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売掛金と売買代金の違い|売掛金の真実を徹底解説

資金繰り2018/05/20

「売買代金=売掛金」と思っている方も多いかもしれません。しかし必ずしも売買代金と売掛金はイコールになるわけではありません。

仮に売上が1,000万円あったとしても、売掛金が1,000万円増えるわけではないのです。

こちらでは売掛金と売買代金の違いを飽きたかにします。さらに売掛金とはどういったものなのか、ということも併せて解説していきます。

 

なぜ売掛金=売買代金ではないのか?

・売上金のすべてを売掛金決済にするわけではない

もちろん売買代金のすべてを売掛金で決済すれば、「売掛金=売買代金」となります。しかし全て売掛金で受け取るわけではないのです。

売掛金以外にも受取手形で受け取ることがあります。中には現金決済をしてくる取引先もあるでしょう。

売上時には大きく分けて以下のようなケースがあるわけです。

・売掛金+受取手形
・売掛金+現金
・売掛金+受取手形+現金
・現金など

企業間取引は基本的に掛け取引となっています。ですから中心は売掛金となるわけですが、受取手形を用いてくる企業もあります。現金決済で対応してくる企業もあるのです。だからこそ売掛金と売買代金には違いが産まれてしまいます。

・受取手形を発行する企業は多いのか?

それほど多いわけではありませんが、受取手形を発行する企業は少ないわけではありません。発行金額はそれほど高いわけではありませんが、ほとんどの企業が受取手形を利用しているのです。

2013年のデータとなりますが、売掛債権のうち売掛金は198兆円で受取手形は22兆円となっています。売掛債権の9割が売掛金で1割が受取手形となっているのです。
企業の受取手形の保有額は少ないかもしれませんが、まったくないわけではありません。受取手形の対応、ということも企業を経営する上ではしっかりとしていかなければならないのです。

【なぜ企業は受取手形を発行するのか?】
単純な理由があります。
売掛金は決済が比較的早くやってきます。1ヶ月先や2ヶ月先には支払いを行わなければなりません。
しかし資金繰りが悪化している企業であれば、支払いはなるべく遅くしたいわけです。そこで受取手形が出てきます。
受取手形に関しては売掛金よりも決済日が遅くやってきます。要はその分多くの現金を企業内にとどめおくことができるわけです。企業として自社の資金を守るために受取手形を駆使しているのです。

 

売掛金の基礎的情報をおさらいしよう

・売掛金ってなんだ?

売掛金は信用取引によって商品やサービスを提供しており、その代金をまだ受け取っていない状況に発生しているものです。要はその代金を受け取る権利のことを売掛金と呼んでいるのです。

ただし同じようなものとして受取手形が発行されることもあります。売掛金も受取手形も売掛債権ですが、厳密には同じものではありません。売掛債権のうち受取手形ではないもののことを売掛金と呼んでいるのです。

・信用取引について

珍しい言葉に聞こえるかもしれません。信用取引ですが、企業間取引では当たり前のこととなっています。

企業間取引の多くは売上発生時に決済するわけではありません。後払いになっているのです。先払いになることはほとんどありません。

後払いする、ということは相手を信用している、ということになりますよね。

いま支払いが行われていなかったとしても、のちのち支払いを行ってくれるだろう、と考えて掛け取引をするわけです。そのことを信用取引、と呼んでいます。

・売掛金は支払いまでに一定のタイムラグが生まれるもの

売上時に現金決済をしていれば、すぐに現金を受け取ることになります。タイムラグが発生することもありません。

売掛金は売上時に発生するわけですが、受け取りまでには一定の時間がかかってしまいます。

売掛金の多くは以下のような時期に支払いが行われます。

・月末締め、翌月末支払い
・月末締め。翌々月末支払い

1ヶ月程度から3ヶ月程度支払いまでには時間がかかることがあるのです。大きな売上があった場合には、その期間が非常に長く感じてしまうものです。

実際に売掛金の入金を待っているうちに資金繰りが悪化して黒字倒産をしてしまう、というケースも珍しいわけではありません。

ちなみに企業間取引ではなくても売上の入金までにタイムラグが発生することもあります。
最近では店舗販売でもクレジットカード決済が増えてきました。クレジットカード決済になると、売上はあっても入金されるまでには一定期間かかってしまうわけです。実際に家電量販店にてクレジットカード決済が多くなりすぎてしまい、結果として売上は良いのに黒字倒産してしまう、というケースも出てきてしまいました。

 

企業間取引で売掛金による取引が多い理由とは?

・現金決済は面倒だから

現金決済をしたほうがシンプルであり、黒字倒産するリスクもなくなります。売上をすぐに受け取れるので、景気が良ければ資金繰りも悪化することはありません。しかし多くの企業が売掛債権で売買代金を一旦受け取って後に決済をしているのです。

面倒にも思える行為ですが、実は現金決済を売上ごとに行っている方が手続きは大変です。

現金取引をすると、取引ごとに現金を決済しなければなりません。現金を用意するにも手間やコストがかかるでしょう。現金を決済するたびに、銀行からお金をおろしてこなければならないかもしれません。経営者や経理の仕事が増えてしまうわけです。

売掛金によって取引を行うと、現金の出入りが少なくなります。要は月に1回となるのです。月に1回売掛金を受け取り、買掛金を支払うのです。簡単に言ってしまえば企業間取引の場合は現金で行うよりもかけで行ったほうが「効率的」というわけです。

・企業では経費の支払いにも効率を求め始めている

社員などが経費で落としてもらうために経理に掛け合う、なんてことが昔はよく見られました。しかし企業としては経費が発生するたびに現金を支払うのは大変だったのです。
そこで近年導入され始めたのがコーポレートカードです。法人カードとも呼ばれているものですが、要はクレジットカードです。

企業の代表者が発行し、社員分のカードも発行して経費はすべてクレジットカード決済をしてもらいます。

クレジットカード決済にすれば、請求は月に1回となります。社員と現金のやり取りをする必要もありません。カードの支払だけに対応すれば良いので、経理の仕事もずいぶんと楽になったのです。

 

売掛金と未収金の違いを明らかにする

決算書を見てみると「未収金」という項目を見つけることもあるでしょう。
こちらではその未収金と売掛金の違いを明らかにします。

・売掛金とは・・・営業取引によって発生した債券のこと
・未収金とは・・・営業外取引によって発生した債券のこと

要は本業で獲得した債券のことを売掛金と呼んでいるのです。
本業ではない部分で受け取った債券のことは未収金としています。

未収金については、有価証券を売却したようなケースにも掲載されます。不動産を売却したようなケースや機械設備を売却したケースにも該当するのです。

様々な資産を売却するケースですが、必ずしも直ぐに現金を受け取れるわけではありません。掛取引のように一定のタイムラグがうまれてしまうこともあるのです。そこで「未収金」という項目を利用しているわけです。

ちなみに未収金については決算後1年以内に回収予定であるもののことを指しているので注意してください。1年を超えて回収する予定のものは未収金として扱ってはいけないのです。

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