資金繰りがどうにもならない時に助けてくれる日本政策金融公庫とは?

2018/02/28
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資金繰りがどうにもならない時にビジネスローンを利用するのは危険です。確かにすぐに入金してもらえるかもしれません。一時的に資金案の状況には対処できるのですが、翌月から返済が始まります。しかもかなり金利がついてくるので、返済が困難になるケースも珍しくありません。

資金繰りがどうにもならない状況については、日本政策金融公庫の普通貸付がおすすめです。

こちらでは日本政策金融公庫の普通貸付とはどういったものなのか、金利や限度額はどうなっているのか、さらに審査に通るコツについてもお伝えします。

 

日本政策金融公庫の普通貸付ってなんだ?

・日本政策金融公庫とは

会社にとっての労働金庫のようなものです。
労金は組合員などに対して低金利で融資を行ってくれます。一方で日本政策金融公庫は個人事業主であったり会社経営者であったり、といった方を対象にして低金利で貸し出しを実施しています。「融資を受けたいけど金利が高いローンを利用するのは避けたい」といった要望にこたえてくれるのが日本政策金融公庫なのです。

今回お話するのは多くの方が対象となりうる「普通貸付」ですが、日本政策金融公庫では他にも様々な貸付を行っています。

【日本政策金融公庫で実施している融資制度例】

・新規開業資金・・・新規事業立ち上げ期や事業開始7年以内に利用可能な融資
・新事業活動促進資金・・・事業の転換・第二創業期・経営の拡大期に利用できる融資
・中小企業経営力強化資金・・・中小企業の経営拡大に利用できる融資
・IT活用促進資金・・・ITなど情報化系の投資に利用できる融資
・海外展開・事業再編資金・・・海外への出店や工場展開など海外進出に活用できる融資
・取引企業倒産対応資金(セーフティーネット貸付)・・・取引先が破綻してしまい資金難になったケースに利用できる融資

※この他にも様々な融資制度が日本政策金融公庫では用意されています。

・日本政策金融公庫の「普通貸付」とは?

前述したように日本政策金融公庫では様々な貸付を行っていますが、特に制限なく利用できるのが普通貸し付けなのです。ほとんどの業種に対応しており、中小企業の多くが対象となっています。

様々な原因で資金難になっているとは思いますが、日本政策金融公庫の融資制度のどれにも該当しない、という場合にはこちらの普通貸付を利用してください。

※すべての業種に対応しているわけではありません。遊興娯楽業であったり、投機的事業であったり、金融業であったりする場合には対象外となってしまいます。

※旅館業や美容業・美容業。更には喫茶店や飲食店などに生活衛生関係営業を行っている方は、「生活衛生貸付」と呼ばれる融資制度があるのでそちらを利用してください。

 

日本政策金融公庫の普通貸付の金利と融資限度額について

普通貸付に関しては、資金の使いみちによって融資限度額に違いがあります。こちらでは資金の使いみちごとに金利と融資限度額に関する情報を記載していきます。

・資金の使いみちが「運転資金」の場合における金利と融資限度額について

・金利・・・1.81%から2.4%(担保不要時の基準利率)
・融資限度額・・・4,800万円

金利については、ビジネスローンなどと比較すると圧倒的に低くなります。好条件で融資が受けられるのです。

しかもここに記載している金利は担保を用意できなかったケースです。担保を用意できる場合に関しては、さらに有利な金利で融資してもらえます。

担保に関しては有価証券(株式)や不動産(土地や建物)のことを指しています。それらを担保として入れるのも、より有利な融資を受ける一つの方法です。
担保を入れた場合の基準金利は「1.16%から2.35%」となっています。実は担保なしの金利とそれほど大きな開きがあるわけではありません。ただし担保ありのケースで一定条件をクリアすると特別利率が適用されます。仮に適用されると、かなり低い金利で利用できる可能性もあるので、担保に入れるものがあるのであればどのくらいの金利が設定されるのかを把握した上で判断しましょう。

・資金の使いみちが「設備資金」の場合における金利と融資限度額について

・金利・・・1.81%から2.4%(担保不要時の基準利率)
・融資限度額・・・4,800万円

「運転資金」のケースと特に大きな違いはありません。金利についても同じ内容になっており、融資限度額についても4,800万円が限度となっています。

・資金の使いみちが「特定設備資金」の場合における金利と融資限度額について

・金利・・・1.81%から2.4%(担保不要時の基準利率)
・融資限度額・・・7,200万円

金利については「運転資金」「設備投資」と一緒です。しかし融資限度額に関しては、より高い金額が設定されています。最高で7,200万円まで対応してくれているわけです。

より大きな設備投資を行う予定である、という方はこちらの「特定設備資金」の利用を検討しましょう。

・返済期間はどの程度に設定されているのか?

