資金調達を利用している主な業種と事例

資金調達は多くの業者が行っています。

資金調達の中でも最近ではファクタリングを利用している業者が多くなっているのです。

そもそも資金調達は赤字だから行われるといった単純なものではありません。売掛金の入金が遅れているので、その場を凌ぐために行われることもあります。事業を拡大するための設備投資や販路拡大のために行われることもあるのです。だからこそ多くの業種の企業が利用しています。

こちらでは資金調達を行っているのはどのような業種が多いのか、さらには資金調達成功事例についてお話します。

まだ資金調達をしたことがなく、自身の業種でもファクタリングが利用できるのか知りたい方。どのようなケースでファクタリングによる資金調達が成功しているのかを知りたい、といった方は注目です。

ファクタリングを利用している主な業種

見てもらえば分かるとおりに、特に業種に関係なくファクタリングによる資金調達が行われているのです。業種によってファクタリングが利用できない、ということはほとんどありません。

上記した業種の中で、最もファクタリング利用が多いのが建設、建築業です。

建設、建築業に関しては、重機を購入するにも大きな費用がかかってきます。大きな工事業務などに参加するまでに設備を揃えておかなければなりません。そのような時に資金調達の一つの方法としてファクタリングを利用するわけです。

 

業歴は関係してくるのか?

ファクタリングに関しては、業歴はあまり関係ありません

仮に初年度のベンチャー企業であったとしてもファクタリングが成功した事例は数多くあるのです。

そもそもファクタリングは売掛金を譲渡して現金化するものです。自社というよりも問題となってくるのは売掛先です。売掛先が信頼できる企業であると判断されれば、業歴が短かろうと赤字であろうとファクタリングは利用できます。

ファクタリング利用事例その1|ネット通販業者のケース

創業3年目で資金が厳しくなった

あるインターネット通販業のケースですが、フェイスブックやTwitterなどでの展開で少しずつ話題になりつつありました。申し込み量が増えてきたのです。しかしそこで大きな問題にぶち当たってしまいました。

通販でよく見かけるのが初回は安く、しかも送料は無料といったキャンペーンです。

こちらの事業者は通常では月額5,000円のサプリメントを販売していました。しかし初月限定で500円+送料無料のキャンペーンを実施していたのです。一気に注文が増えることにより、大幅なコストの増大が起こってしまったのです。さらに入金までに時間差が出てきてしまい窮地に立たされてしまいました。経営者の方は黒字倒産も頭をよぎったとか。

それまでは月に500個ペースほどの出荷でしたが、いきなり2,000個程度の出荷になってしまい製造コストの膨らみに耐えきれない状態になってしまいました。初月はキャンペーンでほとんどお金は入ってきません。ハッキリ言って赤字の状態なのです。

 

前述したように創業は3年目とまだまだ短いので、銀行からの融資は断られてしまいました。ビジネスローンも考えては見たものの、金利などのリスクがあるので今回は控えたいとのこと。

 

そこで目をつけたのがファクタリングということなのです。ファクタリングであれば、申し込みから2日から3日で入金できるケースもあります。売掛金さえあれば利用できる、というところにも魅力を感じたとのこと。要は売掛金の現金化なので、ローンを利用しているわけでもありません。気軽に利用できる感じが良かったそうです。

どの程度の資金調達が出来たのか?

350万円の資金調達に成功しました。

売上は悪くないので、一定の売掛金があったのが功を奏したのです。

売掛金は入金サイクルが長すぎるので、何度か資金難に陥ったことがあるのですが今回は一気に申し込み量が多くなり耐えきれなくなったことで利用したわけですが、ファクタリングを利用したおかげでなんとか乗り切ることに成功。

初月キャンペーンから2ヶ月目に入ったところで軌道に乗り、その後は資金調達をせずに済んでいます。

なぜこのネット通販業者がファクタリングを利用するに至ったのかを考察

ネット通販の決済はほとんどがクレジットカードです。

クレジットカード決済による入金は時間がかかってしまうのです。

クレジットカード決済の入金ですが1ヶ月から2ヶ月。かかってしまう場合には、売上から90日程度になってしまうことも。

売上があるのに資金難になってしまうという、ネット販売業ならではのファクタリング利用事例と言っても良いかもしれません。

今回は業歴が3年目と短いケースですが、業歴が長い大きな業者でも起こりうることです。何かしらの商品がいきなり大量に売れてしまい、それが受注生産であったり在庫がなかったりした場合には入金されていないのに製造コストが増大します。その結果、資金難に陥るわけです。

 

売掛金がある場合にはファクタリングを利用し、早急に資金調達を実施すれば今回のケースのように乗り切れます。特にネット事業者にとってファクタリングは有用な資金調達法の一つと言えるでしょう。

ファクタリング利用事例その2|運送業のケース

新たな取引先より10トントラックでの輸送依頼によって資金が必要に

今回の業者は、2トントラックが8台。4トントラックが6台で、主に短距離から中距離までの運送を行っていました。しかし新たな取引先からある依頼が飛び込んできたのです。長距離であり、できれば10トントラックでの運送をお願いしたいとのこと。

いままで10トントラックを導入してこなかったのには理由があります。まずは大型の運送に関しては利益率が低くなってしまうからです。2トントラックや4トントラックのほうが利益率は高く、会社としてそちらに力を入れざるを得ませんでした。

