クラウド会計ソフトを活用することにどのようなメリットがある?

2021/11/01
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どのような企業でも会計処理は必要ですが、近年ではメリットの高いクラウド方式の事務を活用するケースが増えています。

年間を通し正確に処理する必要がある会計処理を、効率的に行うことが可能となるのがクラウド会計ソフトのメリットです。

そこで、近年主流となりつつあるクラウド型ソフトにはどのようなメリットがあるのか、デメリットもあわせてご説明します。

 

クラウド会計ソフトの特徴

クラウド会計ソフトとは、インターネットで利用できるサーバーにデータを保存できるクラウドサービスを活用した会計ツールです。

ここ数年、税理士事務所など会計処理を専門に行う事業者だけでなく、一般企業でも急速に利用が拡大しています。

ネット上で処理が可能となるため、別途ソフトを導入したりメンテナンスしたりなど、いろいろな手間をかける必要がないことがメリットです。

 

会計ソフトのクラウドでどのようなメリットがあるか

従来の会計ソフトの場合、たとえば新しくパソコンを買ったときや担当者が入れ替わったときなど、ソフトをインストールしなおす必要がありました。

しかしクラウド会計ソフトなら、ソフトを購入せずインターネット経由で使用料を払い利用するため、面倒な移行手続など不要です。

インストールやデータの移し替えなども必要なく、新しくパソコンを購入したときもIDとパスワードがあればすぐに利用できます。

インターネット環境にあればどこからでもアクセスでき、複数人が同時に利用することも可能です。

ちょっとした電車の待ち時間などでも場所を選ばず、データの確認ができるのはメリットといえるでしょう。

また、スマートフォンアプリにも対応しているクラウド会計ソフトなら、パソコンがなくても手軽に利用できます。

会計ソフトをクラウド化することのメリットはこれだけではなく、

  • ・最新シフトの利用が可能で法改正にもすぐに対応
  • ・バックアップの手間はなし
  • ・データを連携すれば情報の反映や仕訳も簡単
  • ・リアルタイムで経営状況の確認が可能

といったメリットがまだまだあります。

それぞれ詳しくご説明します。

 

最新シフトの利用が可能で法改正にもすぐに対応

従来までのように、インストールする必要がある会計ソフトでは、アップデートのたびに製品を購入し直さなければなりませんでした。

しかし会計ソフトをクラウド化することで、インターネットのサーバー上でサービスがアップデートされるため、わざわざ製品を購入し直すといった手間や費用はかかりません。

機能が強化したときはもちろん、税制が改正されたときも自動的でバージョンアップされるため、パソコンで行う作業は何もないことがメリットです。

バージョンアップのために追加料金を支払う必要もないため、コストをかけず会計ソフトを活用できます。

 

バックアップの手間はなし

会計ソフトをクラウド化することで、データはサーバー上に保管されます。

従来までの会計ソフトならデータが消えてしまわないよう、記録媒体にデータを移し保管するバックアップが必要でした。

しかしクラウド化した会計ソフトなら、バックアップする手間をかけなくてもデータの保存が可能です。

 

データを連携すれば情報の反映や仕訳も簡単

従来の会計ソフトの場合、たとえば銀行のインターネットバンキングからデータを一旦取り出し、自社のソフトへ取り込まなければなりません。

しかし会計ソフトをクラウド化することで、外部データと連携させれば自動的にデータを取り込むことができ、経理処理を自動的に行うことができます。

インターネットバンキングやクレジットカードと連携させれば、わざわざ入力する手間を大幅に削減でき、確定申告の書類も面倒な作業なく作成することが可能です。

 

リアルタイムで経営状況の確認が可能

会計ソフトをクラウド化することで、保存したデータからレポート作成も可能なため、経営状況を確認したいときもスムーズです。

適切で迅速な経営判断が必要なときも、時間をかけずに経営状況を把握できます。

 

