コロナ禍を乗り切るための有効な資金繰り対策とは?

2021/02/12
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資金繰りとは、お金の入り出をタイムラグで管理士、効率よくまわしていくことですが、悪化させないための対策を検討している経営者もいることでしょう。

資金繰り対策でまず押さえておきたいことは、手元のお金と損益計算書とは動きが同じではないことです。

そのためたとえ黒字だとしても、資金繰りがうまくいかなければ倒産し、赤字でも対策が成功すれば倒産しません。

厳しいコロナ禍を乗り切るため、資金繰り対策を失敗しないためにも、どのように行うべきかご説明します。

 

手元のお金と損益計算書は異なる動きを見せる

手元のお金と損益計算書は同じ動きではありませんが、その原因は売上に対する代金の回収と仕入れなどの支払いのタイミングの検討漏れ、そして棚卸し・減価償却など現金の流出入のない会計処理などが関係します。

資金繰りに支障をきたすこととなる原因として挙げられることは会社により違いはあるものの、一般的に挙げられる要因としては、

  • ・税金
  • ・売掛債権(売掛金・受取手形)の増加
  • ・棚卸資産の増加
  • ・設備投資
  • ・借入金の返済

です。

資金繰り対策を考えていくなら、これらのうちどれが悪化の原因となっているか把握し、改善させていくことが必要といえます。

 

資金繰り対策は原因を正確に把握しなければならない

資金繰り対策で必要となることは、

 

  • ・売掛債権や在庫へのこだわり
  • ・仕入れ代金の支払いサイトの繰り延べ
  • ・不要な固定資産の早期処分
  • ・借入金の返済条件の見直しの相談(リスケジュール)

 

などです。

いくら売上が上がっても、売掛金ばかり保有していれば手元のお金は増えません。大切なのは早期に回収し、現金化させることです。

そして過剰に在庫を抱えてしまうと、売れなくなり現金に変わらない在庫を保有し続けることとなり、その管理費用や人件費だけがかさみます。

使わない不動産や有価証券などと同じく、不要な在庫も早めに処分し現金化することも資金繰り対策の1つです。

また、手元のお金が少ない状態で仕入れ代金や借入金の返済はできないため、仕入れ代金の支払いや借入金の返済も見直す必要があります。

ただ、銀行へのリスケジュールの相談は応じてもらうことができたとしても、取引先に仕入れ代金の支払いを先延ばしにしてほしいと交渉することも容易ではありません。

何らかの資金調達方法で手元のお金を増やし、仕入れ代金の支払いに充てなければならないものの、銀行にはリスケジュールを依頼しており追加融資は期待できない…。そのような場合には、ファクタリングで売掛金の回収を短期化させることをおすすめします。

 

資金繰り対策にも有効な「ファクタリング」とは?

ファクタリングとは、個人事業主や法人などが保有している未回収の売掛金を、ファクタリング会社に売ってお金に換える資金調達の方法です。

請求書は取引先に渡しているものの、まだ支払い期日まで1~2か月ある場合、ファクタリング会社にその請求権を買い取ってもらうことで現金に換えることができます。

入金までのサイトが長めに設定されている場合でも、取引先に知られることなく現金化させることができるため、うまく活用するとよいでしょう。

 

資金繰り対策に銀行融資を活用するのなら

資金繰り対策に銀行からお金を借りたいという場合には、金融機関がどのように決算書を確認しているのか把握しておいてください。

先に紹介したファクタリングはお金を借りて資金調達する手法ではないため、負債を増やすこともなく決算書を汚しません。

まずはファクタリングで資金繰りを改善させ、後に銀行から融資を受けたいという場合にも、やはり銀行からの視点で決算書の確認部分を把握しておいたほうがよいでしょう。

 

まずは決算書が黒字か赤字か

金融機関はまず、損益計算書の当期純利益がプラスかマイナスかを確認しますが、2期連続の赤字は避ける努力が必要です。

2期連続で赤字の場合、融資審査では返済能力が低く将来の成長度なども期待できないと判断され、まず通らなくなります。

 

