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キャッシュフローを改善させるために絶対に欠かせないこととは?

資金繰り2019/02/14

資金の増減、お金の流れのことをキャッシュフローといいますが、事業を営む上で最も注視しておかなければならない部分です。

本業に追われ、つい会計業務は二の次になってしまっている場合や、もともと数字には強いほうではないので経理担当者にすべてまかせきりになっているなど、支払いに充てる運転資金の状況が把握できていないということはないでしょうか。

もしキャッシュが不足すれば、それは事業継続を断念するという決断に至る可能性に繋がってしまうかもしれません。

手元のキャッシュは、事業を継続させるための潤滑油として捉え、もしキャッシュフローが悪化しているのなら、適切な管理で改善を図りましょう。

 

キャッシュフローを改善させるために必要なこと

キャッシュフローは、現金が入るキャッシュイン、反対に出ていくキャッシュアウトにより構成されます。

キャッシュフローを改善させるためには、

  • ・キャッシュインを増やす
  • ・キャッシュインを早くする
  • ・キャッシュアウトを減らす
  • ・キャッシュアウトを遅らせる

という4つの原則が重要であることが基本です。

帳簿の上では利益があがっているのに、キャッシュがなくて黒字倒産に至る会社も少なくありません。事業を継続する上で、手元にキャッシュがあることはそれほどまでに重要であると理解しておきましょう。

 

キャッシュインを増やす

商品を多く販売して売上は順調に伸びていても、その代金の回収がいい加減であればキャッシュは不足します。厳しい言い方をすれば、入金のなされない売上など意味がないのです。

キャッシュインを増やすためには、売上を向上させることは前提のもと、未回収の売掛債権などは増やさないことが求められます。

 

キャッシュインは早くする

売上として計上されている代金を掛けではなく、その場で現金で受け取る、または注文を受けたときに前金で受け取れば、キャッシュが枯渇することはありません。できるだけ早めに代金を回収することが求められます。

 

キャッシュアウトを減らす

売上が向上すれば、ニーズにこたえるために仕入れを増やすことになります。仕入れが増えても、販売数が増えれば利益に繋がるでしょう。しかし、できる限り仕入れにかかる費用や、必要経費は抑えることが大切です。

厳しい競争に晒されている状態にある場合、仕入先も同様の状況にあるはずですので、その競争環境を逆手に取り有効に活用することで、キャッシュアウトを減らすことができる可能性に繋がるかもしれません。

 

キャッシュアウトを遅らせる

売上代金が入金される前に、仕入代金の支払期日が先に訪れれば、キャッシュが不足して支払いができなくなる可能性があります。できるだけ、支払いは遅いタイミングに持っていくことも、キャッシュフロー改善には必要です。

 

インとアウトのどちらか区別しにくい項目の判断方法

キャッシュフローを考えるとき、発生する費用などがキャッシュインなのか、それともキャッシュアウトなのかわからなくなることもあるでしょう。

現金や預金などの場合、キャッシュそのものなので、増えた場合はキャッシュイン、支払いなどで減少すればキャッシュアウトであると区別できます。

しかし、わかりにくいケースもいろいろあるので、それぞれどのような項目が判断しにくくなるのか確認しておきましょう。

 

在庫が増えた場合

在庫が増えるということは、金銭を支払って手に入れたものなので、キャッシュアウトと判断します。設備投資なども、同様な判断でよいでしょう。

 

借入金が増えた場合

借入金が増えたことにより、手元にキャッシュを得ることとなるため、キャッシュインと判断します。

 

売掛金などが増えた場合

混乱を招きやすいのが売掛金や買掛金でしょう。

売掛金は売上代金のうち入金がなされていないものであり、買掛金は仕入代金のうち支払いが終わっていないものです。

売掛金は売上に関連する項目のため、売上が増えればお金も増えるので、売掛金が増えた場合もキャッシュインだろうと判断しがちです。しかし、現金取引を行った場合を例に、現状を考えた上で判断するようにしてください。

 

