中小企業は借入金が占める割合が大きい?借入依存度を引き下げる改善策とは

2021/01/27
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中小企業が経営を安定させるためには、資金を適切に管理することが必要であり、借入金の割合にも注意しておくことが必要です。

借入に依存しすぎた資金調達で、一定割合を超えれば負債を抱え込むこととなり、資金体力の弱い中小企業などはすぐに返済が経営を圧迫することになってしまいます。

事業を継続させるために資金調達することは大切なことですが、借入金の割合に注意しれ依存しすぎないことが必要ですので、中小企業の借入依存度を低下させるために何をすればよいか解説していきます。

 

借入金の割合を示す借入依存度とは?

借入依存度とは、

借入依存度=総借入(長期・短期借入金+割引手形残高+社債)÷総資産×100

で計算します。

総資産のうち借入金がどのくらいの割合を占めているか示す指標であり、返済能力を把握する基準ともいえます。

企業経営で資金を調達する際に、銀行など金融機関からお金を借入れたり社債発行で社債購入から資金調達したりなども借金をすることです。

しかし借金が増えれば期日に金利をつけ返済しなければならず、純資産のうち借入の割合が大きいと資金繰りにも影響することとなってしまいます。

借入依存度の許容範囲は、業界により異なるものの通常であれば50~60%までとなり、60%を超えれば要注意・70%を超えれば要警戒という状態です。

 

中小企業が借入金を増やすことは悪いこと?

「借金」が増えると聞けば、ネガディブなイメージが強く無借金経営のほうが理想と感じることでしょうが、大企業でも多くが銀行などからの借入れで資金調達しているのが実情です。

ただ中小企業の場合には大企業とは資金面での体力や収益状況が異なります。借入金は返済しなければならないため、返済できる範囲でお金を借りることが必要といえます。

 

中小企業の借入依存度は低い方が信用力も上がる

中小企業の資産を構成しているのは、土地・建物・棚卸資産・売掛金などですが、それらの資産をどのような手段で得ているのかが重要です。

その際、貸借対照表を見れば、資産・負債・資本金の構成を把握できるため、借入依存度も確認できます。

すべての資産を自己資本で賄うことができる状態が理想であり、自己資本比率が高ければ健全な企業経営ができている状態を示します。

そのため安定した経営ができていると認められるためにも借入依存度は低いほうがよく、取引銀行や取引先にも信用力の高さを認めてもらいやすくなるでしょう。

 

借入金が大きな割合を占めない無借金経営のメリットとは?

借金は少ない方がよいと考える中小企業も少なくないため、実際に銀行などからお金を借りず無借金経営で事業を営んでいる場合もあります。

無借金経営には、主に次のようなメリットがあるといえるでしょう。

 

利息の支払いはなし

銀行など金融機関からお金を借入れた場合、元金だけでなく利息の支払いも必要です。中小企業の場合、この利息を含めた返済が負担となってのしかかり、資金繰りを悪化させることがあります。

キャッシュフローがうまく回っていればよいですが、そうでないときは返済資金を工面することに頭を抱えることもあるようです。

無借金経営であれば、元金を返すことも利息を支払うこともありません。

 

外部から信頼を得ることができる

借入れをしなくてよいということは、資金面で困窮していないことをあらわします。そのため外部から信頼を得ることができるでしょう。

 

借入がないことが企業経営にリスクとなることも

借入金がない経営は他にもメリットはあるでしょうが、実は銀行など金融機関との取引がなければ信頼関係を築くことができないといったデメリットもあります。

預金などで信頼関係を築けている場合はよいですが、そうでない場合にはいざ資金調達が必要になったとき、借入れの申し込みをしてもスムーズに対応してもらえない可能性もあると留意しておきましょう。

 

中小企業が借入金の割合を減少させるための改善策

借入金がまったくない無借金経営にもリスクはあるとしても、やはりほとんどが借金という状態はよいこととはいえません。

そのため借入依存度の高い中小企業などは、その割合を減少させるための改善方法を実行していきましょう。

 

借入れは現状よりも増やさない

借入依存度が高めという場合には、新たにお金を借入れてしまわず、できるだけ自己資本のみで経営を行うようにしましょう。余剰利益は返済に充てていくことにより、自己資本比率を高めることができます。

また、代表者などからの預金を代表者借入として計上していることもあるでしょう。この場合、出資という形で借入金を資本金とすれば、借入依存度を低くすることが可能です。

ただし金融機関の審査では、代表者借入は企業の借金として計上し借入依存度を計算するため、決算書の見栄えはよくなっても融資審査ではあまり意味がないと留意しておいてください。

 

企業規模を拡大させていく

借入依存度とは、総資産のうち借入金が占める割合ですので、借入金総額が変わらなくても総資産が増えれば結果として依存度を引き下げることができます。

事業による利益は商品仕入や設備投資などに使えば総資産を増加させることができますが、事業計画を立てて十分検討した上で行うことも必要です。

業績を向上させることができる資産に資金を投入していきましょう。

 

ファクタリングで売掛金を現金化

ファクタリングとは、保有する売掛金(売掛債権)をファクタリング会社に売却し、現金化させるサービスのことです。

資産を売却し現金を増やす資金調達の方法なので、お金を借入れるわけではなく負債が増えないことがメリットといえます。

資金繰りが厳しいときに新たにお金を借入れるのではなく、ファクタリングを活用することで借金を増やさず資金調達が可能です。

また、ファクタリングは資産のオフバランス化を図ることもできるため、財務体質を強化させる上でも有効といえます。

現金は流動性が高い資産ですが、手元の現金を増やせば自己資本比率を高めることができ、借入依存度も引き下げることにつながります。

 

手元の資金を増やす

借入の割合を下げていくためには、手元の資金が十分ある状態でなければなりません。

手元にお金が多くあれば、新規の仕入れ先との交渉も自社に有利に持っていくことができますし、売掛金が入金されるまでの資金不足に悩むこともなくなるはずです。

資金不足に悩むことになれば、また銀行からお金を借入れるべきか…と考えることになってしまいます。

手元のお金を増やす方法はいろいろありますが、たとえば無駄な在庫や経費を減少させることなども方法といえます。

あわせて上記のファクタリングを活用すると、売掛金の現金化により手元のお金を増やすことが可能となるでしょう。

 

まとめ

中小企業などは特に借入金の割合が高くなりがちですが、低く抑えることができれば健全な経営ができている会社と認められ、対外的な信用力を向上させることもできます。

借入依存度は中小企業では50%を超えてしまうことが多いですが、できるだけ50%以下に抑えることを目指し、財務体質の強化を図っていきましょう。

金融機関の融資審査でも判断材料となる借入依存度ですが、あくまでもひとつの目安と考えておいてください。収益が上がっているか、返済できるキャッシュフローが確保できているかを銀行融資の審査では重視される傾向が高いといえます。

中小企業では自社の安全性が、同業他社や同じ事業規模の会社と比べたとき、その高低を考慮する上での目安として押さえておいてください。

もし借入金が占める割合が大きく気になる場合には、ファクタリングなどを活用し手元の資金を増やすことも検討することをおすすめします。

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