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ベンチャー企業の資金繰り|資金調達法とメリット・デメリット

資金繰り2018/05/07

ベンチャー企業が特に頭を悩ませるのが資金繰りです。資金力がない状態で企業するケースも珍しくなく、資金不足が早期の段階で発生することもあります。

こちらではベンチャー企業の各資金調達方法とそのメリット・デメリットに迫ります。

万能な資金調達方法というものはありません。必ずメリットとデメリットが有るのです。自身にとってどの資金調達方法が適切であるかを考えるためにも、プラス面とマイナス面を把握しなければなりません。

 

ベンチャーキャピタルのメリットとデメリット

・そもそもベンチャーキャピタルとは?

出資者集団のことを指しています。融資ではなく出資を行い、株式を取得します。そしてその株式の価値を上昇させて大きなリターンを得ることを目的としているのです。

主な出資先はベンチャー企業となっています。小規模の会社であれば出資額も少なくなります。それだけリターンが大きくなる可能性もあるからです。

ベンチャー企業の中には資金繰りが悪化しているところも珍しくありません。より将来性の有りそうな企業を選んで出資をしているのです。

・ベンチャーキャピタルのデメリットとは?

1.ベンチャーキャピタルの意向を経営に反映させなければならない
2.報酬を支払わなければならない
3.資金が回収されるリスクがある

 

【1.ベンチャーキャピタルの意向について】
ベンチャーキャピタルの言いなりになるわけではありません。しかし意向を無視できないのも事実です。
出資を受けると一定の株式を相手側は取得することになります。その結果、議決権の一部を得ることにもなるわけです。仮に50%を超える株式を取得されるようなことがあれば、経営権を握られてしまうので意向を無視できません。

仮に自己資金だけであったり借り入れだけで経営していたりすれば、経営についてとやかく言う相手はいません。自分の考えだけで対応できるわけです。

そもそもベンチャーキャピタルは出資をすると役員を送り込んできます。役員は自社のためではなくベンチャーキャピタルの考えで行動してくることもあるので対応に苦慮することも考えられるのです。

【2.報酬について】
経営がうまくいって黒字などになると、配当金が発生することになります。株式を発行しているので、ベンチャーキャピタルに対しても一定の報酬を支払わなければなりません。
さらに役員が派遣されている場合にも役員報酬を支払わなければならないわけです。

ベンチャーキャピタルを利用すると、異資金繰りの悪化は解消されるかもしれません。しかしそこにかかってくる経費も考えておかなければならないわけです。かえって出費のほうが大きくなって重い負担になってしまう、ということは避けなければなりません。

【3.資金回収のリスクについて】
ベンチャーキャピタルは出資者であり、自社にとって救世主のように見えるかもしれません。たしかに資金調達をした時は、自社にとってかけがえのない存在となります。

しかし注意しなければならないのが、ベンチャーキャピタルもビジネスで出資をしている、ということです。投資した分はしっかりと取り戻したい、と考えています。

経営の見通しが悪くなった、とベンチャーキャピタルに判断されてしまうと非常に厄介なことになってしまいます。困ったことに資金を回収されてしまうことがあるのです。資金を引き上げられてしまえば、当然経営は難しくなります。結果として倒産に至ってしまう可能性も捨てきれません。

要はベンチャーキャピタルを利用した場合には、魅力的な企業であると思ってもらい続けなければならないわけです。

・ベンチャーキャピタルのメリットとは?

1.経営ノウハウ・成長ノウハウを取得できる可能性あり
2.返済しないで良い
3.提携先や取引先との出会いをサポートしてくれる
4.資金調達がしやすくなる

 

【1.経営ノウハウや成長ノウハウについて】
ベンチャーキャピタルは少しでも自社に大きくなってもらいたい、と思っています。彼らとしても株式を少しでも高く売却できる様になりたいわけです。そのためには自社に成功してもらわなければなりません。
ベンチャーキャピタルは様々な経営支援をしてくれます。その一つが経営ノウハウや成長ノウハウの伝授です。経験豊富な役員を派遣し、出資先をサポートするわけです。

はじめての企業で右も左も分からない、という時には心強い味方となってくれることは間違いありません。

【2.返済について】
ベンチャーキャピタルの実施していることは出資です。融資ではないので返済は発生しません。
返済が必要になると、定期的に一定の資金を返却しなければなりません。資金の一部が自由に使えない状態となってしまうので、経営リスクを背負っている状態になってしまうのです。

ベンチャーキャピタルに関しては返済する必要がないので、比較的資金を自由に使えるようになります。さらに融資ではないので金利という概念も存在しません。金利を気にしながら経営する、といったことをしないでも良いのです。

【3.人脈を広げられる可能性あり】
起業したばかりの頃は、どうしても人脈が少ないような状態になってしまいます。企業としての提携先や取引先を探すのも苦労してしまうのです。

ベンチャーキャピタルを利用することで、人脈を広げられる可能性が出てきます。そもそもベンチャーキャピタルは1社だけに出資しているわけではありません。複数の業者に出資しているので、出資している会社同士を結びつける、ということも行えるのです。

「この企業とこの企業を提携させたらお互いにプラスになるのではないか」ということであれば紹介してくれるのです。自社だけでは広げられなかった人脈がベンチャーキャピタルのおかげでどんどん広がっていく可能性もあります。

【4.今後の資金調達について】
ベンチャーキャピタルを利用すると、今後の資金調達に良い影響が現れてきます。
実は金融機関などから評価されるのです。

まずベンチャーキャピタルは出資である、というところに注目しなければなりません。借金ではないので負債がある会社、といったレッテルを貼られることはないのです。実際に返済もしないので、返済力のある企業といった判断をしてもらえることもあります。

もう一つ注目してほしいのが、出資を受けているということはベンチャーキャピタルから「将来性がある会社」と認められているのです。評価をされている企業である、ということがアピールできるので銀行融資なども受けやすくなります。ベンチャーキャピタルを利用することで今後の資金調達がしやすくなる、ということは覚えておかなければなりません。

 

ファクタリングのメリット・デメリット

・ファクタリングとは?