●売掛金の場合

現金取引の場合、売上と同時にキャッシュが入るためキャッシュインになります。

しかし、現金取引でキャッシュを受け取ったとしても、後払いでいいからと掛け取引に変更すれば売掛金が発生します。

つまり、キャッシュを受け取らなければ売掛金が増えることになるので、売掛金が増えるということはキャッシュアウトと考えるのが正しいでしょう。

 

●買掛金の場合

買掛金も同様に、仕入に関連するのだからキャッシュアウトと考えるかもしれませんが、買掛金が増えるということはキャッシュインと判断できます。

 

●仕訳で考えてみるとわかりやすい

仕訳を例にするとさらにわかりやすいですが、掛け取引で売上を計上する場合には、

借方:売掛金  貸方:売上

で処理をします。

 

後日、売掛代金が現金で入金されたときには、

借方:現金   貸方:売掛金

という仕訳で処理を行います。

 

売掛金が増えたときは借方減った時には貸方で処理を行いますが、仮に売掛金が増えた時の相手勘定が現金であれば、現金は貸方となり、現金が減る仕訳が成立することとなります。そのため、売掛金はキャッシュアウトと判断することが正しいという考え方です。

 

キャッシュフローを改善させるためキャッシュインを増やすには

キャッシュインを増やす方法として、先にも述べたとおり、売上が向上することは欠かせません。そのためには、今よりも営業活動を活発に行い、商品の販売数を増やすための努力が必要となるでしょう。

しかし、ただ単に売上を向上させても、結局はその代金回収をいかに効率的に行うかが大きなポイントとなります。そのため、売掛金をどのように管理するのかを再度見直すことが必要となるでしょう。

 

未回収の売掛金はただちに回収を

売掛代金の支払期日が到来しているのにもかかわらず、まだ入金されていない売掛金は、期日を過ぎた段階ですぐに取引先に支払いの確認を行うことが必要です。

取引先も、確認などが厳しい会社に対しては、早めに支払いを行わなければと急ぎがちになりますが、何もせずに放置していればまだ大丈夫だろうと後回しにされる可能性があります。

督促が厳しい会社に対して、早く支払わなければと意識する傾向は高くなるため、心苦しくても売掛代金の回収は確実に行っていくようにしましょう。

 

売掛金管理は管理表作成のもとで行う

売掛金について、どこに対する売掛金がいくら残っているのか、それぞれの支払期日はいつなのか、しっかりと管理表を作成して管理することが必要です。

どんぶり勘定や、頭の中でおおよそ把握しているといった管理方法では、未回収の売掛金を回収漏れのまま残してしまう可能性があります。

さらに、ある程度時間が経過した後で、支払われていない売掛金を回収することは困難になります。金額のズレなどが生じている場合にも、取引先に都度確認して適切な管理を行い、キャッシュフローの改善を図ることに繋げていきましょう。

 

キャッシュフロー計算書の作成は必須

キャッシュフローが改善され、だんだんと手元のキャッシュが増えてきたと感じる場合でも、その資金が本業で稼いだものなのか、それとも借り入れなどによるものなのか判断がつかないのは困ります。

また、反対に手元のキャッシュが減った場合にも、設備投資を行ったことが理由なのか、経費の支払いや借入金の返済資金で消えたのか、それとも本業で稼ぐことができていないことが原因なのか、把握しておくことは大切です。

キャッシュが不足した段階で、何が原因なのかを確認し、その原因を改善させることが求められます。

概要を把握したいのなら、損益計算書と貸借対照表などからおおよその判断を行うことはできるでしょう。しかし、細かな資金の流れまでは把握できません。

キャッシュフローを改善させるためには、資金の流れを把握するためのキャッシュフロー計算書を作成し、管理を行うことが必要であることも理解しておくようにしてください。

 

まとめ

基本的な知識を紹介することとなりましたが、実行することでキャッシュを留保することに繋がる可能性は高まります。

キャッシュフローを改善させ、手元に必要なキャッシュを残しておくことは、事業を継続させる上で欠かすことができない部分です。できることから即、実行していきましょう。

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