ベンチャー企業が融資以外で資金を調達する方法のまとめ

2019/07/09
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革新的なアイデアや技術などで、新たなビジネス展開を行う企業をベンチャー企業といいますが、小中規模からスタートすることが一般的であり、新興事業であることから資金調達に苦労することも少なくありません。

会社経営を安定させていく上で資金調達は欠かせませんが、信用力を高めるには時間もかかるため、スタートアップ段階で融資による資金調達が難しい場合も多々あるでしょう。

そこで、ベンチャー企業が融資に頼らず資金調達を行いたいと考えるとき、どのような方法が活用できるのかまとめてみました。

 

ベンチャー企業の資金調達

どのような方法で資金を調達するか考える場合、企業の成長ステージごとに切り替えていくことが必要です。現状に合う形で資金を調達することで、資金繰りを安定させ企業成長にも繋げていけるでしょう。

成長ステージという部分からベンチャー企業をみた場合、十分に成熟していないことや実績の乏しさなどで社会的な信頼度が低いことを理由とした資金不足に陥りがちです。

そのため一般的な銀行などの金融機関に融資の申し込みを行っても、審査が通らず借り入れができないといった状況に陥りやすいといえます。

ただ、銀行融資は難しくても、投資家からの出資や、国・地方から支給される助成金、保有する売掛金を使った資金調達など、次のような資金調達の方法があります。

 

ベンチャーキャピタル

ベンチャー企業にとって頼れる存在ともいえるのがベンチャーキャピタルですが、名称どおり、ベンチャー企業などを対象に投資を行うファンド(または投資会社)のことです。

クライアントであるベンチャー企業が株式公開したときに、取得していた株式を売却することでキャピタルゲインを得るなど、ハイリターンを狙った投資を行います。

そのため投資を行ったベンチャー企業が株式公開できるように、積極的に経営コンサルティングなどを提供し、企業価値向上を図ります。

事業を推進していくためのコンサルティングを受けることができますし、取引先や提携先なども紹介してくれるので、新たに事業を始めた経営者にとってはよき相談相手となることでしょう。

事業拡大させ上場企業を目指したいと考えるときに強い味方になるでしょうが、ハイリターンを狙って動くので、具体的な事業計画のない状態では投資してもらえません。

さらに出資者の意向を重視する傾向があるため、経営者の意向などが尊重されなくなるなど、思い描く経営に繋がらないこともある点は理解しておきましょう。

 

エンジェル投資家

創業して間もない企業に資金を投資する個人エンジェル投資家といいますが、元々は実業家や起業家だった方が多く、経営のエキスパートといえる方が多いようです。

ベンチャーキャピタルよりは投資される金額は少なくなるものの、経営者の熱意やユニークなアイデア、ビジネスプランなどに魅力を感じれば、積極的に協力してくれます。

株式や転換社債を受け取ることでリターンを得ますが、資金面以外に経営力もサポートしてくれます。

ただ、経営に対するアドバイスをもらえることが助かると感じる反面で、あまり触れられたくない部分にまで介入してくる傾向もあるので、経営権が脅かされないよう、株式比率などに注意しておく必要があります。

最近ではエンジェル投資家向けにエンジェル税制が実施されていることで、ベンチャー企業への投資がより促進されているといえます。

 

国や自治体からの助成金や補助金

国や自治体、商工会議所などが実施している助成金補助金から資金を調達する方法もあります。融資ではなく、出資でもないので、返済や経営権を脅かされるといった面で不安をかかえることなく資金を調達できることが特徴です。

中小企業やベンチャー企業、特定分野の専門企業などを対象とした助成金や補助金も増えつつあるため、制度を利用した資金調達がしやすくなったといえるでしょう。

ただ、申請する上で書類を準備することが必要であり、応募している時期や締め切りなどに注意しておかなければ、希望する助成金や補助金を申請することができなくなります。

審査も柔軟なハードルではありませんので、事業計画書の作成など専門家などに相談しながら話を進めた方がよいといえます。

 

クラウドファンディング

インターネットを通して、広くビジネスプランやアイデアを公表し、賛同してもらった方から資金を調達する方法がクラウドファンディングです。

成功すれば大きな資金を調達できますし、何より会社を知ってもらうよいきっかけにもなりますので、ベンチャー企業の資金調達における新たな選択肢として有効といえるでしょう。

ただ、資金の調達先は一般の方なので、集めることができる資金には限界がありますし、事業が成功しなければ会社に対してのイメージも低下する可能性があります。

顧客や消費者にダイレクトに反映されやすい資金調達方法である上に、ビジネスプランやアイデアなど情報を公開することになるので、その情報が盗用されるリスクもあります。

成功すれば有効な資金調達の方法ですが、軽い気持ちで試すべき方法でないといえるでしょう。

 

ファクタリング

保有している売掛金をファクタリング会社に売却し、入金期日よりも先に現金化して資金を調達する方法がファクタリングです。ファクタリング会社から買取代金として現金を受け取るときにはファクタリング手数料が差し引かれますので、売掛金丸々受け取ることはできません。

ただ、ファクタリングの大きなメリットとして、銀行などの審査に通りにくいベンチャー企業などでも、売掛金を保有していれば利用できる資金調達の方法ということです。

その理由は、ファクタリングで行われる審査は、銀行融資などの審査とは異なり、利用者ではなく売掛金の相手となる取引先の信用力が重視されるという点にあります。

そのため、信用力の高い取引先売掛金であることが重要であり、確実に決済が行われることが必要です。

また、ファクタリングは売掛金の現金化までにかかる時間も短く、ファクタリング会社によっては即日可能なケースもあるので、銀行融資などとくらべるとおどろくほどのはやさです。

ベンチャー企業などは急に資金が必要になるタイミングや場面などが起きやすいですが、そのような需要にも合わせて資金を調達できるため、近年注目されています。

 

●オフバランス化できることもメリット

また、今は銀行融資が難しい状態だとしても、いずれ事業を拡大していく上で借り入れを必要とすることになるかもしれません。そのとき、決算書の数値が有利な方が銀行融資の審査でも好印象を与えることができますが、ファクタリングを利用しても負債額は増えません。

ファクタリングを利用した場合、売掛金が減少して未収金となり、ファクタリング会社の買取代金を受け取った段階で現預金が増えます。

資産形態が変わるだけなので、受け取った資金を負債の返済に充てれば、貸借対照表の資産残高を減少させるオブバランス化に繋げることもできます。オフバランス化により貸借対照表に関係する経営指標が改善されれば、銀行からの融資においての審査では有利に働くはずです。

 

まとめ

ベンチャー企業は資金を調達するとき、銀行融資などに頼りにくい状況で思うように資金準備ができず悩むことがあります。

しかし融資に頼らなくても、いろいろな資金調達の方法がありますので、どの方法がもっとも適しているかしっかり精査した上で決めるようにしてください。

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