資金調達の戦略|銀行・ベンチャーキャピタル・ファクタリング

2018/02/03
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会社のお金が足りなくなったからといって、漠然と資金調達に走っても良いことはありません。融資を断られてしまうのが関の山でしょう。

頭を悩ませているときこそ、今後の戦略を練って適切な資金調達を行っていかなければなりません。資金調達には様々なものがありますが、万人におすすめのものはありません。会社の事情によっておすすめできる資金調達法も当然異なってくるわけです。

こちらでは資金調達法として銀行融資とベンチャーキャピタル投資、そしてファクタリング(売掛債権現金化)の3つを幾つかのテーマで比較していきます。それぞれの資金調達法の違いを把握し、その上で戦略を練っていきましょう。

 

3つの資金調達法の目的の違い

・銀行融資・・・短期的な運転資金の供給
・ベンチャーキャピタル投資・・・長期的な成長資金の供給
・ファクタリング・・・短期的な運転資金の供給

資金調達の目的としては、銀行融資とファクタリングは似通っています。双方ともに短期的な融資をイメージしているのです。
銀行融資に関しては、融資された翌月あたりから基本的に返済が始まります。ファクタリングについても、かかったとしても6ヶ月程度で売掛金が入金され次第振り込みを実施するわけです。資金調達のスパンとしては短いものがイメージできると思います。

一方のベンチャーキャピタル投資に関しては、すぐに返済を求められるようなことはありません。ベンチャーキャピタルの場合は、会社を成長させた上で株式を売却する、といった目的があるのです。数年間に渡って株式を保持するケースも珍しくありません。

短期的な運転資金の確保で良い場合には銀行融資とファクタリングが戦略的にマッチングしています。一方で長期的な成長資金を得たいのであれば、ベンチャーキャピタル投資がおすすめなのです。

 

3つの資金調達法における収益の取得法の違い

・銀行融資・・・金利によって収入を得る(利益は少なめ)
・ベンチャーキャピタル投資・・・株式の値上がりによる収益を狙う
・ファクタリング・・・手数料によって収益を得る

各資金調達の収益に関しては全く異なっています。銀行融資に関しては利息が設定されています。大企業であれば年利で1%から3%程度での貸し付けとなっています。中小となると金利はもう少し上昇して3%から5%程度に設定されることもあるので注意してください。
銀行融資に関しては、利幅は大きいものではありません。そもそも銀行の融資は金利が低めに設定されているのです。一方で固定金利に設定されていることが多く、貸し付け当初から利益が確定している、といった強みがあります。

ベンチャーキャピタル投資に関しては、投資した会社の株式が上昇し、その株式を売却したことによって利益を得ようとするものです。ハイリターンな可能性もありますが、一方で融資が失敗に終わってしまうこともあるなどリスクは高いわけです。

ファクタリングに関しては、手数料が収益となります。売掛債権を額面通りに購入するわけではありません。一定金額を差し引いた上で購入するわけです。のちのち額面通りの売掛金を受け取ることになるので、手数料が利益となります。
利益が最初から確定しているメリットがあります。さらに短期間で売掛金が回収できるケースが多いので、期間的に見ると利益率も高めです。
以上のような収益の特徴があるからこそファクタリングの審査は緩め、とされているのです。

 

3つの資金調達法の審査に関する目線の違い

・銀行融資・・・申し込み会社の返済能力や担保、そして信用力が関わってくる
・ベンチャーキャピタル投資・・・申し込み会社の成長性や経営者の能力が関わってくる
・ファクタリング・・・売掛先の返済能力や信用力が関わってくる

3つの資金調達法の審査は全く異なっている、といっても過言ではありません。ですから銀行融資の審査に落ちてしまったとしても、ベンチャーキャピタル投資やファクタリングの審査を突破することも十分に考えられます。その逆もしかりです。

銀行融資に関しては、貸し倒れリスクを重視しています。まずは元本の返済能力があるのかをチェックし、金利の支払い能力も重視します。さらに不動産などの担保や会社としての信用力も関わってくるわけです。
銀行融資で重視されるのは、「黒字である」という部分です。赤字企業は会社としての信用力がなく支払い能力もない、と判定されてしまいます。

ベンチャーキャピタル投資に関しては、行っている事業に成長性があるのか、会社としての成長性があるのか、という部分が重視されます。株式の価値を高めることが目的なので、過去よりも将来を重視する審査スタイルなのです。
経営者としての資質やマーケットの見通しも審査には関わります。利用会社のおこなっている事業に発展性があれば投資の対象となりうるのです。

ファクタリングは銀行融資やベンチャーキャピタル投資とは全く異なります。ファクタリングの審査は、基本的に申し込み会社に対して行われるものではありません。そもそも売掛金を支払うのは売掛先です。売掛先から入金されればファクタリング業者としては問題ないわけです。
利用会社が赤字であろうと気にしません。売掛先に支払い能力があり信用できると判断したら、売掛金を買い取ってくれるわけです。

資金調達の戦略に特に大きく関わってくるのがこの分野です。そもそも審査を突破しなければ資金調達は出来ません。3つのうちどの審査の視点であれば自社でも資金調達できそうかを考えましょう。

 

3つの資金調達法以外にも選択肢はある

・自己資金による資金調達

会社の経営者に資産がある場合には、自己資金によって会社としての資金調達を行う方法があります。特に創業時については、自己資金によって資金調達をするケースが多くなっています。

自己資金による資金調達であれば、返済や金利負担は一切ありません。「気軽に利用できる」といった特徴がある反面、自己資金を犠牲にすることで今後の自身の生活に影響が出てくることは否めません。
自己資金を投入して会社の経営を失敗してしまうと、資産をなくした状態で再スタートをきらなければならないのです。

・補助金や助成金による資金調達

公的な資金で資金調達をする、という方法もあります。
補助金や助成金には返済が不要、との大きなメリットがあることも事実です。

しかし事務手続きに時間がかかることも多く、早急な資金調達には適していません。また好条件なので募集がすぐに埋まってしまうことも珍しくなく、金額も低めに設定されているなど問題もあります。

・出資による資金調達

出資とは出資者に対して株式を発行して資金調達を行う方法です。
出資による資金調達は、大きな金額を得ようとする時にはかなり効果的です。さらに株式を発行するだけなので、返済は必要ありません。

一方で株式を発行するということは、持株比率に変化が生じる、ということでもあるわけです。経営の自由度が侵されてしまう可能性もあります。株主に経営に口を出されてしまい、思ったような事業展開ができなくなる恐れもあるのです。

出資による資金調達に関しては、難易度が極めて高いと言わざるをえません。

・売掛金担保融資による資金調達

ファクタリングによる資金調達と似通っています。
売掛債権を担保に入れてお金を借りる資金調達方法です。

売掛金担保融資に関しては、あくまで借り入れなので返済しなければなりません。金利も発生します。一方で売掛金の額面に関係なく借り入れができるので、ファクタリングよりも金額の自由度はあります。

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