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企業向け融資の動向|ノンバンクの審査や融資金額について

融資2018/03/27

企業は様々な方法で資金調達しています。資金難の時や事業を拡大するような時など、自社の資金だけでは対応できないケースもあるわけです。

こちらではノンバンクの融資動向について徹底解説します。

ノンバンクは企業としては最も借り入れしやすいサービスといっても過言ではありません。しかしその時々によって審査難易度が変化したり、金利が変化したり、融資金額が変化したりするわけです。

今回は2018年のノンバンクの融資動向について記載します。企業にとって借りやすい状況になるのでしょうか?それとも借りにくい状況になってしまうのでしょうか?

 

ノンバンクの金利動向について

・グレーゾーン金利が違法となってから年利は抑えられた状況が続いている

過払い金問題が発生して物議をかもしたのがグレーゾーン金利です。企業向け融資については関係ない、と思うかもしれませんが、小規模融資を行っているビジネスローンについては高率の金利が発生していた時期もあったのです。
2010年6月に貸金業改正法が施行されたことによりグレーゾーン金利は撤廃されました。決められた金利よりも高く利息をとってしまうと刑事罰の対象になってしまうのです。

貸金業改正法が施行されるまでは、出資法と利息制限法の2つが金融機関によって都合の良い解釈をされ利用されていたのです。

・出資法の上限金利・・・年29.2%
・利息制限法の上限金利・・・年20.0%

以上の2つの法律があったので、ノンバンクの多くが出資法を採用していたのです。利息制限法を大きく上回る金利を設定していたので企業としても借り入れるのには勇気がいる状態が続いていました。

現状ではグレーゾーン金利は撤廃され、利息制限法が適用されています。上限金利は年20.0%ということになり、以前と比較すると金利が抑えられているわけです。この2018年もノンバンクの金利については大きな変化はない、と考えられます。

・利息制限法が撤廃される可能性について

国会の中で貸金業法改正法のさらなる改正をしようとする一部の勢力があることも事実です。中には「利息制限法の制限金利を年30%に引き上げ」を狙っている国会議員がいることも確かです。

現在与党である自民党の中にも利息制限法については撤廃すべきとの意見を持った議員もおり、今後はどうなるか不透明な状況です。

しかし利息制限法が現在の基準として多くの人に認知されていることは明らかです。急に変化する、ということは基本的には考えられません。少なくてもここ2~3年でおおきな変化が発生することはないでしょう。
金利については安定した動向が続くと見て間違いないです。

・(補足)利息制限法の詳しい内容について

利息制限法は単純に貸金の上限金利を一律で設定しているわけではありません。借入金額ごとに上限金利を設定しているのです。

①元本の額が10万円未満であるケースの上限金利・・・年20.0%
②元本の額が10万円以上100万円未満のケース・・・年18.0%
③元本の額が100万円以上のケース・・・年15.0%

要は借入金が200万円であれば上限金利は年15.0%となり、50万円であった場合には年20.0%となるわけです。借入金額が高くなるほど上限金利は低くなるのです。

 

ノンバンクの審査の動向について

・審査を突破する企業が増える可能性あり

審査を突破する企業が増える理由は2つあります。

①黒字企業の割合が増えている
②マイナス金利政策によりノンバンクの資金力が増す可能性があるから

貸し渋りといった表現をされることもありました。金融機関がお金を貸しにくい状況が実際に続いていたのです。2000年台初頭から2010年前後まで多くの企業が資金調達に苦慮していたのです。

【黒字企業の割合上昇とノンバンクの貸し出し動向について】
審査を突破する企業が増えるとした理由の一つに、黒字経営の会社が徐々に増えてきている、といった実態があります。必ずしも黒字でなければ借り入れができないわけではありませんが、ノンバンクとしても安心して貸し出せるのは赤字企業よりも黒字企業であることは明らかです。

赤字企業の割合ですが、以前は70%前後となっていました。しかし2017年には自治体にもよりますが、赤字企業の割合が60%台半ばまで下がってきているところもあるのです(兵庫県のケースなど)。

赤字企業が少なくなればで、ノンバンクとしてもより貸し出しにゴーサインを出せる企業が多くなるということです。結果的に資金調達できる企業が増えるわけです。

【マイナス金利政策とノンバンクの貸し出し動向について】
もう一つの理由として、現在行われているマイナス金利政策があります。日本銀行にお金を貸していても利息が付きません。利息がつかないどころか、かえって利息を取られてしまうのがマイナス金利政策です。

以前はゼロ金利政策といって利息がつかない政策を実施していましたが、それでも市場に資金が流れ込んでいかないので、ついにマイナス金利政策へと日銀も踏み切ったわけです。

メガバンクとしても銀行にお金を預けても仕方ありません。そこで日銀から資金を出して、運用することになるわけです。メガバンクは傘下にノンバンクを抱えています。ノンバンクは金利が高く利益率が高いので、今後は多くの資金が提供されると考えられるわけです。

資金力が豊富になったノンバンクは貸出しやすくなり、結果として多くの企業が利用できるようになる、と予測できます。

※日本におけるマイナス金利政策は2016年2月16日より実行されました。

・しかし審査基準には変化なし

借りやすくなったとしても、ノンバンクの審査基準に大きな変化が出てくるとは考えられません。

業歴が短かったり連続の赤字決済に陥っていたりすると、審査に落ちる可能性は高くなるわけです。

借りやすくなったとしても審査突破の条件に変わりはありません。審査突破の最低条件はクリアしておく必要があるわけです。

 

ノンバンクの融資金額の動向について

・総貸出金額は増えるかもしれないが個別の利用額は維持される見通し

前述したように、マイナス金利政策の影響で一定の資金が市場に流れ込んできています。マイナス金利は日銀の預金のすべてに適用されるわけではないので効果は限定的ですが、それでも20兆円前後の預金に適用されます。預金しているメガバンクとしても、一定の資金を日銀から回収せざるを得なくなります。

メガバンクは資金を運用するためにノンバンクなどを利用するわけですが、その結果ノンバンクの総貸出額は増える可能性があります。黒字経営の企業も増えており、利用者が増える可能性が指摘されているのです。

しかし個別の利用額に関しては維持される可能性が高いです。ノンバンクとしても一定の貸し倒れ率は維持したいと考えています。高額の貸出を行ってしまうと貸し倒れ率が上昇するおそれもあり、自社を守るために利用限度額などを維持すると考えられるわけです。

ノンバンクの最大利用限度額は数百万円から2,000万円前後となっています。銀行融資と比較するとかなり低額に抑えられていますが、銀行に匹敵するほどの限度額を設定するような状況はこないでしょう。資金力が多少アップしたからといって、銀行を凌ぐほどになるとは思えないからです。

・景気が回復すれば担保型融資の金額が増える可能性あり

担保型融資は担保の価値によっても貸し出し額が変化します。
景気が良くなり担保の価値も上昇すると、より多くの融資が受けられる可能性があるのです。

特に不動産担保投資は地価の動向に大きな影響を受けます。景気が良くなり地価が上昇するようなことになれば、担保型融資で高額の資金調達が出来る可能性もあるでしょう。

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