日本貸金業協会とは、貸金業界の自主規制機能を強化するために、平成19年12月に貸金業法に基づいて内閣総理大臣の認可を得た上で設立された、貸金業界で唯一の自主規制機関です。
資金を必要とする方たちの利益を保護することを図り、適正に貸金業が運営されることを目的としていることが特徴といえます。
協会員でなければ悪徳業者であるとはいえませんが、協会員であるほうがより安心できる貸金業者とは判断できます。
そこで、日本貸金業協会の特徴や、貸金業者として守らなければならない内容について知っておき、悪徳業者かどうか判断するため材料として活用しましょう。
目次
全国で1000社を超える貸金業者が加入する協会
日本貸金業協会は、全国に支部があるので1,000社を超える広い業態の貸金業者が加入する協会であることが特徴です。貸金業を営む消費者金融や事業者向貸金業者、信販会社、クレジット会社、手形割引業者、リース会社など、様々な業態の企業がそれぞれの都道府県に設置された支部に所属しています。
貸金業者から日本貸金業協会に入会したいと申し出があったときには、業務停止命令や協会の除名処分を受けている以外は、原則、拒否することはできないことになっています。
また、貸金業として事業を営むには登録が必要ですが、協会員になることは強制ではありません。
日本貸金業協会の協会員である業者か知る方法
日本貸金業協会の会員である貸金業者かどうかは、日本貸金業協会の公式サイトにある協会員検索から確認することができます。
また、同じく日本貸金業協会のヤミ金(悪徳業者)の検索からは、無登録なのに他社の登録番号を詐称していたり、悪質な勧誘などを行っていた悪質業者を検索することが可能です。
取引を行おうと考えていた業者が、このヤミ金(悪徳業者)の検索でヒットした場合には、借り入れの申し込みなど取引は行わず、また、相手に連絡することも一切しないようにしてください。
自主的な規制で貸金業者を厳しくチェックする協会
日本貸金業協会では自主規制基本規則などを定め、貸金業者に対する苦情や問い合わせなどにも対応し、安心して貸金業者を利用することができる環境整備や改善できる体制整備を図っています。
広告や勧誘方法にも一定基準を設けていますし、貸金業法で定めのある返済の取り立て方法以外にも問題がないか、さらに厳しい目を光らせていることが特徴です。
そのため、協会員が法令違反や行政処分を受けたときや、協会の規定に従わない違反行為を行った場合は、協会員としての権利は停止や制限される、または除名されてしまうことになるとされています。
そこで、日本貸金業協会の定める自主規制基本規則にはどのような内容のものがあるか確認しておきましょう。
貸金業者が広告を出す場合
もし貸金業者が広告を出す場合には、次のような項目を掲載しなければならないことになっています。
・貸金業者の名称
・登録番号
・貸付利率
・返済方式
・返済期間(返済回数)
・賠償額を定めるなら賠償金元本に対しての割合
・担保を必要とするなら担保に関しての事項
・自社サイトのURLやメールアドレスを掲載するなら貸金業者登録簿に登録されている電話番号
貸金業者の名前だけを広告に掲載するのなら名称だけでも問題ありませんが、もし貸し付けの利率を載せたいという場合はすべての項目を掲載することが必要です。
誇大な広告は禁止されている
著しく事実と異なる内容を掲載したり、有利な条件での借り入れが可能になると誤認させるような内容は、広告に掲載することはできません。
たとえば、「ブラックや自己破産していても融資可能」といった内容や、「審査なしで即日融資」といった内容は禁止されています。
勧誘を断れた場合の対応方法
たとえばノンバンクなどに借り入れの申し込みを行うと、しばらくして新規での契約や追加融資について、ノンバンクの担当者から勧誘の電話がかかることがあります。
しかし、ここで利用者が拒否した場合には、一定期間は引き続いて勧誘を行ってはいけないことになっています。
自主規制基本規則で定められた期間は、
・連絡してこないように断われた場合
最低1年間は勧誘を見合わせることを必要とし、1年を経過した後も一定の制限を設けている。
・現在や当面は不要と断られた場合
最低でも6か月間は勧誘を見合わせることが必要とする。
・契約は締結しないと意思表示があった場合
最低でも3か月間は勧誘を見合わせることを必要とする。
となっています。
貸金業者に設置が義務付けられている貸金業務取扱主任者とは
日本貸金業協会は、貸金業務取扱主任者資格試験を実施するための事務を行う指定試験機関として、平成21年6月に内閣総理大臣の指定を受けています。
貸金業務取扱主任者資格試験とは、平成18年に貸金業法が改正されグレーゾーン金利撤廃や総量規制などが設けられたことに伴い貸金業の適正化を図るために設置された貸金業務取扱主任者資格を取得するための試験です。
平成22年6月以降は、貸金業者の営業所50人について最低でも1人は、貸金業務取扱主任者資格試験に合格して登録を済ませた貸金業務取扱主任者を設置することが義務付けられています。
貸金業務取扱主任者の主な役割は、法令に順守した適正な業務を行うための、従業員に対する指導や助言を行うことです。
なお、設置する貸金業務取扱主任者は常勤であることが必要であり、他の営業所などと兼任させることはできません。
悪徳業者と見分けがつきにくい場合
通常とは明らかに異なる何十倍や何百倍といった暴利での取引であれば、相手が悪徳な業者であると把握しやすいでしょう。しかし、極端に高い金利設定がなされていない場合、相手が悪質業者と気がつかないうちに契約してしまうケースもあるようです。
インターネットで公開しているサイトも明るく雰囲気のよいモデルを使用したものであり、実際に電話してみるととても対応や感じがよく、悪徳業者と疑いにくい場合もあるようです。
ただ、実際にお金を借りて、返済が滞ることになればその態度は一変し、脅迫まがいともいえる取立てを行う業者も存在しています。
そこで、本当にサイトで公開されている所在にその業者が存在するのか、掲載されている登録番号は正しいものなのかを確認することが必要です。
貸金業登録を行っている正規の貸金業者か判断したいなら、金融庁ホームページにある登録貸金業者情報検索入力ページから検索できますので、必ず確認するようにしましょう。
すでに悪徳業者に引っかかってしまっていたら…
もし悪徳業者に引っかかってしまったという場合には、すでに与えてしまった自身の情報以上のことは何も与えないことです。
また、今後は一切、接点を持つことは避け、電話などがかかってきても恐喝されても無視し続けるようにしましょう。
悪徳業者にお金を借りてしまったとしても、それはお金を借りているのではなく、騙されているだけであり、暴利での金銭の貸し付けは無効なので返済義務も生じません。
自分だけで悩まず、警察や日本貸金業協会の貸金業相談・紛争解決センター、各自治体の消費生活センターや弁護士会などに相談するようにしましょう。
まとめ
日本貸金業協会の協会員でなくても、正しく貸金業者として事業を営んでいる金融業者はたくさんあります。しかし、自主規制によりさらに様々な縛りを受けながらも事業を営んでいる貸金業者であれば、より安心して利用しやすいといえるでしょう。
悪徳な業者が貸金業者として仮に登録したとしても、違法な貸し付けのまま登録は継続されませんし、協会員となっていたとしても除名などの処分を受ければもう協会員になることはできなくなります。
もし怪しい業者と感じたときには、貸金業者登録を済ませているか、さらに日本貸金業協会の会員かを確認するようにしましょう。
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