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税金の滞納を続けた場合に起きる問題とは?具体的な解決方法を解説

資金調達2022/05/09

定められた納期限までに税金を納めず滞納していると、早く納めてほしいと督促が届きます。

税金の滞納が続けば法律の定めにより、納期限から20日以内に督促状を発布しなければならないと決まっているからです。

法律上は督促状の発行日から起算して10日経過日までに完納されなければ、税金の代わりに財産を差押えしなければならないとされています。

差押さえになった財産は、入札などの方法で換価し、滞納している税金に充てられることになります。

そこで、税金の滞納を続けたときにはどのような問題が発生するのか、解消するための方法などについて説明していきます。

納めなければならない税金の「種類」

納めなければならない「税金」は、

  • ・国の納める「国税」
  • ・地方自治体に納める「地方税」

の2つです。

それぞれ代表的な税金の「種類」を知っておき、滞納している税金はないか確認しておきましょう。

  • ・国税の種類 所得税・復興特別所得税・贈与税・相続税・消費税・酒税など
  • ・地方税の種類 固定資産税・都市計画税・不動産取得税・住民税・法人事業税・個人事業税など

税金を滞納し続けたときに起きる4つの問題

では、納めなければならない税金があるのに滞納し続けた場合、どのような問題が起きるのか説明していきます。

税金の滞納で起きる問題は次の4つです。

  1. 延滞金が発生する
  2. 督促状が届く
  3. 差押調書が届く
  4. 財産が差押さえとなる

それぞれの問題について説明していきます。

延滞金が発生する

税金を滞納すると、納めなければならない税金の額に対する「延滞金」が発生します。

国税と地方税どちらの場合でも、納期限から2か月までは3%弱、その後は9%前後の延滞金が加算されます。

督促状が届く

納期限までに税金を納めなかった場合、国税は原則、納期限から50日以内に督促状が発送されます。

仮に督促状が届かなくても、納税の義務が免除されるわけではないため注意しましょう。

地方税の場合は、納期限から20日以内に督促状が発送され、こちらも国税同様にたとえ手元に督促状が届かなくても納税義務を免れるわけではないと留意しておいてください。

差押調書が届く

督促状が発行されてから10日以内に遅れている税金が完納できなかった場合、所有している財産が差押さえの対象になります。

督促状を発行した日を1日目と数えるため、手元に届いてから10日では間に合わなくなる可能性があるため注意してください。

もし税金を納めなければ財産は差押さえとなり、「差押調書(不動産なら差押書)」が手元に届きます。

財産が差押さえとなる

差押調書(差押書)が手元に届くと、次の4つの流れで財産が差押さえとなります。

  1. 財産の調査
  2. 財産の差押さえ
  3. 自動車の運行・使用の制限
  4. 財産の換価

それぞれ何が行われるのか説明していきます。

①財産の調査

滞納者の所有する財産を確認するため、官公署・金融機関・勤務先・取引先などに対する調査が実施されます。

このとき対象となる財産は、給与・預貯金・不動産・動産・自動車などですが、滞納者やその関係者の住居を強制的に捜索することが可能となるため拒否することはできません。

②財産の差押さえ

財産調査により見つかった財産が差押さえとなり、滞納者やその財産の利害関係者(会社・金融機関・不動産の抵当権者など)に「差押通知書」が発送されます。

③自動車の運行・使用の制限

滞納者が自動車を所有しているとき、差押さえるために運行・使用を制限します。

すぐに搬出せずに自主的な納税を促すことを目的としますが、なお、納税されなければ自動車は搬出され公売の対処となります。

④財産の換価

自動車や動産等はインターネット公売などで売却され換価し、滞納している税金に充当されます。

土地または建物など不動産を所有しているときには、登記簿に「差押さえ」の「登記」が記載されることになります。

その後、競売にかけられ換価され、売却による代金を滞納している税金に充当されるという流れです。

