中小企業・事業を再建するには「つなぎ」資金の活用が有効

2017/12/21
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中小企業や事業を運営していくにあたって困ることと言えば、途中での資金不足。取引先からの支払いの遅れなど、長期的ではないものの一時的に必要な資金が不足する事態が起こると、その後の展開に支障をきたすようになります。

とは言え、新たに借り入れをしたり長期的な融資を検討したりするほどのレベルでもない場合には、「つなぎ資金」の活用が非常に役立ちます。一時的に必要な資金を用意するだけなので、返済の負担も極力軽減できるというメリットがあります。

そこで今回は、中小企業や事業を再建するための「つなぎ資金」の活用や利用できる方法、注意点についてご説明していきます。

1. 長期的な借り入れではなく「つなぎ資金」を利用する

「つなぎ資金」とは「つなぎ融資」との意味合いもあり、会社の資金繰りトラブルを解消するために一時的な融資を受けることを指します。事業を運営していくなかでそれほど資金繰りに困ってはいないものの、一時的に資金が不足していて事業に支障が生じている場合に利用できます。

例えば、事業に必要な仕入れや投資をしたいけれど取引先からの入金が遅れるなどのアクシデントやトラブルが起こった場合に有効な手段だと考えられています。肝心なときに手元資金がないと、その事業の遂行が遅れてしまいます。そのため、一時的に資金を確保して運転資金に充て、適切なタイミングで返済するという「つなぎ資金」が注目されています。

「つなぎ資金」を利用するメリットとは?

このように短期的に資金を確保する「つなぎ資金」には、事業の遂行をスムーズにするうえでの多くのメリットに恵まれています。「事業の立て直しができる」「申し込みのハードルが低い」「銀行との信頼関係を回復できる」とのメリットが主となります。

・事業の立て直しができる
何らかのトラブルで資金繰りが悪化すると、事業者側の気持ち的な余裕がなくなります。そこで「つなぎ資金」を利用することにより、一時的ではあっても十分な資金を確保して運転再開が可能になります。実際に「つなぎ資金」を利用して事業を再建できた例は非常に多いので、一時的な資金不足にお悩みの方にはぜひおすすめできる手段です。

・申し込みのハードルが低い
「つなぎ資金」を利用する場合、一般的な銀行融資や助成金を受ける場合よりも申し込みがスムーズというメリットもあります。保証人や担保の必要がなく、最短で当日中に融資が受けられるなど、スピーディーな対応をしてもらえるので非常に便利です。また、一般的な融資と比べて金利が低いことも、事業者にとっては嬉しいポイントです。

とは言え、「つなぎ資金」も借り入れであることには変わりません。ハードルが低く簡単に融資を受けられるからこそ、利用する際には慎重になりましょう。特に零細企業を運営している場合にはつい軽はずみな判断をしてしまいがちですが、後になって苦労をすることもあるので気をつけるべきです。

・銀行との信頼関係を回復できる
長期的な融資を受けたいけれど、なかなか審査に通らない場合には、「つなぎ資金」を活用するのも手段のうちです。実際に融資を受けたうえで返済能力があることが証明されるので、いずれ銀行から本格的な融資を受ける際の信頼材料となります。「つなぎ資金」は通常の融資と比べてハードルが低く、かつ返済の負担がそれほど大きくないので、試しやすいというメリットもあります。

心理的な負担を大幅に軽減したうえで活用できる「つなぎ資金」は、中小企業・事業にとっての救世主です。慎重な判断だけは忘れずに、適切に活用していきましょう。

2.「つなぎ資金」を利用できる3つの方法

このようにメリットが多い「つなぎ資金」を活用する方法には、さまざまなものがあります。今回は数多くある方法のなかでももっとも効率の良い3選をご紹介していきますので、ぜひご自身の事業にお役立てください。

ビジネスローンを利用

「事業者ローン」や「ビジネスローン」は、「つなぎ資金」のなかでももっともメジャーな方法の一つであり、銀行やノンバンク、事業者金融などで利用できます。数ある「つなぎ資金」のなかでも審査が厳しくないので、スムーズに資金を確保できるところがポイントです。

日本政策金融公庫の融資制度を利用

日本政策金融公庫からの融資制度からも、「つなぎ資金」を確保できます。こちらは100パーセント国が出資する金融機関のことで、低金利かつ高額な融資を受けられるというメリットがあります。また、起業して間もない初心者でも審査に通りやすいことから、こちらの融資制度を利用する中小企業や事業者が多いです。

ファクタリングを利用

事業者の取引先の経営状況に合わせ、売掛金を現金化してくれるサービスのことを「ファクタリング」と言います。取引先の経営状況による支払いの遅れによって、こちら側が資金不足になるケースも多いので、そのようなケースには非常に役立つ方法です。利用には売掛債権が必要となり、取引先の経営状況を審査項目として融資がおこなわれます。

同じような方法に「手形割引の活用」がありますが、こちらでは「手形を担保に融資をしてもらう」方法となり、売掛金を現金化してもらうファクタリングサービスとは性質が異なります。後になってリスクを伴うケースが多い手形割引とは異なり、ファクタリングサービスでは未払いの売掛金を資金とするだけなので、安心して利用できるとして事業者からの人気も高いです。

このように、「つなぎ資金」を利用する方法にはさまざまなものがあります。これらは数ある方法のなかでももっともリスクが低く、比較的容易に利用できるサービスだと言えます。だからこそ、それぞれのメリットやデメリットを詳細に調べ、後で困らないようにしておきたいものです。

3.「つなぎ資金」を借りる際に、注意しておきたいこと

一時的に資金を確保できる「つなぎ資金」は確かに便利ですが、便利だからこそ注意しておきたいポイントもあります。資金調達方法についての知識、ご自分に合った方法、モラルを守った使い方を意識して利用していきましょう。

資金調達方法について知識を深めよう

一時的に資金が必要になるからと言って、どの方法でリスクを負わずに融資を受けられるわけではありません。それぞれの方法のメリットやデメリットを知らずに利用してしまうと、後からご自身が困ることになります。日ごろから資金調達法についてくまなく調べ、必要なときに適切な方法を選べるように準備しておきましょう。

資金や融資などの金銭的な対応について熟知するのは、経営者としての義務です。税理士や会計士に指導を仰ぐ方法もありますが、ご自分でもある程度の知識をつけておきましょう。

ご自分の事業に合った調達方法を選ぶ

さまざまな資金調達法について知識を深めたら、ご自身に合ったものを選んでいきましょう。今回も3つの「つなぎ資金」調達法についてご説明しましたが、それぞれ金利や限度額などが異なります。金利一つとっても後からの返済計画に大きく影響してくるので、実際に借りる前にその方法がご自分に合っているかどうかを最終確認してください。軽はずみな借り入れは事業にダメージを与えてしまいます。

モラルを守った使い方をする

数ある「つなぎ資金」調達方法のなかでも、場合によっては使用目的が定められているケースがあります。特に日本政策金融公庫の融資制度を利用する場合はそのルールが厳密なので、モラルを守った使い方をしていきましょう。仮に違反が見られた場合には罰則が与えられることもあるので、こちらも利用前に確認しておくべきです。

以上、一時的な資金不足を解決する「つなぎ資金」についてご紹介しました。予備知識と判断力を高め、ご自身の事業再建にお役立てください。

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