売掛金の踏み倒し被害に遭わないために活用したいのはこの方法!

2020/07/21
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回収が困難になった売掛金に頭を抱えてしまう事例はけっして少なくなく、中には踏み倒しの被害に遭ってしまうケースもあるようです。

売掛金は売上としてすでに計上されている代金であるため、踏み倒しなどの被害に遭えば企業経営にも影響してしまいます。

資金面での体力が十分でない中小企業などは、踏み倒しに遭えばもう売掛金は回収できないと諦めてしまいがちですが、事実関係を立証するため証拠など収集しておきましょう。

そこで、売掛金の踏み倒しにより、事業を継続できない状況に追い込まれないための方法をご説明します。

 

売掛金の踏み倒しで回収不能とならないために

すでに計上されている売上に対して発生した売掛金も資産です。しかし売掛金のままで入金がされなければ、手元の資金は増えず企業経営にも影響を及ぼしてしまいます。

少しずつ売掛金の入金が遅れている場合や、期日を過ぎているのに売掛先企業から入金されない売掛金が発生すると、本当に回収できるのだろうか…と不安になってしまうものです。

売掛金がたまっている状態は資金繰りに悪影響でしかなく、放置しておくべきではありません。

売掛金とは未収状態のキャッシュではない債権であり、そのまま支払われることがなければ不良債権になってしまいます。

そして売掛金は、長期間放置したまま請求せずにいると、時効により請求する権利すら失うことになります。

 

売掛金の時効

売掛金の時効は、民法の改正で2020年4月1日以降に発生している場合は原則、5年となりました。

この民法改正以前に発生している売掛金については、サービスの内容により時効が異なるため注意しましょう。

代表的な例として挙げられる時効までの期間は、

  • ・商取引の原則…5年
  • ・工事の請負代金など…3年
  • ・商品売買代金など…2年
  • ・運送代・宿泊代
  • ・飲食代など…1年

となっています。

売掛金の踏み倒しに遭わないためにも、時効を迎えないように請求し続けることが必要です。日々の業務に追われ、つい回収は後回しにしてしまうと、忘れたままの状態で気がつけば時効期間を経過してしまうことになりかねません。

売掛金が時効により消滅してしまえば、踏み倒し以前に請求すらできなくなってしまいますので注意してください。

売掛先企業から、資金繰りが悪化しているので少し支払いを待ってほしいとお願いされることもあるでしょう。

しかし情にほだされていつまでも支払いを待ち続けていると、回収できない売掛金が原因で自社の経営にも影響を及ぼし、売掛先企業の倒産に伴い連鎖倒産してしまう可能性も出てきます。

遅れが発生した売掛金は踏み倒しに遭わないためにも、すぐに請求を行い未回収リスクを防ぐようにしていきましょう。

 

売掛金の踏み倒しに遭わないための回収方法

売掛金入金期日になっても支払いがされない場合、まずは売掛先企業に電話で連絡をしましょう。まだ入金されていないことを伝え、その理由を問いただすことが必要です。

単に請求書の確認ができていないだけの場合もありますし、発送したはずの請求書が郵便事故などで届いてない可能性も考えられます。

そのため相手に失礼のないように、最初から未入金であることを責めるのではなく、まずはなぜ入金されていないか確認することが必要です。

しかし売掛先企業の事情で支払いがされていない場合などは、適切に回収できるよう請求していきましょう。

特に相手が自転車操業で倒産寸前状態の場合や、普段から経理業務がずさんどんぶり勘定で会計処理を行っているという場合は要注意です。

まずは電話で催促を行い、それでも回収できない場合には手紙で再度支払いを請求します。それでも何の連絡もなく、むしろ開き直るような態度を見せるようであれば踏み倒しのリスクが高いと判断し、次の対策を検討することが必要です。

 

手紙での催促は普通郵便ではダメ

電話や一般の普通郵便で売掛金を支払ってもらうように請求しても回収できない場合、配達記録のある簡易書留で請求しましょう。それでも売掛先企業に支払う様子が見られないのなら、内容証明郵便を使って請求することが適切です。

内容証明郵便で請求するということは、商習慣において大人の喧嘩と受け取られることになります。その後の取引も継続できなくなる可能性は出てきますが、これ以上、回収できない売掛金を増やしてしまうことが得策かよく検討すべきです。

仮に分割でも売掛金を支払う意思が売掛先企業にあるのなら、取引を継続できるとも考えられるでしょう。

 

売掛金を交渉で回収するために

会社に内容証明郵便を送っても、売掛先企業が何のアクションも起こしておこないのなら、直接交渉を行いましょう。

話し合いを行い、双方が納得できる形で支払い方法などを決めていきますので、債権者と債務者がどこまで互いが譲歩できるかがカギとなります。

 

相殺による売掛金回収で踏み倒しさせない

もし売掛先企業に対し買掛金があるのなら、未払い分の売掛金と買掛金を相殺する形でも売掛金回収は可能です。ただし勝手に相殺することはできませんので、その旨を内容証明郵便に記載し、売掛先企業に送っておくようにしましょう。

 

商品を引き上げて回収すれば踏み倒しリスクも軽減

売掛金の踏み倒しリスクを軽減するためにも、すでに売掛先企業に納品している商品を引き上げることで売掛金は少しでも回収できます。ただしこちらも勝手に回収できず、承諾を得ずに引き上げれば窃盗罪に問われる可能性があります。あくまでも売掛先企業から同意を得た上で行うことが必要です。

 

