個人事業者を騙そうとする悪徳商法には注意!その手口とは?

2019/04/15
Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter

販売する者が不当な利益を得ようとして、社会通念上、問題のある方法で商売を行うことを悪徳商法といいます。

悪徳商法といえばこれまで、主婦や老人をメインとして詐欺を働き、騙そうとするイメージが大きかったですが、現在ではインターネット取引も増えたことで一般消費者なら誰でも狙われる可能性があります。

商取引のプロである事業者などは、これまで悪徳商法などに狙われることはありませんでしたが、最近では個人事業者などに不当な手段などを働き、騙そうとするケースも増えています。

個人事業者が悪徳商法の被害に遭わないためにも、どのような手口を使ってくるのか確認しておきましょう。

 

個人事業者が悪徳商法の被害者にならないために

悪徳商法には、商品を販売しながら会員を増やそうとしたり、電話やメールなどで誘い商品を買わせようとしたり、さらには勝手に商品を送りつけて代金を請求したりなど、様々な手口があります。

被害に遭わないためには、うまい話にはすぐ乗らないこと、不要な場合はきっぱりと断ること、うかつに署名はしないことです。

そしてどのような悪徳商法が存在するのか知っておき、被害に遭いそうになったときには適切に対象できるように対策を練っておくことも大切です。そこで、どのような悪徳商法が存在するのかご紹介します。

 

マイナンバー便乗商法

たとえば従業員を雇用してマイナンバーを取り扱っている場合、個人情報の管理を適切に行う必要があるため、マイナンバーの記載された書類をどのように取り扱えばよいのか悩むこともあるでしょう。

たとえば、マイナンバーを取り扱うための商品として、番号が記載された書類を保管するための金庫や、監視カメラ、セキュリティソフトなどが挙げられます。

確かにマイナンバーを厳重に管理することは必要ですし、これらの商品を購入する必要が出てくる場面もあるでしょう。しかし、「マイナンバーの流出を防ぐには生体認証の金庫が必要」と業者に勧められ、100万円を超えるような金額の金庫を購入させられるといった、法外な値段の金庫を売り込まれるケースもあるようです。

 

ホームページリース契約商法

個人で事業を行っていると、信用力を高めるためや、顧客をより多く獲得するためにも、ホームページを開設することをすすめる業者も少なくありません。

確かにホームページを開設することで、行っている事業を広く知ってもらうことができるでしょうし、信用力も高まります。もし自分でホームページを開設する知識や技術、時間などがなければ、業者に委託したほうがスムーズです。

しかし、ホームページの開設だけでなく5年間など、一定期間のリース契約を求めてくるような悪徳商法も存在します。ホームページそのものは無形のためリース契約の対象にならないため、パソコンや管理ソフト(CD-ROM)に対するリース契約を結ぶこととなります。

 

●完成したホームページは粗悪な仕上がり

しかし完成したとされるホームページは明らかなテンプレートサイトで、素人でも作成できるような仕上がりであり、気に入らないことを理由に作り直しを希望するなら別途料金が必要であると告げられてしまいます。

 

●リース料の支払いだけが残ることに

結局、メンテナンスや更新はされずに放置され、リース契約を解約したくてもパソコンや管理ソフトを納品された時点で信販会社とのリース契約が成立していることとなり、リース料の支払いだけが残ってしまうといったケースもあるようです。

 

原野商法

価値が向上することの見込めない土地なのに、将来は近隣に駅ができるので利便性が高まり、必ず土地の値段が上がるといったをついて、その土地を購入させようとする商法です。

他にも、対象とする土地を買い取るフリをしつつ、また別の土地を購入させようとしたり、土地の測量を行うといいながら手数料を騙し取ろうとするケースなどもあるようです。

 

資格商法

「事業を営む上でも有利」「資格を取得すれば仕事を提供する」など魅力的な言葉を並べ、さらに講座を受講するだけで必ず簡単に合格できると、高い教材を買わせたり通信教育講座を受講させて高い授業料を支払わせようとする商法です。