銀行など金融機関に預金があれば、「差押通知書」が預金を預かる金融機関に送付されます。

税金を滞納し預金が差押さえの対象となったときには、銀行との約定で取引停止になる可能性があるため、事業用口座などは差押さえになる前に対策が必要です。

滞納者がサラリーマンなどで給料所得がある場合、全額差押さえに承諾しなければ給与全額を差押さえされることはありません。

滞納している税金の額が1か月分の給料を超えるときには、滞納解消まで毎月、一定額が差押さえとなり税金に充てられます。

滞納者だけでなく勤務先にも差押さえになったことがわかる「差押通知書」が送付されることになるため、勤務先に税金滞納の事実を知られることになってしまうでしょう。

また、未回収の代金債権が差押さえの対象となった場合、第三債務者(取引先)に差押通知書が送付されることとなり、滞納者に支払うことは禁止されます。

滞納者は第三債務者に代金債権の取り立てができなくなり、第三債務者から債権者(国や地方自治体など)に支払いされることになるでしょう。

第三債務者に税金滞納の事実を知られることになり、支払い先が自社ではなく国や地方自治体になるなど、迷惑をかけることになればその後の取引は断られてしまうリスクを高めます。

税金滞納を解消したいときに実践したいケースごとの対策

もし税金滞納を理由に財産を差押さえられてしまうと、たとえば不動産なら差押さえの登記がされるため、自分で売ってお金に換えることはできなくなります。

また、公売されれば、相場よりも低い金額(7~8割)で現金に換えられることとなってしまうでしょう。

そのため税金滞納は早めに解消することが必要ですが、

  1. 税金以外にも支払わなければならない債務を抱えている場
  2. 支払いが遅れているのは税金だけの場合

という2つのケースによって対応が異なります。

それぞれどのような滞納解消法があるのか説明していきます。

税金以外にも支払わなければならない債務を抱えている場合

税金を滞納したままでは、いずれ財産を差押さえられてしまい、強制的に支払っていない税金を回収されることとなります。

そして、差押さえが行われる手続に伴い、銀行や取引先に税金滞納の事実が知られてしまい、取引が停止されるといった不利益を生じさせることとなるでしょう。

税金は滞納しないことが重要であり、仮に手元の資金が足らず滞納してしまったときには、できるだけ早く解消することが必要です。

ただ、どれほど税金を滞納することがデメリットやリスクを増やすこととはわかっていても、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで売上が激減し、手元の資金が足りていないといったケースもめずらしくありません。

収支のバランスが崩れ、黒字から赤字へと転落してしまい、銀行からお金を借りることができず消費者金融からの借入を膨らませてしまったなど様々な事情もあるでしょう。

もし、滞納している税金以外にも多くの債務を抱えている状況であれば、自力での返済が厳しく債務整理が必要になる場合もあります。

個人の債務整理なら、任意整理・個人再生・自己破産など種類があり、法人なら任意整理・民事再生・会社更生・特定調停など検討することが必要です。

なお、自己破産した場合にはそれまでの借金はすべて免除されますが、税金は「非免責債権」に含まれるため帳消しにはなりません。

破産後も滞納した税金を納めることが必要ですので注意してください。

法人の場合は、破産で会社自体が消滅するため、法人に対する滞納税の請求はありません。

どの債務整理を選ぶかによって、裁判所を通さければならないなど手間や時間が異なります。

支払いが遅れているのは税金だけの場合

滞納している税金の額や期間によって異なるものの、税務署または地方自治体など窓口でまずは相談しましょう。

税金を滞納している事情は人それぞれのため、納期限までに納めることができないときには放置するのではなく、まず相談することが重要です。

滞納処分の際には、督促状など印刷する費用や郵送する料金、財産調査や差押さえの執行にかかる人件費など大きな経費が発生します。

これらの経費も税金から支出されるため、本来であれば福祉・教育・土木事業などに使うべき資金から捻出され、公平・平等に税金が使われているとはいえなくなるため、早めの相談が必要です。

