会社にとって避けなければならないのが資金繰りの悪化です。資金繰りが悪化してしまうことがあれば会社として大きなダメージをおってしまうことになるわけです。思ったような経営もできなくなってしまい、最終的には会社をたたむことにもなりかねません。
資金繰りの悪化は、どの会社でも起こり得ることです。
そこで注目すべきは資金繰りが悪化する原因です。
原因がわかれば対策することも可能です。
こちらでは資金繰りが悪化する要因について紹介します。すべてが自分の会社に当てはまるわけではないと思います。しかし中には当てはまってしまうものがあるかもしれません。思い当たるフシがあればその要因を取り除くような経営努力をしなければならないわけです。
目次
資金繰り悪化の要因1つ目|取引先の経営実態を把握していない
・取引先が原因の資金繰りの悪化につながる
何も資金繰りの悪化は自分の会社だけに原因があるわけではありません。
例えば取引先からの売掛金の入金が遅れてしまえばどうでしょうか。それだけ現金が入ってくるのが遅れてしまうことになるわけです。売掛金の入金を利用して業務を拡大しようと思っているケースもあるでしょう。結果的に入金が遅れてしまえば、計画的な経営ができなくなってしまいます。
取引先が原因の資金繰りの悪化は、取引先だけを責めても始まりません。そもそも取引先の経営実態を常にチェックしておけば避けられたかもしれないわけです。
取引先の経営状態に問題があると分かったら、新しい取引先を探すようにしましょう。また取引量を減らしてリスクを下げるようなこともおすすめです。
ついつい「昔から取引しているから・・・」と安心しきって資金繰りの悪化を招くことも珍しくありません。どんなに取引が長い会社であろうと資金繰りが悪化することはあります。その影響を受けないようにするためにも、定期的に取引先のチェックはすべきなのです。
資金繰り悪化の要因2つ目|設備投資が過剰である
・売上拡大のための設備投資もほどほどに
会社として勝負をかけなければならない時もきます。
しかし勝算もないのに事業を拡大しようとしていませんか?ありがちなのが多額な設備投資をしてしまう、というものです。
会社を経営していくためには設備投資も重要です。しかし過剰な設備投資に関しては、会社の運営に大きなマイナスの影響を与えてしまうことにもなりかねません。
設備投資をしたとしてもその分見返りが大きくなるとは限りません。特に営業キャッシュフローを超える高額な設備投資は厳禁です。利益が得られなくなってしまい、設備投資がかえって自社の首を絞めることにもなりかねないのです。
設備投資をするなと言っているわけではありません。毎月の資金繰りをチェックし、その上で適切な設備投資をすべきなのです。勝算のある設備投資であれば、資金繰りの改善を招くので検討に値します。
・売上ばかりを考えると資金繰りは改善しない
資金繰りが悪化すると売上をアップして改善しようと躍起になるケースが珍しくありません。確かに売上がアップすれば会社に入ってくるお金も大きくなります。しかし単純に資金繰りが改善するとはいえないのです。
売上ばかりを考えると、過剰な設備投資に走ります。よりたくさんの商品を製造しようと設備投資に力を入れてしまうのです。しかし商品をたくさん製造するということはコストもかかります。そのコストによって資金繰りがさらに悪化してしまうこともあるのです。
売上面ばかりを考えるのではなく、コスト面も考えた上で資金繰りを改善させなければなりません。
資金繰りの悪化の要因3つ目|もしもの時の資金調達先が確保されていない
・最悪の状況を想定すること
どんな会社であったとしても、自社の資金だけでは乗り切れない時がやってくるのです。その時のために常に資金調達先を探しておかなければなりません。
日頃から資金繰りに気をつけている会社もあるでしょう。資金繰りが悪化しないためにも、公認会計士や税理士を雇っている方もいると思うのです。しかし取引先がいきなり倒産して資金繰りが悪化してしまうこともあります。さらに自社には全く関係なく、「景気の波」といったものもあるわけです。
会社を経営している方は、いつでも最悪の状況を想定する事が肝心です。その最悪な状況がやってきた時に、どこから資金調達をするか考えておきましょう。
万が一といった状況に備えていないと、資金繰りが悪化してしまうこともあります。資金繰りが悪化してから資金調達先を探すのでは遅いのです。事前に探しておき、もしものときにはすぐに話しが付けられるようにしておかなければなりません。
・早急に対応してくれる資金調達先もチェックしておくべき
銀行融資は金利が低いなど有利であることは確かです。しかし差し迫った資金難の状況では融資が間に合いません。銀行融資の場合には審査に1ヶ月以上かかってしまうこともあるのです。
そこで最短即日対応してくれるような資金調達先を探しておくことも重要です。
最短即日融資してくれるビジネス系の資金調達先としては「ノンバンクのビジネスローン」や「ファクタリング」があります。ファクタリングは売掛金を現金化するものであり、特に資金調達まで早いことで知られているのです。
・必要な資金によって資金調達先を変えることも重要
多額の融資が必要な場合には銀行融資であるとか担保の系のローンがおすすめです。特に不動産担保系のローンであれば、数千万円や数億円の融資を受けることも可能なのです。
少額の融資でOKな場合には、ノンバンクを利用するのが適しています。ノンバンクはおもに数十万円から数百万円の融資を実施しているのです。
必要な資金によって資金調達先の選択肢を変えていく、ということも検討しておきましょう。
資金繰りの悪化の要因4つ目|経営者が現場中心になっている
・経営者は財務にも目を向けること
創業したばかりの時に起きがちなことなのですが、創業者が業務ばかりに注力してしまう事が目立つのです。経営者が財務に目を向けなければ、会社で財務にしっかりと目を向ける人はいません。
確かに業務に注力することは大切です。しかし業務と財務のバランス感覚を持つことも資金繰りの悪化を防ぐためには必要になってくるのです。
・財務の相談ができる相手を見つけておくこと
自身だけで財務の判断を下すのは難しい、というケースもあるでしょう。その結果、行動が遅れてしまい資金繰りの悪化を招いてしまうこともあるわけです。
資金繰りに関する専門的な知識を持っている税理士や公認会計士とパイプを作っておくことも肝心です。余裕があるのであればそれらの人材を雇っておきましょう。顧問契約をしておくのも良いかもしれません。
彼ら専門家の意見を取り入れることで、会社の財務は格段に改善するものです。もしもの時の対応方法もアドバイスしてもらえるので、資金繰りの悪化は避けられます。
もちろん自身が財務の専門的な知識を身につけるのがベターですが、業務にも力を入れなければなりません。1人で2人分や3人分働くのは不可能なのです。会社に財務の専門的な部署を設ける、といったこともおすすめですよ。
資金繰り悪化の要因5つ目|在庫が増えすぎている
・在庫管理の費用もチェックすべき
在庫量が多くなることで資金繰りの悪化を招く、ということはイメージしにくいと思います。しかし在庫に関しては管理するための費用もかかってしまうわけです。さらに在庫が多いということは回転率が悪い、ということにもなるわけです。
効率的に経営するためには、より在庫を少なくして回転率をアップすることです。いつも大量仕入れをしている会社は資金難に陥るケースが多いので注意してください。
ちなみに大量仕入れをしていると、最終的には破棄や値下げをしなければならなくなります。
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