法人が破産したときに個人の連帯保証人は責任を負うことになる?

2021/01/20
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中小企業などの法人が銀行から融資を受けるときには、不動産などを担保に入れる他、代表者など個人が連帯保証人になることを求められることがあります。

しかし法人が倒産することとなったとき、連帯保証人になった個人はその責任を負わなければならないのか気になるところでしょう。

そこで、法人が融資を受けるときに連帯保証人の責任の範囲についてご説明します。

 

借金をするときには連帯保証人を求められることがある

法人が銀行からお金を借りようとするとき、金銭を貸し付ける金融機関としては債務を担保してもらうことを求めてきます。

その方法として、不動産に抵当権や質権を設定する物的担保以外に、連帯保証人をつける人的担保などが挙げられます。

しかし融資を受けた法人が破産してしまったとき、問題となるのが代表者の責任です。

代表者の責任は個人保証という形であらわれることとなり、破産などの局面でその責任が拡大されるといえます。

 

なぜ担保や連帯保証人が必要?

お金を貸すこととなる銀行など金融機関は債権者という立場であり、お金を借りる法人は債務者という立場です。

法人が多額の融資を受けたのに返済しなかったとしたら、お金を貸した銀行は大きな損失を抱えることになってしまうでしょう。

そこで、万一返済してもらえなかったときに備え、担保や連帯保証人を準備することを法人に求めてきます。もちろん担保として差し入れ可能なものの、融資額に見合うだけの価値が認められる不動産などでなければ意味がありません。

万一返済できなければ、担保として差し入れた不動産は差し押さえとなり、競売にかけられ現金化されたのち、返済資金に充てられる流れです。

 

連帯保証人の責任とは?

不動産などモノを担保として差し入れることを物的担保といいますが、法人の代表者など人を担保にすることを人的担保といいます。

もし法人が借りたお金を返済できなかった場合には、連帯保証人が債務者である法人に代わり、お金を返さなければなりません。

ここで注意したいのは、「保証人」と「連帯保証人」は責任の重さが異なるという点です。

 

「保証人」よりも「連帯保証人」のほうが責任は重い

連帯保証でない単なる保証人の場合、複数人いれば頭数に応じて責任を負う金額が決まります。たとえば保証人が4人おり、債務額が100万円であればそれぞれが25万円ずつ支払いを負担します。

しかし連帯保証の場合には、単なる保証とは異なり義務が加重されています。

単なる保証であり、債務者である法人に返済できる資力がある場合には、銀行など債権者から請求されても「まずは債務者に請求を行ってください」と主張する催告の抗弁が可能です。

しかし連帯保証人の場合には、債務者の返済資力の有無に関係なく、催告の抗弁はできず返済しなければなりません。

単なる保証なら頭数に応じて負担する金額が減っていくものの、連帯保証は頭数に関係なく全員が100万円を支払う責任を負います。

融資を受けるときには単なる保証ではなく、連帯保証を求められることが一般的ですので、代表者が連帯保証人となり法人がお金を借りるのなら債務全額を支払う責任を負うことになると留意しておくべきです。

 

法人が破産すれば個人も破産したことになる?

法人が破産すれば当然会社の経営者も破産したことになるだろうと考えがちですが、法人と個人は別人格として扱われます。

法人の破産と経営者は関係ないため、経営者個人の資産まで差し押さえの対象になるわけではありません。

ただし上記のように、代表者や経営者が法人の連帯保証人になっている場合には、連帯保証した個人に返済義務が発生することとなります。

中小企業では法人の債務を代表者が個人保証することが多く、法人が破産した場合には連帯保証人である代表者も自己破産手続きを進めることがほとんどです。

 

法人と異なる個人の債務整理方法

個人を法人の連帯保証人につけて銀行から融資を受けていた法人が破産した場合において、個人が債務を負担できなければ連帯保証人となった代表者も自己破産することになると予測されます。

この場合、裁判所を通じて手続きを行うこととなり、債権は消滅しますが先に債権に対する個人資産で清算を行うことが必要です。

清算後に破産が成立し、残った債権は消滅するという流れとなります。

 

個人のすべての資産を没収される?

法人が破産したときには、法人が保有する資産はすべて没収され返済資金に充てられます。

しかし個人破産の場合には自由財産の保持が認められているため、99万以下の現金などは引き続き所有し続けることができます。個人は破産した後も生活を続けていくことが必要なため、自由財産の保持が可能となっているのです。

 

個人再生という方法も

個人の場合には、裁判所に依頼し借金を5分の1程度まで減額できる個人再生も検討できます。減額された借金は分割し、数年間かけ返済していくことになるため債権は消滅しないものの、自己破産のように資産を差し押さえられることはありません。

一定以上の資産を保持したままで手続きを進めることができるため、個人再生という方法もあると知っておくとよいでしょう。

 

任意整理も可能

裁判所を通さず、銀行などの債権者と債務者個人が交渉を行い、返済額の交渉を行うのが任意整理です。

自己破産したときのように資産を手放す必要はなく、借金の減額や利息分のカットなど負担を軽減させた返済が可能となります。

 

法人破産・個人破産の税金の扱い

法人と個人が破産した場合、それぞれ税金の扱いが異なるため、連帯保証人になっている場合には事前に把握しておきましょう。

もし法人が破産した場合には会社の税金は消滅しますが、連帯保証人になっている個人が破産しても税金支払いは継続して行うことが必要です。

一般的に破産手続きが完了すれば債権は消滅するものですが、個人の負担する税金は消滅せず、たとえ延滞していたとしても支払いは継続されます。

ただ、自治体や税務署に税金を分割して支払う分納や減額の手続きは可能なので、一度相談してみるとよいでしょう。

 

法人が資金調達する方法は銀行融資だけではない

借金で資金調達したものの、返済できなくなれば連帯保証人が法人に代わり、返済をしなければなりません。結果として個人破産することになる可能性もありますので、負債を増やさない資金調達の方法を検討しましょう。

その方法として考えられるのが、保有する売掛金を売却し現金化するファクタリングです。

 

ファクタリングなら借金は増えない!

ファクタリングとは、中小企業などの法人の他、個人事業主なども利用できる資金調達の方法です。保有する売掛金があれば、ファクタリング会社に売却することで現金化が可能となり、スムーズに資金を調達できます。

早ければ即日現金化が可能となるスピーディさと、銀行融資のように連帯保証人や担保も不要で、審査のハードルも低めで利用しやすいことが特徴です。

もし資金繰りに悩みを抱えているのなら、ファクタリングで資金調達することを検討してみてはいかがでしょう。

 

まとめ

法人が運転資金などを調達しなければならなくなったとき、まずは銀行に対し融資を受けることができないか相談する経営者がほとんどでしょう。

しかし法人が資金調達する方法は、銀行融資以外にもいろいろあります。中小企業の場合、銀行からお金を借りようとすれば経営者や代表者が連帯保証人になることを求められます。

銀行独自の責任で金銭を貸し付けするプロパー融資を受けることができるのは、信用力が高いと銀行に認められる中小企業に限られるからです。

資金を調達したのなら、銀行など金融機関から融資を受ける方法もありますので借入れに依存するのではなく、資金調達の手段を多角化させていくことを検討してみてください。

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