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商工会議所に相談できる経営の悩みとは?解決したい問題解消につながるのか

資金繰り2022/03/30

新しい事業を始めたときには、様々な経営の悩みを誰かに相談したいと考えるものですが、その相手として商工会議所も候補となります。

商工会議所は地域事業者の組織である公共団体のため、経営に悩みなども相談しやすいはずです。

そこで、経営に関する悩みを抱えているものの、商工会議所ならどのようなことを相談できるのか紹介していきます。

「商工会議所」という組織の特徴

商工会議所とは、地域事業者によって組織される公共の経済団体であり、営利を目的としていません。

特徴として挙げられるのは次の4つです。

  • ・地域性…地域を基盤とした団体
  • ・総合性…あらゆる業種・業態の商工業者で構成
  • ・公共性…公益法人という組織で活動を行う強い公共性
  • ・国際性…世界各国に組織されている

そもそも商工会議所は、明治11年、東京・大阪・神戸の実業界の人たちが提唱し設立した組織であり、古い歴史を背景として発展した、「商工会議所法」に基づいた組織といえます。

地域の商工業者の世論を代表して振興に力を注ぎ、健全に国民の経済が発展するように寄与すること目的とした地域総合経済団体です。

そのためにも地域の商工業の改善・発展、社会一般の福祉増進への寄与は欠かせないと考えられます。

「商工会」との違い

「商工会議所」ではなく、「商工会」も似た名称の団体です。

「経済産業省経済産業政策局」が管轄する団体が商工会議所で、主に市および特別区の区域で活動します。

それに対し商工会の場合、「経済産業省中小企業庁」が管轄となり、活動するエリアも町村の区域となり、商工会議所より狭くなります。

ただしどちらも経済産業省が管轄する団体であることは共通しており、提供するサービスも似ています。

商工会議所の目的は経営支援と地域活性化

経営支援と地域活性化を目的に、多岐にわたる活動を続けているのが商工会議所です。

支援活動として行っていることは、

  • ・創業支援・経営相談
  • ・融資・助成金・補助金の対する支援
  • ・販路拡大・商品開発についての支援
  • ・人材確保・育成の支援
  • ・各種共済・保険制度
  • ・福利厚生サービス
  • ・セミナー・イベントなどの開催・交流機会の設置
  • ・各種検定試験の実施

経営についての悩みを抱えている経営者の場合、この中でも特に「経営相談」ではだれが対応してくれるのか気になるところでしょう。

経営相談で対応するのは、弁護士・税理士・社会保険労務士・コンサルタントなど経営の様々な場面でかかわることの多い専門家です。

無料で専門家に相談できるため、自社の悩みや相談したい内容に合わせて、対応できる専門家に話をきいてもらうとよいでしょう。

また、中小企業で悩みとして尽きない資金調達についても、商工会議所では「マル経融資」による無担保・無保証による資金の貸し付けを行っています。

他にも低金利で融資を受けることができる貸付制度もあり、補助金や助成金などの申請支援も行っているため、事業に必要な資金相談に乗ってもらえます。

中小企業が強化している2つのこと

資金調達の場面などでは欠かせないといえる「事業計画書作成」に対する取り組み支援や、近年中小企業で問題視されることの多い「事業承継問題支援」などに力を入れる商工会議所も多くあります

創業や資金調達に欠かせない事業計画書は、経営者自身が作成に取り組んでいくことが必要ですが、単独で作ろうと思ってもなかなかできません。

そのような場合において、専門家からアドバイスしてもらいながら作成できれば、より融資を引き出しやすい事業計画書作成につながりやすくなるといえるでしょう。

事業承継問題支援については、中小企業が経営問題として抱えがちな後継者不足に対し、たとえばM&A相談を受け付けながら、民間企業と協力しつつ事業承継を支援していきます。

本来、事業のM&Aは時間がかかってしまいがちですが、将来的に事業引き継ぎに不安を抱えているのなら相談してみるとよいでしょう。

商工会議所の具体的な事業活動と提供するサービス

商工会議所が運営する目的は、事業者の業種・業態・規模などに関係なく、その地域すべての商工業者の利益を図り地域経済社会の発展・進行と社会福祉増進に資することです。

そして目的達成のため、主に次のような事業を行っています。

  • ・経営相談
  • ・情報提供
  • ・福利厚生支援

それぞれ詳しく説明していきます。

経営相談

中小企業の悩みを解決するための「経営相談」では、

  • ・金融相談
  • ・記帳指導
  • ・経営診断
  • ・経営安定特別相談室
  • ・中小企業倒産防止共済

などの業務を行っています。

金融相談

中小企業の経営者が事業を営む上で必要となる資金について、国や地方で利用できる低金利の融資制度の斡旋をしています。
たとえば小口事業資金では融資限度1千万円が無担保(所定要件を満たせば750万円まで無担保)で借入れることができ、マル経融資では550万円を限度に無担保・無保証人での借入れが可能です。

記帳指導

営業能力は高いけれど、経理処理や記帳などは苦手という経営者は少なくありませんが、帳簿のつけ方で困ったときや記帳を覚えたいときなどに、記帳指導員が直接事業所で記帳方法を指導してくれます。

また、決算申告や専門相談などには税理士が指導してくれるので安心です。

経営診断

商工会議所の専門指導員が、長年の経験と豊富な知識だけでなく科学的な計数をプラスした経営方法を指導してくれます。

経営安定特別相談室

商工会議所の委嘱商工調停士が中心となり、倒産防止に向けた相談・指導を行ってくれます。

中小企業倒産防止共済

取引先が倒産してしまうと、本来入金される予定だった売掛金が回収できず、連鎖倒産してしまうこともあります。

そのような連鎖労単を未然に防ぐため、中小企業倒産防止共済の斡旋も行っています。

情報提供

商工会議所では、経営に関する相談だけでなく次のような情報提供も行っています。

  • ・会報
  • ・商工名鑑
  • ・調査・研究

会報

商工会議所の動きはもちろんのこと、

  • ・経済界の動向
  • ・中央の情報
  • ・各種講演会・講習会の案内

など、中小企業にとって入手しておくとよい最新の情報を会報により届けています。

商工名鑑

会員・特定商工業者を商工名鑑として掲載し、商取引のガイドブックとして広く紹介しています。

調査・研究

「CCI・LOBO調査(商工会議所早期景気観測システム)」や「中小企業景況調査」など中小企業の経営や経済に関する調査を定期的に実施し、その結果を報告書にまとめて企業経営上の参考資料にできる手伝いもしています。

福利厚生支援

商工会議所の会員である事業所の役員や従業員が安心して仕事ができるように、

  • ・生命共済制度
  • ・小規模企業共済

などの福利厚生支援も行っています。

生命共済制度

商工会議所会員事業所の役員や従業員を対象とした掛け捨ての保険であり、

  • ・死亡保険金
  • ・傷害・入院給付金

が支給されます。

小規模企業共済

事業をやめたときや役員が退職したときなど、第一線を退いた後の生活を安定させるために国がつくった制度が小規模共済です。

まとめ

商工会議所は、会員だけでなく非会員でも利用できる制度やサービスをいろいろと用意しています。

もし経営に関する悩みがあるのなら、無料経営相談やオンライン経営相談などの窓口を利用するとよいでしょう。

地域によっては商工会議所支部が相談窓口になっているので、地域に密着したアットホームな雰囲気の中、相談できることがメリットです。

さらに支部で経営相談をした場合、定期的に経営指導員が事業所を巡回訪問してくれるので、気軽に経営相談できる環境が整うといえるでしょう。

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