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融資返済は義務!融資に時効は成立するのか?

融資2018/01/14

事業に役立てる目的で融資を受けたはずが、経営不振や突然のトラブルによって返済不能になるケースは珍しくありません。返済に困るあまりに「返済の時効は成立しないのか?」と考える方も増えてくることでしょう。確かに借金には時効が存在するため、融資の借入れにも適用されるのであれば、こちらにとって有利になりますよね。

ここで、借金における時効やその現状についてお話ししていきます。また、融資返済が難しいときの対処法についてもとりあげていきますので、現在返済に困っている方はぜひご確認ください!

1. 借金の時効そのものは存在する

「借りたお金を返せないので、今はひたすら時効を待っている」、そんな風に聞いたことはありませんか?実際に友人や知人にお金を貸してなかなか帰ってこず、数年たってから問いただすと「もう時効だから、返さなくていいはずだ」と言われるなどして、残念な思いをされた方も少なくないかもしれません。

お金を貸した側としては非常に不可解な気持ちになるものですが、借金には時効が存在します。ある程度の年月が経つと返済義務が消滅してしまうという、不満を感じざるを得ないルールがあるためです。

法律上の手続きや人間関係の問題などとさまざまなデメリットこそ生じるものの、借金の時効そのものが存在することは、ぜひ覚えておきましょう。

 借金の時効は5年から10年

借金返済の時効は5年から10年と設定されています。

・家族や友人からの借金では10年
・銀行融資や消費者金融など、法人からの借金では5年

となります。事業資金を得るために融資を受けて返済に困っている場合は、5年たてば時効が成立する、と考えられます。ただし時効の成立時期は相手や法人によって異なるケースがあるため、事前確認を忘れずにしましょう。

2.融資における「時効」は通用されないケースが多い

借金の時効自体が存在するとわかると、「それなら返済できなくても困らない」と安心したくなるものですが、それほど現実はやさしくありません。銀行やビジネスローン会社は借金回収の専門家であり、返済不能な事業者への対応には慣れています。こちら側がいくら逃げようとしても必ず居場所を突き止め、法律の範囲内を守りつつも返済を迫ってくることでしょう。

実際に融資側にとっては事業者が成功しようが失敗しようがどうでもいいことで、貸した金額を返してくれさえすればそれでいいのです。だからこそ、返済をなしにしようとする事業者には厳しい態度で臨みます。

融資側は時効の「食い止め」ができる

借金の時効そのものは存在しますが、それほど簡単に成立するものではありません。こちら側がいくら時効を主張しても、相手は貸金業のプロです。合法的な手段を使って時効ストップに働きかけることでしょう。

事業者側が返済の時効を主張できると同時に、融資側も時効を無効にするための権利が与えられています。ましてや融資側はその道の専門家なので、どれほど姑息な手段を使ったとしてもこちらに勝ち目はありません。「返せないから時効を待ちつつ適当に相手をしておけばいい」などとたかをくくっていると、後になって社会的地位を失うほどの結果を招くことにもなりかねません。

融資金額の返済が遅れた場合、融資側はまず催促状を送ります。それでも返事がなかったり返済の遅れが改善されなかったりすると、今度は訴訟を持ちかけてきます。その結果、裁判や財産の差し押さえ、競売などがおこなわれ、事業者側には大きな打撃となります。

不動産や財産、事業を失うだけでなく、裁判にまで発展すると周囲からの評判にも影響します。そのため、借金の返済ができないとわかっているのなら、催促を無視せずに何らかの解決策を考えたほうが安全だと言えます。

時効成立後のデメリットが多い

融資金額が返済できない場合、まれに時効が成立するケースもありますが、事業者にとっての今後は決して明るくないことを覚えておきましょう。事業を続けるのにも人生を歩んでいくのにも、厳しい未来と直面しなくてはならなくなります。

まず、クレジットカードのローンが組めなくなります。クレジットカードの「個人信用情報機関」に延滞や返済トラブルを記録され、5年間はカードの使用が認められなくなります。また、記録解消後も時効が成立したローン会社とのローンは使えないままです。

時効を待つ間の負担が大きい

家族や友人、知人からの借金ほどではないものの、融資返済の時効成立までは5年もの歳月が必要になります。「たかが5年でもされど5年」、それほどの間を取り立てから逃げ回るのは、精神的な負担が非常に大きいものです。

取り立てを受けていることを近所や周囲の人に知られる、などのリスクもあります。時効の成立に過度な期待をせず、返済できないのならそれなりの行動をとることをおすすめします。

3.融資が返済できないときの対処法

融資返済に対する時効自体は存在するものの、今後の人生に大きな悪影響を与え、さらに成立まで大きなプレッシャーをもたらします。そのため、安易に時効に期待することなく、返済できないのならできないなりの対応を考えるほうが適しています。

まずは連絡する

融資の返済が難しいとわかり次第、早めに金融機関やローン会社に連絡しましょう。

特に銀行の場合では、連絡さえ怠らなければ条件を緩めたり返済スケジュールを見直ししたりなど、事業者にとってメリットが多い対応をしてくれます。銀行としては貸した金額が返ってくることが最大の懸念材料なので、事業者にとって無理のない形でも返してくれさえすれば寛大に対応します。

しかし、事業者からの連絡が遅れると、銀行もそのような柔軟な対応はしません。最初に催促状を送り、その後は厳しい態度で接してくることでしょう。支払いが遅れるのに連絡すらしない相手は、社会的な信頼価値がないと見なすためです。

しっかりと連絡さえしていれば、例え返済不能になっても、銀行からは厳しい態度を取られることはありません。そこで返済スケジュールとご自身の事業を定期的に確認し、連絡するタイミングをつかんでおきましょう。

ビジネスローンの返済が難しいとき

ビジネスローンは銀行融資と違い、それほど優しい対応をしないケースがあります。

かつては社会問題としてとりあげられるほど、ビジネスローン会社による取り立てには厳しいものがありました。暴力的な電話を何度もかける、消費者金融で借り入れしてまで返済を強いるなどの過酷な対応で、実際に多くの事業者から恐れられています。
現在では法規制が進んだため、以前ほど暴力的な対応を取られることはありませんが、それでも法律の範囲内で取り立てを受けることには変わりありません。そのため、なるべく早くに連絡し、対応可能な手段を考えていきましょう。

例えば家族や親族などに借りる、アルバイトなどで稼いで返す、可能な手段で返済していきましょう。

どうしても返済が難しいのであれば、債務処理を考えましょう。債務処理とは借金の減額や棒引きなどを受けられる手続きのことで、弁護士や司法書士のサポートのもとで行われます。手続き中は取り立てのストップなどもできるので、精神的な負担を軽減して事業再建や借金返済をしていきたい方には適しています。

いかなる借金にも返済義務が存在します。時効の成立を期待するよりは、いかに確実な方法で返済していくかを考えるほうが賢明です。この記事を参考に、ご自身の借金問題と向き合っていきましょう。

 

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