一定期間納税を猶予してもらえないか相談を

窓口に相談することで、それぞれの生活状況や支払能力など確認しつつ、たとえば病気・失業などの理由で支払い困難となっていれば一定期間納税が猶予される場合もあります。

連絡せずに滞納を続けた場合には滞納処分の手続に入ることとなるため、まずは税務署や地方自治体などへの相談が重要です。

分割での納税はできないか相談を

もしも税金の滞納で財産が差押さえされた場合、銀行から融資を受けたくても借入れはできなくなります。

事業や生活が成り立たなくなってしまう可能性があるため、差押さえ前に融資を受けることが必要ですが、早急に対応しなければ所有する不動産が公売にかけられてしまいます。

そこで、督促状が届いたときにはまず税務署や地方自治体に、分割での納税はできないか相談してみましょう。

このとき、納税の意思があることをしっかりアピールすることが大切です。

税金滞納中でも資金を調達するための方法

税金の滞納を解消するためには、延滞税も含めて税金全額を納めなければなりません。

しかし、そもそも手元に資金がないから税金を滞納しているのに、まとめて一括で支払いできるわけがないと考えてしまいがちです。

銀行や政府系金融機関などから融資を受けて税金の支払いに充てようと考えても、審査では納税しているか確認されることとなり、滞納している税金があれば審査に通らなくなります。

税金の納期限が間近なのに納税に充てる資金が手元にないときや、滞納している税金を至急納めなければ財産が差押さえられてしまうといった場合、資金の調達方法で頭を悩ませることとなってしまいます。

このように資金繰りが厳しい中で資金を調達しなければならないとき、お金を借りて調達するのではなく、保有する資産を売って調達する方法を検討してみましょう。

その方法の1つが、売掛債権を売却し現金化する「ファクタリング」です。

そこで、

  1. 税金滞納中でも利用できるファクタリングという資金調達方法の特徴
  2. ファクタリングを利用するメリット・デメリット

の2つについて説明します。

税金滞納中でも利用できるファクタリングという資金調達方法の特徴

企業間取引では、売買取引が発生するたびに金銭での支払いはされず、一定期間の取引をまとめて支払う掛取引が主流です。

この掛取引により発生した売掛金を受け取る権利が売掛債権ですが、売掛債権は入金まで一定のタイムラグがあるため、その間に資金が不足してしまいがちです。

そこで、現金化されるまで1~2か月を要する売掛債権を、ファクタリング会社に売却し早期に現金化してしまう資金調達方法であるファクタリングが中小企業の間で注目されています。

ファクタリングを利用するメリット・デメリット

ファクタリングの利用数は増加傾向にあるものの、まだ十分に周知されている資金調達の方法とはいえません。

比較的新しいサービスであり、中には悪徳業者も存在するため、売掛債権を売却するファクタリング会社の見極めが非常に重要といえます。

さらにファクタリングで資金調達できる資金は、売掛債権の額面にとどまるということも理解した上で利用することが必要となるでしょう。

このようなデメリットはある方法ですが、ファクタリングには他の金融サービスにはない次のようなメリットがあります。

  1. 簡便でスピーディな審査
  2. 信用情報が審査に影響しにくい
  3. 売掛債権の回収ができなくても責任は追及されない

それぞれどのようなメリットか説明します。

簡便でスピーディな審査

融資を受けるときの審査は、信用情報への照会や返済能力の確認などで審査結果が出るまで時間がかかりがちです。

しかしファクタリングは審査プロセスもシンプルでスピーディなので、現金化されるまでの時間が短時間で済みます。

信用情報が審査に影響しにくい

融資を受けるときに気になるのが信用情報ですが、ファクタリングでは売掛債権に対する審査をメインとするため、依頼者の信用情報が影響しにくいことがメリットです。

税金を滞納していても、ファクタリングを使えば資金を調達できます。

売掛債権の回収ができなくても責任は追及されない

ファクタリング利用後に、売却した売掛債権の回収ができなかった場合でも、その責任はファクタリング会社が負うため請求されることはなく、安心して利用できます。

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