ファクタリングは売掛金を売却して現金を得るタイプの資金調達法となっています。
ベンチャー企業であったとしても、取引を始めていれば売掛金をいくつか所有しているはずです。起業してそれほど時間が経っていない時でも利用できるタイプの資金調達法となっています。

・ファクタリングのデメリットとは?

1.手数料が発生してしまう
2.調達できる金額に限度がある

 

【1.手数料について】
ファクタリングは融資ではないので金利が発生することはありません。一方で手数料を支払わなければならないのです。
2社間取引と3社間取引で手数料率は異なってくるのですが、基本的に数%から30%ほどにもなります。

要は売掛金を満額受け取れない、といったデメリットが有るわけです。数ヶ月待てば満額手に入るかもしれない売掛金を、早期に受け取る代わりに一定金額を差し引かれてしまいます。

※手数料は2社間取引のほうが高く設定されており、3社間取引のほうが有利に設定されています。

【2.調達金額について】
資金繰りの悪化状態にもよりますが、高額の資金調達をしなければならない、ということもあるのではありませんか?しかしファクタリングによる資金調達には制限があるのです。

ファクタリングは売掛金の売却なので、売掛金の額面が基準となります。その額面の金額から、一定の手数料が差し引かれることになるわけです。
ですから、仮に1,000万円の売掛金で1,500万円の資金調達は出来ません。資金調達額に制限が出てくる、といったデメリットがファクタリングにはあるのです。

・ファクタリングのメリットとは?

1.比較的簡単に利用できる資金調達である
2.早期の資金調達も可能である
3.担保が不要である
4.売掛金が支払われなかったとしても問題なし

 

【1.手続きが簡単である】
ファクタリングは面倒な手続きがあるわけではありません。売掛金を売却するだけなので、審査についても難しい設定ではありません。
特に注目してほしいのが、ファクタリングの審査対象は主に売掛先である、という部分です。売掛金は自社が支払うものではありません。売掛先が支払うものです。ですからファクタリング業者は審査として、主に売掛先をチェックします。

自社の経営状態が悪化していたとしても利用で来る可能性が高いのがファクタリングの大きなメリットです。

【2.資金調達までの時間がかからない】
ファクタリングは最短即日の資金調達も可能となっています。資金繰りの悪化により、色紙のショートが時間の問題、となっているケースであったとしても十分に対応できるわけです。銀行融資などと比べると、時間的なメリットは特に大きいと言えます。

もちろんすべてのファクタリング業者が最短即日の対応をしているわけではありません。業者によってスピードは異なっているので、事前に確認をしておきましょう。

【3.担保について】
一般的な融資については、難しい場合には不動産や有価証券などの担保を求められてしまうケースが有るのです。要は担保を入れてやっと借り入れができる、という状態になるわけです。

ファクタリングに関しては担保を求められることはありません。融資ではないので、売掛金の価値が重要になってくるだけなのです。

担保が不要になることで、リスクが極めて低くなります。担保型ローンで返済ができなくなれば担保が回収されてしまいます。担保的なデメリットがないのも、ファクタリングの大きなメリットなのです。

【4.売掛金の回収リスクについて】
売掛金には回収リスクが付きまといます。
売掛金とはいっても、必ず支払われるものではありません。支払いが遅れてしまったり、回収できなかったりすることもあるのです。

ファクタリングを利用した場合ですが、基本的に償還請求権なしになります。償還請求権なしでの契約となれば、売掛先が支払いを出来なかったとしても自社の損失はありません。ですからファクタリングを利用すれば売掛金の回収リスクが低くなるのです。

 

ノンバンクのビジネスローンにおけるメリット・デメリット

・ノンバンクのビジネスローンとは?

ノンバンクであれば、ベンチャー企業であったとしても資金調達しやすくなっています。ちょっとした資金繰りの悪化にも対応できるのです。

ノンバンクなんで銀行ではありません。銀行ではない、ということのメリットとデメリットがあります。

・ノンバンクのビジネスローンのデメリットとは?

1.金利が高い
2.高額の借り入れは難しい

 

【1.金利について】
ノンバンクは金利が極めて高くなっています。
10%以上の年率で貸し出しているところが多く、ひどい場合には年率で15%から18%程度になっていることも珍しいわけではありません。

金利が高いということは借入金額よりも高額の支払いをおこなわなければならない、ということでもあるわけです。

【2.金額について】
借入金額に問題があります。
ノンバンクのビジネスローンは高額の貸し出しを実施していません。1,000万円や2,000万円程度を限度としているのです。高額の借り入れを希望している方には適していません。

・ノンバンクのビジネスローンのメリットとは?

1.早期の借り入れも可能
2.審査が易しい

 

【1.審査時間について】
最短即日の借り入れも可能となっています。
審査については簡略化されており、比較的早い段階での借り入れも可能となっているわけです。

少しでも早く借り入れを行いたい、と考えている方の希望を叶えてくれる資金調達方法です。

【2.審査難易度について】
銀行融資と比較して、ということになりますが審査については難しくはありません。
そもそも小額の融資をメインとして取り扱っているのです。さらに金利も高く設定されているので、審査難易度は低めとなります。

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