対象となる資格は、建築士や電気主任技術者、行政書士など、国家資格の中でも比較的取得しやすい資格であったり、業者が独自に民間資格を設けているケースなどもあります。

 

送りつけ商法

注文した記憶にない健康食品や書籍、カレンダーなどの商品が、購入したものとして突然送りつけ、代金を一方的に請求してくる商法であり、ネガディブオプションとも呼ばれています。

また、電話で勧誘された商品など、断ったはずなのに送りつけられてきたり、法外な代金を支払う請求書や振込用紙、現金封筒などが届いた商品に同梱されているケースもあります。

送金を断れば脅しをかけられるといったケースもあるようですが、被害者の多くは高圧的な態度に押し切られやすい高齢者などです。

 

マルチ商法

会員が新規会員を作り、さらに新規会員が別の会員を勧誘するといった連鎖的な販売によって、階層組織を拡大させていく販売形式のことです。

幅広い人脈がある場合には、その人脈を利用して商品を売れば、手数料が入って儲けることができると甘い言葉で誘ってきます。

 

●儲けることができるのは上位層の一部のみ

商法自体は違法ではないですが、実際に儲けることができるのはピラミッド型の階層組織の上位層の一部です。

末端に位置する販売員にはほとんど儲けはでませんので、個人事業主などの場合、副業で儲けてみては?という甘い言葉に乗らないように注意しましょう。

 

利殖商法

手元のお金を増やしたいという願望につけこみ、未公開株やファンド、社債、外国通貨などを装い、絶対に損することはなく元本も保証されるなどの甘い言葉をたくさん並べ、不確定なものの出資金や購入代金を騙し取ろうとする商法です。

投資対象となるものは他にも、海外事業への投資や、投資被害の救済を装うもの、鉱物採掘権など、実態が判然しない権利である場合もあります。

 

内職商法

商品の販売を主な目的とした商法のため、仕事をあっせんするからという理由で業務に必要とされる物品を購入させます。

商品を購入させて販売させるよう仕向けたり、教材費やレッスン料、手数料などいろいろな名目の費用を騙し取ろうとする行為もみられます。

実際に内職のあっせんが行われたとしても、不明朗な理由で報酬が大幅に減額するため、思うような収入を得ることができないケースも少なくありません。

 

●内職のあっせん自体行われないケースもあり

内職のあっせんが行われないケースもあり、結局約束されたはずの報酬は受け取ることはできず、購入した商品の代金負担のみを抱えるといった事態に陥ります。

インターネットサイトのアフェリエイト作成、在宅ワーク、副業などの名目で募集している場合には、その内容をしっかり確認することが必要です。

 

訪問販売・点検商法

無料点検であると称して訪問し、点検後に不安を煽るような虚偽の報告を行って、商品を購入させたりサービスの提供の契約を結ばせようとする商法です。

中には、以前から取引している業者のように装って法外な代金を請求してくることもあるようですが、請求されても関係のある取引業者だと勘違いしてそのまま代金を支払ってしまう傾向がみられます。

 

●公的機関のフリで近づいてくる場合もある

消防署や水道局など、公的機関であるフリで近づいてくるケースもあり、「消火器の期限が切れているので交換が必要」「水が汚れている」などと消火器や浄水器を売りつけようとする商法もあります。

さらに訪問販売などで以前商品を購入した場合や、工事契約を委託したことがある方をターゲットとして、次々に別の商品を売りつけようとしたり、工事を勧めようとする事例もあるので注意してください。

 

事業者間取引ではクーリングオフの適用はなし

一定の契約に限って、一定期間内においては無条件で申し込みを撤回、または契約解除が可能となるクーリングオフを使えば、早期に騙されたと気がつけば契約をなかったことにできると思うかもしれません。

しかし、消費者契約法では、事業として(事業のために)を基準として、さらに特定商取引法では営業のため(営業として)を基準としての適用範囲を定めていますので、これらの規定によって事業者間での契約はクーリングオフの適用はされません

