企業が資金調達する役割・目的とは|運転資金・設備投資など

2018/02/02
Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on Whatsapp

企業がよく行っているのが資金調達です。資金調達をするために株式を発行する、といった話もよく聞くのではありませんか?

そこで気になってくるのがなぜ企業は資金調達をよく行うか、ということです。そんなにお金に困っているのでしょうか?企業はお金が足りなくなることが多いのでしょうか?

こちらでは資金調達の役割・目的について徹底解説します。

 

基礎知識|そもそも企業の多くは赤字である

殆どの会社が黒字であれば、資金調達の必要はないかもしれません。しかし実態は、ほとんどの企業が赤字に頭を悩ませているのです。要は会社としての財政状態が厳しい、ということなのです。

例えば平成26年度分の法人企業の実態を報告した国税庁の資料によると。赤字企業の割合は66.4%となっているのです。黒字企業は33.6%に過ぎません。
実はこれでも赤字企業の数は改善しています。以前はもっとひどい状況だったのです。

企業は赤字であるケースがほとんどなので、だからこそ資金調達しなければなりません。赤字のままでは倒産です。。

もちろん資金調達をする企業の中には黒字企業もあります。黒字であったとしても資金調達をしなければならない場面はあるのです。

 

資金調達の役割・目的その1|運転資金の確保

・会社を回していくために必要な資金を資金調達する

会社が資金調達を行う理由として最も多くなっているのが「運転資金の確保」です。

小売業であれば、商品を仕入れなければなりません。製造業であれば、原材料を仕入れなければなりません。それらの仕入れ代金が支払えなくなってしまう、ということもあるわけです。会社として機能していくために行われる資金調達、といえばわかりやすいでしょう。

運転資金の確保に関しては、「つなぎ資金」と呼ばれることもあります。運転資金が足りなくなるケースとしては、支払いと入金のタイムラグが関係していることも多いのです。入金よりも支払いが先にくるような状態になってしまうと、一時的に運転資金が足りなくなってしまいます。そのような状況を避けるために資金調達を実施するわけです。

最近では「黒字倒産」という言葉も増えてきました。
黒字倒産とは言葉の意味そのままです。売上は良いのに、現金がなくなってしまい倒産せざるを得なくなってしまうのです。

大きなプロジェクトに参加して大きな利益があげられる状態にある企業を例に考えてみましょう。大きな契約ができて会社としては嬉しいのですが、大きな契約をするということは出費もかさんでしまいます。提携先への支払いも必要になってきます。経費もより多く掛かるのです。その支払いが売上の入金によりも先に来てしまうことで、会社にキャッシュがなくなってしまうのです。会社として機能しなくなってしまい、結果として黒字倒産に至るわけです。

運転資金のための資金調達は、現状の資金難の状態を回避する役割・目的として実施されるわけです。

 

資金調達の役割・目的その2|設備投資資金の確保

・会社設備の増強のために行われる資金調達

会社には様々な設備があります。工場であれば大きな機械がいくつもあるでしょう。
それらの設備ですが、1つあたりの価格が数百万円から1,000万円を超えてしまうものまで様々あります。

その設備が老朽化してしまえば新しいものと取り替えていかなければなりません。会社として順調であるならば、機械設備の数を増やす、ということもあるでしょう。そのための資金調達を企業が実施するケースもあるのです。

設備投資には莫大な資金が必要になるケースも多いので、会社の資金だけでは対応できないこともあります。また会社として内部留保の多くを取り崩すのには不安を覚えることもあります。
設備投資のための資金調達も、実は一般的なことなのです。

・設備投資目的の資金調達の注意点

設備投資は売上をアップさせるために行われることも多くなっていますが、必ずしも成功するとは限りません。成功したとしても、設備投資した金額が返ってくるまでには相当な時間がかかることも考えられるのです。

1,000万円の機械を買ったからといって、その機械が1年や2年で1,000万円の利益を生み出してくれるわけではありません。設備投資に関しては長い目で見ることが必要になってくるのです。

設備投資目的で資金調達を計画している場合には、事前に新しく導入した設備により会社の経営はどうなっていくのかをシミュレーションしておきましょう。

 

資金調達の役割・目的その3|会社の信用力をアップさせるため

・返済実績を作るための資金調達

意外に感じるかもしれませんが、必要でもないのに企業が資金調達を行う場合があります。その目的は「返済実績を作る」というものです。

返済実績を作ることで、金融機関から融資が受けやすくなるのです。返済できたということは、その企業には返済能力がある、ということでもあります。金融機関側に「安心して貸出できる相手」と評価してもらえます。

・返済実績のための資金調達で注意すべきこと

あくまで返済実績を作るのが目的なので、高額の資金調達は行わないでください。
高額の資金調達を行ってしまうと、利息の支払額も増えてしまうのです。返済するのも大変になってしまっては本末転倒です。

少額融資にとどめるのが、会社の信用力をアップさせるための資金調達を成功させるためには必要です。

もう一点気をつけたいのが、今後も取引していきたい金融機関で資金調達を行う、ということです。同じ金融機関を利用し続けていくことで、信用力も高まっていきます。関係ない金融機関を利用しても意味はありません。

 

資金調達の役割・目的その4|ビジネスチャンスを掴むため

・タイミングに合わせて資金調達を行うのが成功の鍵

ビジネスの内容にもよりますが、繁忙期や閑散期があるものも存在しています。
せっかく繁忙期が来ているのに資金が少なく、多くの商品が製造できない、というケースもあるのです。勝負がかけられたら、大きな利益を生むチャンスが有るのにみすみす逃してしまう、といったこともあります。

そういった繁忙期に合わせて資金調達を行う、ということも成功の一つのきっかけになります。資金調達が成功すれば、製造業であればより多くの商品を製造できます。小売業であれば、より多くの商品を販売できるわけです。

何も繁忙期だけの資金調達にビジネスチャンスが隠れているわけではありません。例えば仕入れる部品や商品の価格が時期によって異なる、というケースもあるのです。安くなった時に大量に仕入れておけば、コストを抑えられます。単価が抑えられるので、利益率を向上できるわけです。

ビジネスより効率的に行うための資金調達もある、と覚えておきましょう。

 

資金調達の役割・目的その5|事業拡大のため

・新店舗・新工場のオープン資金の確保

より大きな利益をあげようと考えたら、事業を拡大する必要があります。
店舗を多くしたり、工場を増やしたり、といったことが考えられるわけですが莫大な資金がかかってしまうのです。そこで必要になってくるのが資金調達です。

新店舗や新工場にかかわる資金を調達できれば、事業拡大も達成できます。会社の内部留保も利用しないで済むかもしれません。経営が軌道に乗れば、返済にも大きな問題は発生しないでしょう。

しかしこちらの資金調達には大きなリスクがあるのも事実です。事業拡大のためには高額の資金が必要です。一方で見返りはどれくらいあるのかが不透明なのです。失敗して撤退、となってしまえば目も当てられません。

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on TwitterShare on Whatsapp