税金の滞納で差押さえされた企業に融資は行われるのか?

2018/02/09
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税金にも様々な種類があります。法人税もありますし、所得税もあります。消費税や源泉所得税も支払っていかなければありません。不動産を持っている場合には固定資産税も発生します。

経営が厳しい会社については、税金が支払えない、というケースも少なくありません。資金繰りが苦しい状態になっている場合には税金を支払うことさえ難しいのです。

そこで注目しなければならないのが税金を滞納した場合です。滞納した期間が長期間に及んでしまうと、差押えされてしまうかもしれません。具体的には納付期限から50日以内に督促状が送付されてきます。送付されてから10日以内に何もアクションを起こさず納付もしない時に差押えなどの対応をされてしまうのです。

問題は税金を滞納したことで、差押えをされてしまった時に融資は受けられるのか、という部分です。会社の資金が足りないからこそ税金を滞納しています。だからこそ融資を受けて現状を打破しよう、と考えるわけです。

こちらでは税金の滞納と融資の関係性に迫ります。

 

税金の滞納から差押えまでの流れ

税金滞納の発生

まず行われるのが、税務署からの督促です。
税金が納付されていない旨が告げられ、期限(督促状に記載)までに納付するように求めてきます。

督促状に記されている期日までに支払いが行われる場合には、基本的に大きな問題には発生しません。支払った時点で税金の滞納状態が解消されるので、滞納解消後の融資の審査には影響を与えないのです。

しかし税金を滞納すると利息が発生してしまう、という事実を把握しておかなければなりません。仮にいつ支払っても請求される額が同じ、ということであれば、税金を期日までに支払わない方が多くなってしまうでしょう。

税金滞納の利息について

税金滞納時の利息は「遅延税」と呼ばれています。
しかも納付期限からの日数でかかってくる利息率が異なっているので、かなり複雑な内容になっているわけです。

納付期限から2ヶ月間については、年率で7.3%の設定となっています。
納付期限から2ヶ月を経過した以降は、年率で14.6%にもなってしまいます。銀行カードローンと同じような年率になってしまうので、会社としても大きな負担になってしまうことは間違いありません。

「税金を滞納することで融資が受けられなくなるのでは?」といった事ばかりを考えてはいられません。税金を滞納することにより、融資を受けたとしても融資されたお金の多くを税金の支払いに回さざるをえなくなってしまうのです。
税金については早めの対処をしなければなりません。

督促状への対応

支払えるのであれば、示されている期日までに納付してください。
問題となってくるのは、税金を支払えないケースです。資金繰りが悪化していれば、当然税金は支払えません。

期限までに納付が難しい、という場合でも必ず税務署に対して連絡してください。納付期限までに支払いができなかったとしても、今後分割して支払うなどの納付計画を税務署は求めているのです。

分割の支払いですが、次回の税金の支払いまでに完済できればOKとされることが多いです。もちろん遅延税は発生しますが、税金の督促からすぐに対応すれば約1年間は返済猶予が与えられる、ということでもあるわけです。

※次回の税金の支払いまでに完済が難しい場合は、担保や連帯保証人が求められることもあります。

督促状後も支払いができなかったケース

納付計画が立てられなかったり、納付計画通りに支払いができなかったりした場合には、いよいよ差押えとなってしまいます。
差押えに関しては、国税徴収法と呼ばれる法律に基づいて実施されるので、拒否する権利はありません。受け入れざるをえないのです。

まずは財産を調べられてしまいます。土地や建物といった不動産であったり、営業に利用している自動車(営業者)であったりなどを確認していくのです。
財産価値があるものを中心に差押えしていくことになるので、差押えが行われれば会社としての経営はかなり難しくなります。

会社が保有している売掛金も差押えの対象となります。売掛金は期日が来れば現金化されるので、価値が高い財産と判断されてしまうのです。

差押えされてしまった会社の財産ですが、不動産であったり自動車であったりといったものは公売にかけられて現金化されます。
預金や生命保険などの債権については、換金を実施します。

現金化や換金されたものは未納税金分に充当して差押えは完了となるのです。

 

税金未納時の銀行融資はほぼ不可能

信用問題に発展してしまう

税金が未納状態であると、会社としての信用がない、ということになってしまいます。銀行融資で最も大事なのは信用とされています。税金が未納ということは、そもそも支払い能力がない、ということでもあるわけです。支払い能力のない会社に対して、銀行が融資してくれるわけがありません。

差押えは銀行融資の規定に抵触する

銀行融資では「銀行取引約定書」と呼ばれるものがあります。そちらの内容を納得した上で銀行融資を利用することになるのです。

その銀行取引約定書では「預金の差押え」があると「期限の利益の喪失」(※)に該当する、と判断されてしまうわけです。

※期限の利益の喪失とは・・・民法の第136条(期限の利益及びその放棄)に記されているものです。本来借り入れについては「期限の到来までは債務の履行をしなくてもよい」とされているのです。しかし債務者の期限の利益を喪失させる(税金の未納も含まれる)ことによって、期限の到来前であっても債務の履行(一括返済)が請求できるようになります。

融資を行うか判断する時には銀行側も審査します。さらに信用保証協会も審査するのです。その審査時に差押えが発覚してしまえば、ほぼ100%審査落ちになると思ってもらって間違いありません。

銀行の審査は厳しいものであり、支払い能力に問題があると判断された場合には融資してくれないのです。

 

ファクタリングであれば税金滞納時も資金調達可能

自社が審査対象ではないファクタリング

ファクタリングは売掛金を現金化するものです。売掛債権を売却することで、早期現金化をするわけです。

売掛金は売掛先が支払うものです。自社が支払うものではないので、自社が審査対象というわけではありません。売掛先の経営が問題なければ、ファクタリングの利用はできるのです。

差押え後のファクタリングの利用は難しい

前述したように、差押え対象に売掛金も入っているのです。
売掛金が差押えられてしまえば、ファクタリングは利用できません。ファクタリング会社に売掛金が売却できないのです。

税金を滞納しそうな状況の時は、早めにファクタリングを利用しましょう。遅れてしまえばファクタリングの利用ができなくなり、さらに窮地に立たされてしまいます。

 

税金未納時に不動産担保ローンが利用できるケースもある

ノンバンクの不動産担保ローンであれば借り入れできることも

不動産にかかる税金が未納ではない、といった条件がついてきます。固定資産税などが未納であると、不動産担保ローンが利用できなくなるので注意してください。

銀行の不動産担保ローンは基本的に利用できません。あくまでノンバンク限定の話だと思ってください。

ノンバンクは審査について融通を効かせてくれることが多いのです。
ただし金利が高く設定されている、といったデメリットがあります。

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