売上の規模で成長性を把握

損益計算書の売上高も確認ポイントとなりますが、まずは月商(1か月の売上高)、その次に前期の売上高との比較を確認します。

増加していれば成長している会社と判断され、融資審査でも有利になるでしょう。

なお借入残高は、月商の3か月分相当までを目安とされているようです。

 

償却前利益で返済原資を確保できるか確認

償却前利益は、

 

償却前利益=当期純利益+減価償却費

 

で計算しますが、これが実際に銀行からお金を借りたときの返済原資となる部分です。

償却前利益が大きいほど収益力が高いと判断され、多くお金を借りることができると考えられます。

 

自己資本の大きさは安全性の高さ

次に貸借対照表の自己資本(資本金と設立してからの今までの利益の累積値の合計)を確認されます。

数値が大きいほど安全性が高いと判断され、融資される金額も大きくなると考えられます。

 

その他確認されるポイント

他にも税金の未納や債務超過の有無、返済できるほど利益は生んでいるか適正な減価償却を行っているかも確認されます。

収益力や安全性がプラスであれば、銀行など金融機関も資金の貸し付けに前向きに対応してくれるはずです。

 

融資による資金繰り対策は信用格付けを上げること

銀行の融資ル-ルも変更され、決算書を点数に置き換え企業を評価する信用格付けによる審査が主流となっています。

それにより、融資可能とする金額や設定される金利が決まるため、信用格付けが高くなれば融資審査も有利になります。

信用格付け次第で資金貸付の可否・融資枠・金利が決まるため、取引銀行との信頼関係をしっかり構築しておくことも資金繰り対策では重要です。

それに加え、企業経営では節税対策も行うようにしましょう。

 

資金繰りと同時に節税対策も必要

企業の節税対策は、日常的な経営・決算直前・決算業務と3種類のタイミングがありますが、いずれも資金の流出は最小限に抑え内部留保を促進し不況に強い財務体質を築くことを目的として行います。

その際、税金を最たる外部流失と思いこみ税金をできるだけ払わないように多額の経費で資金を流出させ、内部留保もできなくなるのは間違いです。

税金を支払った後で残るお金と、節税した後のお金のバランスが必要といえます。

 

理想的な節税方法

理想的な節税方法は、基本といえますが会社から現金を流出させないことであり、次のようなことが対策として挙げられます。

 

  • ・売上計上基準の見直し
  • ・決算日の見通し・変更
  • ・回収不能債権の洗い直し
  • ・棚卸資産の評価損
  • ・固定資産の除去損
  • ・有価証券評価損
  • ・不良資産の売却
  • ・陳腐化した棚卸資産の売却
  • ・税制上の優遇処置の活用
  • ・その他未払費用計上

 

望ましくない節税方法

望ましくない節税方法とは、理想的な方法とは反対に現金を会社から流出させてしまうことであり、次のことが挙げられます。

 

  • ・消耗品など大量購入
  • ・無用な備品や機器の購入
  • ・高級外車の購入
  • ・決算賞与(ただし従業員のモチベーション向上には効果あり)
  • ・30万円未満の減価償却資産の購入
  • ・地代家賃の年払い
  • ・役員の追加
  • ・広告宣伝費の過剰負担

 

まとめ

事業を存続させる上で資金繰りは欠かすことができませんが、手元にお金を残すためにもしっかりと対策を実行していきましょう。

節税対策も資金繰り対策の1つであり、お金を流出させないことが必要です。

正しく節税したお金を使ってできるだけ会社にお金を残し、事業の発展につなげていきましょう。

節税対策のためにも、日々のお金の流れはしっかりと管理することが欠かせません。

月次決算で経営状態を把握するなど、決算直前になって慌てずにすむ管理徹底を実践していきましょう。

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