勘違いしてませんか?利益がある=資金繰りが良いわけはない!

2018/06/08
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会社にとってとにかく大事なのがキャッシュです。
キャッシュが豊富にあれば、損失が出ていたとしても会社として存続が出来るのです。一方でキャッシュがなくなってしまえば、会社がどのような状況であろうと倒産してしまいます。固定資産などがたくさんあったとしても運転資金が枯渇してしまえば、会社としての機能を果たせません。機能不全となり不渡りを出して倒産に至ってしまうわけです。

問題は「利益があれば会社は大丈夫」という固定観念です。もちろん損失があるよりは利益があったほうが良いに決まっています。しかし利益があったとしても、倒産してしまうことはあります。

こちらでは利益と資金繰りの関係性についてお伝えします。
利益と資金繰りにはどのような違いがあるのでしょうか?

 

なぜ「利益=資金繰りが良い」ではないのか?

・利益は資金と直接的な関係がない場合もあるから

すべて現金決済であれば問題はありません。売上のすべてが現金決済となっており、その場で手に入るのであれば、「利益=資金繰りが良い」ということになります。

しかし企業間の取引は現金決済となっているでしょうか。もちろん異なりますよね。掛取引となっているわけです。
売上があったとしてもすぐに現金は手に入りません。売掛金や受取手形となってしまうわけです。要は売上債権を受け取ることになり、その売上債権は時間が経ってから現金となります。

売上が発生してから売上債権が現金化されるのには1ヶ月から2ヶ月程度はかかってしまいます。問題はその間の資金繰りなのです。

資金繰りとはキャッシュのことを指しています。会社にどれだけのキャッシュがあるのか、という部分が問題になってくるわけです。キャッシュが潤沢にあれば問題ありません。しかし売上が多く利益が出ているのに、売上債権の入金までにはタイムラグがあります。その期間中に資金繰りが急激に悪化する可能性もあるわけです。
黒字倒産というのはまさにそのような状況を指しています。帳簿上は黒字となっているのですが、現金がなくなります。現金がなくなれば会社として存続できません。倒産することになるわけです。

もう一点注意しなければならないことがあります。売上債権は必ずしも入金されるわけではありません。取引差の資金繰りが悪化してしまうこともあります。倒産してしまうかもしれません。結果として売上債権の入金がおくれることになってしまったり、入金されなかったり、といったことも考えられるわけです。

このように利益があっても資金繰りが悪くなる可能性は秘めているので、利益についてだけではなく必ずキャッシュの動向も確認しておきましょう。

 

なぜ利益ばかりに注目してしまう経営者が多いのか?

・損益計算書だけを作成しキャッシュフロー計算書を作成していない!

経営者の多くは利益には敏感なので、損益計算書に関してはしっかりと作成をしています。しかし損益計算書は利益や損失を重視したものです。資金の流れといったものは反映されません。よって資金繰りの悪化に気づきにくいのです。

キャッシュフロー計算書も作成していれば、利益が出ていても資金繰りが悪化している、ということに気づけます。キャッシュフロー計算書は資金の流れを把握できる内容になっているからです。キャッシュフロー計算書は、とにかくキャッシュに注目しています。どのくらいの額が会社から出ていって、どのくらいの額が会社に入ってきているのか、ということが分かる内容となっています。

キャッシュフロー計算書だけを作成しいればよいのではありません。あくまで重要なのはバランスです。損益計算書も作成してキャッシュフロー計算書も作成するのです。2つともしっかりと作成をすることで、利益と現金が見えてきます。

要は利益と現金は別個で考えるべきなのです。前述してきたように、利益があれば必ずしも現金が豊富になるわけではありません。利益が少なかったとしても、資金調達などを前もって行っておけば現金の保有額は多くなります。

 

資金繰りが悪くなるとどのようなことになるのか?

・税金の支払いが難しくなる

法人税や消費税といった税期の支払いが難しくなります。
税金については、期日までに支払いを行わないとペナルティーが発生します。加算税が発生したり延滞税が発生したりするのです。早めに解決しなければ資金繰りがますます厳しくなります。

税金未納状態に陥ってしまうと、融資が受けにくくなる、といったことになることもあります。特に銀行に関しては税金の支払いに関してはかなり厳しい目を向けているのです。税金未納ということは返済能力がない、と判断されても致し方ありません。

税金未納だけではすぐに倒産するわけではありません。しかしさらなる資金繰りの悪化を招くことになるので、早急に対策を考える必要があるのです。

・取引先への支払いが難しくなる

資金繰りの悪化が続行すると、買掛金の支払いや支払手形の支払いが難しくなります。取引先へも迷惑をかけてしまうことになります。
仕入れや経費が支払えなくなるので、会社の経営にも大きな問題が発生します。取引先から仕入れができなくなってしまうわけです。

この時点で解決できなければ、一気に倒産に至ってしまうかもしれません。

・給与が支払えなくなる

かなり末期的な症状の一つとなります。
会社として最も行ってはならないのが従業員のモチベーションを下げる、ということです。しかし資金繰りが悪化すれば、従業員への給与の支払いも当然できなくなります。

中には転職をする者も現れるかもしれません。

一度でも給与の未払いがあると、会社としての存続はかなり厳しいでしょう。

・不渡りを出して倒産してしまう

不渡りが出てしまうとどうしようもありません。銀行との取引もできなくなってしまい、結果として倒産してしまうのです。

資金繰りが悪化しても不意渡りが出る前になんとか対応して改善させていかなければなりません。

もちろん税金未納の状態になる前に対処するのがおすすめです。キャッシュフロー計算書を作成していれば、ある程度資金繰りが悪化するのも分かるでしょう。特におすすめしたいのは、将来的なキャッシュフロー計算書を作成する、というものです。

当月分のみのキャッシュフロー計算書だけでは将来的な資金お流れがわかりません。2ヶ月先や3ヶ月先、できれば6ヶ月程度先まで予測値とはなりますがキャッシュフロー計算書を作成しておくべきなのです。

6ヶ月先まで作成しておけば大きな問題が発生することはありません。6ヶ月という時間があれば、例えば資金調達での対応も可能です。審査に時間がかかるとされる銀行融資であるとか担保型の融資にも対応できるわけです。
一方で資金のショートまで1週間を切っている、という状況になってしまえば採用できる手段も限られてしまいます。気づくのが遅れれば、何も出来ずに倒産を迎えてしまうこともありえるわけです。

損益計算書だけを見てニンマリしていませんか?利益があるからといって会社が順風満帆とは言えません。仕入量が大きくなりすぎていて、結果として資金が減っていることもあり得るのです。損益計算書とキャッシュフロー計算書の双方を確認して、会社の経営に問題がないかを確かめてください。健全経営をしていくための一つの方法ですよ。

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