企業の資金調達|融資を受けるメリットとデメリットとは?

2018/07/23
Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter

企業の中には事あるごとに資金調達を行ってるケースも珍しくありません。そもそも企業を経営していくためには一定の資金が必要なのです。

ただし資金調達には様々な方法があります。融資以外にも、株式を発行する出資や売り開け金などを売却するような資金調達方法もあります。

今回は資金調達方法の融資に限定したメリットとデメリットについてお伝えします。

企業が融資を受けるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?逆に融資を受けるとどのようなデメリットがあるのでしょうか?

融資を計画している経営者は必見です。

融資を受けるメリット3つ!

・メリットその1:信用力がアップする
・メリットその2:ゆとりのある経営ができるようになる
・メリットその3:事業展開を早められる

【1.融資と信用の関係性】
融資を受けたことがある企業と融資が受けたことがない企業で、新たに資金調達をしようとしたときに信用が大きなテーマとなります。
実は過去に融資を受けたことがあり、しっかりと返済をしていると融資が受けやすくなるのです。利用実績といったものが生まれることになり、「返済能力のある企業」と判断されることになります。

一方でいままでの融資を利用したことがない企業は利用実績がありません。返済能力があるのか、それともないのか、といいう部分がよく分からなくいなってしまうわけです。金融機関として判断が難しい状況になってしまい、結果として審査落ちにしてしまうケースも少なくありません。

信用力を高めるために、必要がなくても借り入れを利用する企業もあるほどです。一度返済実績を作っておき、いずれ大きな資金調達をするための準備をするわけです。

もう一つ注目してほしいのが「現金の増加」です。資金調達を実施すると、企業の「現金預金」が増えることになります。現金預金が増えると、企業として高く評価されることになります。資産が多いということになり、体力のある企業と判定されるわけです。
新たな資金調達がしやすくなったり、取引先から信用されたりといったこともあります。

【2.融資と経営の関係性】
資金調達をすることで、キャッシュフローが大きく改善することになります。支払いが来ると、どうやって対応しようか苦慮している企業も多いでしょう。資金繰りのことばかりを考えていると、経営アイデアなども思い浮かばなくなってしまいます。長期的な経営を考えられなくなってしまうのです。

資金調達をしてキャッシュフローが改善すれば、目先の資金のことは考えずにすみます。ゆとりのある経営ができるようになり、新たな事業展開など経営アイデアを考える時間もできるようになるわけです。

支払いのことばかりを考えてはいませんか?もしも支払いのことばかりを考えているのであれば、資金調達をして一種の余裕を得ましょう。いままで思いつかなかったような経営判断ができるようになるかもしれません。

【3.融資を事業展開の関係性】
資金があれば、ビジネスチャンスを掴むことも可能です。資金がなければどんなにアイデアがあったとしてもビジネスチャンスを掴むことはできません。

例えば売上が良い商品があったとします。その商品を今までどおり10個まとめての購入であれば1個あたり10,000円のままの仕入れとなってしまいます。しかし100個購入すれば1個あたり8,000円で仕入れられる、ということもあるのです。資金があればオトクな大量仕入れにも対応できるようになります。

他にも設備投資にも注目です。設備投資を行うことで経費が削減できることもあります。生産コストを下げられるかもしれません。その設備投資は資金があれば、早く行えるのです。しかし資金がなければいつまで経っても古い設備を利用することになり、非効率的なビジネスを行うことになってしまいます。

このように資金の有無によって企業の事業展開は大きな影響を受けることになります。会社の成長にも深く関わってくるので、十分に注意しなければなりません。

特にビジネスは時間との勝負です。同じ投資をするにしても1年遅れてしまえば、収益は大きく異なってしまうのです。いち早くビジネスチャンスを掴むためにも自力で現金を集めるのは非効率的です。資金調達を有効活用して、事業展開の好機を掴みましょう。

融資を受けるデメリット3つ!

・デメリットその1:将来的な資金難を招く恐れがある
・デメリットその2:担保や連帯保証人が必要になることも
・デメリットその3:審査難易度が高いケースもある

【1.融資と返済による負担】
融資を受けるということは、返済をしなければなりません。返済金の額によっては、資金調達後に再び資金難の状態に陥ってしまうかもしれないのです。

特に注意すべきは設備投資を実施するケースです。設備投資には多額の費用がかかります。数千万円や数億円になることも珍しくありません。
そして設備投資にはもう一つ大きな問題が隠れているのです。その問題とは設備投資したものがすぐに収益に跳ね返ってくるわけではない、という部分です。設備投資資金は少しずつ回収されていくことになります。その期間は5年間や10年間と長くなることもあるのです。仮に返済期間が回収期間よりも短くなってしまえば、会社から出ていくお金のほうが多くなります。資金難が発生してしまうわけです。

融資を受けた後にも資金難の状態が発生しそうである場合には「据置期間」の設定も考えておきましょう。すべての融資が対応しているわけではありませんが、例えば日本政策金融公庫の制度融資については据置期間が設定可能です。2年から3年程度設定できるのです。
据置期間中については、基本的に利息の返済だけを行っていればOKです。元金分の返済はないので、大きな負担は発生しません。
元金分の返済は、据置期間終了後となります。据置期間については、しっかりとシミュレーションした上で決めましょう。収益がある程度得られるようになってから返済が開始するような設定にするのがおすすめです。

【2.融資における担保や連帯保証人によるリスク】
融資のすべてが無担保や無保証人で利用できるわけではありません。担保型のローンもあれば、保証人が必要になってくるケースも有るのです。特に企業向けの融資に関しては、経営者が基本的に保証人となります。返済ができなかった場合には、経営者が責任を取らなければならないのです。