開業準備段階など、実態は消費者としてみなされるはずなのに、形式的な判断や相手の事業者から一方的に主張されることで個人事業者とみなされてしまい、クーリングオフの適用を否定してくる可能性があります。

 

事業者間取引でもクーリングオフが認められるケース

事業者間の取引でも、訪問販売や電話勧誘による販売で契約を迫った場合、もう一方の事業者性が欠落することでクーリングオフが認められることもあるようです。

しかし、個人事業主などを相手とする高額なホームページ制作や管理ソフトの販売、パソコンやコピー機、電話機器などの事務機器、セキュリティ装置などの販売に伴うリース契約などについては、一方的に事業者間契約であるとされクーリングオフを認めないことを前提とした契約を迫る悪徳な業者が多いといえます。

 

クーリングオフは適用できなくても返品は可能

ただ、インターネット販売などの通信販売において、クーリングオフの適用はなくても、通信販売の広告などに返品特約に関する記載があればそれに従い、記載がなければ商品が到着して8日間以内なら返品することは可能です。ただ、返品するための費用は自己負担となる点は理解しておくことが必要でしょう。

 

個人事業者が悪徳商法に遭ってしまったら

注意していたはずなのに、悪徳な業者と取引してしまい、悪徳商法に遭ってしまうこともあるかもしれません。

その場合、悪徳商法に騙されて高額な代金の支払いを行ったまま、泣き寝入りしてしまうというケースも少なくありません。

しかし、本来なら支払う必要のない代金ですので、適切に対処を行って最小限に被害を抑えるようにしましょう。

 

まだ代金を支払う前であれば

悪徳商法よる購入などを勧められ、契約はしたけれどまだ代金は支払っていないという場合には、代金を請求されても支払わず交渉によって契約を解除したい意思を伝えましょう。

 

すでに代金を支払ってしまっている場合

契約を結び、代金を支払った後で悪徳商法だと気が付いた場合には、その内容によってはクーリングオフを適用させることができる可能性もあります。受けた説明が嘘の場合には、契約解消や損害賠償の請求などが可能になる場合もあるため、諦めないことが大切です。

 

窓口に相談を

悪徳商法の被害に遭ったと気が付いた段階で、消費者センターや警察、商工会議所などの窓口に相談してみましょう。どのような対処を行うべきか、ケースに応じたアドバイスをしてもらうことができますし、法的手段を講じる場合には弁護士などに相談することも検討が必要です。

 

支払った代金は取りかえせない場合もある

悪徳商法で商品やサービスを購入させられたという場合、代金を支払っていればそのお金はもう取り戻せない可能性もあります。

さらに、悪徳商法で商品などを売りつけた業者に法的手段を講じる場合でも、手間や時間、費用も発生してしまいます。

そうなる前に、悪徳商法に騙されないように信頼できる業者かを見極めた上で取引を行うことが求められます。

本業が忙しいと、つい契約内容をしっかり確認せずに契約を結んでしまいたくなるかもしれません。しかし、契約する前には内容を確認し、納得した上で取引を行うことが大切です。

また、訪問販売などで商品を購入する場合には、業者や訪問者の身分の確認ができるものを提示してもらい、商品やサービスが適切な価格で提供されているか確認することも必要となります。

 

まとめ

個人事業者を騙そうとする悪徳商法に引っかかってしまうと、提供された商品やサービスの内容に見合わない代金を支払うことになったり、支払いの負担が重くなれば事業を継続させることが難しくなる可能性も出てきます。

もし商品やサービスを購入または提供してもらうことを検討するなら、複数社に見積もりを出してもらい比較・検討することで適正な価格を確認できるでしょう。

本業に忙しく、いろいろなことに手間を掛けていられないと思うかもしれませんが、無駄な商品やサービスにお金をかけないようにすることが大切です。

もし法律に関しての知識や技術に不安があり、気軽に相談できる方などが近くにいないという場合には、悪徳商法の被害に遭わないためにも、適切に事業を継続するための相談を可能とするコンサルタントと契約することも検討してみましょう。

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter