債務超過でも融資を受けることは可能なケースとは?

2021/03/24
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手元の資金が不足しているものの、債務超過となっており銀行から融資を受けることができるか不安を感じている経営者もいることでしょう。

しかし銀行など金融機関も、債務超過の相手に資金を貸し付けるとは考えにくく、融資を受けることはまず難しいといえます。

ただ、債務超過なのに融資を受け資金調達できるケースもないわけではありません。

そこで、債務超過でも融資を受けることができるのはどのようなケースなのか、もしお金を借りることができないときにはどのような資金調達方法があるのかご説明します。

 

債務超過でも融資を受けることは可能か

債務超過とは、負債総額が資産総額を超えている状態であり、すべての資産を売却しても負債を返済しきれない状態をあらわします。

法人の破産手続開始の原因となる状態であり、貸借対照表では資産よりも負債の方が多くなっています。

大きな負債を抱え、借金を返済する能力がないと判断されるため、債務超過の状態で銀行など金融機関から融資を受けようとしても審査で落とされる可能性は高いでしょう。

ただ絶対に融資を受けることができないわけではなく、債務超過でもお金を借りることができる次のようなケースもあります。

 

債務超過の状態を解消できるまでの期間が短い場合

債務超過解消期間とは、債務超過の状態を解消できるまでの期間のことです。直近年度の貸借対照表の債務超過額を当期利益で割って算出しますが、その結果3年以内なら債務超過は慢性化していないとされるため、融資を受けることができることもあります。

 

ただし銀行によって2年以内を目安にしていることもあるため、できるだけ審査が柔軟な金融機関を選んだほうがよいでしょう。

 

資産価値が見込める不動産を所有している場合

会社が資産価値の高い不動産を所有していれば、その不動産を担保にすることで債務超過でも融資を受けることができる可能性はあります。

不動産の価値は路線価や固定資産課税評価額などで決まりますが、不動産鑑定士が簿価より高額の鑑定を出したときなど融資を受けやすくなると考えられます。

 

直近で利益が発生している場合

年度単位でみれば債務超過だとしても、実際には販売している商品や提供しているサービスなどがヒットしており、直近では利益を大きく生み出している場合もあります。

そのような場合、現状を銀行に理解してもらうことで債務超過解消期間が短いと判断されれば、融資を受けることが可能となるケースもあるといえるでしょう。

 

債務超過の原因が代表者などからの借入れの場合

会社の抱えている債務が代表者や役員からの借入れによるものの場合、返済義務が生じないこともあるため資本金として扱えば債務超過にはなりません。

 

経営者個人が資産を多く保有している場合

会社は債務超過だとしても、経営者は不動産など価値の高い資産を保有している場合において、個人の資産が会社の債務超過額を上回っていれば個人資産で返済できると判断され融資が可能となる場合もあります。

 

融資を受ければ増益が見込める場合

融資を受ければ増益が明らかに期待できるケースであれば、今は債務超過でも融資を受けることが可能となる場合もあります。

ただし銀行に認めてもらうため、納得させることができる事業計画書を作成・提出しなければなりません。

 

実質債務超過では融資を受けることはできない

資産には売掛金や貸付金なども含まれますが、これらの中で回収不能となっている不良債権が含まれている場合、実質債務超過と判断され融資を受けることが難しくなります。

回収できない売掛金も資産に加えていれば、表向きは債務超過になっていないとしても、実際は資産よりも負債が上回っている状態です。

特に中小企業の場合、適切な売掛金管理ができておらず、人手不足などで回収業務が十分にできていないケースも少なくありません。

不良債権が含まれていると、審査の結果、実質債務超過と判断され融資を断られてしまうこともあるため注意しましょう。

 

債務超過でも融資以外で可能な資金調達方法とは?

債務超過で融資を受けることはできない場合、もう資金を調達できないと諦めてしまう経営者もいることでしょう。

しかしファクタリングであれば、債務超過でも税金を滞納していても利用は可能です。

ファクタリングとは、保有する売掛金をファクタリング会社に売却し、現金化して資金調達するサービスのことです。

審査も実施されますが、融資を受けるときのように申込者の信用力ではなく、売掛先の信用力が重視されることが特徴です。

そのため赤字経営で資金繰りが悪化している企業だとしても、ファクタリングなら審査に通り資金を調達できる可能性は高いといえます。

 

債務超過でも活用可能な中小企業支援策

資金面で悩んだときには、地方公共団体の制度融資や政府系中小企業金融機関の再生融資制度、新事業活動促進法の経営革新支援なども活用できます。

他にも経営改善を相談したいなら、商工会議所の経営安定特別相談室、中小企業再生支援協議会や中小企業支援センターなどでも受け付けてくれます。

 

地方自治体の制度融資

国の中小企業支援策に連動したものであり、都道府県によっては債務超過でも一過性の債務超過であれば設備資金と運転資金などの融資を受けることが可能な場合もあります。

 

政府系金融機関の融資制度

政府系金融機関には日本政策金融公庫や商工組合中央金庫などがありますが、セーフティネット・再生融資などで融資を受けることができる可能性もあります。

また、国が推進する新事業育成や新分野進出など施策に適合する事業の中小企業などに対して特別貸付制度も設けているため相談してみるとよいでしょう。

 

新事業活動促進法の経営革新支援

「中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律」の経営革新の支援措置として、低利融資制度や補助金制度などもあります。

これらの支援措置は、都道府県などが窓口となっている新事業活動促進法に基づく経営革新計画について承認を得ておく必要があるため注意しましょう。

たとえ債務超過でも経営革新計画の承認申請は可能となっており、計画を作成することで何が問題か洗い出すこともできます。

何が問題かわかれば、解決するべきことを明確にすることもできるため経営改善に役立てることにつながるでしょう。

 

経営改善の相談窓口

商工会議所には「経営安定特別相談室」があり、中小企業が倒産しないよう相談を受け、倒産回避の方途を講じるといった対応を行っています。

仮に倒産回避の見込みがないとされた場合にも、円滑に整理できるような経営安定特別相談事業を行っているため、相談してみるとよいでしょう。

他にも中小企業の再生にはそれぞれの都道府県の「中小企業再生支援協議会」が支援しています。

再生を検討するなら、早期に手を打つことが必要となるため、経営の先行きに不安を感じるときには相談することも検討してください。

 

まとめ

負債を多く抱えており、債務超過という状態になっていれば銀行などから融資を受けることはまず無理だろうと諦めてしまいがちです。

しかし債務超過でも融資を受けることが可能となるケースはあるため、まずは現状を見つめなおしてみることが必要といえます。

また、債務超過で銀行から融資を受けることができなくても、様々な相談窓口やファクタリングなど利用できる方法はあります。

会社を倒産させないためには、手元の現金をショートさせないことが大切ですので、できるだけ早めに対策を講じるようにしてください。

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