会社が倒産の危機で返済不能!?銀行融資への対処法

2017/12/17
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事業を運営していくなかで、途中の資金枯渇は避けたいもの。「事業の生命線」的な意味合いもある資金がなくては経営が成り立たないため、融資や出資、助成金などを活用して資金調達を試みる事業者は非常に多いです。そのなかでも銀行や信用金庫、組織などによる融資は、事業者の多くが利用する方法です。

一方、長期的かつ安定的な資金が得られる融資は、事実上の借金であることには変わりありません。借り入れをした以上は返済義務が発生しますが、経営不振や突然のアクシデントなどによって返済が難しくなる場合があります。事業者としてはできるだけ避けたい問題ではあるものの、完全に避けられるわけではないため、その後の対応をしっかりと考えておくべきです。

そこで今回は、会社が倒産の危機にある場合の、融資返済への対処法についてお話しします。返済が難しくなるとわかったら、焦りは禁物です。ぜひこの記事を参考に、ピンチな状態を切り抜けていってください。

1.まずは早めに銀行に連絡


経営不振や突然のアクシデントなどが原因で融資の返済が難しくなる場合には、最初に銀行に連絡しましょう。借金の対応遅れを伝えるのは非常に気が引けることではありませんが、滞納が発覚する前に連絡する必要があります。

1.1. 銀行からの対応はそれほど厳しくない
融資の返済が遅れることを伝えても、銀行側としてはそれほど厳しい対応を取りません。

融資をする際に銀行側が重要視することは、「提供した資金を事業者がしっかりと返してくれるか」です。そのため、銀行としては支払いが遅れるよりも倒産して返済ができなくなることを嫌がります。

毎月の支払期日に払えないと発覚した時点で報告すれば、銀行側としても柔軟に対応してくれます。例えば返済スケジュールを無理のない程度に組みなおす、当面は金利だけの支払いで済ませて事業が安定したら返済を再開するなど、事業者側にとって負担の少ない方法を提案してくれます。ご自身で悩み続けているよりよほど良い結果に恵まれることは確かだと言えます。

だからこそ、返済が難しいと気づいたら早めの連絡を心がけましょう。

1.2. 取引先への支払い遅れだけは避けるべき
責任感が強くまじめな事業者ほど、取引先との支払いを遅れさせてまで融資の返済を優先する傾向が強いです。一見リスク回避ができている判断のように思えますが、実はこれには大きな落とし穴があります。

事業者と取引先との信頼関係は、事業を存続させるうえで必要不可欠なものです。仮に支払いが遅れて信頼関係に問題が生じると、最悪の場合その悪評は拡散されます。取引先は事業者を「リスクの高い契約先」だと見なし、同じような被害者が続出しないためにも周りに情報を広める傾向にあるからです。

その点、融資の返済問題は事業者と銀行の間だけにとどまるため、外部に拡散されることはありません。そうして考えていくと取引先とのトラブルのほうがはるかにリスクは高いので、双方の信頼関係はできるだけ守りましょう。

1.3. 返済が延滞する前に必ず連絡を
銀行が返済トラブルに柔軟な対応をしてくれるとお話ししましたが、それは滞納が発覚する前に行動した場合に限ります。

通常、毎月の返済が遅れた場合には銀行からの催促状が届きます。もちろん催促状を受け取ってからの交渉も可能ですが、催促するまで適切な行動をとらなかった事業者には、銀行としても低く評価します。その後のリスケジュールや返済計画に影響してきますので、必ず事前報告をしましょう。

トラブルに気づいて自ら行動するか相手から指摘されるまでただ待つか、どちらが信頼に値する相手なのか、ご自分で考えてみればわかることかと思われます。

2.返済が遅れるときの可能な対応とは

次に、返済が遅れるときどのような対応が可能になるかをお話しします。

2.1.追加融資や借り換えができるか
事業自体は順調に進んでいるものの、何らかのアクシデントで返済が難しくなる場合には、追加融資や借り換えが可能になります。特に30パーセント以上の返済が完了しているケースで追加融資を申請する事業者が多いです。事業としては黒字でありながらも取引先への支出が先行する場合に、非常に有効な対応だと言えます。

「事業として追加融資や借り換えに対し、確実な返済能力を持ち合わせている」ことを示せれば審査にも通りやすいので、該当する状況に当てはまるのであれば検討してみるといいでしょう。

2.2.返済の「リスケジュール」ができるか
追加融資や借り換えに対し、融資返済の遅れには多くのケースで「リスケジュール」が提案されます。これは事業が経営不振にあり、最初に決めたスケジュールでの返済が難しいケースに適用されます。

現状の経営状況や仕入れ費用、設備投資などのタイミングを確認したうえで、改めて現実的なスケジュールと金額での返済を決めていく流れとなります。リスケジュールでも返済が難しくなる、という事態を防ぐためにも、毎月・毎日の資金繰りを確認しておく必要があります。

このように、返済が難しくなった際に銀行に連絡すると、事業者にとって無理のない範囲での代替策を提案してもらえます。そのため、返済が滞納する以前に必ず連絡し、銀行側にとって信頼に値する事業者であることを示しましょう。

また、代替案を確実に実行していけるか、ご自身でも確認する必要があります。資金繰り表などを作成、または再確認し、実現可能な代替案の交渉に臨みましょう。

一方で、銀行との交渉に失敗してこれらの代替案が認められないケースもあります。そのような場合では、

・信用保証協会分の代位返済がおこなわれる
・信用保証協会からの請求を受ける
・日本政策金融公庫・プロパー融資が競売にかけられる
・サービサーへ債権を譲渡される

などの処分が下されることになります。だからこそ、融資を受ける時点で綿密な計画と実現可能な経営方針をしっかりと確認しておく必要があります。

3.事業が倒産せざるを得ないときは?


返済不能が発覚した場合には銀行側でもさまざまな代替案を用意してくれますが、それでも経営が難しく、事業として倒産せざるを得ない状況に陥る場合もあります。そこまでの危機が訪れたなら、残念ながら倒産の道を選ぶしかないでしょう。ここでは万が一倒産になった場合の対処法についてお話しします。

3.1.自己破産の申し込みが必要
これ以上の対策を失って窮地にある場合は、自己破産しか手段がありません。例えば法人を運営していて、社長が連帯保証人になっているのであれば、個人と会社の倒産を同時におこなうのが一般的だとされています。

しかし、実際には「会社だけを倒産させて、個人での破産はしない」という方法もあります。社長の自己破産には財産の半分の処分が求められますが、社長自身の債務は金融機関に対する保証債務となるので、破産までしなくても十分に対応可能であると考えられるためです。

また社長自身が自己破産すると、

・自己破産後の5~10年間は銀行のブラックリストに載り、融資を受けられなくなる
・住所や氏名などの個人情報が官報に掲載される
・税理士や会計士の登録が抹消される(税理士や会計士にまでトラブルに巻き込んでしまう)

などのデメリットを受けざるを得なくなります。そのため、自己破産を考える前に十分にデメリットやリスクを想定したうえで、ある程度の覚悟が必要です。

 

以上、融資の返済が難しくなった場合の対処法についてご説明しました。突然のトラブルで色々と不安になることは多いかと思われますが、慎重かつ早急な対応が何よりも大事です。そのためにも日々の経営状況をしっかりと確認し、しかるべき行動がとれるように準備しておきましょう。

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