クラウド会計ソフトにはデメリットもある

会計ソフトをクラウド化することは様々なメリットがありますが、よいことばかりではなくデメリットもあります。

クラウド会計ソフトのデメリットとして挙げられるのは、

  • ・インターネット環境に依存することになる
  • ・維持費がかかるため予算が立てにくい
  • ・セキュリティ面の不安はぬぐえない
  • ・使いにくい部分もある

などです。

それぞれ詳しくご説明します。

 

インターネット環境に依存することになる

クラウド会計ソフトはインターネット環境があればどこでも場所を選ばず使うことが可能ですが、反対にインターネット環境でない場所では利用できないことはデメリットです。

万一トラブルが発生し、普段はインターネットが利用できる環境でも使えない状態になれば、作業ができなくなってしまいます。

 

維持費がかかるため予算が立てにくい

従来のインストールタイプの会計ソフトなら、ソフトを購入するとき以外に費用はかかりません。

しかしクラウド会計ソフトの場合、使用し続ける期間は継続して利用料が発生します。

従量課金プランなどの場合、どのくらい費用がかかるのか判断しにくく予算が立てにくいことがデメリットです。

長期的な目で見た場合には、クラウド会計ソフトのほうが負担は重くなる可能性もあると考えられるでしょう。

 

セキュリティ面の不安はぬぐえない

クラウド会計ソフトは、インターネット上にデータを入力していく必要があるため、セキュリティ部分での不安がぬぐえません。

仮にIDとパスワードが漏洩により流出した場合、アカウントを乗っ取られてしまう可能性もあります。

近年、クラウド会計ソフトのセキュリティは厳重になっていますが、サイバー攻撃などでIDとパスワードが流出すれば、部外者でもデータの書き換えや読み出しが可能となるため厳重な管理が必要です。

 

使いにくい部分もある

快適に作業ができるかは、会計ソフトそのものよりもインターネット環境に左右されることになるため、ネットにつながりにくい環境のときはページを読み込むまで時間がかかります

そのためインストール型のほうが快適に作業できることもあると留意しておきましょう。

 

インストール版とクラウド版は具体的にどこが異なるか

従来の会計ソフトは、ソフトを購入するかオンラインショップからダウンロードすることで利用が可能です。

そして利用する前には、会計処理に使うパソコンにソフトをインストールしなければなりませんが、WindowsやMacなどOSにより制限を受けることもあります。

もしもパソコンが壊れたときには、バックアップをとっていないとデータが消えてしまうリスクも高く、バックアップしていたときもデータの復元に時間や手間がかかることがほとんどです。

しかしクラウド会計ソフトなら、パソコンが壊れても別のパソコンからアクセスが可能となり、データもクラウド上に保存されているので引き続き使用できます。

インターネットにさえ接続でき、一定の動作環境さえあれば、端末やOSの種類による制限もありません

ただし経理知識のある方が利用する場合には、インストール型のほうが効率的にデータ入力できる場合もあるため、経理顧問などがついている規模の大きな企業の場合はインストール型のほうがよい場合もあります。

なお、クラウド型とインストール型の主な違いは以下のとおりです。

インストール型

料金…ソフト購入の際に必要
環境依存度…インターネット環境に左右されず利用可能
バージョンアップの方法…手動で行う
利用デバイスの制限…基本的にパソコンのみ
利用台数の制限…基本パソコン1台につき1ソフト
ハードディスクの容量…パソコンにインストールする容量は多大
対応OS…それぞれのソフトに対応可能なOSのみ

 

クラウド型

料金…使用し続ける限り継続して使用料を負担する
環境依存度…ネットワークにつなげる必要があるためインターネット環境に左右される
バージョンアップの方法…自動で行われる
利用デバイスの制限…パソコン・タブレット・スマートフォンなどで利用可能
利用台数の制限…アカウント単位の管理となるため制限はなし
ハードディスクの容量…必要なデータのみのため容量は少なめ
対応OS…Mac・Windowsどちらでも対応可能

 

クラウド会計ソフトを活用したほうがよい会社とは?