資金の使いみちによって設定されている返済期間は異なります。また返済の据置期間にも違いがあるのでそちらについても記載します。

据置期間とは

・一定期間金利のみの返済で対応できる

据置期間ですが、その期間中は元本の返済をしなくても良い、というものになっています。ただし据置期間中は何も返済しなくてよいわけではありません。その期間中は利息だけの返済を実施するのです。

利息だけ返済することになるので、返済金は少額となります。特に創業融資の場合は、すぐに返済が始まると困ることが多いのです。創業したての頃は販路も確立されていません。売上も少なく利益が上がらないことがほとんどなのです。

据置期間があることで、少ない売上であったとしてもある程度は対応できることになります。自社を守るためにも据置期間がある、ということは大きなメリットになるでしょう。

・据置期間はどのように利用するのか?

まず知っておかなければならないのが、据置期間は希望しなければ利用できない、という部分です。勝手に設定されるわけではありません。「据置期間を利用する」旨を日本政策金融公庫側に伝えなければ設定されないのです。

据置期間に関しては、融資が決定してからでは設定できません。融資の決定までに確定しておかなければならないので、前もってどの程度の据置期間を設定するかを決めておきましょう。要は返済が始まってしまえば、もう変更はできないのです。返済が始まってから返済が難しいからといって、据置期間の再設定はできません。

据置期間はどの程度の長さまで設定できるのか?

【資金の使いみちが「運転資金」の場合における返済期間と据置期間】
・返済期間・・・5年間以内(必要な場合は7年以内でもOK)
・返済の据置期間・・・1年間以内

【資金の使いみちが「設備資金」の場合における返済期間と据置期間】
・返済期間・・・10年間以内
・返済の据置期間・・・2年間以内

【資金の使いみちが「特定設備資金」の場合における返済期間と据置期間】
・返済期間・・・20年間以内
・据置期間・・・2年間以内

最大の融資限度額が同じである運転資金と設備資金ですが、返済期間には大きな違いがあります。設備資金については回収されるまでにはそれなりの時間がかかる、ということを日本政策金融公庫側も理解しているのです。

また一般的なローンと大きく異なるのが据置期間の有無です。日本政策金融公庫の融資制度に関しては据置期間があるので、すぐに高額の返済が始まるわけではありません。一定の猶予期間が設けられているので事業に集中できるわけです。

・遅延損害金について

・遅延損害金・・・年9.0%

返済に遅れが出ると遅延損害金が発生します。9.0%であるので、通常の金利と比較するとかなり高いわけです。

ちなみにビジネスローンの遅延損害金は年20.0%前後に設定されていることもあります。ビジネスローンと比較すると遅延損害金も有利に設定されていることがわかります。

 

日本政策金融公庫の普通貸付の審査に通るコツ

・担保をつける

有価証券や不動産を担保に入れた上で融資に申し込むのです。担保を持っている場合のみ採用出来る方法になりますが、申込者本人にそれほど信用がなかったとしても担保が代わりに信用となります。日本政策金融公庫側も態度を軟化させてくれる可能性は高まります。

・申し込み金額を低くする

審査難易度は金額によっても大きく左右します。
3,000万円の申込みをした方と500万円の申し込みをした方で考えてみましょう。どちらの方に高い返済能力を求めるでしょうか?もちろん3,000万円の申し込みをした方に高い返済能力を求めますよね。

必要最低限の融資を求めることが重要になってくるわけです。

・自社を審査担当者にアピールすること

申し込みをおこなうと、日本政策金融公庫側の審査担当者と面談する時になります。その時に会社のことを色々と聞かれることになるのです。決算書でわからない部分や資金使途なども聞いてきます。明確にこたえられるようにしておくのがおすすめです。

さらに自社についてもアピールできるようにしておきましょう。高く評価してもらうためにも、事前の準備も必要になってくるわけです。

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