば、それが信用となり銀行融資の審査に通りやすくなる、といった結果を生むわけです。

・融資を利用するなら取引先の銀行を選ぼう

銀行融資を受ける時には、普段取引をしていないところを選んでしまう方も少なくありません。しかし普段利用していないところであれば預金も投資信託も利用していないはずです。

銀行融資を狙っているのであれば、普段から取引のあるところを選択してください。取引があるということだけで銀行としても安心するわけです。審査通過率に大きな影響を与えてくることは間違いありません。

過去に借り換えを実施した経験あり

・借り換えは銀行の融資担当者のメンツを潰してしまう行為

過去に借り換えを行ってしまった経験がある方は、その銀行を利用した融資を受けられる可能性は極めて低くなります。借り換えを行われるのは銀行としても大きなダメージを負うことになります。融資担当者としても気持ちが良くない行為なのです。

なぜ借り換えが銀行融資を妨害する行為となるのでしょうか?

まず借り換えを実行されてしまうと、銀行としては収益が減ることになります。通常であれば利息収入が毎月入ってくることになります。しかし借り換えをおこなわれてしまうと、一気に完済されてしまうので予定していた収益とはだいぶ異なってしまいます。銀行としての収益率にも問題が発生するわけです。

さらに借り換えをおこなわれてしまうと、一気に高額の融資がなくなることになります。そもそも銀行では融資額の目標を設定しています。安定した収益を得るためにもその目標を達成することが求められているのです。
しかし借り換えをおこなわれてしまうと、一気に融資額が減ることになります。仮に2億円の融資を借り換えされてしまえば、2億円もの融資額が一気に減ることになります。目標額を下回ってしまう可能性が高くなり、銀行の店舗としての評価に関わってきてしまうわけです。

このように銀行にとって借り換えは非常に困る行為でもあるわけです。過去に借り換えを行った相手に対しては、貸し出しを控える傾向にあります。当たり前でしょう。また貸したとしても途中で借り換えをされてしまうかもしれません。再び収益が予定通りに得られなくなってしまいますし、目標額も達成できなくなる可能性があります。銀行側としては、予定通りに最後まで返済してくれる優良な顧客のほうが魅力的なのです。

ちなみに借り換えをされてしまうと、支店長などから融資担当者は怒られてしまいます。「急に借り換えをされるなんて、顧客とのコミュニケーションが上手くいっていないのではないか?」と言われてしまうこともあるのです。融資担当者も人間です。過去に嫌な思いをさせられた相手の審査をスムーズに通すようなことはありません。

無断でサブバンクからの借り入れを行った経験あり

・相談なしに他行の利用をすると評価が下がってしまう

普段から取引で利用している銀行のことをメインバンクと呼んでいます。基本的に銀行融資に関してもメインバンクを利用することになります。

そこで問題になってくるのがサブバンクの利用です。サブバンクを利用した借り入れを行った経験がある方も多いでしょう。仮にメインバンクに相談もなしにサブバンクを利用するのはNG行為となっているのです。

そもそもメインバンクとしては、サブバンクを利用されてしまうとそれだけ収益率が下がることになります。本来であれば自分たちが貸せていたかもしれないお金を、他行が変わりに融資してしまっているわけです。メインバンクとしては面白いわけがありません。

さらにメインバンクの場合は、すでに融資を実施しているケースも珍しくありません。他行から借りられてしまうと、自社の返済が後回しにされてしまうような可能性も少なからず出てきてしまうわけです。警戒感を持たれてしまうことも考えられます。

そもそもメインバンクは普段から様々なサポートをしている、との自負があります。経営指導をしてくれることもありますし、顧客を紹介してくれることもあります。リスクもとっているのです。他行の利用は裏切りのようにも感じてしまうわけです。

・他行を利用する時はどうすればよいのか?

まずはメインバンクの融資の審査を受けてください。その審査を受けて落ちてしまった場合にサブバンクの利用を検討する、ということであれば問題ありません。メインバンクとしても融資を断っている状態なので、何も言う権利はないのです。

少し手間もかかるので面倒に感じてしまうかもしれませんが、メインバンクとの付き合いは長くなります。今後のことも考えて行動をしなければなりません。

ノンバンクからの借り入れを実施している

・ノンバンクはリスクの高いローンを行っている

銀行として企業のノンバンクの利用にはかなりの警戒感を持っています。
ノンバンクに関しては審査難易度が低いので気軽に利用できる、といったメリットがあります。赤字でも利用できますし、税金未納状態であったとしても利用できた例はいくらでもあるのです。

一方でノンバンクのローンにはデメリットがあることも確かです。高金利になっています。実質年率が15.0%や18.0%に設定されていることもあります。

銀行としては高金利のローンは利用してほしくない、と考えています。返済に困ってしまい、企業としての経営状況をさらに悪化させる原因になりかねないからです。

仮にノンバンクからの借り入れが残っている状態で銀行融資の審査を受けると、その分マイナスの評価をされることになります。返済能力に問題あり、と判断されるきっかけになってしまうかもしれません。

銀行からの融資を検討しているのであれば、なるべくノンバンクの利用は避けましょう。ただし、いきなりノンバンクの借入額をゼロにするのは難しいかもしれません。そのような時には、少しでもノンバンクの借入額を減らした状態にして審査を受けてください。少額であれば問題なし、としてくれる銀行もあります。

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