 

メリットもあればデメリットもあるクラウド会計ソフトですが、活用したほうがよい会社とは主に次のような企業です。

  • ・手軽に会計事務を行いたい
  • ・インターネットバンキングやクレジットカードを利用している
  • ・データから資料を作成したい
  • ・データをすぐに確認できるようにしておきたい

クラウド会計ソフトの魅力は、簿記の知識がほとんどなくても入力が可能という点です。

手軽に会計事務をしたいという場合に適しており、データの連携や確認、資料作成など迅速に行うことが求められる場面が多い企業ほど、クラウド会計ソフトはメリットが高いといえるでしょう。

反対にクラウド会計ソフトの利用があまり向いているといえないのは、

  • ・現在の会計ソフトやシステムに慣れている
  • ・支払いは現金決済やATM振込が多い
  • ・会計処理は税務申告が目的

などの場合です。

すでに使っている会計ソフトに慣れており、新たなソフトを使い始めることに抵抗があると、クラウド会計ソフトに移行し作業に慣れるまで負担は大きくなります。

また、支払いが現金決済やATMを使った振り込みが多いときも、データの自動入力機能など最大限に活かすことはできないため、あまりメリットを感じることはなくなります。

そもそも会計処理の目的が税務申告だけというときも、スムーズに資料を作成する機能など使わないため、従来のソフトのほうが使いやすいと考えられます。

 

クラウド会計ソフトの導入に迷っているときに決断するポイント

クラウド会計ソフトのメリットは十分に理解したものの、やはり従来のソフトから移行するべきか迷っているという場合には、次のポイントで判断するようにするとよいでしょう。

 

簿記の知識の高さ

クラウド会計ソフトは従来の会計ソフトと比較すると、簿記の知識が低い場合でも直感的に入力できる工夫がされています。

取引内容をリストから選び金額を入力するだけなので、簿記で迷いがちな勘定科目の種類や、貸方と借方をどちらに記載するかといった心配もする必要がありません。

簿記の知識に自信がない場合でも、作業効率を格段に上げることができ、事務作業にかかる時間を大幅に削減できます。

 

ケアレスミスの多さ

クラウド会計ソフトは仕訳が自動的に作成されるため、勘定科目や借方と貸方、金額のミスなどを防ぐことができます。

ケアレスミスが多い場合には、修正する作業をなくすことが可能となるため、事務作業の効率を上げることが可能となるでしょう。

 

資金繰りを可視化させたいか

クラウド会計ソフトの場合、今後の入出金の予定も入力できます。

資金繰りのレポートも作成可能となるため、資金繰りを可視化させたいという場合や、財務のタイムリーな意思決定をしたいときには便利です。

 

経営判断に必要な書類をすぐに出したいか

クラウド会計ソフトなら、欲しい書類をリアルタイムのデータを反映させた状態で出力できます。

たとえば試算表などは簡単に出力でき、資産・負債・損益の月推移も一目で把握できることがメリットです。

経営判断に必要な収益・費用・売掛金・買掛金などのレポートもすぐに出せるため、離れた拠点同士で意思疎通を図りながらスムーズに経営判断したいときにも役立たせることが可能といえます。

 

税理士など専門家とデータをリアルタイムで共有したいか

クラウド会計ソフトなら、離れた拠点同士がデータを共有できますが、税理士など専門家と連携するときも活用できます。

リアルタイムでよりよいサポートをしてほしいという場合にも、クラウド会計ソフトは便利といえるでしょう。

 

まとめ

会計処理はミスなく日々行うことが必要ですが、会社によってインストール型とクラウド型のどちらの会計ソフトが適しているかは異なります。

何を目的に会計ソフトを活用しているか、今使っているソフトに不便はないかなど、様々なことを考慮しながらクラウド会計ソフトに移行するか判断することをオススメします。

なお、資金繰りを可視化させたいならクラウド会計ソフトは便利です。

手元の資金が知らない間に少なくなりショートする前にいつ資金調達が必要になるか、そのタイミングを把握することは大切なので、資金繰り管理はどちらのソフトを利用する場合でもしっかり行うようにしましょう。

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