債権譲渡により売掛金を回収し踏み倒しを防ぐ

売掛先企業に売掛金の支払いに充てるだけの現金はなくても、第三者に売掛金を保有している可能性はあります。その場合、保有する売掛債権を譲渡してもらうことにより、自社の売掛金を回収することも可能です。

 

あの手この手すべてダメなら訴訟で踏み倒しリスクを防ぐ

売掛先企業とできるだけ関係を良好なまま継続させたいなら、双方が話し合いに応じ円満に解決したほうがよいでしょう。

しかしいくら催促や話し合いを行っても支払いに応じてもらえない場合、裁判など訴訟手続きに踏み込み売掛金を回収する方法も検討が必要です。

法廷で債権者と債務者、それぞれの立場で言い分を出し合って判決してもらうことにより、売掛金を踏み倒しされず回収できるように図る方法となります。

一般的な訴訟以外にも、調停・少額訴訟・支払督促といった方法があるので、売掛金の金額などに応じてどの方法が適切か選ぶとよいでしょう。

 

調停

裁判で判決により結審してもらうのではなく、調停委員に間に立ってもらい話し合いで解決を図る方法です。

 

少額訴訟

60万円以下の金銭の支払いを求める場合のみ利用可能な訴訟で、1回の期日で審理を終え、判決となることが特徴です。

証拠がしっかりあれば、弁護士に依頼せず自分で申し立てを行う本人訴訟でも負けることはないと考えられますが、裁判の後で売掛金を回収する業務は別途行わなければなりません。そのため、売掛先企業が悪質な場合、相手が逃げ踏み倒してしまう可能性も否定できないと留意しておくべきでしょう。

 

支払督促

裁判所を通して債務者に支払いを請求し取立てもらう方法です。

裁判所から売掛先企業に通知が届く形となるので、通常であれば心理的にプレッシャーをかけることができるため支払いに結び付きやすくなります。

しかしこの制度をすでに知っている場合には、小額分割で和解させようとするケースもありますし、両者とも譲らず裁判が長引けば判決が出るまで売掛金回収に至らず時間だけが過ぎる形となるでしょう。

 

公正証書

公証人役場で公正証書を作ってもらっておけば、記載どおりに支払いがされなかったときに裁判所の判決なしで強制執行が可能となります。

ただし公正証書作成に至るまで、債務者の実印のある委任状や印鑑証明が必要です。

すでに踏み倒し寸前で回収困難となっている売掛金に対し、公正証書の作成を求めることは容易とはいえませんので、事前に作成しておくことが必要です。

 

強制執行

公正証書や裁判による判決のとおり、支払いが行われなかった場合に行われる手続きです。

予納金もかかりますし、売掛先企業が遠方の場合にはその地域の地方裁判所まで出向き手続きを行うことも必要となります。

さらに手続き後、強制執行で差し押さえた資産が換金性の高いものかもわからないため、意味のない手続きで終わる可能性もあると留意しておくべきでしょう。

 

踏み倒しに遭う前に

売掛金の踏み倒しに遭わないためには、発生した後で期日ごとに適切に回収することが重要です。

しかし期日になってみなければ本当に支払いが行われるかわからないともいえるため、日常から取引相手の与信管理を徹底して行うことが必要といえるでしょう。

与信管理を行うためには、売掛先企業と直接接触する営業担当者から情報を得ること、さらに調査機関などを使って経営状況が悪化していないか確認することが必要です。

中小企業が独自で調査を行い、都度与信管理を行ってもよいですが、複数ある売掛先企業に対しそれぞれ調査を行うことは大変な作業といえます。

そこでこのような場合、売掛金を売却して現金化させるファクタリングを活用することで、与信管理を行いながら前倒しで売掛金を回収可能です。

 

ファクタリングで与信管理と売掛金の事前回収が可能に?

ファクタリングとは、保有する売掛金をファクタリング会社に売却し、入金予定の期日よりも前に現金化させる方法です。

近年、中小企業の資金調達の方法として用いられることが多くなっていますが、利用するためには回収前の売掛金を保有していることが必要となります。

ファクタリング会社は買い取り依頼のあった売掛金に対し、本当に買取ってもよいか判断するため様々な調査を行います。ファクタリング会社が重視するのは、買取った売掛金が本当に期日に支払われ、回収できるかという部分です。

そのため売掛先企業の信用力を重視した審査を行い、その信用リスクに応じた手数料を設定します。

この仕組みを活用することで、自社が保有する売掛金の信用力の高低を調査することが可能となりますし、提示された手数料に納得した上で売却すれば未回収リスクも回避できます。

ファクタリングで売掛金を売却した後で、売掛先企業が支払いを行わず踏み倒しした場合でも、その責任を負う必要はないため貸し倒れリスクも移転できる便利な方法といえるでしょう。

売掛先企業の与信管理プラス資金調達に使える方法なので、踏み倒しに遭わないためにもうまく活用することをおすすめします。

 

まとめ

売掛金はお金を回収できなければ意味のない資産であり、いくら利益が増えても売掛金ばかり残っていれば安心できない状況といえます。

回収し、手元に現金として得なければ資金繰りは悪化してしまいますので、踏み倒しなどの被害に遭わないための適切な売掛金管理・取立を心掛けてください。

もし売掛金が回収できず困ったときには、まずは遅れている理由の確認を行い、時効で請求不能となる前に催促し続けることが必要です。それでもダメなら、最終的には法的な手続きなども検討しなければならないと留意しておいてください。

そして売掛金の踏み倒しに遭う前に、リスクヘッジとして活用できるファクタリングなどの方法も上手に活用し、資金繰りを悪化させない健全な経営を続けていける状態にしていきましょう。

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