建設業が資金繰りを悪化させないために必要なことを徹底解説!

2019/02/13
Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter

建設業の特徴として、工事受注時に材料を仕入れる必要があること、さらに外注費など支払いが先行することが挙げられます。その上、売上の入金は数か月先という状況であることが一般的なため、受注はあっても支払うお金が不足するという事態に陥ることが多くみられます。

材料費や外注費として充てるだけの着手金は前受けで受け取ることはできるけれど、不足が生じた分は自己資金で立て替えておくことが必要です。そうなると、資金繰りは悪化、せっかく受注した工事を完成させる前にショートしてしまうことになります。

そこで、建設業が資金繰りを悪化させないために、どのようなことに注意しておけばよいのかご説明します。

 

建設業でお金が不足してしまう一般的な理由

まず、建設業を営む上で、売上は順調に伸びているのに、どうしてお金が足りなくなってしまうのかを理解しておきましょう。

具体的な例として、

  • ・着工金や中間金などが支払われることのない工事の場合、工事を完成させるまで入金されないこと
  • ・工事が完成するまでの間、業者に対する立て替えが発生すること
  • ・工事にかかる費用以外の固定経費の支払いも必要であること

といった理由が挙げられます。

このような場合、それまでの剰余金で支払いを続けるのか、何らかの方法で資金を調達するしかなくなります。

それに加え、

  1. 工事を進めていく上で、業者に対して発注した内容が把握できていないこと
  2. 結果として予想外の請求書が届くこととなり慌ててしまうこと
  3. それでも業者に対する支払いは免れないこと

という、お金の管理が十分にできていないことで資金が不足するパターンもあるようです。

 

建設業特有の事情による資金不足の原因

 

建設業界で事業を営む会社は、一般企業よりも資金繰りが大変といわれています。その主な理由は次のとおりです。

建設業特有の会計処理

建設業の場合、他業種にはない特殊な会計処理を行うことが必要です。元請先から受けた材料支給のための費用や産廃処理費は入金として扱われませんので、元請先なら相殺扱いが可能ですが、下請業者は入金分を売掛金で回収した金額により処理する形になります。

請求したはずの金額が全額入金されないケースも発生するため、元請先から値引きされていても売掛金は未処理の扱いとなり、未回収のまま売掛金が残る部分が出てきます。

また、売掛金は完成工事未収入金、前受金は未成工事受入金、仕掛品は未成工事支出金という、会計簿記とはことなる勘定科目を使用するため、会社の経営状態が把握しにくいのも特徴です。

 

立替工事費が多く発生する

先にも述べた通り、建設業では工事が完成しなければその代金は入金されません。建設業の場合、工事期間は長期に渡ることが多く、特にビルなどを建築する工事においては工期が1年を超えるケースもめずらしくないのです。

着手金として建設段階で一部代金を受け取ることができる場合もありますが、入金は後回し、支払いは先払いという形がほとんどなので、資金繰りが厳しくなりやすいといえます。

 

貸倒れが他業種より多くなる

建設業の特徴の1つとして、元請けから下請け、孫請けといった縦のラインが構築されていることが挙げられます。しかし、仮に元請が倒産してしまうと下請けにも入金されなくなり、その影響で下請けや孫請けまで連鎖倒産するリスクも高いということです。

 

労務費の支払いは現金で

現場で働く作業員に支払う労務費は基本、現金で支払います。しかし、工事が完成していなければ入金がされない状況が続き、先に支出が発生するため資金繰りが厳しくなるといえるでしょう。

 

建設業が資金繰りを改善させるために必要なこと

工期が長くなればその分、変動要因は大きくなってしまいます。工期の遅れや追加工事の発生、それに加え、建設業界は人手不足が問題視されており、人件費が高騰するなど様々な資金繰りを圧迫させるリスクを抱えています。

これらのリスクを想定した上で、資金計画を作成し、資金繰りを悪化させない次のような対策が必要となるでしょう。

 

工事ごとの収支のバランス化

工事における着手金や中間金、工事を変更する上での追加工事代など、適時に確実に回収することが求められます。そのためにも、施主や元請から代金を回収する担当者と、工事にかかる費用を支払う担当者との間における緊密な情報交換は欠かさないようにしましょう。

 

利益計画・資金計画を作成する

建設業で資金繰り表を作成せずに資金の管理を行っている会社は実は少なくありません。資金繰り表を作成していないことはかなり危険な状態であることを認識し、工事ごとの原価計算や、利益や資金の計画の作成・管理を徹底して行うようにしてください。安易などんぶり勘定での資金管理は事業継続の大きな妨げになることを理解しておく必要があります。

 

代金回収基準の見直しを

既存の取引先や公共工事など完成基準による工事は難しくても、工事進捗基準で代金の回収ができる工事を増やすことで資金繰りは改善させることに繋がります。ただし、代金を回収する上で、売掛金や受取手形の支払いサイトには注意が必要です。可能な限り、支払いサイトは短めに設定できる交渉が必要となるでしょう。

 

不足する資金は適切な方法で調達する

工事を受注して売上は上がっても、手元の資金が不足していれば資金繰りは底をついてしまいます。資金を調達し、手元の資金を増やすことも必要となりますが、借り入れなどを利用する場合には、毎月の返済義務が発生する点にも注意しておくことが必要です。

現在、すでに融資を受けている分の返済を含め、将来発生する利益での返済が可能なのか見極めた上で借り入れを検討しましょう。業績悪化により、売上や利益が増える見込みがなければ、返済負担が大きくなって資金繰りを悪化させてしまいます。

 

何で資金を調達するのかがポイントに

資金繰りが厳しくなれば、まずは銀行融資で資金調達することを真っ先に考えるかもしれません。しかし、銀行からの融資は審査までに時間がかかりますし、提出する資料なども多く手間がかかります。

そもそも、建設業の場合、銀行から融資を受けることが難しいケースもあるため、思うような資金調達に繋がらない可能性も出てくるでしょう。

その場合、保有する売掛債権をファクタリング会社に売り、期日より早く現金化するファクタリングによる資金調達を検討してみましょう。

 

ファクタリングが建設業に有効な資金調達である理由

支払いサイトが長い売掛金や受取手形が資金繰りを悪化させる原因となることが多い建設業の場合、早期に売掛金を現金化させることができればキャッシュフローの健全化にも繋がります。

銀行融資と大きく違う点は、借り入れではないので後日返済義務が発生しないことです。資金繰りも改善されるため、建設業にはもってこいの資金調達の方法といえるでしょう。

入金が数か月先で、それまでの間、資金が不足しショートしてしまう恐れがある場合、有効にファクタリングを利用することで滞ることなく支払いを済ませることができます。

 

まとめ

建設業は他業界と異なり、売上から入金までの期間が長いことが特徴です。入金はなくても支払いは発生しますので、黒字倒産を起こす例が建設業で多く見られるのは、このような特殊な事情が原因の1つといえます。

先行する材料の仕入れや外注費などの支払いで資金繰りが悪化し、さらに入金はまったくなされない状況ではどうしようもありません。

しっかりと資金の計画を立てて経営を進めていくことが必要ですが、中小規模の建設業の場合、特に資金繰りに苦労することが多いようなので、最も有効といえる資金調達の方法を利用して資金繰りの改善を図りましょう。

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter