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資金繰りと大きく関わる経常収支にメスを入れてみよう

資金繰り2018/09/05

資金繰りについては損益計算書では判断できない部分もあります。そもそも損益計算書については利益を表すものとなっているのです。利益というものは、まだ入ってきていない現金についても含まれるケースが有り、利益がでているからといって資金繰りが良くなるとは限りません。

そこで資金繰りについて注目するのであれば「経常収支」に注目してみましょう。

経常収支は資金収支と直結しているのです。よって資金繰りを確認するのであれば、損益計算書ではなく資金繰り表の経常収支の項目、ということになるわけです。

資金繰りは会社を経営するにあたり最も大切なもの、といっても過言ではありません。どんなに利益が出ていても、会社にキャッシュがなくなれば不渡りを出してしまいます。事実上の破綻となってしまい、どうすることもできなくなってしまうわけです。

資金繰りが悪化した経験のある会社を経営している方は必見です。

経常収支とは?

・経常収入と経常支出である

経常収支とは経常収入と経常支出のことを指しています。
問題はそもそも経常収入と経常支出はどういったものなのか、という部分でしょう。

経常収入ですが、売上高収入や営業外収入のことを指しています。
売上高収入とは売掛金の入金であったり、約束手形が入金したものであったりなどを指しています。もちろん売上金を現金で直接受け取った場合も含まれます。
営業外収入に関しては受け取り利息や受取配当金などを指しています。営業外収入ということであるので、本業以外で得られたキャッシュを記していくことになるのです。

経常支出に関しては、製造原価にかかった費用や販管費、そして営業外の支出を指しています。
製造原価の支出ですが、例えば材料費や製造にかかった人件費などがあります。
販管費の支出ですが、広告費であったり営業人件費などであったりが含まれます。
営業外の支出に関しては支払利息などを指しているのです。

・営業収支の見方とは?

まずは繰越が重要となります。前期から繰り越してきたものを記載します。その後に経常収入と経常支出を記載するのです。
経常収入はプラス表記をして、経常支出はマイナス表記をします。

この時点でもちろんプラスになっていることが望ましいです。そもそも繰越も含めているので、必ずプラスになっていないと危険です。

経常収支のみでプラスになっているか、それともマイナスになっているかを確かめることも重要です。

仮に経常収支のみでプラスになっていれば、会社の根幹となる収入が根幹となる支出よりも多い、ということになります。要は本業が好調である、ということになるわけです。回収活動もうまくいっていはずです。

マイナスになっている場合には、本業があまりうまくいっていない可能性が出てくるので注意をしなければなりません。営業力が弱いので、売上が少なく利益が上がりにくい状況になっている、といった判断もできます。
本業の収入が支出よりも少ないということで、現状は大丈夫であったとしてもいずれは資金繰りが悪化する可能性もあるので、何かしらの対策を立てなければなりません。抜本的な改革が必要になってくるかもしれないのです。

経常収支比率から資金繰りを確認してみよう

経常収支比率とは、現金収支や資金繰りを見る指標となっています。簡単な方法で自社の資金状況を確認できるものなので、必ずチェックしておきましょう。

経常収支比率の計算方法は以下の通りになっています。

「経常収入÷経常支出×100%=経常収支比率」

では実際に計算してみましょう。

経常収入が3,000万円であり、経常支出が2,500万円であったとします。その場合の経常収支比率は120%(3,000万円÷2,500万円×100%)となります。

経常収入が2,500万円であり、経常支出が3,000万円であったとします。その場合の経常収支比率は約83%(2,500÷3,000×100%)となるのです。

問題となってくるのは、経常収支比率がどの程度の割合になるとよくて、どの程度の割合になると悪いのか、という部分でしょう。

経常収支比率については100%以上が望ましい、ということになります。前述した例を上げればよく分かると思いますが、100%以上ということは経常収入が経常支出を上回っている、ということになります。本業などで入ってきた収入のほうがかかった支出よりも大きい、ということになるわけです。営業力のある会社を経営している、ということになります。

注目なのは経常収支比率がどの程度になると危険なのか、という部分でしょう。経常収支比率が85%以下になってしまうようなことがあれば危険、ということになってしまいます。経常収入が経常支出を下回っている、ということになるわけです。しかも経常収支比率が85%以下ということなので、会社の資金が大幅に減ってしまう可能性も考えられます。そのような状況が長期間続くとなると、資金がショートしてしまう可能性も少なくありません。

経常収支比率が悪くなってしまう原因とは?

・売上が悪い

最も単純な理由となっています。
経常収入が低いからこそ経常収支比率が悪くなっている、ということが基本的には多いのです。最も大切な売上をアップする、ということが経常収支比率を改善させる最も単純な方法となります。

売上がアップすれば徐々に現金が会社に入ってくるようになるわけです。経常収入にも良い結果が現れることになるので、まずは営業力と販売力を高めなければなりません。

・コストが高い

経常支出が高くなっているからこそ経常収支比率が悪くなっている、ということもあるのです。よって経常支出を減らす、ということも考えなければなりません。

経常支出を減らすためには、コストをカットしていくことが重要です。例えば商品の仕入れ価格であったり、原材料の仕入れ価格であったりなどを減らす、ということも考えましょう。少しでも安く仕入れられるところを利用するわけです。
販管費などがかかりすぎている、ということもあるわけです。販管費を圧縮することもコストカットに大いに役立ってくれることは間違いありません。
難しいことかもしれませんが、人件費を少なくする、ということもコストカットに繋がります。なるべく残業を減らすなどして対処できれば、経常支出を減らすことになり、結果として経常収支を改善させることになるでしょう。

・売上債権の回収がうまくいっていない

経常収支は実際の現金の出入りに関わっています。実際に現金が入ってくればプラスとなり、実際に現金が出ていけばマイナスとなるわけです。

前述したように売上が良かったとしても実際に現金がまだ入っていない場合には経常収支には反映されません。そこで問題になってくるのが売掛金であるとか約束手形などの売上債権の回収なのです。

そもそも売上債権の回収がうまくいっていなければ、経常収支に反映をされません。回収が遅れていれば、それだけ反映されるまでに時間がかかってしまいます。また仮に貸倒れるようなことになってしまえば、経常収入に反映されされないわけです。

売上債権の回収は資金繰りに大きな影響を与えます。資金繰りを改善させたいと考えるのであれば、とりあえず回収活動に力を入れましょう。1日でも遅れたらすぐに連絡する、などの対策を徹底するのです。

ちなみに売掛金についてはファクタリングで対応する方法もあります。ファクタリングであれば、期日前に売掛金を現金化できるので回収する必要はありません。

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