人件費の問題もあります。10トントラックの場合は大型免許も必要になります。新たな人材を雇わなければならない、ということもあり導入を見送っていたのです。

しかし新しい取引先とは継続契約になるとのことで、利益率が低かったとしても会社にとってプラスになることは間違いありません。そこで導入を検討し始めたのですが、車両の購入代金以外も検討しなければならないのです。導入する車両が多くなれば人員のリクルート費用もかかります。車両整備もしなければなりません。燃料高騰などの状況が出てきてしまうことも考えられます。

 

一定の資金を会社内にとどめておきたいといった考えもあり、今回はある程度は資金調達をしてそこからトラックの購入代金を捻出することに決定しました。ただし、どれだけの金額が資金調達できるのかも分からず不安を抱えていたそうです。

銀行による資金調達ですが、実はこちらの企業は苦い経験がありました。銀行のビジネスローンを否決されてしまった経験があり、その時はノンバンクのビジネスローンを利用しました。しかし金利が高く返済に苦労したとの経験があったのです。銀行からの融資は期待できず、ビジネスローンの利用は避けたいとのことで途方に暮れていたところファクタリングが目に止まったそうです。

売掛金ならあるので、その現金化が出来ないか、ということでファクタリング業者を探し始めました。

どの程度の資金調達が出来たのか?

1,520万円の資金調達に成功しました。

10トントラック約1台分の資金調達が出来たとのことで、社内に一定の資金を残すことにも成功したのです。

実は今回のファクタリングは2社間取引を利用しました。手数料の低い3社間取引も最初は検討しました。しかし3社間取引をしてしまうと売掛先にもファクタリングの利用が発覚してしまうのです。経営的に厳しい業者と思われてしまい「今後取引量を減らされてしまえば本末転倒」とのことで2社間取引を選択しました。

理解のある売掛先であると判断した場合には、3社間取引を利用するのも一つの方法です。今回の運送業者のように売掛先にバレたくない、というケースであれば2社間取引がおすすめなのです。

なぜ今回の運送業者がファクタリングを利用するに至ったのかを考察

トラックの購入代金が極めて高額である、というところに尽きます。

今回の業者は赤字に陥っているわけではなく、特に資金難に陥っているわけではありません。しかしトラックの購入代金はものにもよりますが1,000万円から3,000万円と高額です。しかも複数台数ともなれば気軽に出せる金額ではありません。何かしらの資金調達をしなければ、「トラックを増やす」といった決断はしにくいわけです。

今回は2台の10トントラックを導入し、約1台分をファクタリングによる資金調達で賄うことに成功しました。1台は会社の資金でなんとかなったわけです。

ファクタリングについては赤字企業だけが利用している、とのイメージがあるかもしれません。全くそのようなことはありません。経営的にうまくいっている業者の利用事例も増えてきているのです。

急な出費が発生することもあります。しかもその出費にチャンスが隠れていることもあるわけです。お金がないからといって、そのチャンスを逃すのはもったいないことです。今回の事例のようにファクタリングで取引先とのつながりをさらに密にしていき売上をアップする、ということも考えておきましょう。

ファクタリング利用事例その3|建設業のケース

ファクタリングの利用が最も多いのが建設業です。今回はその建設業のファクタリング事例を紹介し考察します。

下請け業者の倒産により人員と機材が必要に

道路工事を請け負っている業者でしたが、下請け業者の一つが倒産してしまったのです。その穴埋めをしなければならなくなり、自社で人員を増員しさらに工事の機材を購入またはレンタルしなければならなくなりました。

道路工事のような公共事業の仕事は、基本的には利益率もよく会社としては大きなプラスです。しかし大きな問題があったのです。それは支払いのサイクルが極めて遅い、という部分です。

今回の建設業者の場合も支払いサイクルが遅いおかげで、このまま人員の増員と機材のレンタルを行うと資金がショートしてしまうことがわかりました。売上の入金が5ヶ月後なのに、3ヶ月後には資金がショートしてしまう計算になってしまうのです。

だからといって今回の工事を諦められません。実は今回の工事は継続になることが決定しており、4年後まで計画されています。ここを逃してしまえば、現状の資金難は解消しますがその後の売上に不安が出てきてしまうわけです。このまま工事を請け負うことに決定し、資金調達の計画を進めることにしました。

 

とにかく重視をしたのがスピードです。急遽人員を補充し、機材も揃えなければなりません。そのためには少しでも早い入金が必須となってくるわけです。

スピードを考えると銀行融資は除外せざるを得ません。入金が1ヶ月後などになってしまうかもしれないからです。

そこで最短翌日入金も可能とされるファクタリングを利用することになりました。

どの程度資金調達が出来たのか?

680万円の資金調達に成功しました。

それだけの資金調達ができれば、増員した人員分の給料も問題なく支払えます。機材のレンタル費用もめどが付きました。

今回の建設業者は3社間ファクタリングを利用しました。3社間ファクタリングなので、手数料が低くお得に利用できたのです。

売掛先とは長く付き合っており、「ファクタリングが通知されても問題ない」と判断しました。実際にその後も売掛先との関係は良好であり、ファクタリングによる影響はありませんでした。

今回の資金調達の成功により、5名増員となりました。売上ももちろんアップすることになり、年商も増え会社として規模が大きくなることに成功したのです。

なぜ今回の建設業者がファクタリングを利用することになったのかを考察

入金サイクルの長さが利用の理由になったと判断して間違いありません。

さすがに5ヶ月先の売掛金を待っていては、会社として機敏に対応できません。売掛金を譲渡して早期に現金化したことは正解でした。

そもそも売掛金が入金されるまでにも給与などの出費は発生しているのです。資金がショートする前に対策を考える、ということが必須です。

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