担保型ローンについても注意しなければなりません。確かに担保型のローンにはメリットがあります。担保という信用がつくので、審査がそれほど厳しくありません。さらに担保の評価額によっては高額の融資が受け得られる可能性があるわけです。
しかし返済ができなければ、担保を回収されることになってしまうのです。担保に入れたものの所有権を失ってしまいます。仮に自社の工場や自社のオフィスなどを担保に入れていると、事実上経営ができないような状況になってしまうわけです。

担保型ローンには非常に高いリスクがある、ということを理解しなければなりません。経営者以外にも連帯保証人が必要な場合には、その保証人に対して弁済が求められてしまうのです。迷惑がかかることにもなるので、保証人付きの融資もリスクは低くありません。

【3.融資を利用できないことも】
融資を利用するためには、必ず審査を突破しなければなりません。しかも融資によっては審査難易度が極めて高いものもあり、気軽に利用できないこともあるのです。

例えば創業してからあまり期間が経っていないような企業は、融資対象にならないこともあります。銀行やノンバンクでは、必要書類として決算書を2期分や3期分の提出を求めてくるケースも有るのです。要は商業1年目や2年目の企業は融資による資金調達が難しいのです。

他にも赤字経営であったり税金未納であったりすると、返済能力が低いと判断されてしまい、融資が受けられないケースも珍しくありません。決算書の内容も吟味されるので、一つでも問題があれば審査落ちにされてしまうこともあるのです。

ちなみに黒字であっても審査に落ちてしまうことがあります。黒字の企業でも、多額の借入金を抱えている会社は珍しくありません。借り入れ金の額が大きいとなると返済能力を疑われてしまうのです。

融資の審査ですが、業者のタイプによっても難易度は異なってきます。銀行の審査難易度は高いですが、ノンバンクの審査難易度は低めに設定されています。実は審査難易度は貸付け条件によって異なっているのです。貸付け条件が有利であれば、審査難易度は高くなります。一方で貸付け条件が不利であれば審査難易度は低くなります。

自社の経営状況に合わせて借入先を変える、ということも検討すべきでしょう。

融資以外の資金調達も検討すべきか?

融資以外の資金調達も検討すべきです。
資金調達方法は、何も融資だけではありません。その他の方法もあるので、自社にどの方法による資金調達が適しているのかをしっかりとチェックしておかなければなりません。

では融資以外にはどのような資金調達方法があるのでしょうか。以下に一つずつ解説していきます。

【ファクタリング】
売掛金を譲渡して現金を得る方法です。
売掛金の売却なので、融資ではありません。

そもそも売掛金は期日にならなければ現金として会社に入ってきません。その売掛金を期日前に入金させる方法がファクタリングなのです。

ファクタリングには2社間取引と3社間取引があります。2社間取引は売掛先に譲渡が知られる事はありませんが、手数料率が高めに設定されています。3社間取引は売掛先に譲渡が知られてしまいますが、手数料率が低めに設定されているのです。どちらにもメリットとデメリットがあるので、しっかりと考えた上で選択しなければなりません。

ちなみに融資ではないので、利用しても負債が増えることはありません。貸借対照表でマイナス評価されにくい資金調達方法なのです。

【不動産や有価証券の売却】
売掛金の売却であるファクタリングと同様に、資産を売却して資金調達をする方法となっています。

会社で不動産を保有しているケースも珍しくはありません。中には投資用物件を保有していることもあるのです。投資用の有価証券を保有していることもあります。
それらの資産ですが、資金難の状況で保有している必要はありません。資産を売却すれば現金を得られるわけです。よって資産の売却も立派な資金調達の一つの方法となります。

ただし注意してほしいことがあります。有価証券に関しては比較的早い段階で資金を獲得できますが、不動産の売却に関しては時間がかかります。数ヶ月や1年程度かかってしまうこともあるのです。時間的な余裕がある場合には対応できますが、差し迫った資金繰りの悪化の場合には不動産の売却は適していません。

【手形割引】
売上があったときに売掛金ではなく手形を受け取ることもあります。その手形を期日よりも早く現金化する手法のことを「手形割引」と読んでいるのです。前述したファクタリングとほとんど同じ内容となっています。

手形に関してはそもそも大きな問題を抱えているのです。売掛金よりも手形の支払いまでの期間は長く設定されているのです。資金化まで時間がかかるので、売上があったとしても手形ばかりになってしまうと、資金繰りが悪化します。

手形割引も一定の手数料が発生します。よって満額は受け取れないわけですが、資金繰りの悪化には対応できる方法として覚えておきたい資金調達法の一つです。

ファクタリングと大きく異なる部分は、手形が回収できなかった場合です。ファクタリングの場合は償還請求権なしに設定されていることがほとんどなので、売掛先が支払えなかったとしても問題はありません。しかし手形割引きは支払われなかった場合には、買い戻す義務があるのです。リスクがあるので注意しましょう。

【社債】
会社が発行する債券のことを社債と呼んでいます。
社債を発行することで一定の資金を調達します。しかし投資家に対して返済をする必要もあります。利息も支払っていかなければなりません。

中小企業に関しては、一般的な社債ではなく「少人数私募債」が適しています。49人以下の投資家に対して社債を発行するものであり、コストが掛りにくい、といったメリットが有るわけです。

自社で資金を集めることになるので、銀行やノンバンクからの融資と比較すると「融通がききやすい」との特徴もあります。

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter